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スマホの電池の寿命・寿命の確認方法・復活のさせ方・症状

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ビジネススキル / 2018年03月15日
スマホの電池の寿命・寿命の確認方法・復活のさせ方・症状

スマホ電池の寿命

スマホ利用中の主なトラブルに、急に電源が切れてしまった、充電ができなくなってしまった、というものがあります。その理由としては端末本体(電池以外)の故障や充電ケーブルの断線が考えられますが、電池の寿命もその症状を引き起こす原因となります。この記事ではスマホの電池の寿命について解説します。

スマホ電池の寿命は2年?

スマホ電池の寿命は一般的に2年と言われています。しかし使い方や保管方法によっては変動しますので、実際に寿命がくるのは1〜4年程度と人によって大きく異なります。では、この寿命とはどのようなものなのでしょうか。

スマホ電池の寿命とは?

なぜ寿命までの年数に幅があるのかというと、電池の寿命は使用した年数ではなく充電を行った回数によって決まっています。そのため、その人のスマホの使い方によって寿命までの期間が大きく異なります。

現在スマートフォンには「 リチウムイオンバッテリー(リチウムイオン電池)」という種類の電池が搭載されています。リチウムイオン電池はLi(リチウム)という原子のイオンLi^+を利用した二次電池(充電ができる電池)で、小さいながらも出力が大きいことからPCにも利用されている電池です。このリチウムイオン電池はこれまでの電池の常識とは違った点がいくつかあります。

「こまめに充電してはいけない」は嘘だった!?

「スマホの電池は充電回数に上限があるからこまめに充電してはいけない」、「電池残量が0%になってから充電するとスマホに良い」という噂を1回は聞いたことがあるのではないでしょうか。実は、このことはリチウムイオン電池が主流になる前の電池で言われていたことです。つまり、リチウムイオン電池にはこれらのことは当てはまりません。

しかし、リチウムイオン電池にも充電可能回数があります。この充電可能回数とは、空から満充電までの容量分だけ充電した回数となり、充電器をさした回数ではありません。また、スマホ電池の充電可能回数=スマホ電池の寿命と考えてほぼ間違いありません。

この充電可能回数とはiPhoneでは約400回と言われています。400回を超えると最大容量の80%程度しか効力を発揮しなくなるため電池交換が推奨されます。そのため、2年という年数よりも400回という回数の方が電池の寿命をより正確に表します。

充電回数の考え方

リチウムイオン電池における充電可能回数では、「20%を100%まで充電する」のと「0%を80%まで充電する」ことは同じ0.8回分として考えます。また、「20%分の充電を5回繰り返す」ことは100%分の充電となりますので、1回分として考えます。

また、モバイルバッテリーなども現在ではリチウムイオン電池が搭載されていますので充電可能回数はこのように計算します。つまり、この充電回数が電池の劣化や寿命に大きく関係してきます。そのため、こまめに充電をすると電池の寿命が短くなるということはありません。

メモリー効果

また、リチウムイオン電池が利用される前の電池(ニッケル・カドミウム電池:ニカド電池とよばれるもの)では、中途半端な放電と充電を繰り返すとみかけの電池容量が減少してしまうため、時々電池を完全に放電させて(電池を0%)にしておくと電池が長持ちすると言われていました。

現在主流になっているリチウムイオン電池では、メモリー効果によってみかけの電池容量が減少することはないとされています。

電圧

リチウムイオン電池の電圧は3.6Vといわれています。これはニカド電池に比べると3倍近くの電圧になっています。そのため、多くの製品に対して使える小型二次電池として普及しました。

リチウムイオン電池の構造

※この見出し部分は化学的な説明になりますので難しいという方は読み飛ばしていただいても構いません。

電池とは、化学反応のエネルギーを電気(電流)として取り出す装置のことをさします。電池には放電のみが可能な一次電池と、放電・充電の両方が可能な二次電池とに分けられますが、スマホに搭載されているリチウムイオン電池は充電も可能な二次電池です。

