そもそも「謙虚」とはどんな状態を指す?
控えめであり、つつましく、そしてへりくだって相手の意見を素直に受け入れる事が出来る事です。あなたはどうですか?と聞かれてもピンとこないものです。今挙げた3つの事を意識して行動しようとしても難しいと思います。
日本人は謙虚だと言われますが、美徳である面とそうでない面の両方を持ち合わせています。謙虚である事は良い事ですが、意識してやり過ぎるのも注意しましょう。
謙虚な人の特徴は?
謙虚な人とは、自分の地位や名声をひけらかさない人や、自分の成功に傲慢にならない人の事でもあります。会社の上司や先輩を思い出して下さい。立場をひけらかさず、へりくだった態度で誰にでも平等な方はいませんか?思い当たる人物がいれば、その人は謙虚な方だと言えます。
他にも、謙虚さが当てはまる行動があります。例えば、
・「相手の意見を否定しない」
・「努力を人に見せない」
・「自己主張しない」
・「常に周りに感謝の意を表せる」
などです。まるで人格者のようですが、広い視野を持ち器の大きさを感じる人物であるとうかがえます。
謙虚な人の共通点
謙虚な人はお分かりの通り、自慢や自己主張をせず、努力を人に見せたりしない分、裏を返せばスキルの高い人が多いのです。人の集まる場で自分の意見を主張しない貫かない代わりに、じっと周囲を観察し、把握しています。なので、ここぞという時の「鶴の一声」が効果を出す事もあります。
低姿勢で、周囲に気配りだけでなく目配りもしているのです。必要なものをサッと差し出したり、まわりと阿吽の呼吸が取れる人物である事が謙虚な人の共通点です。
そして、何事にも感謝を言葉で表せる事も、謙虚な人の共通点です。「ありがとう」の一声が素直に出せる人は、自分が注意されてもそれをプラスにとらえる力量を持っています。なので、注意や意見された事に対して腹を立てる事なく、素直に受け入れ自分の肥やしとします。
そういう人物は、仕事でも人間的にも他の人より成長出来るので、実は周りよりも高いスキルを持っていて、でしゃばらない分「縁の下の力持ち」的な存在である事が多いのです。
人から好まれる謙虚さとは?
なぜそういう人が人から好かれるような謙虚さを持ちあわせているのかというと、心が寛大で思いやりがあるからです。何事にもおおらかに対処するので、棘がなく、かといって前に出る事なく微笑んでいる人がいたら、誰もその人に対して嫌な思いは抱きません。
そして、人前で他人の悪口を言わないという事も重要なポイントです。嫌な事があっても、それは自分の糧になると前向きにとらえます。そして、「空元気、でも元気!」という感じで自分が明るく居ればいつか良い事があるとポジティブに生活しているのです。
日常からこんな風に生活している人に対して、悪い印象を持つことはないのです。常に相手より一歩下がり、自分にも人にも優しく接している穏やかさは人から好かれる謙虚さの要です。
注意!度が過ぎたら嫌われる?
分かり易い例として「謙遜」が挙げられます。「いえいえ、わたしなんて全然」「自分はまだまだですよ」などと、謙遜を繰り返していては、正直「本当はそう思ってないくせに」と思われても仕方ありません。
見栄を張らない事はよい事ですが、謙遜しすぎると相手にとってうっとおしく感じられるものなのです。謙虚であると同時に、日本人はこの「謙遜」も美徳とされてきたので、意外と体に染みついている方も多いはずです。
こういう場合は、謙遜する前に褒めてもらった事に一言「有難うございます」などを付け加えてから、自分はまだまだだと会話を進める事がベターです。また、「恐縮です」と返すのも良いでしょう。
謙虚である事を意識しすぎると、自分に自信が無いと思われたり、下手したら実は何を考えているのか分からない腹黒い人と勘違いされたりするので、注意が必要です。
謙虚さが足りなくなる兆候がある!
まず、時間に遅れたり、自分から約束を破るようになってきたらかなり危険です。自己中心的になりすぎていないか、自分を振り返ってみることが大切です。
また、自分に自信がついてくると陥りやすい兆候として、理論的になりやすく、他人や会社など何かと批判するようになってきます。すぐに怒り出したり、物事への対応が雑になってしまうこともあります。
そして、誰もが嫌だと思う性格の1つです「言い訳」が多くなるのも謙虚さが無くなっている証拠です。言い訳が多いという事は、打算的になっている状態でもあり、人に対する感謝の気持ちも失われている証拠なのです。
あなたは、あてはまる所がありませんか?特に「ありがとう」という感謝の言葉が減っていないか、最近の自分に当てはめてみて下さい。もし感謝の言葉が減っているなら、しっかり意識する事が大切です。
謙虚さを持つにはどうしたらいい?
謙虚な人というのは、大体にして辛い目に遭ったり、絶望や挫折を味わったりと、過去に何らかの辛い経験があります。そこから学び、人間として逞しく大らかに成長して来たのです。
人生において、失敗や挫折はつきものです、それを言い訳で終わらせるか、辛抱して自分の糧にするかで、人間としていかに謙虚さをもち成長できるか、そこがターニングポイントなのです。
日頃から気を付けたい事
一つ目は、「感謝の気持ちを忘れない事」です。謙虚な人は感謝の気持ちを素直に表します。また、その素直さは自分に対する注意や意見に対しても現れ、説教に対しても注意してくれて有難うという感謝を示せるかどうかなのです。
二つ目は、「人の悪口は言わない事」です。誰かを悪くいう事は、言い訳であったり自分の虚栄心や嫉妬、ねたみからくるものです。そういう雑念は、ぐっとこらえて人の良い部分を探すことが大切なのです。
三つ目は、「自慢や自己主張をしない事」です。謙虚な人は、人の知らないところでコツコツ努力をしています。そして、それをひけらかさないので、自分はこんな風に努力してるんだと自慢したりしないのです。そして、発言の場があっても、自己主張せずにまず周りの話を聞いて目配りができるのです。
このように三つ挙げてみましたが、日常の中でいかに心配りができるかが一番大切なのです。
謙虚な人はモテるのです!
それゆえに、謙虚な人はモテる人が多いのです。
それだけでなく、縁の下の力持ち的な存在でもある為、憧れる対象となりやすいのも事実です。どちらにしろ、人から良く思われることは嬉しい事です。謙虚だなと思える人が身近にいるのなら、まずはその人の真似をしてみる事もとても良い事です。
強く美しくあるための心得
人を傷つけるような事は言わず、一歩下がって周囲を見渡し、余裕をもって過ごす事でおのずと謙虚さは見につきます。
また、苦難や困難は避けて通るのではなく、有難いと思い自分の人生経験の糧にしてください。明日からのあなたの生活が、より豊かになるように、人にも自分にも優しく過ごしましょう。