承認欲求とは?
分かりやすい例として、子供がお手伝いをして褒められると嬉しくなり、また褒められたいためにお手伝いを頑張るや上司に評価してもらうために意欲的に働く、というようなことです。
このように、承認欲求とは人にはある程度必要なものでもありますが、この欲求が強すぎると様々な問題が生じてしまうものでもあります。
承認欲求が強いとどうなるの?
例えば、「こんなに仕事を頑張っているのに家族は誰も感謝してくれない」という不満が出てきます。
「こんなに愛しているのに相手は自分のことを愛してくれない」と悲観してしまいます。「私頑張ってるでしょ」と他人に評価を求める姿勢が逆効果になってしまうことがあります。
また、唯一自分のことを認めてくれる存在を見つけると、その人から離れることができずに依存するようになってしまい、その結果、相手の言いなりにならざるを得ない状況に陥ってしまうことにもなりかねません。
そして、これらの例は全て自分ではなく、他人が主体になっています。承認欲求によって、他人の評価にばかりとらわれ、仮に成果をあげてもそれは他人のための成果となってしまいます。
では、そのような苦しみをなくすためにはどうすればよいのでしょう。
承認欲求をなくす方法
ここでは承認欲求を少しでもなくす方法をご紹介していきます。
1.期待しない
例えば、「掃除をしたのに誰も感謝してくれない」と感謝されることを期待するのではなく、「自分がやりたいから掃除をした。あぁ綺麗になって良い気持ち」というように、自分が好きでやっただけ、という軽い気持ちに切り替えると楽になり、承認欲求をなくすことが期待できます。
2.自分のすべてを受け入れてみる
まずは自分が、自分の一番のファンになってみてはいかがでしょうか。
3.自分に自信を持つ
けれど自分を認めることのできない自信のない人は、どうしても他人からの評価を求めてしまいがちになります。
自分のことを認めてくれたり、自分が求められていると感じられるような居心地の良い場所を見つけると、そこから離れられなくなってしまいます。たとえ暴力を受けたり、金銭を要求されたり、ひどい束縛に遭うなど、不当な扱いを受けたとしても、自分にはこの場所しかない、と思い込んでしまうのです。
そんな悲劇をなくすために、自分で自分を認めてあげてください。そして、自信を持って承認欲求をなくすようにしていきましょう。
承認欲求をなくすことでのメリット・デメリット
ここでは承認欲求をなくすとどうなるのか、そのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
承認欲求をなくすことでのメリット
他人に評価を期待することをなくすと、感謝されなくても腹を立てることはありません。相手に求められたいという思いをなくすと、愛されなくても悲しむことはありません。自分自身を認めて自信を持つことができれば、相手に支配されることはなくなります。
このように承認欲求をなくすことで、他人の目を気にすることなく、自分自身の満足感を満たすための楽しい人生を送ることができます。
承認欲求をなくすことでのデメリット
もし、全ての行動が誰かの評価を期待するためのものではなく、自分だけのためだったり、何の見返りもないものになってしまえば、意欲や目標を失いかねません。承認欲求が弱いということは、何に対しても意欲が湧かず、やる気のない人ということになります。
このように、承認欲求はやる気を起こさせる一つの方法として、ある程度必要なものでもありますので、承認欲求をなくすことによって、モチベーションが下がるというデメリットが生じることになります。
承認欲求と自己顕示欲の違いは?
自己顕示欲とは「自分の存在を社会に確立させたい」という欲求ですので、自分の存在価値を求めるという意味では、承認欲求と自己顕示欲はよく似ています。
では、何が違うのかというと、承認欲求は「他人に自分を認めてもらいたい」という他人依存であるのに対し、自己顕示欲は自己アピールをして「自分の存在を確立させたい」という自分依存である、という違いがあるのです。
自己顕示欲が強い人の特徴
・常に注目してほしい
・上昇志向が強い
・人前に出るのが好き
・自分に自信があり、自分への評価が高い
など、積極的に自分という存在を前面に出していきます。
「私は」「私は」と自分を出し過ぎて空気が読めない場合もありますが、決して悪気はなく、基本的にポジティブ思考な人が多いです。
承認欲求とは上手に付き合っていきましょう
しかし、大人になっても強い承認欲求がある場合は、それが認められないと、それは人を苦しめるものになってしまいます。もしも周りに承認欲求の強い大人がいたとしても、批判したり遠ざけることはやめましょう。悪い面を見るのではなく、その人の存在を認め、行動を褒めてあげましょう。
承認欲求が強い人とも上手にコミュニケーションをとりながら付き合うことで、その人は自分の居場所を見つけ、自信を持つことができるはずです。
そして今度は、自分自身にも当てはまるところはないか、見返してみることも必要なことです。承認欲求は誰しもが持っている自然な欲求なのです。