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【種類別】警察への被害届の出し方|交通事故/窃盗/詐欺

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各種手続き / 2018年05月12日
【種類別】警察への被害届の出し方|交通事故/窃盗/詐欺

【種類別】被害届の出し方

「被害届」は窃盗やストーカー、また何らかの犯罪に巻き込まれた時に警察に訴える際に提出する書類です。テレビなどニュースでよく「被害届」と聞きますが、実際いざ提出しようにも出し方などよくわからないことがあります。中には「被害届」だけでは扱ってくれない案件もあります。よく似た言葉で「告訴」がありますが、「被害届」と「告訴」の違いと被害届の出し方についてご紹介していきます。

「被害届」と「告訴」の違い

警察が事件や事故の捜査を開始するために、捜査のきっかけとなる要因の一つが「被害届」の提出です。被害届を出すことで、警察に事件や事故の存在を知らせ捜査のきっかけを与えます。ただし、被害届が受理されても必ずしも捜査が行われる訳ではなく、捜査の必要があるか警察で決めます。これに際し捜査の義務が発生するのが「告訴」です。

「告訴」は犯罪や事故を捜査機関に知らせるだけでなく、事故原因や犯人を逮捕して欲しいなどという意思表示も含まれており、被害届が受理された場合、捜査機関は速やかに捜査を始めなければなりません。一般的には、被害届より「告訴状」を作成し捜査機関に提出します。警察を動かすために「被害届」と「告訴状」の2つの出し方があるのを覚えておきましょう。

「被害届」と「告訴」の効果の違い

「被害届」は捜査の有無に関して受理するか捜査を開始するか警察で判断しますが、「告訴」は被害者の意思表示を考慮し、被害届が受理された場合は速やかに捜査を始めます。その際に発生するのが「効果」の違いです。何らかの犯罪などに巻き込まれた際に、犯人を捕まえて処罰して欲しいという場合には、被害届より告訴状の提出の方が適していると言えます。

しかし、出し方として告訴状が受理されるためには訴状に不備がないか、客観的に犯罪として成り立つかなどの幾つかの要件の満たす必要があります。また、参考として「告訴」と「告発」の違いはともに事件の捜査を求めることができますが、誰が犯行を行ったかによって区別されます。「告訴」は被害者本人や法定代理人などが行い、「告発」はそれ以外の第三者が行った時を言います。

被害届の出し方

被害届の出し方には2つパターンがあります。一つは「あらかじめ必要事項を記入し交番や警察署に提出」、次に「交番や警察署にて所定の書類に必要事項の記入または聴取を受けながら警察官が代筆する」パターンがあります。基本的には被害者本人が提出しますが、被害者本人が入院している場合や緊急で書けない場合などは、口頭で説明を受けた警察官などが代筆する出し方もあります。

必要事項の記載

出し方の基本として、必要事項の記載は事件や事故によって記載内容は変わってきますが、おおよそ次の事項に詳細を書きます。「被害者の住所、氏名、年齢、職業」「被害があった日時と場所」「被害の詳細(事件の場合・被害金品や犯人の特徴など。事故の場合・事故原因など)」「その他参考資料(遺留物や医師の診断書など)」を記載し提出します。

提出先と提出できる人

被害届の提出先は交番や警察署などです。どこの地域の交番・警察署に提出すればいいのかという決まりは特にありませんが、出し方の基本として事件や事故が起きた地域の交番や警察署に提出します。また、事件や事故の規模によって対応できない場合もあります。交番や警察署ともに提出可能な状況であれば、最初から警察署へ提出することで二次被害を未然に防ぐ事もできます。

また被害届を出すことができる人は、基本的に被害者本人です。被害者が未成年や成年被後見人の場合は、法定代理人である親権者や後見人の付き添いを求められることもあります。ただし、明確な決まりはないため提出先の判断によります。また、弁護士が代理で書類を作成し提出することもあります。被害届はあくまで「被害の報告」に留まりますので、捜査を早急に行って欲しい場合は告訴状の作成が望ましいです。

被害届の提出期限

被害届の期限について、物損事故の場合は期限は定められていませんが、交通事故(人身事故)の場合は2~3日以内に提出する必要があります。また事件の場合は、「公訴時効」に間に合うように提出します。「公訴時効」とは、事件ごとに定められている期間を過ぎると公訴(検察官が被疑者を裁判所に訴えを求めること)ができなくなる期限のことです。

公訴時効は事件の法定刑の重さによって変わってきます。被害届は、実際に公訴期限に先立って、捜査して公訴する前に提出しなければなりません。公訴時効前日に提出したとしても、捜査時間もなく起訴の手続きが間に合わなくなってしまうので注意が必要です。

