Search

検索したいワードを入力してください

方言「けん」の地域別の意味と使い方|九州/大阪/宮崎/愛媛

Small e779d01e f561 4c3f aa66 09c1cf6fbb56えびふらい
方言 / 2019年02月19日
方言「けん」の地域別の意味と使い方|九州/大阪/宮崎/愛媛

方言「けん」の地域別での意味と使い方

方言は、都道府県や地域によって違います。方言でしゃべるのが普通の人からすると、「恥ずかしい」「標準語を話さなきゃ」と言った意見を聞きます。しかし、他の県民からすると羨ましいものでもあります。なんとなく、標準語よりも柔らかくて温かい雰囲気が方言にはあります。

中でも「けん」という方言は多くの地域で使われており、耳にする機会も多いです。また、言葉の語尾につける「けん」はかわいらしい印象もあります。しかし、この方言がない地域に住んでいる人からは、その違いがよくわかりません。

今回は、そんな方言の中でも種類の多い「けん」に注目して、地域別にまとめていきます。また、気になる「けん」の由来についても書いていきます。

九州地方

「けん」と言えば、九州地方を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。九州地方では、細かく言うと県によって方言が違いますが、「けん」を使う地域が多いです。

ここでは、九州地方の県ごとに「けん」の使い方の違いについてご紹介していきます。

大分県

大分県の方言は大分弁です。これは他の県でも言えることですが、「けん」はとても便利で、会話ではいろいろなところにくっ付けて使います。

語尾につけて、次の言葉に繋いだり、その文を強調したりできます。
・「~けん。」→意味「~だよ。」
・「~やけん、~。」→意味「~だから、~。」

また、文の最初に持ってくることもできます。
・「だけん、~。」→意味「だから、~。」

強調したいときに使う、例外もあります。
・「しんけん~。」→意味「本当に~。」

今回は「けん」のみの紹介ですが、実際には大分弁には「けん」以外にも方言があります。

福岡県

語尾に「けん」のつく方言で有名なのが、博多弁ではないでしょうか。実は福岡の方言にも3種類あり、東部、西部、南部で異なるのですが、ここではまとめて紹介していきます。

語尾に付ける「けん」、文の最初の「けん」は大分弁とあまり変わりません。福岡の方言には「~っちゃん。」「~と。」といったものがあるからか、それらと「けん」の合体バージョンがあります。

上から目線で使います。
・「~ちゃーけん!」→意味「~してあげるから!」

大分弁と同じく、「けん」以外にも方言はあります。「バリ~」で「すごく~」など、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

熊本県

熊本県で使われている方言は、熊本弁です。九州地方は「けん」という方言が本当に多いです。語尾に付ける「けん」である「~だけん。」「~だけん、~。」は、大分弁、福岡の方言と変わりません。

熊本の珍しい方言としては、「ぎゃん~」というものがあります。福岡の「バリ~」と同じような意味で、「すごく~」という意味です。

宮崎県

宮崎で使われている方言は、宮崎弁です。上記の県と、ほとんど同じ「けん」の使い方をします。

福岡の方言に近いですが、宮崎弁での「けん」。
・「~っちゃけん。」→意味「~んだけど。」

分かりずらいので、例をあげます。
・「言ったっちゃけん。」→意味「言ったんだけど。」

また、「きばる」や有名県知事が言った「どげんかせんといかん」など、は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。宮崎弁は、意外と耳にしている方言であることがわかります。

四国地方

四国で使われている方言は、実はあまり知られていません。しかし、四国地方にも「けん」という方言があります。九州地方とは異なる使い方をされることもあり、やはり「けん」も方言だということが分かります。

4つの県からなる四国地方ですが、ここでは2つの県での方言「けん」についてご紹介していきます。

香川県

香川県と言えば、日本の中で一番小さい県として有名です。日本一小さい県といえど、その土地は3つに分類でき、東部を東讃、西部を西讃、その間の中央部分を中讃と言います。

語尾につけて次の言葉に繋げる「けん」は、九州地方の方言とほとんど同じ使い方をします。
・「~やけん、~。」→意味「~だから、~。」

強調したいときに使う、接続詞のような役割の言葉もあります。「ほら、予想していたとおりに~」といったニュアンスです。
・「ほなけん、~。」→意味「それだから、~。」

また、例外として「けんびき」という単語もあります。これは、口内炎や唇にできるデキモノのことを指す言葉です。

愛媛県

愛媛県も3つの地域に分けることができます。東予、中予、南予に分かれており、松山城で有名な松山市は中予に位置します。

語尾につける「けん」は、強調したいときに使います。「やけん」という言い方で使うのですが、使い方は香川県同様、九州地方とほぼ同じ使い方をします。
・「~やけん。」→意味「~だよ。」

変わったものとしては、愛媛県の中でもあまりメジャーではない方言として存在する、挨拶です。
・「いんでくるけん。」→意味「帰ろう。」

また、香川県と同じく、口内炎のことを「けんびき」と言います。「けんびき」という言い方のほうが、標準語で言う口内炎よりかわいらしく感じます。

島根県

島根県でも「けん」という方言が使われています。ここまで読んでくださった方はお分かりだと思いますが、「けん」は日本列島の南の方で多い方言です。同じ「けん」でも、使われる地域によって意味が少しずつ異なります。

