気分が沈むとはどういうこと?
この記事では軽くであっても強くであっても、気分の落ち込みが長く続くものとして仮定します。とりあえず定義した理由は、人間はそれぞれ精神の強度が違うので、同じ精神状態で「自分はまだ落ち込んでいない。大丈夫だ」と思って突き進んでいく人がいらっしゃるからです。あなたはどうでしょう。気分が沈む事はありませんか。
気分が沈むときによくある原因
過去はどこにありますか?
さらに質が悪いことに嫌なことを思い出して気分が沈む事には依存性があります。自分から進んで気分が沈む状態になっている事があるのです。
未来はまだありません
原始時代いつ外敵に襲われるか分からなかった人類には未来に対する恐怖は危険回避に必要な機能だったと思います。さて、現代では必要でしょうか?少しの危機感は危機回避に必要かもしれませんが、思考が鈍るほどの恐怖は必要ないといえます。気分が沈むほど悪い予想はたいてい外れます。これは最悪を想定した方が心理的ショックが少なくなるだろうという防衛本能からくる思考です。大概無駄に終わります。
つまり、未来に対する恐怖はほとんど無用のものなのです。淡々と必要なものを準備するのに恐怖は邪魔になります。制御しましょう。
気分が沈む理由がわからないとき
実は理由なんてどうでもいいのです。何の理由がなくても気分が沈む時は沈みます。別に沈んだってかまわないのです。誰に迷惑をかけるわけじゃありません。明るいあなたじゃないと認めないなんて人はいません。いてもそんな人の一面しか見ない人は碌なもんじゃありません。距離を置きましょう。
オーケオーケー。私は今日は気分が沈む状態だ。なので今日はじたばたせず省エネモード乗り切るぞ。こんな感じじゃダメでしょうか。誰しも気分が沈む時くらいあります。大丈夫。明日のことは明日のあなたに任せましょう。
仕事で気分が沈むとき別対処法
人間関係が上手くいかないために、気分が沈むほど関係がうまくいかない人とは距離をとりましょう。誰とでも仲良くする必要はありません。苦手な人を克服する必要もないです。顔を見たら作り笑顔でどーも。そのくらいで充分でしょう。敵対する程にも関わらないほうがいいですね。好きの反対は無関心なんですから。
やりたくない仕事をしなければいけないから、気分が沈む。けれどもお金のためです。しょうがないのでやりましょう。目の前の事のみに集中してあまり考えすぎないで。「しゃあなしやで」と思いながらやっちゃいましょう。
心を守るために
ここで休んで回復したいのは体ではありません。脳です。心といった方がいいかもしれません。仕事は心を削るような事もありますよね。心を守る手段はないでしょうか。
ペルソナという手法があります。心理学用語で仮面を意味します。職業にあった人格の仮面をかぶるように素の自分は隠してしまいましょう。素の自分を見せるのは家族や恋人、親しい友人だけで充分です。職場ではスーツ姿でビシッとしてかっこいいのに私服の時はあれ?っていう人は身近にいませんか?そういう方は職場ではビシッとした自分の仮面をかぶって演じているわけです。仮面をかぶった自分を批判されたり攻撃されても素の自分までは届きません。だってそれは本当の自分じゃないんですから。
対処法
軽いうちに解決 マイナスからプラスへ
とりあえず歩いてみる
ただ歩くのが詰まらないなら公園などに森林浴に行くのもいいですね。森林浴は実は日本独特の習慣で近年国外からもその効果に注目が寄せられています。科学的根拠こそありませんが自然の中を歩いていると気分が上向いてくる方は多いはずです。マイナスイオンでしょうか?木々の香りの効果でしょうか?理屈付けは後回しにしても効果は感じられます。歩きやすいようにスポーツシューズを履いていって下さい。
筋肉を鍛えてみる
初めてをやってみる
絵をかいてみるのもいいでしょう。カメラを使って写真を撮りに行くのも楽しいです。新しいことを始めると今まで使っていなかった脳の領域が働き始めるので、思考が変わってきます。
そんなのやる気になれない方はマイナスからフラットへ
マインドフルネスとは、近年アメリカでビジネスネスパーソンの間で流行している脳の活用法です。基になったものはアメリカに渡った禅宗の座禅から一部方法論を抜き出したものです。禅宗の座禅はお悟りを目指すためのものですが、マインドフルネスは脳を有効活用するための理論です。宗教は全く関係ありませんのでご安心ください。
マインドフルネス
まず、タイマーをかけましょう。かけたら、時間は忘れましょう。
次に座ります。座り方はあぐらでも横すわりでも構いません。椅子に座ったままでも構いません。
目を閉じます。薄目を開ける必要はありません。
これで主に聴覚と嗅覚と触覚で外の世界とあなたは繋がっています。聞こえるでしょう過去の記憶にある声ではなく、今の音が。今、現在の音だけを聞いてください。匂いを感じますか?不快な匂いも、良い匂いも感じるままに感じてください。今、現在の匂いです。感じますか?空気の流れを。心地よい風も冷たい風もそのまま感じてください。今、現在の感覚です。
過去はあなたの脳内の記憶域にしかなく、未来はまだどこにもありません。あるのは今、現在のみです。過去を思い出さないようにしようとすると思い出します。未来を心配しないように努力してもやはり心配してしまいます。今、現在のみを感じてください。
じっと座っているといろんな思い、感情、考えが勝手に浮かんできます。あなたはそれを心で眺めるだけです。浮き出てきた感情を消そうとしてはいけません。勝手に消えます。シャボン玉みたいなものです。悲しい思いが浮かんできてもそこからなぜ悲しいか考えてはいけません。連想は禁止です。
感情も思いも勝手に浮かんでくるものです。あなたの本質ではありません。本心なんかじゃないんです。その証拠に笑っちゃうような感情も浮かんできます。面白いものです。
10分経ちました。いかがでしょう。フラットな気分に近づいたかと思います。この記事で紹介した物はマインドフルネスのほんのさわりだけです。詳しく知りたい方はその道のプロの方に師事してください。
心をやすませるにはどうしたらいいの?
心を制御しないでいるのは昔のエアコンと一緒です。全力で動いたり突然止まったり非常に燃費が悪い事になります。いいくらいに動かすのが重要です。適当に。いい加減にです。
心を活性化させるには好奇心と自尊心が大事です。いかに自分を好きになるか。いかに自分を許すか。自分に合った方法を探して試してみましょう。気分が沈む時は視界が狭くなっているのでいい物は見つかりません。落ち着いてきたら好奇心の時間です。いろんな事に目を向けましょう。
だいじょうぶ。あなたに合った方法は必ずあります。人類が何万年も取り組んできたことですからハウツー本も膨大な数あります。気分が沈む事があっても対処法は必ず存在するのです。