交通事故の場合

交通事故に遭ってしまった場合、まず警察に通報し保険に加入している場合でも、その保険会社に連絡しましょう。警察に通報すると、けが人の有無と事故の状況と事故現場の住所など聞かれます。けが人のいる「人身事故」の場合、車が衝突した現場について距離を測ったり、目撃証言などから事故の状況を聴取し「実況見分調書」を作成するため「実況見分」を行います。

事故において重傷してしまった場合、現場での事故の実況見分はできないので、後日改めて警察と現場に赴き実況見分を行うこともあります。出し方として、「事故にあった日時」「事故に遭った場所」「被害状況」「けがの有無」が必要最低限になります。

窃盗の場合

窃盗は被害届や防犯カメラ、目撃者などの供述調書といった資料が揃えば、犯人の証拠隠滅や逃亡の恐れがある限り逮捕されますが、窃盗事件では被害届が受理されても、他の犯罪に比べて逮捕率はかなり低いです。平成24年度の統計では、窃盗事件として警察や検察に認知された事件のうち、逮捕された事件は約27.2%です。

また釈放されたり、身柄を送致されなかった例を除いても約25.4%に達します。これに対し認知された事件のうち、逮捕されなかった事件は約72.8%になっています。釈放後や未送致の割合を加えても約74.6%に上がります。このように、窃盗事件は逮捕されないか釈放される割合がかなり高くなっています。

窃盗で犯人を捕まえるために

では、窃盗事件ではどのような証拠にが必要になるのでしょうか。まず事件が始まる端緒として「被害届」が必要になります。出し方として、犯人を特定し被害者との同一性を裏付けるために「防犯カメラ画像」を使うことがあります。防犯カメラ画像以外に、目撃者などの証言を集めた「供述調書」があります。

また指紋やDNA、髪の毛など現場に遺っていた遺留品など同一性に関する「鑑定結果報告書」が作成され、逮捕の決め手となる証拠の裏付けが絶対条件となるので、被害届に日時や犯人の特徴など記載しても、犯人逮捕に至らないケースがあるので、証拠の収集は大事です。

出し方として、被害届には「証拠の収集」「関係者の証言」「DNA鑑定」など明記されていることが必要になっていきます。

詐欺の場合

詐欺事件での「被害届」は、お金のやり取りが伴うため警察はなかなか動いてくれません。民事上の商行や金銭の貸し借りなど線引きが特に難しく、犯罪の存在が認められなければ警察も捜査に乗り出すことはできません。詐欺は「民事不介入」などの理由で警察が被害届を受理してくれないケースがあります。

被害届を受理してもらい、さらに捜査を始めてもらうには、犯罪が明らかではなくてはなりません。

詐欺において被害届を受理してもらう為の出し方

警察に被害届を出しても、対応してくれない時に考えられる原因は、警察官に人数も限られているので、全ての被害届や確実に受理される告訴状も物理的に不可能な部分もあります。基本的に、警察は刑事事件しか対応しません。被害者が「これは詐欺だ」と警察に訴えても、ただの痴話喧嘩と判断されれば、「民事事件」として扱うので難しくなります。

刑事事件と判断されるためには、詐欺師の犯行や状況など、法律に定められている条件であるかが必要になってきます。「犯人が不明」や「被害届や告訴状の内容が曖昧」、「証拠などがない」では、刑事事件と判断されません。

出し方として、先ほど言ったような「詐欺師の犯行状況」「犯人が明確」「被害額が高額」「被害の詳細」「証拠」が必要です。また、警察の他に弁護士に相談することも有益となります。

ストーカーの場合

「毎日誰かにつけられている」「メールやLINEが毎日届く」「手紙にメアドなど連絡先が書かれている」など、男性女性問わず、いつ、誰にストーカーされるかわかりません。こういったストーカー被害の認知件数は年2万件を越えています。中には、ストーカーを越え殺人事件が起こる事もあります。

ストーカー被害から発展した殺人事件でも、埼玉県桶川市で起こったストーカー殺人事件、「リベンジポルノ」を世間に浸透させた三鷹での事件など、単なるストーカーと軽視できなくなっています。桶川での事件は、警察の捜査怠慢や告訴状の改ざんなど衝撃的な事件でもありました。

警察に相談しても、人数が足りなかったりすると動いてくれないことがあるので、被害届の出し方としても、警察を動かすために確固たる証拠などが必要になります。

その1・証拠を集める

ストーカー被害に遭った場合、まずすべきは「証拠の収集」です。メールやLINEなどの内容が残っていれば必ず保存しましょう。手紙やプレゼントも同じです。手紙などにもメアドや送り主の住所が書かれていることもありますので保管しておきましょう。万が一携帯が壊れた場合に備えて写真やその日付なども重要な証拠になってきます。

