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「私的」の意味と使い方・読み方・類語・敬語・正しい日本語

Author nopic iconuwell
カテゴリ:言葉の意味

初回公開日:2018年04月27日

更新日:2020年07月01日

記載されている内容は2018年04月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

「私的」の意味と使い方・読み方・類語・敬語・正しい日本語

「私的」の読み方は?「わたしてき」は間違い!

「私的」は、「してき」と読みます。「わたしてき」という読み方で使用されることもありますが、その読み方は正式表記ではありません。

敬語を要するシーンや公用文などでは使用できない読み方であり、俗語的な扱いとして、親しい人間関係の中でのみ使用した方がよい読み方です。「私的」の「私」は、一般的に「わたし」と読まれることが多いために「わたしてき」という誤った読み方をする方も少なくないそうです。

「わたしてき」でも意味は伝わりますが、「私的」は本来「してき」と読み、「わたしてき」とは読まないため、ビジネスシーン・親しくはない相手と話す時・公用文などでは「してき」の読み方を用いましょう。

「私的」の意味とは?

「私的」の意味は、「個人にかかわるさま」や「公なことではない」ことです。「個人」というのは「所属団体や地位に無関係な立場としての1人の人間」のことで、「公」は「個人の立場だけでなく全体に関わること」の意味ですが「ではない」と否定形になっています。

したがって、「私的」が表すことは「所属や地域に関係しない1人の人間としてのこと」になります。団体に所属していても、地位や立場があっても、そのこととは関係がない1人の人間としてのことを意味するのが「私的」です。

「私的」の使い方!

「私的」という言葉を使う時には、「私的な〇〇」の形になることが多くあります。

考え

「私的な考え」という形になりますが、更に言葉を付け足して「私的な考え方・私的なことを考える・私的な考えがある」などの形で使用されることもあります。

「考え」は「考えること・考えることで出た結論」などを意味するため、プラス「私的」になると「公ではなく個人だけにかかわる思考の内容」を表す表現になります。

都合

つなげると、「私的な都合」という形になります。「都合」は「物事をするにあたる事情や具合」のことですので、「私的」の意味と組み合わせると「物事をするにあたる、公ではなく個人にかかわる事情や具合」を表す表現になります。

「私的な話」は、「個人にかかわる話」の意味を持つ表現です。公にはかかわらない、その個人にだけかかわる話のことを表しています。そのため、組織・団体・立場・地位などの公のことにかかわる内容の場合には、自分が主体の話であっても「私的な話」は不適切な表現になります。

「個人的」と「私的」の違いは?

「個人的」は、「1個の人」のことです。すなわち「1人の人間」のことであり、ただそれだけを表しています。所属団体・地位・立場・他人の人間などは無関係な、ただ1人の人間を意味します。

「私的」の意味には「個人にかかわるさま」とあるため、「個人的」と「私的」の意味はよく似ていますが、「私」という語の意味に焦点を当てると、使い方の違いがみえてきます。

「私」は第一人称であり、「1人の人が自分を指す」時に使用します。つまり、「個人的」は「他とは切り離した1人の人間」のことですが、「私的」は「1人の人間としての自分にだけ関係する」ことを表す時に使います。

「1人の人間だけに関係する(私的)」なのか「他は無関係な人間という物体としての1人(個人的)」なのか、表す意味によって「個人的」と「私的」は使い分けがされます。

「私的」の類語になるのは?

「私的」の類語として挙がる言葉は、「私人・一己・一個人」などです。それぞれの意味を、ご紹介していきます。

私人

「私人」は、「しじん」と読みます。意味は「公の立場を離れた一個人」で、「私的」とほぼ同じです。一般的にはあまり見かけない言葉ですが、使い方としては「私人として申し上げます」や「私人の資格で参加いたします」などがあります。

一己

「一己」は、「いっこ」と読みます。意味は、「自分一人」あるいは「一個人」です。「私的」の類語ではありますが、どちらかといえば「私的」よりも「個人的」に近い印象です。使い方としては、「一己の問題では済まされない」などがあります。

一個人

「一個人」は、「いちこじん」または「いっこじん」と読みます。一般的には「いちこじん」と読まれ、「一己」と区別するためにも「いちこじん」と呼んだ方がよいでしょう。

「一個人」の意味は「社会や団体などの成員としての立場を離れた1人の人間」で、「私的」の意味と同じです。

「私的」の言い換え方法!

