でしゃばりとは
「でしゃばり」な性格、「でしゃばり」な人など、良く聞く言葉ですが「でしゃばり」とは何なのでしょうか。「でしゃばり」とは、自分が目立つことを好み、いつでも人前に出ることに快感を感じることです。
「でしゃばり」な性格の人は、「お調子者」として受け入れてもらえる場合もありますが、他人に迷惑をかけることも多いので嫌われてしまうときもあります。
でしゃばりな人の特徴
ここからは「でしゃばり」な性格の人の特徴をご紹介していきます。これらのような心の動きが「でしゃばり」な行動につながっています。
「でしゃばり」な性格になってしまうのには、その人本来の性質が原因である場合もありますが、その人の生い立ちが関係していることもあります。
特徴1:自己中心的
「でしゃばり」な人は自己中心的で、自分さえ目立つことができれば他の人はどうでも良いと考えている場合が多いです。そして、物事の中心を自分自身と考え世の中の事を解釈していることを、本人は自覚していなことが多いです。
そのような考え方をするので、他人のことを考慮しないで何でも自分の良いように行動をすることとも知られています。
特徴2:ちやほやされたい
「でしゃばり」な性格な人は、周りから褒められたり認められてちやほやされることを望んでいます。誰かが手柄を上げて褒められていることに強く嫉妬し、自分がその立場になりたいと考えています。
それによって、「これが自分の手柄である」ということを猛烈にアピールしようとするでしょう。大勢の人にちやほやされたいがために大勢の前で目立つように行動します。この行動は、本来その手柄が帰属すべき人には不快感を与えます。
特徴3:優秀な人を嫌う
「でしゃばり」な性格の人は自分よりも優秀な人を嫌う傾向にあります。なぜなら、優秀な能力を持っている人は何もしなくても周りから認められ、自分の活躍の機会を奪っていくように感じられるためです。
これもかなり勝手な話で、本来その優秀な人が得るべきはずだった手柄を横取りしようとして、それがかなわなかったから逆切れしているだけの話です。ことがうまくいかないと不機嫌になる自己中心的な面が影響しています。
特徴4:人の話を最後まで聞かない
「でしゃばり」な性格の人は、「自分でなんでもやる」ということにこだわっているので、結論を急ぎ、早合点しがちだという特徴があります。相手が最後まで話してしまえば、その人に教えられて行動したように思われてしまうことが許せないと考えています。
あくまでも、自分の力で考えて行動し、自分の能力で上げた手柄であるということにこだわっています。これによって誤った行動をとることもしばしばです。
特徴5:待つのが嫌い
「でしゃばり」な性格を持っている人は、せっかちな性格の人が多く、何かをゆっくりと待っていることができないという特徴があります。待っているうちに自分のものになるはずの手柄が逃げてしまうとでも考えているのでしょうか。
誰かに待たされているときはその相手に対して非常に苛立った感情を抱きます。これにも「自分はこんなことをしている場合ではない」という自己中心的な性格が影響しています。
特徴6:知ったかぶり
「でしゃばり」な性格の人は自分が良く知らないことでも良く知っているようなふりをする傾向があります。相手が自分の知らないことを知っているという事実や、相手に「この人は何も知らない」と低く評価されることを嫌います。
知ったかぶりをすることで、さも最初から知っていた自分の能力であるかのように振る舞います。その「知ったかぶり」は他人だけでなく自分に向けてのものでもあります。
特徴7:お嬢様育ち
「でしゃばり」な人は、箱入りのお嬢様育ちで、昔から自分が一番大事にされて育てられてきたという経験を持っていることが多いです。そのため、どんなときでも自分が中心で、最も丁重な扱いを受けていないと気が済まないと考えるようになっています。
「お嬢様育ち」と言っても、「でしゃばり」な性格になるのは女性ばかりではありません。男性でも、親に大事にされて育てられた人は「でしゃばり」になることが多いです。
特徴8:空気が読めない
「でしゃばり」な性格の人は、とにかく自分が1番目立つことができればそのほかのことは全く気にならないという考え方の人が多く、空気を読むことができません。空気が読めないことで、自分の行動が周りに迷惑をかけていること自体に気づいていません。
