エメラルドツリーボアってどんなヘビ？飼育方法や性格を理解しよう

エメラルドツリーボアとは、熱帯雨林に生息する鮮やかな緑色のヘビです。グリーンボアとも呼ばれ、その色彩は幼体のころには黄色や赤い色の体色をしていますが、大きくなるにつれて黄緑や緑色に変化します。中には白い色や黒い模様の入った個体もいます。

地域によって色や大きさなどさまざまな違いのあるエメラルドツリーボアは、見た目も美しく、コレクターにはそろえたくなる魅力がある生き物です。しかし飼育の難しさから、その美しい観賞価値に反してあまりの高くない蛇です。

エメラルドツリーボアは夜行性で、ほとんど地上におりてくることはなく、樹上で生活するボア科のヘビです。エメラルドツリーボアはボア科のため、よく似たグリーンパイソンなどのニシキヘビ科のヘビとは違って卵ではなく、直接子供を産みます。

エメラルドツリーボアは、その生涯のほとんどを樹の上で過ごし、昼間はほとんど動くことがありません。夜行性であるなら夜には活発に動くのかと言えば、そのようなこともなく、獲物を捕まえるときも基本は待ちの姿勢です。近寄ってきたところを素早く捕食します。

エメラルドツリーボアの特徴は、その光沢のある観賞価値の高い美しいエメラルドグリーンの体色です。幼体の時には黄色や赤色の体色をしていて、成体になると鮮やかなエメラルドグリーンに変わります。しかしさらに成長すると光沢が少しずつくすんできます。

エメラルドツリーボアは、南米のアマゾン川流域の森林地帯などに幅広く分布しているボア科の蛇です。エメラルドボア、グリーンボアと呼ばれることもあります。

エメラルドツリーボアは平均1.8m、最大では2mになるといわれていますが、地域によってはさらに大型の仲間も存在します。エメラルドツリーボアの生息域は広く、ガイアナ産やスリナム産などの地域によってかなり個体差の出る蛇です。

中には2.5mを超すアマゾンベースエメラルドツリーボアや、アマゾンベイスンなどの最大3mにもなる大きさの仲間もいます。生息域によって大きさや色などの違いはありますが、生物学的には同じエメラルドツリーボアの仲間です。

エメラルドツリーボアはかなり神経質で荒々しい気性をしています。無毒ではありますが、その鋭い牙は爬虫類の中でも随一だといわれています。口の中には2m以上もある鋭い歯がずらっと並んでいて、毒がないからと油断していると非常に危険です。

通常めったに動くことはありませんが、獲物を捕まえるときなどは素早い動きを見せるため、体は大きくとも動きは決して鈍くはありません。飼育するときには、巻きつかれたり噛みつかれたりすることのないように注意が必要です。

エメラルドツリーボアは、小動物や鳥類などを餌としています。飼育する場合は冷凍マウスやラットを与えるようにしましょう。しかし、稀に小型の鳥類やヤモリなどしか食べない個体もいるため、購入するときにペットショップで確認しておくといいでしょう。

エメラルドツリーボアは、消化が遅く、餌が大きすぎると吐き戻しをおこすこともあるため、餌を与えるときには注意が必要です。できれば小さめの餌を与えるようにしましょう。餌は爬虫類ショップなどで購入することができます。

エメラルドツリーボアの寿命は野生では10年ほど、飼育下では少々短めで8年ほどになります。

収斂進化と呼ばれるに多様な見た目や性格の進化を遂げた、グリーンパイソンとも呼ばれるミドリニシキヘビなどは10年から、長生きの個体は20年生きることもあります。

蛇の寿命は種類によっても違ってきますが平均は15年～20年と言われ、長いものは50年近く生きることもあるため、エメラルドツリーボアの寿命はどちらかと言えば、短い方だといえます。