基本的に充電は放電とは逆方向に電流を流すことによって可能です。リチウムイオン電池では放電・充電はリチウムイオンが正極と負極を行き来することにより生じます。

充電時

(正極)
コバルト酸リチウム(LiCoO2)からリチウムイオン(Li+)と電子(e-)が放出される。

(負極)
リチウムイオン(Li+)と電子(e-)が炭素に蓄えられる。

(全体の反応)
コバルト酸リチウムから放出されたリチウムが炭素に蓄えられる。

放電時

(正極)
リチウムイオン(Li+)と電子(e-)が蓄えられる。

(負極)
リチウムイオン(Li+)と電子(e-)が放出される。

(全体の反応)
炭素に蓄えられていたリチウムがコバルト酸リチウムに戻る。

正極負極での反応

正極および負極ではこのような変化が起きていて、炭素にリチウムを蓄えることによって電気を蓄えています。そのため、スマホ電池の性能・寿命というのはこのリチウムイオン電池の蓄えられるリチウムイオンの量ということになります。

リチウムイオンの量

iPhoneXのバッテリーにはどの程度のリチウムが含まれているのか計算してみましょう。計算のために以下を引用します。

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正極活物質(LiCoO2)が1g/1cm^2塗られているとします。
LiCoO2は使用できる容量は140mAh/g程度であるため、上記の面積当たりの正極が出せるLiイオンの容量は14000mAhと計算できます。
つまり、14000mAh分充電できてとしても、一部が不可逆容量としてSEIとなるために放電できる容量は14000×200/280=10000mAhとなります。

物質量の計算

計算に必要な原子量は、Li=7.0、Co=59、O=16、アボガドロ定数=6.0×1023とします。

iPhone Xに搭載されているバッテリーは約2500〜3000mAhといわれているので、上の計算をもとにものすごく大雑把に求めて、4分の1程度なので、(10×2.5×1g/cm2)より正極活物質(コバルト酸リチウム)の量は約25gとなります。

ここで、25gのコバルト酸リチウムは、{25÷(7.0+59+16)}より0.305molですから、コバルト酸リチウムの構成比(Li:Co:O=1:1:2)より、リチウムイオンは0.305mol含まれていることになります。

原子数への変換


アボガドロ定数を利用して原子の数を求めると、(6.0×1023)個/mol × 0.305mol ≒ (1.8×1023)個となります。

1020が垓という単位ですので、180垓個のリチウム原子がiPhone Xを動かしているということになります。数が大きすぎて全く想像ができません。ちなみに180垓は1兆(1012)の1兆倍程度の大きさです。

スマホ電池の寿命の調べ方

どの程度の信憑性があるかはわかりませんが、バッテリーがどれだけ劣化しているかを計測してくれるアプリが公開されています。アプリによっては正確な値が計測できない場合もありますが参考にはなります。

基本的に、寿命は80%〜50%とされていますのでバッテリーチェックをしてその程度の数値が出たらバッテリー交換を検討すると、電池の減りが早くなったと感じることが少なくなります。

計測される値はあくまでも参考のため、正確なデータが欲しい場合や電池を交換して欲しい場合などはメーカーのサポートなどにてバッテリーチェックを行うことを推奨します。

寿命がきたときの症状・対応

電池の寿命は電池の性能が出荷時(初期値)の50%または80%になったときと言われています。(値は企業や個人によって変わってきます。)つまり、「前は8時間利用できたのに今は3〜4時間しか利用できない」というような時は電池が寿命を迎えている可能性があります。

また、スマホの部品には全て寿命があります。そのため、バッテリーのみを交換しても症状が改善しないという場合には他の部品の寿命や故障も考えられます。その他の部品の寿命は主に2〜3年と言われています。

また、スマホの動作が重くなるという症状は電池によるものなのか他の部品によるものなのか判断がつきにくいですが、電池の劣化が原因であるというということもあるので、電池交換によって動作が軽くなる場合もあります。

バッテリーの交換

(電池の寿命によって)充電がまったく持たなくなったというときには電池を交換することが最も効果的です。電池交換はメーカによって料金が異なりますので一概には言えませんが〜10,000円というところが相場です。