また、「空気が読めない」ということは「他人の気持ちがわからない」ということです。「でしゃばり」な行動によって相手がどう感じるのか全く考えることができていません。
特徴9:目立ちたがり屋
「でしゃばり」な人は、とにかく目立つのが好きで、自分が一番みんなの注目を集めていることに快感を感じます。また、自分よりも目立っている人を見ることに我慢ならないという性格をしています。
目立ちたがり屋な性格のおかげで、手柄を上げることだけでなく悪目立ちでさえ「自分がみんなの注目を集めている」という状況があれば満足します。周りにとっては非常に迷惑なことです。
特徴10:噂好き
「でしゃばり」な人は噂が好きで、何でもかんでも他の人に話さなければ気が済みません。誰かに情報を提供するという行為も「自分に注目させる」ということだと考えているので、どんな小さなことでもその噂のもとの人がそれによってどのような思いをするのか考えず喋りまくります。
人の気持ちを考えることができない自己中心的な面と、「自分が一番注目されていたい」と思う気持ちが最悪のコンビネーションを見せています。
特徴11:親切の押し売りをする
「でしゃばり」な人は相手が望んでいない「親切」を押し付けて、それに対して感謝を求めます。相手にとってそれは迷惑でしかない場合も多く、しかもちゃんと感謝をしないと機嫌を損ねてしまうので非常に厄介です。
「でしゃばり」な人は相手の気持ちを理解することができず、相手が喜んでいるかどうかということよりも「自分が相手を助けてあげた」という事実が大きな意味を持ちます。
特徴12:自己評価が高い
「でしゃばり」な人は自分に対する自己評価が高く、なんでも自分で完璧にできると考えています。自己評価が高すぎるために、自分が行動することでみんなが助かると本気で考えています。
自信満々でいろいろなことをしますが、それが本当に相手のためになっているのか疑うことはしません。絶対に自分のしていることは正しく、評価されてしかるべきだと思い込んでいます。
特徴13:承認欲求強い
「でしゃばり」な人は誰かに認められて褒められることにこの上ない快感を感じます。「自分を高く評価してほしい」「誰よりも優れていると認めてほしい」という承認欲求がいつでも人前に出て派手に行動するという心理につながります。
承認欲求はある程度誰もが持っている性質ではありますが、「でしゃばり」な人はそれが特に強い傾向にあります。強すぎる承認欲求は押し付け以外の何物でもありません。
特徴14:リーダー経験がある
リーダーを務めた経験があり、その時に感じた達成感や爽快感を忘れられないために「でしゃばり」な行動をとるようになる人も多いです。「リーダーを任された」という自信もさらに「でしゃばり」な行動をとる要因になっています。
リーダーの経験があるということは、ある程度の能力はあるということです。しかし、「でしゃばり」な人はこれを過信してその力を見せびらかそうとします。
特徴15:話の主導権を握りたがる
「でしゃばり」な人はいつでも話の中心に自分がいなければ気が済みません。話の主導権を握って自分の思いどおりに進めようとします。その場を支配しているという感覚を何よりも好みます。
このように、「でしゃばり」な人は人前に出て目立った行動をするだけでなく、言葉を使って存在感をアピールすることも好きなのが特徴です。どちらにせよ自己中心的な性格が影響しています。
出しゃばりな人に邪魔されても気にしないで
「でしゃばり」な性格の人は、何でもかんでも自分の手柄にしてとにかく目立とうとし、あなたの邪魔をしてくるでしょう。しかし、そのように邪魔をされたからと言ってあなたがその人より劣っているということではありません。
「グッドポイント診断」で自分の良いところ、つまり「グッドポイント」を探し出し、それに自信を持ちましょう。あなたにはちゃんとあなたの良いところがあります。
でしゃばりな人の対処法
ここからは、「でしゃばり」な人に対する対処法をご紹介していきます。「でしゃばり」な行動は周りの人に大きな迷惑と精神的なストレスをもたらします。
