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タオルの臭いの原因と対策・臭いの取り方・防止方法まとめ

更新日:2020年08月28日

いくら洗っても、臭うタオルがあります。肌荒れやアレルギーの悪化を引き起こす可能性があります。この記事では、タオルの臭いの原因とその対処方法について紹介します。いつもの洗濯にひと手間加えるだけで、タオルの臭いが劇的に解消されます。

タオルの臭いの原因と対策・臭いの取り方・防止方法まとめ

タオルの臭いの原因ってなんだろ?

しっかり洗って乾燥させたのに、タオルが臭いことがあります。臭いの原因は繊維の奥に根を張る「カビ」です。タオルがカビ臭くなっているのです。

カビは自分で栄養を作り出すことができません。タオルに付着している汗や脂肪、水道水(ミネラル)の栄養分を吸収しながら広がっていきます。カビは臭いを発生させます。カビがなぜ悪臭を発するのか、臭いの原因は明らかになっていません。タオルの臭いを消すには、カビを無くすしか方法がありません。

タオルはパイル地などの毛足の長い繊維で作られています。タオル地の部分は長い繊維でフタをされた状態です。乾きにくく、熱がこもりやすい状態です。湿気もたまり、カビが生きていくには絶好の条件がそろっています。タオルは綿製品です。表面積が広い繊維なので、水分と一緒に臭いもよく吸い込みます。タオルは、カビの臭いも吸収してしまうのです。

カビってなあに?

カビは多細胞生物です。体内、自然界に幅広く存在し、胞子は人間の生活圏を飛び交っています。空中に舞っている胞子が水分と一緒に物の表面に付着し、発芽します。ホコリや汚れの成分を栄養にしながら菌糸を伸ばして繁殖していきます。菌糸は枝分かれして、さらなる胞子を発生させます。カビは植物のように根を張りながらそのテリトリーを広げ、わたしたちの目に付く大きさへと肥大化していきます。湿度80%以上、温度20~30度がいちばん発生しやすい環境です。

カビは菌糸から酵素を出して栄養物を分解し、吸収していきます。菌糸の先端だけを伸ばして、クモの巣のように潜りこんでいきます。カビは自然界の掃除屋ともいわれ、有機物を分解して地球上の物質を循環させています。カビが有機物を分解するときに発生する酵素を利用して、みそやしょう油、チーズやヨーグルトなどの発酵食品がつくられます。

タオルのカビを洗濯槽で予防する?

洗濯槽に発生したカビも、タオルが臭くなる原因の1つです。洗濯槽にカビが生えたら、重曹や酸素系の漂白剤、専用のクリーナーで落とします。重曹を使う場合は、湯を張った洗濯槽に重曹を入れて回し、一晩放置します。その後、浮いた汚れをすくって取り除きます。洗濯槽はカビが発生しやすいので、月に1度の掃除が理想です。

洗い終わった洗濯物をすぐに洗濯機から取り出して干すことも、洗濯槽にカビを発生させない方法です。汚れたタオルは洗濯機に放置せずに「洗濯かご」に入れておき、洗う直前に洗濯槽に入れるようにしましょう。洗濯槽のカビが防げます。ぬれたタオルをすぐに洗わない場合は、ハンガーに掛けて外に干します。洗濯のすすぎに風呂の残り湯を使わないこともカビ対策です。

洗ったタオルに付いた洗剤の残りカスも臭いの原因です。洗剤は分量どおりに使用しましょう。洗濯機への洗濯物の入れ過ぎにも注意してください。洗い切れずにタオルに汚れが残り、臭いが発生します。風呂で使用したタオルを一緒に洗うことも、臭いの原因の1つです。

タオルがピンクになったら危険サイン!

しっかり洗濯しているにも関わらず、白いタオルがピンクになっていることがあります。色落ちが原因でないときは「酵母菌」です。浴室で見かけるピンク色のヌメリも酵母菌です。

酵母菌は出芽酵母とも呼ばれ、芽を出しながら増えていきます。カビと比べて繁殖率が非常に高く、増えるスピートも速いです。タオルがピンク色になったら、臭いはじめるサインと思ってください。

酵母菌はビールや酒、パンの発酵に使われています。樹皮や土壌、昆中や果物、食品など、わたしたちの生活圏にもともと生息しています。

カビなんか気にしなくっていい?

カビは有効利用すればわたしたちの生活に必要な生物ですが、放っておくと人体に悪影響を与えます。

顔を拭くタオルが悪臭を放っていると、気持ちのよい1日が送れません。肌荒れの悪化につながります。タオルの臭いが顔に移り不快感が増し、精神衛生上よくありません。

タオルは汚れたまま3日も放置すると、ぞうきんのような臭いを放ちます。1週間放置すると、排水溝と同じ数の雑菌が増えます。

タオルの臭いの取り方ってどうやるの?

