おせっかいとは
皆さんの身近にも『おせっかいな人』はいるのではないでしょうか。『おせっかい』とは『出過ぎた行動で入らない世話を焼くこと』の意味で、類語は『余計なお世話』『ありがた迷惑』などがあります。『おせっかいな人』とは相手の気持ちを考えずに、自分本意な『親切』『思いやり』をしてしまう人のことです。
おせっかいの意味をよく知っておくことで、身近にいるそのような人とも適度な距離感で人間関係を保っていくことができるかもしれません。また、自分自身も同じようなことを相手にしないためにも大事なことです。
おせっかいを焼いてしまう人の心理的特徴とは
おせっかいを焼く人は基本的に自分本意で相手のことがあまり考えられない傾向にあります。自分が誰よりも注目されていたい・自分が特別だという自己満足に浸っていたい人が全体として多いので、リーダシップを自分から取りたがります。
詮索好きでおしゃべりなので相手の会話に入り込むのが上手ですが、共通通するのはおせっかいを断ったり反発されるとキレやすいというところです。
おばさん・マダム
おせっかいを焼くおばさん・マダムの心理的特徴をいくつかあげていきます。
まず、自己主張が激しいという特徴が言えるでしょう。一概には言えませんが、長年の経験から確固たる考えを持っているということは共通することです。そのため、おせっかいなおばさん・マダムは全体的におしゃべりな人が多く、相手の会話にズケズケ入っていくのが得意で詮索好きな傾向にあります。心理的には注目集めたい・他人の行為が信用できない・自分の行為に満足したいということがいえます。
また、もう一つあげるとしたら、おせっかいを断ると逆ギレする傾向にもあります。人間関係をうまく保つなら、適切な言葉がけ・対応が必要でしょう。
女・女性
母性本能や元々世話好きなところ、リーダシップを取りたがるところがあります。やり過ぎてしまうと余計なお世話になってしまいます。
男性と女性の違いもあるようで、例えば落ち込んでいる時などは女性は何があったかを詮索したがる傾向にありますが、男性はあまり話しかけて欲しくないと思うようです。
男女の価値観のすれ違いでもありますが、女性の方が若干おせっかいと思われやすいと言えるでしょう。
友達
同級生でも同じ世代でもやたらとリーダシップを取りたがる人がいます。全体的に見るとコミュニケーション能力は高く、友達が多く、おしゃべりな人も相手の気持ちを考えずに押し切るとおせっかいになってしまいます。心理的には、自分が注目されたいという気持ちが裏目に出ないように心がけた方が良さそうです。
友達同士の会話でも、メールのやり取りでも、あまりに小さなことにまで世話を焼かれるとなかなか付き合いもうまくいかないものです。
おせっかいと思いやりや親切の違い
境界線
おせっかいと思いやり・親切は紙一重であることが分かります。その境界線は一体何なのでしょうか。よく言われるのは、その行為が『相手の気持ちに沿っているかどうか』です。やはり、価値観の違いを理解し、自分がされて嬉しいことが必ずしも相手にとってして欲しいことではないことを意識して接することです。
また、基本的にはされて嬉しい行為でもやり過ぎると境界線を超えてしまうことがあります。自分と相手とのバランスも大事だと言えます。
場面別
おせっかいと思いやり・親切の境界線といっても恋愛・仕事・メールなど現代社会は様々な場面があり、場面場面で気をつけるポイントも違ってきます。基本的に相手の立場を本気で考えていればどの程度で接すればいいのかが掴めてくるものですが、場面別で知っておいてもいいでしょう。日常の様々な場面で『おせっかい』だと思わせてしまうことはあります。
恋愛
男女に関係なく、彼氏・彼女に対して何でかんでもやりたがる人はいます。相手が心から喜んでいれば問題はないのですが、やり過ぎるとおせっかいになってしまうでしょう。その積み重ねが原因で価値観がすれ違い、別れてしまうケースもあります。
例えば誕生日や記念日にプレゼントを渡すの時、相手が恐縮するほど高価なものでは逆にお返しに困ってしまいます。ですが、あまりにテキトーなものでは相手をがっかりさせてしまいかねないし、趣味に合わないものでは使ってもらえないだけでなく『この人は私のことをよく分かってくれていない』と思われかねません。やはり、日頃から相手の立場になってよく見ることが大事です。
仕事
おせっかいと思われてしまうシーンは恋愛だけではありません。リーダシップを取る人に指示をすることが上手な一見仕事のできる人も、一歩間違えればやり過ぎておせっかいと思わせてしまいます。リーダシップ取りたがるというのはおせっかいな人の特徴でもあるので、心当たりのある方も多いのではないでしょうか。
例えば入社して間もない新入社員で仕事がおぼつかない中、『何でできないの』『効率が悪い』と言ってその人の覚えるべき仕事までを上司が請け負ってしまうケースもあります。本来その人がやるべき仕事を誰に頼まれもしないで請け負うのは、お互いに信頼関係を築けたら、相手のことをよく知った上で判断するがいいです。
メール
日常の中で おせっかいと思われてしまうのはメールのやり取りでもよくあります。例えば、受験や就職試験、面接などここ一番の大勝負に挑む友達に励ましのメールを送る際、自分本意に自分の経験や考えを長々と書くのは相手にもよりますがあまりいい気持ちになりません。なぜなら、相手からしてみたら今一番大変なのは自分のはずで、他の人の経験を頭に入れたところで勝負に挑むのは自分自身です。仮に良かれと思って励ましたつもりでも、本当にその人のプラスになっているとは限らないのです。
だからと言って励ましのメールはやはりもらえば嬉しいものです。相手の立場になって言葉を送るのが一番です。
おせっかいで嫌われるのはなぜか
ではなぜおせっかいを焼くと嫌われてしまうのでしょうか。おせっかいも最初は親切・思いやりと認識されることが多いはずですが、ある程度を境におせっかいになってしまいます。おせっかいは相手にとってどのようなことを意味するかを考えるとその理由が明らかになります。
おせっかいを焼くことは相手方から見れば、ある意味で『自分とは違う考えを押し付けられること』を意味しています。相手にとっては必要のないものであるにも関わらず、必要だと考える人の行為を受け入れなければならないからです。 実際、おせっかいを焼くことは相手に選択の余地を与えないことでもあるのです。
おせっかいを焼かれた時の対処法
おせっかいな人への対処法は一歩大人になって、話を一通り聞いてあげた上で自分の考えていることを感情的にならずに冷静にはっきりと伝えることです。あからさまに感情的になって断ると逆ギレするのがおせっかい人の特徴でもあるので、できる限り冷静に自分の考えを伝えるのが重要です。
また、おせっかいな人はおしゃべりで口が軽い傾向にあるので余計な情報は与えず、立場が変わればその行為が迷惑になっていることをはっきりと伝えてあげるのも一つの手かもしれません。
深く関わらずに済む場合はニコニコしながら軽くあしらったり、逆に『ありがとう。おかげで助かった』ことを伝え、もう手助けはいらないことをそっと伝えましょう。
それでも効果がない場合は
これらで対処してもあまり効果のない場合は、時におせっかいな人と真っ向から対立してでも教えてあげる必要がある時もあります。
大切な人・長いお付き合いをしていかなければならない人なんかは、きちんと向き合うのが良いかもしれません。