綺麗事とは
心理的特徴
自己アピールをしている
心理学の世界では綺麗事を「自己宣伝」といい、自己宣伝をたくさんしてしまうことを、「印象操作」と呼びます。普段女性を前にしていない時には、特にカッコイイことを言わず、弱気であるのにも関わらず、急に性格が変わったかのように男前で強気になる人もいます。
自分を大きく見せようとしたことに相手があまり気づかず、相手がすんなりと受け止めてくれた場合には、誇張する前の自分よりもイメージがアップするので成功です。しかしながら、その誇張が自然でないと、違和感を持たれ、この人「嘘っぽいな」と思われてしまうこともあります。取り繕った姿が普段とかけ離れすぎると、信頼に値しないと思われてしまうこともあります。
否定されたくない
努力をしても報われないかもしれないと思えば、「何故ここまで辛い思いをしなければならないのだ」と思ってしまい、努力をやめてしまうこともあるでしょう。自分がしていることを否定することになり、気持ちが鬱屈してしまいます。自身を正当化して、毎日をモチベーション高く過ごすために時には、綺麗事が必要なのです。
承認欲求が強い
そうなると、自分自身を大きく見せるために誇張したり、相手を下に見るような発言をしたりすることが増えていきます。本当の自分が認められているわけではないということが分かっているので、見栄をはる、つまりは「綺麗事を言う」ようになります。
あまりにも表面上取り繕ったような発言ばかりしていると、周りから信頼されなくなってしまいます。親しい人が注意をしてあげることで改善されることもあります。
人より上に立ちたい
綺麗事ばかりを並べる人は、とにかく「相手よりも自分が綺麗であること」、「良い志を持っていること」を分からせたいと思う傾向にあります。
性格
嫉妬心が強い
この手のタイプの人間は、周りよりも地位、名誉が欲しい、輪の中心的存在になりたい特徴があり、常に周りと自分を比較をしては「一番になりたい」と思っています。そのような本心を隠して人と接するために綺麗事が必要なのです。
嫉妬心が強く、人よりも目立つことをしてしまうと、同じようなタイプの相手に、「俺(私)よりも目立ちやがって」と嫉妬され、逆恨みされてしまうこともあります。
偽善者
偽善者は第一印象がいいというメリットがある一方で、話している内容の割には行動が伴っていないことから、相手に違和感を感じられ、徐々に信頼を失ってしまう傾向があります。このような人は、善良だと見られることだけが目的なので、発言が無責任になりがちです。
もちろん、周りの人から良く見られたいということ欲求は誰にでもありますが、偽善者的な考え方の人は、常にその中心が自分でありたいと願い、相手のことは考えずに、計算高く、綺麗事をいうことで、自分自身を満たそうとします。そのことが、周囲に不快感を与えてしまうのです。
八方美人
ただし、八方美人には2通りあり、自分が良く思われたいと強く願い、相手を利用するタイプと、自分に自信がないことから、相手を傷つけることに臆病であり、合わせているタイプがあります。
まずは、誰に対してもいい顔をしてしまうことに自分自身で気がつくことができれば、自分は臆病者で弱気であることを伝えた上で、相手に合わせ気味に話すことができますので、変に態度を変える人とも思われずに信頼関係を積んでいけるようになります。
先を考えていない
これは失敗している経験が少ないこと、誰かに依存をして生きてきたなどの結果、苦労をしていないことなどが原因だと考えられます。本人は、「よく見られたい」などと思っておらず、ただその時に考えたことを話しているだけなのですが、結果として相手が裏切られたと思ってしまうこともあります。よく考えずに発言してしまうことで、他人との関係性が悪くなってしまいます。本人には原因が分からず傷ついてしまう人もいます。
綺麗事を言うことのメリット、デメリット
メリット
・高い志を持つことで、活力を持った生活になる
・自分を知ってほしいと強く願うので、「綺麗事」を踏まえた優しい友達ができる
デメリット
・相手によって態度が変わるから不信がられる
・批判をされやすい
・周りと常に比べているから疲れる
綺麗事は成長の兆し
そうした自分がいるということを認めてあげることで、相手に迷惑をかけていることも分かり、「綺麗事かもしれないけれど」という配慮が生まれていきます。人間関係をより豊かにしていく上で、必要な過程として考え、「俺(私)は綺麗事ばかりだ」といつまでも悩まずに、ではどうすれば良いのかを考えていけば、相手もその優しさに気づいてくれることでしょう。