Search

検索したいワードを入力してください

方言「なおす」の地域別の意味と使い方|九州/京都/名古屋/大阪

Author nopic icon橘ケイ
カテゴリ:方言

初回公開日:2018年02月22日

更新日:2020年03月06日

記載されている内容は2018年02月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

方言「なおす」の地域別の意味と使い方|九州/京都/名古屋/大阪

地域別の方言「なおす」のあらわす意味と使い方

「なおす」という方言をご存知でしょうか。この方言からいったいどんな意味や内容を想像しますか。実際に地元に居た頃には使っていた。という方も多いのではないでしょうか。しかし聞いたことの無い人からしたら、いったい何のことやらです。

今回は都道府県や地域ごとの「なおす」という方言の使い方や、意味、由来などをさまざまな角度から調べていきます。知っていれば「なおす」を方言として使う土地出身の人との会話が盛り上がって心の距離が縮まったり、旅行に行ったときなどに戸惑わずに済みます。また「なおす」という方言がある土地に嫁いでしまったときも、不思議な思いをしないで済みます。

九州

「なおす」といわれて一体どんな感じが思い浮かびますか。こんかいの「なおす」は「直す」でもなければ「治す」でもないのです。

この「なおす」という方言の意味ですが、「片付ける」という意味があります。例文で見ていきましょう。

例:このコップ食器棚になおしといて。イコール このコップ食器棚に片付けておいて。

例:この服なおしといて〜。イコール この服片付けておいて。

京都

京都での「なおす」という方言は、「片付ける」という意味も持っていますが、もうひとつ意味を持っています。それは「しまう」という意味です。片付ける、とは確かにニュアンスが違います。

これも例文を見ていってみましょう。

例:買うて来たもん冷蔵庫になおしといてや。イコール 買って来たもの冷蔵庫にしまっておいてね。

例:この本さっきからなおせ言うてるやん。イコール この本さっきから片付けてっていってるじゃん。

このように二つの意味があります。方言なので、言われている人は、その前後の文章で自然とどちらの意味で言われているかわかります。これは嫁いだときには苦労しそうな言葉です。あらかじめ勉強しておいた方がいいでしょう。

名古屋

方言「なおす」の地域別の意味と使い方|九州/京都/名古屋/大阪
※画像はイメージです
出典: People in Couch · Free Stock Photo

「なおす」という方言ですが、名古屋ではほとんど使用されていません。代わりに使われている方言が「かたす」です。片付けることをこういいます。例文は短くて分かりやすいです。

例:これかたしといて。イコール これ片付けておいて。

わかりやすいでしょう?しかしこの「かたす」もとは関東地方の方言で、方言の分布的に、独自の物がおおかったり、西日本よりの名古屋に、なぜ、いまだに残っているのかは分かりません。どうして関東の言葉が名古屋で使われているのでしょうか。可能性としては、静岡辺りから流れて来たと考えるのが自然でしょう。

しかしここでひとつ疑問が出てくるのです。それは静岡ではこの「かたす」「かたして」は小さい子供が友達と遊ぶときに「仲間に入れて」といういみで使う言葉で、「なおす」とはほど遠い意味です。いったいどこで名古屋にはいってきたのか、歴史を調べなくてはいけません。

岡山

岡山では「なおす」という方言の言い方はしません。「片付ける」と言いたいときは「とらげる」、「とれーる」、「とれいる」の三種類のどれかを使用します。

この三種類にも意味の違いがあり、「とらげる」は物を片付けること、

例:おしこみにてんまるをとらげてーて(押し入れに鞠を仕舞っておいて下さい)。

このように使われることが多く、「とれーる」と「とれいる」は家の外から中へと片付けるときによく使用されます。たとえば洗濯物をとりこむときなどです。これらは「とりこむ」「取り入れる」が変化してできた言葉ではないかと言われています。

どれも現代になってもすたれずに、日常的に使用されている言葉です。お嫁に嫁いだときは「洗濯物とれいってきます」などと、さらっと言えるとかっこいいです。

大阪

大阪での「なおす」という方言は、「しまう」というニュアンスが一番近いものとされています。この「片付ける」「しまう」などの違いについても、後々しっかりとご紹介していきます。


例:ゲームもマンガもなおせ言うたやろ。イコール ゲームもマンガもしまえって言ったでしょ。

例:これこのままなおさんかったら捨てるで。イコール これこのまま仕舞わなかったら捨てちゃうよ。

このようになります。大阪弁と標準語と比べると大きな差を感じます。皆さんはこのような例文のように叱られる前にきちんと整理整頓しましょう。

山口

山口での「なおす」という方言は、西日本で幅広く使われている、「片付ける」という意味のニュアンスで使用されています。山口では西日本の言葉が結構使われているので、自然と、今でも現地の人たちは使いこなしている言葉です。

学校などでそうじをしたあとに、「机をなおして」というのは「机を元の位置にもどして」という意味です。けっして、「修理して」という意味ではないので注意してください。

広島

広島での「なおす」という方言は、「元の位置に戻す」という意味を持っています。

例:遊び終わったらそれなおしとけーやー。イコール 遊び終わったら元に戻しなよ。

やはり広島でも、こういったニュアンスで使用されています。しかし「元の位置に戻す」というのは「仕舞う」「片付ける」などどの言葉に一番近いのでしょうか。それもこのあとご紹介していきます。

福岡など

福岡の博多弁では「なおす」という方言は「元の場所に戻すこと」や「片付けるとき」などにしようされています。ちなみに「しまう」、は「なわす」です。これはもうご高齢の方が確か使わない、古い言葉ですが、「なおす」と「なわす」を使い分けて来たことは確かです。

「なわす」は「修理する」という意味で使用されることもある言葉なので、「直す」のニュアンスを持ち合わせていると言っていいでしょう。

北海道

「なおす」という方言、北海道ではどうやら使われていない様子です。やはり名古屋付近から西でしか使用されていないというリサーチは本当だったようです。ほかの方言で似たようなニュアンスを持っているのは、「なげる」です。これは「捨てる」という意味で使われるのですが、標準語の見る影も無く、地元民でないとさすがに分からないです。

沖縄