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岩手の方言一覧|しない/つらい/なのさ

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方言 / 2018年04月02日
岩手の方言一覧|しない/つらい/なのさ

岩手の方言一覧

岩手の方言について今回は深く掘り下げてみます。

ずうずう弁で解釈が難しい、訛りがあり会話が難しいという印象を持たれることもありますが、実はとてもかわいらしい方言なんです。

しない

「しない」という方言は、断定の「しない」ではありません。相手に指示する際によく使われる命令形の形です。

例文「~しない!」「~しないよ」

文面だけで見ると完全に断定で「してはいけない」という解釈をしそうになりますが、岩手の方言で使う際は意味合いが違います。

「~してね」「~しなさいよ」

という命令形で使用し、主に親が子供に指示を出すときに使うように、年上の人が年下の人に使うケースが多いです。

つらい

つらいというのは標準語でいう辛いという意味です。これを岩手の方言にすると、「なんぎだ」という表現になります。大変。きつい、という意味合いも持っています。

岩手の各地域による方言の特徴と違い

岩手の面積はかなり大きいので各地域によって方言や意味合い、イントネーションが多少違うというもの岩手県の方言の魅力であるといえます。沿岸地域と内陸地域で主に使う特徴的な方言をご紹介します。

宮古特有の方言

沿岸地域は浜言葉で言い方がきつい、とよく言われることがあります。浄土ヶ浜という有名な観光地がある宮古市をピックアップし、よく耳にする方言をご紹介します。

おでんせ

宮古地方をはじめ沿岸地域に広がるこの「おでんせ」という言葉は主に観光客やお客さん相手に使う言葉で、意味は「遠いところよくお越しくださいました」となり、お客様を迎える場面でとてもよく使われています。観光ポスターや観光地にも「よくおでんした」などの言い回しで観光客をもてなしています。

内陸特有の方言

岩手県の方言の基盤となっているのは青森県や秋田県と共通する南部弁です。内陸の地域はこの南部弁がからきている方言が多いので、青森や仙台と同じ方言を使うこともあります。

うるがす

この方言は、お茶碗などを水につけて汚れが落ちやすくするという意味で使われます。ですので、

「このお茶碗うるがしといて」

という使い方をします。水に浸しておいて、と標準語でいうよりも確実に短い言い回しで相手に伝えることができます。

ひゃっこい

この「ひゃっこい」は直訳は冷たいという意味で、冬場の水仕事などでよく話される言葉です。この「ひゃっこい」という言葉は地域によって「しゃっこい」に変化することもあります。

語尾につく方言一覧

標準語と異なる点はどういったところなのか、岩手の方言についてもう少し深く掘り下げていきましょう。まずは語尾につく岩手特有の方言についてみていきます。

「だっけ」「~け」

この「だっけ」や「~け」という方言は、疑問形で終わることもできますし、そうみたいだよ、そうらしいね、という意味合いで使われることもあります。他県民からすると主に標準語の疑問形で解釈するため、話が収束しないことにもつながる難しい方言です。

例文1「そうだっけ?」「言ってたっけ?」

これは標準語でも使われる形です。意味は疑問形で相手に質問しているというシチュエーションになります。語尾のイントネーションは主に最後の「け」の部分で下がる傾向が多いですが、その前の言い回しによって上がる場合もあります。

例文2「○○さん言ってたっけ」「だっけ」「してたっけ」

この例文の意味合いを解説すると、「○○さんが言ってたよ」「そのとおり・そうだよね」「してたみたいだよ」という意味合いになり、イントネーションは最後の「け」の前で一回下がってから「け」で若干あがる傾向にあります。

標準語と違うのは、語尾が上がるのに疑問形にはならないというところであり、岩手の方言を使い慣れていない人だとこの聞き分けが難しく感じることがあります。

「なのさ」

この「なのさ」という方言は岩手以外の人が耳にすると、ずいぶん大きい態度だ、何様なのか、という印象にとらえられることがある語尾です。

標準語「道で困っているおばあさんを助けてあげました。」

を岩手の方言で見ていきましょう。

例文「道で困ってたおばあさんを助けであげたのさ。」

「なのさ」を使い岩手の方言に訳す際に使う言い回しで、助けてあげた、または、助けたのさ、という表現が『嫌々助けたのか?』という解釈にとられやすいです。

ですが、イントネーションが標準語と異なり、「あげた」は同じトーンで話し、語尾の「の」で上がり、「さ」で下がるのが一般的です。なのでイントネーションが標準語と違うため、意味合いも嫌々助けたのではないという意味合いを判断することができます。

「~ささる」

この「ささる」は岩手の人も標準語で説明が難しい表現があるものもあります。なぜかというのも例文を使い解説します。

例文「録画ささった」「リモコンがおささんない」

「録画ささった」の意味は、録画されていた、という直訳で大丈夫です。ですが次の例文にある「リモコンがおささんない」という文章です。

この意味はリモコンのボタンが固くておせなくなった、という意味ではなく「リモコンのボタンを押したのに反応しない」という直訳になります。

一言で意味が伝わる岩手の方言

寒い県として有名な岩手県にはなんと、一文字で意味が伝わる方言がいくつも存在します。吹雪の中をいかに少ない言葉で会話できるか、話すことさえも寒くてしたくないという理由から一文字で伝わる言葉ができたのだといいます。

いくつかご紹介します。

「け」は「食べなさい」という意味で使われます。本当に一文字の中に意味が詰め込まれているのがおわかりいただけるのではと感じます。「け」とだけ発音するときもありますし「け~」と伸ばす言い方もあります。

