話の腰を折る人の特徴
実際に話の腰を折られた立場の人は、少なからずイラっとしてしまいます。せっかく楽しい話をしていたのに、マジメな話をしていたのに、と気分を害してしまうこともあります。「私の話はつまらないの?」と不安になってしまう人もいます。
このように人の話の腰を折る人の特徴を大きく分けると、無意識に話の腰を折っているか、わざと話の腰を折っているかに分けることができます。
無意識に話の腰を折っている人
どんな時でも自分がその場の中で一番でありたい、自分が一番注目されていたいというプライドが、無意識に人の話の腰を折ることになってしまうのです。この場合の多くは、話の腰を折っているという自覚は本人にはありません。単純に喋りたいから喋るだけなのです。
また無意識に人の話の腰を折る人の中には、飽きっぽい性格の人が多いです。話の内容への興味のあるなしにかかわらず、話に飽きてしまうと無意識に頭の中で違う話題のことを考え始めていて、たとえあなたの話が途中であったとしても違う話題に切り替えてしまうのです。
悪気がなくても、「今思いついたことをすぐに話したい」と思ったら相手が話しているのなんてお構いなしで自分の話を始めてしまいます。そういったタイプの人はまるで子供のような無邪気さで話していますが、それが結果的に相手の話の腰を折っているとは気づいていないことがほとんどです。
意識的に話の腰を折っている人
そういった人は話の腰を折るだけでなく、あなたに対して嫌なことを言ってきたり、冷たく当たってくることがあります。話の腰を折ることであなたを自分より下に見たい、あなたのやる気を削ぎたいと思っているのです。相手の一方的な嫉妬心や不快感がそうさせることもあるのです。
また相手にライバル心や嫌悪感を抱いていないとしても、なんでも自分の思い通りでないといられないというタイプの人もいます。そういう人は相手がどれだけマジメに、あるいは楽しそうに話していたとしても、わざと話の腰を折ってきます。特に仕事や会議の場で、第三者を自分の側に取り込みたい時に「この人より自分の方が優れている」などということをアピールする手段として、わざと乗っ取るように話の腰を折るのです。
話の腰を折る人の心理
自分が中心
その時誰かが話しているかどうかはどうでもよく、あくまで自分の話のきっかけにすぎないくらいの感覚でいることが多いです。自分のことばかりを考えて、相手に対する思いやりや配慮ができない人は、つい相手の話の腰を折ってしまうのです。
認めてほしい
本当は会話に入りたい
話の腰を折る人への対処法
親しい人が話の腰を折ってきたら
また、話の腰を折られたからといって、こちらも仕返しをしてやろうと考えるのはあまりよくありません。ある程度のところまでは相手の話を聞いたうえで、「で、さっきの話だけど」というふうに話を戻してみましょう。そうすると相手のペースに巻き込まれずに自分の話を続けられるだけでなく、あなたの話をさえぎってしまったことに気づかせることができます。
あまり親しくない人が話の腰を折ってきたら
よかれと思って注意したとしても、逆にキレられたり場の雰囲気を悪くしてしまい、場合によってはあなたの印象が悪くなりかねません。そういうタイプの人は自分の言いたいことを吐き出してしまえばスッキリするので、あえて黙ってその人の話を聞いているとよいでしょう。
不満な気持ちもあるでしょうが、相手にとってはあなたのことが承認欲求を満たしてくれる人という風に映ります。するとあなたへの好感度は大きくアップするでしょう。相手が気になる異性や恋人だったら、あなたへの好意が増すでしょう。
つまり怒るよりは、話をあえて聞いてあげた方が結果的にプラスになることが多いのです。イライラしてしまうのは精神的にもいいことではありません。
話を聞きながら、チャンスがあったら話を少しずつ軌道修正して、自分の話に戻すという方法もあります。夢中になって話している人は案外気づきません。ただしこの方法は相手にバレないように、機嫌を損ねないように軌道修正するというテクニックが必要なので、かなり慎重にやらなくてはいけません。無理して話を戻す必要がないようならば、一歩引いて最後まで話を聞いてあげた方がお互いのためです。
故意に話の腰を折ってくるような人であれば、応戦までしなくても自分が不満に思っているという気持ちを態度で見せる方法があります。相手の話に応答しない、その場から離れてしまうなどの態度で示すと、あなたの不満な気持ちを表現することができます。
目上の人が話の腰を折ってきたら
こちらから途中で口を挟まず、ひとまず相手が言いたいことを全て受け止めましょう。こちらが話したいことは相手の話が終わったところですかさず話せばよいのです。また目上の人が話の腰を折ってきたらまた話を聞くのです。そんな調子では話が進まないこともありますが、目上の人を立てるのは特に社会人としては必要なスキルです。話をきちんと聞く部下や後輩は好印象を持たれます。
それでもあまりに自分の話ができないほど話の腰を折られてしまう場合は、直接話すことを極力避けるしかありません。可能な限り文書やメールで伝えたり、別の人に代わりに伝えてもらいましょう。
人のふり見て我がふり直せ
人の話の腰を折る人に会ったときは、一度自分自身は大丈夫だろうかと振り返ってみましょう。あなたがその人に文句を言いにくいと思うように、周囲の人もあなたに文句を言えずにいるかもしれません。話すタイミングさえ間違えなければ、相手の話の腰を折ることなく、自分の話をすることはできるのです。
ほんのちょっとした心配りだけで、コミュニケーションはとてもうまくいきます。心配りができれば心に余裕ができます。心に余裕ができれば、たとえ話の腰を折る人がいてもイライラせずに、心穏やかに暮らすことができるのです。