その2・状況を常に記録する

ストーカー被害の経緯を一から警察に伝えることも大切です。警察に事の経緯を全て話し理解を深めるためにも、犯人との出会いからの時系列順に書き出すことで説明しやすくなるので、これも重要になります。

人の記憶ほどいい加減なものはありません。時間が経過してしまうと肝心な部分を忘れてしまうので、何かあれば常にメモを取ることも必要です。出し方として一番有効です。

その3・告訴を行う

警察に被害相談だけではなく、「告訴」を行うこともできます。刑事事件として裁判で争うのであれば、告訴の際に証拠資料として被害者自身が作成した文書に「捜査の過程において告訴の取り下げや示談など一切せず厳しく罰して欲しい」などの厳しい文言を書いておく事も、警察を動かす要因の一つになります。

その4・弁護士に相談する

最後は、弁護士に相談することです。警察に弁護士と一緒に行くことも有効です。弁護士は専門家なので、犯人の行動が犯罪に該当するのか、どういった証拠が有効なのかなど的確にアドバイスをしてくれます。上記の1~3を実践するだけでも、手ぶらで被害相談をするよりかは適切に対応してくれます。

名誉棄損の場合

ネット上などで誹謗中傷されたり名誉を傷つけられた場合、警察に相談できる条件は犯罪にあたるかどうかです。誹謗中傷は、罪名でいうと「名誉棄損罪」「侮辱罪」「信用棄損罪」「業務妨害罪」に該当します。中でも「名誉棄損」は、「不特定または多数の人間に対するもの」「ある人に関する事実を示して、社会的価値を低下させる」ことを言います。

名誉棄損罪は刑事第230条第一項で、「公然と事実を適示し、人の名誉を棄損した者その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役もしくは、禁錮または50万円以下の罰金に処する」と定められています。警察を動かすため確固たる証拠として、ネット上での誹謗中傷なら「誹謗中傷を行ったユーザーやその日時や内容を保存する」ことが大切です。

名誉棄損での被害届の出し方

名誉棄損での被害届の出し方は、ネット上での誹謗中傷の場合、警察や交番に被害届を出しても詳しくないこともあるため、各都道府県のサイバー犯罪窓口に相談した方が知識や経験も豊富です。お住まいの各都道府県庁所在地のある警察署が管轄となっています。必ずしも、最寄りの警察署や交番では扱ってくれない事もあるので注意が必要です。

被害届を出す際は、窓口へ相談し、あらかじめ「被害者の住所・氏名・年齢・職業」「分かれば加害者の住所・氏名・年齢・職業」「該当サイト名・URL・日時」「誹謗中傷が書き込まれているページの印刷、スマホの場合はスクショの保存」「印鑑・身分証明書」を準備しておきましょう。

傷害の場合

「傷害」の場合は、「暴行罪」と「傷害罪」に分けられます。「暴行罪」は人に対して殴る、蹴るといった犯行を指し、相手にに接触するだけでなく包丁を振り回したり、物など人に投げつけたりすることも「暴行罪」に含まれます。一方の「傷害罪」は、暴行のうち相手に何らかの傷害を負わせてしまった場合に成立します。

傷害に巻き込まれた時の被害届の出し方

傷害事件においての被害届の出し方は、「被害に遭った場所・日時」「被害者の証言」「犯人の特徴」「被害までの経緯」「病院からの診断書」が必要となり、特に「病院からの診断書」は何よりも大きな証拠となります。被害者が負ったけがの有無や度合いなど記した診断書を、被害届と一緒に警察に提出し捜査をお願いすることができます。

また、容疑者が否認した場合「現場の遺留品」や「目撃証言」、「防犯カメラ」など証拠を集め、示談交渉する際にも治療費や慰謝料を求めることができますが、一つだけ注意する点は被害者が現場から立ち去らないことが大切です。

暴行の場合

「傷害罪」とは違い、「暴行罪」は被害者に殴ったり蹴ったり、包丁など振り回したりした場合、その分罪も重くなります。被害者の証言も立派な証拠になりますが、それだけでは証拠が弱いと判断されるので、当事者や目撃者の証言も大事な証拠となります。また傷害と同じように、病院からの診断書も大きな証拠となります。

出し方としては、傷害とほぼ同じになりますが、一番必要となるのが防犯カメラや目撃者の「第三者の証言」です。包丁を振り回しても「暴行」となるので、その時の状況など事細かに第三者からの証言を聞くことも大切です。

