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考える力は必要?考える力がない人の特徴・考える力がない原因

カテゴリ:自己啓発

更新日:2024年04月19日

考える力は必要?

「考える力」について、時代の変化と仕組みの観点からお伝えします。

論理的思考と直観的思考

考える力が欲しいかと問われれば、出来れば無いよりも有った方が良いと思う人が大半でしょう。しかし現実社会を見渡してみると、単純にたくさん考えればそれだけ結果に結びつくというわけではないことに気が付きます。考える力と一言で言っても、その中にも様々な種類の力があります。必要なのは、そのそれぞれをバランス良く育てることです。

そういった意味で、考える力を2種類の力に大きく分けることができます。論理的に考える力と直観的に考える力です。あくまで傾向ですが、前者は主に左脳を使った思考であり、後者は主として右脳を使う思考になります。

実際の社会に出てみると、考える力として論理的な思考だけではなく、直観的な思考が求められます。日々の現実において起こる問題は、論理的に考える力だけでは解決できません。

なぜ論理的に考える力のみでは不十分なのでしょうか。それは現実というものが常に変化しているからです。論理的思考に偏重した人は、過去のデータから未来を予測する傾向が強いため変化をリアルタイムで捉えることが苦手です。

論理は原理上、反復可能な環境の中で構築されますが、過去に起こったことの反復ではない、全く新しい事態に直面したとき、論理に考える力だけでは対応が出来ません。

直観的に考える力が必要な時代

過去に上手くいった方法に従って、確率的に成功しそうな方法を考えることも、経済が安定して成長していた時代には合理的な方法でした。そのような時代においては斬新なアイデアを考えるよりも、失敗のリスクを避けることを考えていれば十分だったからです。

しかし昨今のような経済や社会情勢が比較的不安定な時代においては、そのようなリスクを避けた考え方が逆にリスキーになってしまいます。不安定な時代においては常に、方々で新しい流れが起こります。この流れは、論理的思考に頼り切って思考過多に陥った状態では捉えることができません。

「流れを捉える」と聞くと抽象的に感じるかも知れません。しかし私達は皆、五感を駆使し、感性で物事を捉えて生きているのです。こうすればこうなるという理屈は、限定された条件の中で成立する正しさでしかありません。しかし私達の生きる現実は、過去に起きたことの条件に当てはまらない出来事の連続であり、不安定な時代にはその傾向がさらに高まります。

理屈のみではコミュニケーションがとれない

考える力は、問題を解決するために必要な力です。そして人間として生まれた以上、私たちにとっての中心的な問題は常に人間同士の問題です。私たちは日々色々な悩みを持ちますが、実際のところその悩みの大半が、人間関係の問題に還元されると言っても過言ではありません。

ビジネスにおいても、。相手に価値を提供するとで報酬が得られるという、双方向のコミュニケーションがビジネスの根本であるため、そこで直面する問題は常に人間関係を含んでいます。そして人間の感性は時代とともに、常に変化しています。

この変化に論理的に考える力だけで対応するのは難しいことです。科学的な実験では、現実世界にはない等質な条件を仮定しなければ正しい観察結果が得られません。しかし生きた人間は決して等質なものではあり得ません。それぞれの人間が個性を持ち、そして変化しています。変化していく人間について、論理的に分析することが出来ないとは言えません。

しかし現実的には、ビジネスを含め日々の対応していく上で、論理的な分析を待つ余裕はないと言えます。こうした変化の流れを捉える際、感性的に考える力、右脳的に考える力が不可欠になります。このような考える力はセンスという言葉で片づけられ、生得的に持って生まれてくるもののようなイメージがあるでしょう。

しかし、そういった能力を伸ばしていくことは可能です。昨今では時代の要求を反映してか、直観的、右脳的に考える力を伸ばすメソッドは本やネットで多く情報として出てきています。どのようにすればこういった力を伸ばせるかについて、この後のトピックでもご紹介します。

考える力がない人の特徴

考える力のない人の思考の特徴をみていきましょう。

マニュアルがあるという前提で考えてしまう

考える力がある人とない人の大きな違いは、能動的に考えているか、受動的に考えさせられているかの違いにあります。考えるためのモチベーションが自発的なものではなく、外側から強制的に与えられたものであった場合、自力で考えている度合が低いと言えます。

両者の特徴をさらに見ていくと、問題は外側から与えられるものとして捉えるか、問題を自分で立てるものと捉えるかという違いが目につきます。

例として、お店の店員の人がお客さんに対応する際を考えてみましょう。店員とお客さんの間のコミュニケーションで何か滞りが起こったとき、それへの対応が上から与えられているマニュアルの中にあるとは限りません。

このとき、問題というものが基本的に自分で構築するものであるという意識がある人は、何がこの場合における問題であるかを自分なりに考えて、それを自ら解決するリスクを取ります。

