はじめに、忍耐力とは
忍耐力の意味
忍耐力を鍛える前に、忍耐力という言葉の意味を考えてみましょう。忍耐力とは、粘り強く耐える力という意味があります。物事を耐える力は多少なりとも必要ですが、忍耐力には「辛い事を我慢する」という意味も含まれるのです。「辛い事を我慢する力」は果たして必要なのでしょうか。
そもそも、忍耐力は必要?
忍耐力は必要だが…
忍耐力、つまり「辛い事を耐える力」は、社会人として生きていくために必須の力と言えるでしょう。仕事の場面では、辛いからといって途中で仕事を放棄したり、やりたい仕事しかしない。恋愛では、気に食わないことがあったら感情を出す、など。人との関わりがなければ生きていけない世の中で、辛い事を拒否し続け、自分勝手に行動していては、豊かな生活からは遠のいていくでしょう。
しかし、多少の我慢はあっても我慢のし過ぎは禁物です。必要以上の我慢は、し続けると体調不良や精神的な疲労に影響することもありますので、注意が必要です。より豊かな生活を送るために、必要な忍耐力を鍛え続けることを怠らず、我慢や無理はしないこと。メリハリを持つことが大切です。
忍耐力がある人の特徴は?
ここからは、忍耐力がある人の特徴をご紹介します。
責任感がある
責任感がある人は、最後まで成し遂げようとする意志があり、物事を中途半端に投げ出すことを嫌います。責任とは、自分が引き受けた仕事を行う義務、また自分が関わった事柄の結果を負う義務のことです。なにかをやり遂げるまでに辛さを感じても、責任を持って行動することと自分の「辛い」「逃げたい」という感情は切り離して考えることができます。そのため、多少辛くてもそれを乗り越えるための忍耐力があると言えるでしょう。
目標がある
物事に対して目標があり、明確な目的を持っている人は、忍耐力を発揮できます。目標を達成しようとする強い意志は、目先の苦労よりもその先の目標達成に焦点を向けさせてくれます。そのため、辛い事を乗り越え先のステップに進むことができるでしょう。もちろん、目標を達成するためといえど、必要以上の苦痛はする必要はありません。
何事も楽しむ力がある
辛い事があってもその中に楽しさを見いだせる人は、忍耐力があると言ってよいでしょう。例えば、仕事の内容で苦痛を感じていたとしても、周りの人とのコミュニケーションを楽しんだり、小さい事でにもやりがいを見出したり。その場を楽しもうとする姿勢がある人は、辛い事も乗り越えられる力があります。
趣味がある
趣味がある人は、忍耐力を発揮することができます。趣味を行うことにより、定期的にリフレッシュすることができ、忍耐力を発揮するべき場所で発揮できる”メリハリ”がつくのです。また、辛い事があっても「趣味のために今は頑張ろう」と考えることができるので、辛さを乗り越える”ひと踏ん張り”ができるようになる、という効果もあります。
忍耐力を鍛える方法
ここからは、意識するだけで忍耐力を鍛える方法をご紹介します。社会で豊かな生活をしていくため、必要な忍耐力を鍛えるためお役立てください。
鍛える方法1:目標を持つ!
忍耐力を鍛えるために、まずは目標を持ちましょう。漠然とした将来の目標でも、今日1日の間に達成したい小さな目標でも構いません。「目標をあまり意識せず生活してきた」という方は、「頑張れば達成できる」というレベルの目標を設定するとよいでしょう。忍耐力を鍛えるために目標を持つことの目的は、「辛い事柄」から「目標」に焦点を当てる癖をつけるためです。小さい目標を何度も達成する経験を重ね、達成する喜びを知るとより目標達成に集中できます。成功体験を重ねたら、簡単には達成できない目標を設定しましょう。「目標達成のためなら、ある程度辛いことも乗り越えられる!」と思える目標を作ることがポイントです。目標に対し集中しているうちに、忍耐力が鍛えることができるでしょう。
鍛える方法2:意識的にストレス発散する!