「こ」

「こ」の意味は「こちらに来なさい」という意味合いを持ち合わせています。

「こっちゃ、こ」

という使い方をします。

「ど」

これは、「どこにいくの?」という疑問形になります。この方言の使い方はというと、

「どさ?」「ゆさ」

という独特なテンポを持っています。ちなみに「ゆ」とは銭湯などのことです。どこへ行くの?銭湯へ行く。という会話をこれだけ短い言葉だけで伝えることが可能です。

岩手の可愛い方言の紹介

岩手の方言はで可愛い発音の方言をご紹介します。かわいいというと、岩手のローカルテレビ「めんこいテレビ」でおなじみの「めんこい」は可愛いという意味の直訳になります。主に発音がかわいらしい方言が多いのが岩手の特徴です。日常会話で今も語り継がれている方言を集めました。

「えんずい」

「えんずい」または「いずい」という使い方をします。この方言の意味は、むずがゆい、なじまない、しっくりこない、となっており、洋服を重ね着した際に中に来たTシャツが少しよじれてしまっていた時や背中がムズムズしてかゆい時などにも使われます。

岩手の人たちでさえも「えんずい」を標準語に直すということは難しく、その地方によってもニュアンスが少し異なることもあります。

またこの言葉はお年を召した方だけでなく若者も多用している方言です。

あめる

この方言も若者からお年寄りまで使う岩手の方言で「あめる」の語源は「飴る」だといわれています。意味は「腐る」という意味ですが、もっと詳しく解説すると、腐る寸前に発生する酸っぱいにおいを表現するときに使います。

「昨日食べたおかず、もうあめでらっけ」「あめくせーきがする」

というような使い方をします。発音がかわいらしく柔らかい雰囲気になります。

ねまる

意味は、「座ってください」「休んで」「横になる」にあたり、地域の差もありますが、主に年配の方に多用されています。

「まんず、ねまってけれ」「ねまれ」

という使い方をします。命令形のイントネーションではないので岩手県民独特のマイペースな人間味が言葉に詰まったような、柔らかく温かみのある方言になります。

やんた

直訳は「嫌だ」という意味になります。「やんた」という発音が幼い子供が発音しているようなイメージを持つこともありますが、実はお年寄りでも使用頻度は高いです。自分の意志表示をするものですが、場面によっては拍子抜けすることもあります。

緊迫した雰囲気の中で絶対に嫌だ、賛成できない、という意思表示を方言を使うと、「それは絶対にやんた」となり、なんともかわいらしい発音になってしまいます。岩手を代表する可愛い方言ですが、強い意思表示をする際には不向きであるかと感じます。

岩手の方言で「好き」を表す告白のセリフ

岩手の方言を使った告白のセリフについてご紹介していきます。

若者の間では方言離れをしている世代が多くなってきている関係上、岩手の方言で告白するというシチュエーションはなかなか見られないものとなっています。ですが、岩手の方言を使った告白のセリフはとてもかわいらしい発音です。ぜひ使ってみてください。

例文「好き、私と付き合ってけねが」

岩手の方言で「好き」という方言に当たる言葉はありませんが、語尾につける言葉により、付き合ってほしい、付き合ってほしい、という標準語よりはかなり柔らかくかわいらしい発音で締めくくることができます。

イントネーションとしては、「けね」で若干下がった後に「が」で少しだけ上がり疑問形で終結すると岩手の方言になります。普段使わない方言でも、緊張する告白のシーンで使えば雰囲気も少し柔らかくなるでしょう。

例文2「私とつきあってけろ」

これも岩手の方言に当たる告白のセリフです。「好き」と伝えた後にこのセリフを言うことによって普段の自分とのギャップを相手に見せることができます。

「つきあってけろ」という言葉は初めて見ると命令形のようなきつい印象を受けるように感じますが、岩手の独特ななまりによって命令形にならず相手におねだりするような甘えた発音になるのも特徴です。

岩手の「ありがとう」をあらわす方言

では次に岩手の言葉で「ありがとう」を表す方言についてみていきましょう。ありがとうという方言も若者からすると方言離れのためにあまり使わない言い回しになりますが、お年寄りの方は多用する表現になります。

「ありがとがんす」

ありがとうの「う」を抜いたのち、語尾に「がんす」を付けると岩手の方言になります。ありがとうに直結する方言はありませんが、イントネーションが加わると大幅に印象が変わります。普段使わない方言で感謝の言葉を伝えてみてはいかがでしょうか?

岩手の「頑張れ」を表す方言

震災当時はかなり多くの人が岩手の方言を使い、支援してくださった方にお礼と頑張っていきますという意思を伝えていたので耳にしたことがある方も多いのではと感じます。

岩手の人からすると震災直後も震災以降もキーワードとして伝え続ける言葉であります。

「けっぱる」

頑張る、という直訳の方言になります。

「けっぱれ、岩手」

という掛け声のような言葉を聞いたことはありませんか?これは岩手のみならず、仙台や青森と幅広く使われ親しまれている方言になります。

運動会などの応援する場面でも「けっぱれ~」という掛け声が聞こえてくるほどあちこちで言い伝えられている方言です。

岩手の方言を後世に伝えていこう

岩手の方言は岩手特有のマイペースで優しい人間性があふれた方言となっていることがわかりました。イントネーションも、疑問形か終止形かわからないほど癖のあるものであるので岩手の方言になれるまでは難しいと感じます。

寒い地域の人たちが短い言葉でいかに伝えたいことを相手に伝えることができるか、が岩手の方言の醍醐味です。

方言離れしているからこそ岩手の方言を覚え、会話をしてみましょう。