日本語には、書き言葉と話し言葉が存在しています。「私的は書き言葉なのか?話し言葉なのか?」気になってしまう状況がないとはいえませんが、「私的」はどちらかに属する言葉ではありません。

また、「私的」という日本語を英語で伝えたい時もあるでしょう。「私的」を英語で言う時に用いられる単語は、「プライベート」あるいは「パーソナル」です。どちらも意味としては「私的」に近いものがありますが、使い方には少し違いがみられます。

それでは、「私的」と書き言葉の関係性や、英語にする場合の言い換えに当てはまる単語についてお伝えしていきます。

書き言葉

「私的」は書き言葉でも話し言葉でもありませんが、文書の中ではあまり見かけません。文書で「私的」の意味を表す時には、「一個人・個人的・私個人」などが使用されることがほとんどでしょう。

英語

「私的」を英語にする場合は、「プライベート(private)」が用いられます。「私的」の類語としては、「パーソナル(personal)」という言葉も出てきます。

「プライベート」の意味は「個人的な物事・公ではない」であり、「私的」と同義になります。プライベートの使い方は「プライベートな予定」などがあり、日本では「私的」というよりは「私生活」を表す時に使用されることが多いでしょう。

「パーソナル」は「一個人に関する・個人的」の意味であり、プライベートと同じく「私的」と同義になるといえますが、パーソナルは「パーソナル版」といったように他の語と組み合わせて、「個人用の・小型で手軽な」などの意味で用いられることもあります。パーソナルの使い方には、「パーソナルな問題」などがあります。

「私的」の正しい日本語は?

「私的」の使い方で注意したいところは、読み方と意味です。読み方に関しては冒頭でもお伝えしましたが、「わたしてき」という読み方をしないように注意が必要です。

読み方

「私」を「わたし」と読むのは訓読みで、「的」を「てき」と読むのは音読みですので、違う読みが組み合わさっているから「わたしてき」の読み方は間違いともいわれていますが、重箱読みというものがあるため、その理論だけでは不十分です。

「私的」は、そもそも「してき」と読む言葉であり、「わたしてき」という読み方はあてられていません。つまり、「私的」のフリガナは「してき」であり、「わたしてき」ではないということです。

「わたしてき」の読み方は俗語のような扱いになるため、ビジネスシーンや、親しくはない相手に対しては、使わない方がよいでしょう。

意味

「私的」という言葉を、どのような意味で使いますか。「私的な意見」であれば「私の意見」、「私的な気持ち」であれば「私の気持ち」でしょう。この2つだけでみると、「私的な意見」は少々違和感を覚えます。

「私的」は「私(自分)」のことを意味しますが、もう少し具体にいうと、「私(1人の人間)にだけ関係すること」を表しているのが「私的」です。つまり、「あなたの意見は?」と質問された返答をする際に「私的な意見ですが(私にだけ関わる意見ですが)」などと返すことは間違いになります。

「求められた意見を答える時」は、「1人の人間」ということだけを意味する「個人的」を用いた方がいいでしょう。「私的な気持ち」に関しては、「気持ち」=「個人にだけ関わるもの」ですので「私的」を用いた表現でも問題ありません。

「私的」は敬語でどう使う?

「私的」に対する考え方は、人によって異なります。「私的」は敬語を要する中でも「他とは無関係な1人の人間に関わること」の意味で使うことはできますが、若者が「~的」を多用する時代があったことから、そのイメージで「~的」を嫌う方もいます。「私的」も「~的」の表現になるため、場合によっては相手に与える印象が悪くなる恐れがあります。

そのため、敬語を要するシーンでは「私としては」を用います。「私的な考え」を言い換えるのであれば、「私としては」と切り出してから考えを述べます。「私的な都合」や「私的な話」でも、同様に「私としては」を切り出しの言葉として用いた後に、内容を述べるという使い方をします。

注意点は、読み方です。「私的」を使う時には、「わたしてき」とは読まないように気を付けましょう。間違われやすいところですので、「私としては」ではなく「私的」を使う時には要注意です。

丁寧語などの種類について

敬語と見聞きすると、丁寧語・尊敬語・謙譲語といった敬語の種類を思い浮かぶでしょう。そして、「私的」という言葉がどの種類に当てはまるのかを考えてしまう方もいることでしょう。

しかしながら、「私的」は「標準語を敬語表現にしたもの」ではないため、いずれの種類にも当てはまりません。

「私的」の反対語になる言葉は?

反対語になるのは、「公的」です。

「公的」は、「こうてき」と読みます。意味は、「世間一般を対象とするさま」です。「私的」の意味は「1人の人間にかかわる」でしたので、対象に違いがあることが分かります。「公的」の対象は「世間一般」、「私的」の対象は「1人の人間」です。

「世間一般」は「世の中の人々」を意味するため、「1人」を表す「私的」と「世間のたくさんの人々」を表す「公的」は反対語同士になります。

「私的」を正しい読み方・意味で使おう!

「私的」の意味は「所属団体や地位に無関係な立場としての1人の人間にかかわる、公ではないこと」です。「公」にかかわることの場合には「私的」ではなく、「1人の人間として」の意味合いが強い「個人的」が向いています。しかしながら、敬語の中で使用しても問題がなく、無難な表現は「私としては」です。

「私的」を用いる時には「わたしてき」とは読まず、「してき」と読むように意識しましょう。「私的」を「わたしてき」と読んでしまう方は少なくないようですが、本来「私的」は「してき」と読みますので、間違えないように注意が必要です。以上のことを踏まえて、「私的」を正しく使いましょう。