電池を交換すると電池の性能は100%の状態に戻りますので、再び寿命を迎えるまで使用することができますが、寿命はまた1〜4年となります。

しかし、電池を交換してもスマホのメモリ(RAMやROM)やプロセッサ(CPU)にも寿命がありますし、その寿命に変わりはありませんので、交換の際にはそのスマホを利用し続ける期間と交換後の電池の寿命を照らし合わせて、料金分の価値があるのかを検討する必要があります。

スマホ電池の寿命回復

スマホ電池の寿命は電池交換でのみ回復します。上にも書いてありますが、電池を交換してもそれ以外のスマホの部品の寿命に変わりありません。そこで、どうしたらスマホ電池の寿命を少しでも延ばせるかを紹介します。

スマホ電池の寿命を長持ちさせる方法

スマホ電池の寿命を長くする方法は「スマホを利用する時間を短くする」ということのみです。スマホを利用している時間が長くなればなるほど電池を消費しますので、その分充電回数が増えます。すると電池が劣化し寿命を迎えてしまいます。

そのほかにも寿命を少しでも伸ばす方法としては、メーカーが提示している適性温度・湿度を守ることです。スマホの取扱説明書などに動作の保証温度・湿度か記載されています。その範囲外でスマホを利用していると、バッテリーの劣化が進行するだけでなく、発火や発煙などの危険性や防水でないの製品の故障といったトラブルも併発する恐れがあります。

やらないほうがいいこと

そうはいっても少しでもスマホ電池の寿命を伸ばしたいという人は多いのではないでしょうか。そこで、スマホ電池への負担を少しでも減らす方法を紹介します。

具体的には

1:防水スマホだからといってお風呂で使用する
お風呂では湿度が高いだけでなく、温度も高くなります。温度は適正範囲内だとしてもスマホへの影響がまったくないとはいえません。

2:スマホカバーをつけっぱなしにする
スマホカバーは落下時の破損防止やデザインのためにつけている人が多いのではないでしょうか。しかし、スマホケースはスマホの排熱を妨げる原因となってしまいます。そのため、スマホが熱いと思ったらスマホケースを外すことでスムーズに排熱ができるため、電池への影響を減らすことができます。

3:ホコリまみれの場所に置く
スマホをほこりの多い場所に置いておくと、内部にほこりが溜まってしまいます。すると排熱性能が低下してしまうため、電池への負荷が高まってしまいます。

4:落下させる
落下させてしまうと、本体やバッテリーの損傷によって異常な発熱などを起こす可能性があります。

最大の敵は熱

リチウムイオン電池の最大の敵は熱といってもいいでしょう。電池内では非常に活発な化学反応が行われていますので、損傷や熱によってその反応が急激に進む危険性があります。

リチウムはナトリウムなどと同様イオン化傾向が非常に高い金属です。その反応性は非常に高く水とも反応するくらいですので、扱い方を間違えるととても危険な物質です。

スマホ電池の特徴

現在のスマホにはリチウムイオン電池が搭載されていて、それまで主流だったニカド(ニッケル・カドミウム)電池で言われていたメモリー効果がないため、浅い放電と充電を繰り返してもみかけの最大電池容量が低下することはありません。

スマホの電池の寿命は充電をした回数で決まりますが、充電回数とはコネクタを刺した回数ではなく満充電分の充電・放電を何回したかという回数のことです。

スマホ電池に寿命が来ると電池の持ちが非常に悪くなります。また、回復する方法は電池交換のみです。暖めたり冷やしたりすると電池残量が少しだけ回復するといったことはありません。

スマホを長く使うには

スマホを長く使うためにはスマホの電池の寿命や性能の低下を極力避けることが大切です。電池が劣化して寿命を迎えたスマホを使っていると、外出先ですぐに電池がなくなって困ったりイライラしたりしていてはせっかくのスマホが台無しになってしまいます。

そんなことにならないためにも、現在のスマホに搭載されているリチウムイオン電池の正しい知識を覚えて、しっかりとスマホ電池の劣化を最小限に抑えられるようにしましょう。