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老後の生活費はいくらかかる?夫婦・独身の老後の平均生活費

更新日:2022年04月11日

老後の生活費にはどのくらいの金額が必要でしょうか。現状の老後生活の収支や老後資金の必要性などを調べてみました。また、病気や介護のときに発生する費用や、今後の老後の生活費のシミュレーション方法など将来の老後に備えて参考になる情報などを紹介します。

老後の生活費はいくらかかる?夫婦・独身の老後の平均生活費

老後の生活費はどのくらいかかる?

老後というのは会社員であれば定年を迎えた後、年金などの社会保障給付以外に主要な収入源が無くなった年齢、65歳以降とするのが一般的のようです。単身者や夫婦の場合などで生活費も異なるでしょうし、65歳以降でも会社勤めや場合によっては会社経営などでかなりの収入を得ている人もいますので、その生活費もさまざまでしょう。

老後の生活費がどのくらいかかるかは、平均の生活費を参考にするのが良いのですが、定年、老後になって不要となる支出にはどのようなものがあるのか見てみましょう。

■住宅ローン(完済しているものとします)
■子供の教育や扶養費用(成人して独立しているものとします)
■勤務先などでの交際費
■スーツ、ワイシャツなどのビジネス被服費用
■厚生年金保険料、雇用保険料

などが不要になります。新たに発生する費用は、趣味や生きがいのための費用や近所付き合いの交際費などでしょうか。65歳以上で二人以上の世帯の月当たりの生活費は、50~59歳の現役世代に比べて平均で約10万円少ない 24万9千円という統計が総務省統計局の家庭調査報告2016年でています。

夫婦・独身の老後の平均生活費は?

総務省統計局の家計調査報告2016年から単身者、夫婦二人世帯などの生活費を見てみましょう。いずれも無職で住宅ローンが無い場合の統計データです。

一人暮らしの単身者の平均生活費

上の統計表による60歳以上の無職、一人暮らしの人の月当たり平均生活費です。
■非消費支出(税金、健康保険、介護保険など)12,548
■消費支出合計               143,959
(内訳)
食料      36,200
住居      12,402
光熱、水道   12,643
家具、家事用品  5,512
被服及び履物   4,217
保健医療     7,967
交通、通信   12,480
教育       27
教養娯楽    17,374
交際費     19,172
その他     15,965
■支出合計 156,404

2012年からの5年間で生活費はわずかずつ上昇していて、2012年に比べて約4千円高くなっています。65歳以下の人の場合、非消費支出には厚生年金保険や雇用保険なども含まれます。平均値なので、賃貸の場合の住居費などで個別には大きく変わることになります。

夫婦二人暮らしの場合は?

同じように上の統計表から夫婦二人暮らしの生活費を見てみましょう。夫65歳以上、妻60歳以上の無職の場合の月当たりの生活費です。
■非消費支出(税金など)29,855
■消費支出合計     237,691
(内訳)
食料      64,827
住居      14,700
光熱、水道   18,851
家具、家事用品  9,017
被服及び履物   6,675
保健医療    15,044
交通、通信   25,256
教育       1
教養、娯楽   26,303
交際費     29,033
その他     27,984
■支出合計 267,546

2012年からの5年で生活費はほぼ安定していてあまり変わりません。単身者と比べると食料や、保健医療、交通、通信費は約2倍ですが、その他の項目は1.5倍前後で二人暮らしの影響がでています。

老後の生活費の内訳で変動するものは?

生活費の内訳は食料、住居費など上記したように分類されますが、老後になって節約などの工夫ができるものはなんでしょうか。食料や住居費・光熱費・保健医療費・交通・通信費などは固定費のようなものであまり変わりません。

やはり、家具や被服、教養娯楽のような分類のものが個人差が大きく、余裕があれば贅沢に使えるでしょうし、苦しければ支出を控えられるものです。老後といっても自動車を乗りまわしているいる人もいるでしょう。ガソリンなどは交通費のなかに入りますが、整備費や保険、自動車税などは「その他」などの別枠になります。自動車の所有を見直すことでも支出は大きく変わるでしょう。

老後のそれぞれの収入にあわせて、贅沢にできるところと節約するところを見極めて、楽しく暮らせるよう工夫しましょう。

ゆとりある老後を送るための生活費は?

老後にかかる平均生活費をみてきましたが、この生活費がまかなえればゆとりのある老後を過ごせるのでしょうか。答えは「No」です。公益財団法人生命保険文化センターがゆとりある老後の生活費について平成28年度生活保障に関する調査で示しています。

まず、老後の最低日常生活費ですが調査対象4056人の平均額は22.0万円です。15万円未満とした人から40万円以上と答えた人まで分布は広がっています。最低日常生活費ということなので、総務省統計局調査の平均値26.8万円よりは低くなっています。

ゆとりのある老後のためにあといくら必要か、という調査に対しては平均額であと12.8万円という結果になっています。この調査ではゆとりある老後の生活費は、この額を最低日常生活費に上乗せした34.9万円としています。

この上乗せ額の使い道としては複数回答で、「旅行やレジャー」が60.6%、「身内とのつきあい」50.1%、「趣味や教養」49.7%、「日常生活の充実」49.0%が上位で、「耐久消費財の買い替え」や「子どもや孫への資金援助」などは20%台と低くなっています。自分のためにゆとりのための資金を使うということがはっきりとしています。

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初回公開日:2017年08月28日

記載されている内容は2017年08月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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