この被害にあわないように、自分の心の平穏を守りましょう。不快な思いをしているのは自分だけではありません。他の周りの人のためにも「でしゃばり」な人をうまくあしらうことができるようになりましょう。
対処法1:子どもだと思って接する
「でしゃばり」な人は、自分がみんなに認められてちやほやされたいと考えている子供のような人です。そのような人のことを大人として扱う必要はありません。
子供が自分にかまってくれなくて駄々をこねているのだと考えましょう。子供のご機嫌をなだめるようにちやほやしてあげれば満足して自然にあなたから離れていくでしょう。
対処法2:不快だと指摘する
「でしゃばり」な人の中には、他の人の気持ちを本当に思いやることができず、「わかっていない」ことが原因となっている人もいます。そのような人たちは、「その行動は不快だ」と教えてあげることで自分の行動の過ちに気づくことができる場合もあります。
「でしゃばり」な人は周りの気持ちに鈍感で自己評価が高いですが、見栄っ張りではなく意外と素直なことも多いです。ちゃんと話すことでわかってくれることも十分あり得ます。
対処法3:話を聞き流す
「でしゃばり」な人が話している内容は、その人の能力を誇示して目立とうとする話ばかりです。それらをいちいち真剣に聞いていても時間の無駄です。
自分の能力を示そうと話しかけてきたら、適当に聞き流して対応しましょう。その方が無用なストレスを避けることができますし、効率的です。相手もただ話を聞いてくれる人がいれば何でもよいと考えていることが多いので、双方にWin-Winであるといえるでしょう。
対処法4:最低限の仕事だけ任せる
「でしゃばり」な人は、他人に認められようとして自分の仕事をないがしろにしても他の人の仕事に手を出そうとします。それでは手を出された人も迷惑ですし、任せていたはずの仕事も進みません。
「でしゃばり」な人には、それほど多くを期待せずにちゃんと終わらせてくれるような必要最低限の仕事だけを任せるようにしましょう。あまり多くの仕事を任せすぎるとすべて「おいしいところ」だけを持っていこうとします。
対処法5:距離を置く
「でしゃばり」な人と近くにいすぎるといつでもないがしろにされ、精神的なストレスを感じることになるでしょう。そのような場合は必要以上にその人に近づかず、距離を置くようにしましょう。
「でしゃばり」な人と密接に関わりすぎると、その人が目立つためにいつでも利用されているような状態になってしまいます。搾取されないように、相手に近づきすぎないように気をつけましょう。
対処法6:おだてて利用する
「でしゃばり」な人は誰かに褒めてもらうことが何よりも好きで、そのためには行動することをためらいません。「でしゃばり」な人とうまく付き合うためには、この性格を利用してしまいましょう。
「でしゃばり」な人は、褒めてもらえるとわかるともっと自己承認欲求を満たそうとしてより行動します。それはときにこちらにとっても助かることがあるので、おだてて良い気分にさせて利用してしまいましょう。
対処法7:大人の対応をする
「でしゃばり」な人は、みんなに褒めてもらいたいというわがままを我慢することができない子供です。そんな人にレベルを合わせて張り合っていても体力と時間の無駄です。
子供が認めてもらいたいと駄々をこねていたら、口先だけでも褒めてあげるのが大人の対応です。表面上は波風を立てずに良好な関係を続けておくことで周りに対する被害も最小限で収めることができるでしょう。相手が不満から暴走することも防ぐことができます。
でしゃばりな人に振り回されないで
「でしゃばり」な人は自分のことばかり考えて他人に迷惑をかける悪い影響を持っています。このような行動に振り回されて、体力も気力も使い果たしてしまっては、あなたの存在価値が低くなってしまいます。
ちゃんと自分に自信を持って、でしゃばりな人に振り回されっぱなしにならないように気をつけましょう。適当にあしらいつつ、時にはおだてて利用することで「でしゃばり」な人とうまく付き合いましょう。
面倒な人とは距離を取ろう
「でしゃばり」な人以外にも、その人と付き合うのが面倒だと感じるような性格を持っている人は意外にも多いです。そのような人と我慢をしてまで付き合う必要はありません。面倒だな、と感じたらうまく距離をとるようにしましょう。そうすることで無駄なストレスを避けることができます。