語尾につける「けん」、次の言葉に繋げる「けん」は他の県と同じです。
・「~けん、~。」→意味「~から、~。」

島根県の方言では濁音もよく使われます。したがって、これが「けん」にもくっ付きます。
・「~じゃけん。」→意味「~だから。」
・「そげだだけん、~。」→意味「そうなのだから、~。」

また、例外として単語として「けん」を使うパターンも多くの種類があります。
・「いけん」→意味「いけない・ダメ」

派生形として「げん」を含む単語もあります。
・「そげん」→意味「そんなに」
・「あげん」→意味「あんなに・あんなふうに」

このように、島根県の方言の特徴は濁点が付くことです。

方言「けん」はどこが由来?

各地方それぞれの方言では、その地域ごとに物の呼び方や発音、または話し方に特徴が出ます。今回の記事では「けん」に注目していますが、全国には他にもさまざまな方言が存在しています。

ここでは、「けん」という方言が最も多く使われている地域、九州地方の方言の由来について書いていきます。

日本の方言を分けてみよう

まず、日本の方言を種類別に分けます。すると、3つに分けることができます。東日本、西日本、九州です。この中をさらに細分化するように、各土地の方言があるという形になっています。

室町時代に書かれた書物でも、言葉に関しては、すでにこの3つの地域で大雑把に分けられていたというので、方言には長い歴史があることが分かります。

「けん」の代表?九州地方の方言

全国を方言で3つに分けると、九州が独立した地域になっているということから、「けん」の由来は九州地方であると考えるのが自然でしょう。

そして、その九州地方の方言は、さらに3つに分けることができます。肥筑方言(ひちくほうげん)、豊日方言(ほうじつほうげん)、薩隅方言(さつぐうほうげん)です。この3つに分類した九州地方の方言は、もっと詳しく分けていくとさらに細かく分類できます。

博多弁で有名な福岡県を例としてあげますが、福岡県は肥筑方言と豊日方言の境界線が南北に走っていて、境界線の西側についてはさらに南北に分けることができます。しかし現在の日本の生活圏から考えると、だいたい3つの地域に分けるのが自然でしょう。よって、西部、東部、南部に分けます。

この中でも、南部の方言が最も九州色が濃いです。そこから、西部、東部といった順で四国地方や中国地方の方言の色と混ざり、九州色が薄くなっていきます。

方言「けん」を使ったかわいい言葉

方言「けん」を使った言葉づかいがかわいい、と感じる方は多いです。もともとその方言を使っている人からしたら何とも思わない言い回しだとしても、他の地方の人にはすごく魅力的に聞こえていることでしょう。

ここでは、「けん」を使った、かわいい言い回しについて書いていきます。

恋愛編

告白などの恋愛に関係する、「けん」を使ったかわいい言い回しを、地方ごとに分けずにざっくりとご紹介します。標準語で告白するよりも、かわいらしい印象になります。

・「好きやけん。」→意味「好きです。」
・「だけん、好きっちゃ!」→意味「だから、好きだってば!」
・「好きだけん、付き合うてほしい。」→意味「好きだから、付き合ってほしい。」

標準語で告白するとしたら「好きです。付き合ってください。」が一般的ですが、各地方の方言での告白を見た後だと、なんだか固く感じてしまいます。

友達編

方言「けん」を使う地域の人たちは、もちろん友達同士でもその話し方で会話しています。ここでは「けん」を使った、友達同士での言い回しを、地方ごとに分けずにざっくりとご紹介します。

・「しんけん美味しいけん。」→意味「すごく美味しい。」
・「(い)ややけん!」→意味「嫌だ!」
・「そーはいけん!」→意味「それは、だめだよ!」

何かを勧めるときや、否定するときなど、やっぱり方言の方がやわらかい印象になります。標準語で言った方が、固い意志で言っている雰囲気になるから不思議です。友達同士の会話での方言は、他の地方の人と話しているときにもクセで出てしまうことも多いため、実は耳にしている可能性もあります。

やっぱり「けん」は魅力的!

今回は方言「けん」についてご紹介していきました。「けん」という方言1つでも、こんなに種類があり、さまざまな使い方があります。普段「けん」を使わない地域の方は、驚いたという方も多いのではないでしょうか。

近年、TVなどでも特集が組まれていたりと、方言への関心が高まっています。実際に普段からこの方言を使って話しているという方からすると、特に魅力は感じないかも知れません。しかし、関心が高まっているということは、他の地域の方々は魅力を感じているということです。

無理に方言を使って話して欲しいわけではありませんが、ふとした瞬間に方言が出てしまう、というのは可愛らしい感じがします。標準語を話さなきゃ、と今まで思っていた方がもしいたら、これを機に、ご自分の地方の方言で話すことをおすすめします。ぜひそのままの言葉づかいで、方言をさらけ出してみてはいかがでしょうか。