しかし問題というのは外から与えられるものであるという意識を持つ人は、マニュアルにない問題を自分で問題として構築できるという考え方ができないため、そこで問題を思考し、解決するというトライができません。

リスクがなければ成長もない

マニュアルに沿った範囲の中でのみ対処をしていれば、そこには一見リスクがありません。しかしいざというときには、問題を自分で立てるという意識が希薄になると、考える力がスポイルされてしまいます。

自分で問題を立てることにはリスクと責任が伴います。しかし他のあらゆる能力と同じように、問題を自分で立てる能力も普段から意識していかないと伸びていきません。考える力がない人は、このリスクを負うことを避けている内に、どんどんそれが億劫になってしまっています。

物事にはバランスが必要です。マニュアルを軽視し、いつも自分独自の方法で解決しようとすることは、賢明であるとは言えないでしょう。しかし、常時リスクを避けていることは、自分に成長がもたらされないという点で、それこそさらに大きなリスクになってしまいます。考える力のある人というのは、このリスクを取ることと踏みとどまることのバランスが自然と取れている人になります。

考える力がない原因

なぜ考える力に差がでてしまうのでしょうか。それは大人になるにつれて顕著にあれわれます。

ここで、考える力のない原因についてご紹介します。

大人になるほど論理に偏重してしまう

マニュアルの範囲の中で考え、自分で考えるリスクを避けてしまう傾向は、多かれ少なかれ誰しも持っています。物事には度合というものがあり、完全に能動的に考えられる人と、全く受動的な人との両極端に分けられるわけではなく、グレーゾーンにいる人が大半でしょう。

しかしグレーゾーンの中における度合として、大人になっていくにつれて受動的にしか考えられなくなり、考える力を失っていく傾向が見られます。このことは、自発的な人よりも、どちらかというと、上からの意志に従って思考する人を求める社会の傾向に原因があります。

義務教育の段階から、クリエイティブに考える力よりも、規則に従って考える力を伸ばす割合の大きい教育が行われます。これは意識的にせよ無意識的にせよ、社会における大人の持っている傾向が、子供に対する教育にも反映されてしまっていることによります。

論理に偏重してしまう心理

大人になるにつれてリスクを取らない考え方に傾いていく心理には、どういった理由があるのでしょうか。そこには大きく2つの要因があります。

1つ目は、人間には動物としての基本的な生存欲求があることです。この生存欲求には、個として生き残る欲求だけではなく、自分の属する集団のテリトリーを守り、拡大する欲求も含まれます。

こうした欲求はエゴという言葉で言い換えることもできますが、エゴは自分の属する集団の枠を超え出ていくことを恐れる性質があります。赤ん坊や幼い子供にはエゴというものはまだ芽吹いていないのですが、社会の中で人間同士の力の争いを経験するにつれてエゴは育っていきます。

2つ目は、失敗にせよ成功にせよ過去の経験が蓄積されていくことです。ここから未来の出来事を予測することで、過去の心地よかった経験を繰り返し、不快だった経験は避けられるという期待が生まれます。こうした期待ができることは、安心の外観を与えてくれるためにエゴにも満足感を与えます。

このようにエゴや過去の経験に基づいた思考をしていると、ある程度の安全が得られるでしょう。しかしそれでは考える力にオリジナリティやクリエイティヴィティが欠けてくるため、長期的に見ればある程度の結果しか出せない可能性があります。

また何より、そのような考え方は現状維持志向になりやすいので、時間が経つにつれ人生が退屈なものになってしまいます。

考える力のつけ方

原因がわかれが、次は対策を考えましょう。日ごろから意識して癖付けができれば、あなたの考える力を更に伸ばすことができます。

誰にでも直観的に考える力はある

前のトピックで、考える力のある人は直観的に考える力と論理的に考える力を両方バランスよく持つ人だと説明しました。そして考える力のない人は、マニュアルの枠組みの中でのみ考え、独自に問題を立てるリスクを負えない人だと書きました。傾向として、論理的思考のみに依存し、直観的思考が苦手であるように観察されます。

直観的な思考は、主に右脳が司っており、このような思考は物事を想像したり、クリエイティヴなことをするときに必要になります。そしてマニュアルの中にはない問題を立てるということには、この直観的、右脳的に考える力が不可欠です。問題を独自に立てるということは、既存の問題の枠組みにはないものを思考するという意味で、非常にクリエイティヴな行為であるからです。

どのようにすれば、直観的に考える力が養えるでしょうか。直観的思考と聞くと難しく感じる、限られた天才的な人にしかできないように思ってしまうでしょう。しかし、そのように難しく考えてしまうことで、本当に難しくなってしまいます。

普段から誰でも直観的思考はしているものです。大事なことは、その直観的な思考をもっと現実の生活に役立てていく意識です。ここから、直観的に考える力を養うためのエッセンスをいくつか挙げていきましょう。

あえて頭を空にする時間も必要

初回公開日:2017年10月07日

記載されている内容は2017年10月07日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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