脅迫の場合

「脅迫」も立派な犯罪です。「脅迫」を止めさせるために、「警察に被害届や告訴状を提出する」「弁護士名義で内容証明を送り付ける」2つの方法があります。加害者の犯行が極めて悪質で刑罰を課してほしい場合は、刑事事件として訴えることはできますが、警察沙汰にしたくない場合や事件性が低い場合は、弁護士を通して警告するだけでも十分です。

どちらかの方法を取るにしろ、相手の言動が法律上その言動が脅迫に該当している必要があります。

脅迫の証拠

出し方として「脅迫」はストーカーと同じように、「LINEやメールの内容」が一つの証拠となりますが、脅迫の場合は「証言」や「通話の録音や記録」が必要になってきます。被害届はその犯行日時や犯行状況など記しますが、脅迫の場合はテープレコーダーを使い通話記録などを録音し、被害届と一緒にレコーダーを提出することが大切です。

しかし、脅迫の場合は電話での脅迫が多く、犯人の特徴などわかりずらいため、テープに記録されている音声データから「声紋」を捜査しそこから犯人を特定するので、かなりの時間がかかります。

警察に被害届を出す際の注意点

事件や事故に際して加害者の足掛かりとなるのが「被害届」です。被害届に限らず捜査機関への働きかけ、情報提供など「告訴状」などの書面を持参して提出します。ただし、被害届については警察定型の書式もあり、多くの場合警察に代筆してもらいます。内容が複雑だったり説明の必要がある場合、代筆をしてもらっても差し支えありません。

「被害届」については、事件や事故の被害状況や事の詳細などによって、書き方や出し方も異なります。ここでは、「被害届」に関する注意点をご紹介していきます。

被害届の効果

「告訴」との効果の違いにも触れましたが、被害届を提出した場合、受理された場合でも捜査の有無は警察の判断により決定します。必ずしも、被害届を出しても捜査義務が生じる訳でもなく「捜査のきっかけ」にすぎません。なので、被害届の内容を前提に捜査をするわけでもなく、最終的に別の犯罪で遂げられることもあります。

また、証明が難しかったり嫌疑がなかったり、申告の内容が犯罪に当たらない、被害者との面会が難しいなどの理由で捜査されないケースが多くあります。警察に動いてもらうためにも動ける人数が限られているので、しっかりと自分の話を聞いてもらうために、相応の工夫が必要です。

被害届だけでは刑事事件にならない犯罪

出し方の一つとして最も気を付けなければならないのが、「被害届を出しても全ての犯罪が刑事事件として立件されるわけではない」という事です。違法性がない限り立件が難しく、門前払いされるのがオチです。中には明らかに違法で悪質な犯罪であっても、刑事事件として扱わないこともあります。

このような犯罪を「親告罪」といい、被害者が告訴したときに限り事件を公に裁判を起こし犯人に処罰を求めることができます。親告罪以外の犯罪を「非親告罪」と言います。

親告罪

「親告罪」とは、被害者が捜査機関に告訴して初めて犯人を起訴できる犯罪のことです。被害届だけでは犯人を起訴できないので、「告訴状」が必要となります。「親告罪」となり得るのは、軽微な犯罪や親族間、事件として取り上げられた事案に対して、被害者本人が不利益となる可能性がある犯罪です。

「親告罪」の例として、名誉棄損罪や過失傷害罪、著作権侵害などがあります。被害を訴えることができるのは、被害者本人と法定代理人である弁護士や保護者、また被害者が死亡した場合は本人の意に沿うように配偶者や親族も告訴できます。知人や友人などは告訴できませんので、「告訴状」についても出し方には注意が必要です。

告訴状の注意点は?

「被害届」とは違い、「告訴状」には警察を動かすために捜査義務を生じさせることができます。「告訴状」は、当該事件において被害者が犯人に対して、刑事事件を提起するよう求める書面で、多少の法律知識が必要になります。一般の方が告訴状を作成するのは難しいので、弁護士の方に作成を依頼しましょう。

なお、窃盗事件で被害届を提出した場合、犯人が捕まったとしても盗まれた金銭やモノが返ってくるわけではありませんので、別途民事手続きをする必要があります。

被害届は書き方にご注意を

今回は、「被害届」や「告訴状」に関しての出し方や書き方などについてご紹介してきました。事故や事件によってさまざまな出し方や書き方があります。警察に相談すれば対応してくれるとは限りません。また、その出し方についても内容を理解させるべく工夫を施さなくてはなりません。被害者がどんな理解を求めるか検討することが大切です。

もし被害届などに関して出し方など迷ってしまった場合は、すぐさま弁護士に相談することをオススメします。示談も解決方法の一つですが、泣き寝入りすることが多いので、自分の今後のためにも、多少の時間を割いてでも犯罪に立ち向かうよう心掛けましょう。