忍耐力を鍛えるために、自分にとってのストレス発散方法をできるだけたくさん知っておくとよいでしょう。時間がある時にしっかりストレスを発散することにより、生活にメリハリができます。メリハリができると、発揮すべきところで忍耐力を発揮する集中力がつくのです。また、ストレス発散方法は、必要だと思った時だけするのではなく、意識して定期的に行うのがおすすめです。必要だと思った時のみ実践していると、手遅れになり回復に時間がかかってしまう可能性があります。週一回、月一回など、自分の可能な範囲で頻度を決めて、他の予定が入る前にスケジュールに組み込むとよいでしょう。
鍛える方法3:楽しむことを意識する!
楽しむことが忍耐力を鍛える近道です。辛い事に耐えるのは人間限界がありますが、楽しむことには限界はありません。忍耐力を鍛えるために、どんなことも楽しく行う力を鍛えることをおすすめします。あまりにも漠然としているし、どうやって鍛えたらいいの?と思うかもしれませんが、まずは「上機嫌でいる」ことを意識してみてください。上機嫌でいると、周りの人も上機嫌になったり、不機嫌な人が近づきにくくなる傾向にあるので、外的ストレスを最小に抑えることができるでしょう。視野も広くなるので、ただ「辛い」と思っていた事に新しい発見があるかもしれません。小さいことにやりがいを見出すことも、楽しんで忍耐力を鍛えることに繋がります。小さい変化に敏感になると、自分の成長や周りの自分に対する変化に気づけるようになります。自分の成長を感じながら生きることによって、忍耐力は徐々に鍛えられていくでしょう。
鍛える方法4:仲間を作る!
自分の忍耐力を鍛えるために、仲間を作りましょう。1人で辛い事に耐えるのと、同じ状況の仲間がいて耐えるのとでは、受けるストレスに雲泥の差があります。同じ職場などのコミュニティに同じ状況の人がいない場合は、交流会やネットで探すのも手です。状況を共有することにより「自分も頑張ろう!」と思えれば、自然と忍耐力を鍛えることができるでしょう。また、同じ状況の仲間だけでなく、自分のロールモデルとなるような人や、尊敬できる部分をたくさん持っている人に会えたらラッキー。その人の苦労話を聞けば、「自分の苦労は序の口」「もっと苦労したい!」とさえ思えるかもしれません。また、「これは必要のない苦労かも」と、無意味な努力を避ける指標になってくれる可能性もあります。無意味な努力は、自分の目標達成を遠ざける結果になることもあるでしょう。忍耐力を鍛えるために、是非仲間を作ってみてください。
忍耐力を鍛える、その後は?
あなたは、なぜ忍耐力を鍛える?
冒頭でも記載した通り、忍耐力は社会で豊かな暮らしを目指す人にとって必須の力です。忍耐力がある人は、同時に強調性や根性を兼ね備えていると言えます。そして、小さな意識の改革や行動で忍耐力を鍛えることができます。
しかし、一番大切なのは「なんのために忍耐力を鍛えるのか」ということです。人それぞれ立場や状況により、忍耐力を鍛えたいと思う理由は様々でしょう。受験勉強や就活を乗り越えるため、日々の仕事をこなし続けるため、大きな目標を達成するため…など。忍耐力を鍛える目的は、「辛い事を乗り越え、その先のステップに進むため」であるべきなのです。ただ辛い事に耐え我慢し続ける力を鍛えるのでは、辛い事を失くすという根本的な解決にはなりません。生活をしていく上で、辛い事が無い方がいいのは明確です。辛い事や我慢することがあるという状況が、当たり前になってはいけません。「忍耐力を鍛える、その後の景色」を想像してみましょう。辛い時、その景色を思い浮かべ、その景色までの近道を考えることが近道です。そうすれば、自ずと忍耐力は身に付いて行くでしょう。