タオルの臭いを除去する方法は昔からいろいろあります。タオルへのカビのはびこり具合で、やり方を変えていくとよいでしょう。カビは熱に弱いため、紫外線に当てる日干しが有効です。

自然への影響を考える方は、昔ながらの熱湯や重層・クエン酸を使う方法がよいでしょう。手間や道具がかかりますが、安価で人体に影響を与えない安全な臭い消しの方法です。電子レンジで熱するやり方もあります。

タオルの臭いの取り方にはさまざまな方法があります。ご自分のライフスタイルに合う、無理のないやり方で行ってください。

熱湯でカビが落ちる?

タオルを熱湯につけることが、いちばんオーソドックスな臭いの取り方です。大抵のカビは熱に弱いので、100度の湯につけると死滅します。高熱状態は皮脂や血液の汚れを凝固させてしまいます。事前にそれらの汚れは取り除いてから行ってください。日に干すことで、さらにカビを退治できます。

大きめの鍋に水を張って火にかけ、洗ったタオルを弱火で10分、ぐつぐつと煮ます。水が少ないとタオルが焼けてしまう可能性があるので注意してください。一緒に洗剤を入れれば、同時に洗濯もできます。

浴槽にタオルを置き、シャワーで熱湯をかけるという方法もあります。

これらの方法は熱湯を使用しますのでやけどには十分注意してください。小さなお子さんをお持ちの方は特に配慮してください。

重曹がタオルの臭い消しになる?

重曹は粒の大きい、食用ではない方を使います。水30リットルに対して重曹大さじ3が目安です。水は30度前後にして、タオルと一緒に重曹と洗剤を入れます。液体洗剤のほうが汚れ落ちがよいです。タオルの臭いがなかなか取れないときは一晩つけます。

85度以上の湯に重曹を入れて泡を発生させたものが炭酸ソーダです。炭酸ソーダにタオルを一晩つけてもよいです。重曹は弱アルカリ性です。炭酸ソーダはアルカリ成分が強く手が荒れるので注意してください。

アルミの鍋で重曹を熱すると変色するので使用しないでください。黒ずんだアルミ鍋はクエン酸で落とします。

タオルを重曹で洗う直前に電子レンジで1分間、熱を加えると殺菌力が強まります。

重曹ってなに?

重曹は外国ではベーキングパウダーと呼ばれる炭酸水素ナトリウムです。ケーキのスポンジやクッキーをつくるときのふくらし粉や、ワラビのアク抜きに使われています。消火剤にもなります。洗濯のすすぎに入れると柔軟剤の代わりもします。クエン酸を混ぜたものが炭酸水です。殺菌消臭効果があり汚れを取る働きがあるので、掃除の際に頑固な油汚れを取る材料として重宝されています。洗濯槽の汚れ落としにも使われます。

重曹は環境にやさしいため、安心・安全です。食品にも使われる害のない重曹は、安全で自然環境にやさしい生活用品としてがあります。100均やスーパー、薬局やホームセンターなどで気軽に安価に購入できます。

レンジでタオルの臭いが取れるってどういうこと?

タオルの臭いを電子レンジで取る方法があります。洗う前のタオルがいちばん効果があります。熱でカビが死滅します。必ず綿のタオルだけを使用してください。他の素材は発火の可能性があります。仕上がりに多少のごわつきがあります。

綿のタオル全体をしっかりと水でぬらします。乾いた部分があると電子レンジの中で燃えてしまう可能性があるので気をつけてください。ラップに包みます。そのまま電子レンジ(500W)にかけます。タオル1枚につき1分が目安です。

熱を利用してアイロンでタオルの臭いを取る方法もあります。霧吹きをしてからタオルにアイロンをかけてカビを殺していきます。霧吹きの代わりに消臭スプレーを使うとさらに臭いが防げます。

クエン酸が万能だって知ってた?

クエン酸はかんきつ類に多く含まれている酸味成分です。クエンという中国のみかんの一種が語源です。クエン酸は酸性なので、アルカリ性の物質を中和します。酢の成分である酢酸は成分が揮発しているので刺激臭がありますが、クエン酸は揮発性がないので臭いがありません。水に溶けやすく無色です。酸性なので、溶かした液が目に入ると痛むので気をつけてください。クエン酸はスーパーや薬局、ホームセンターや100均などで安価に手に入れられる、安全で環境にもやさしい製品です。

タオル1、2枚に対して水10リットルとクエン酸10gを加え、洗濯機を回します。洗剤や柔軟剤は入れません。クエン酸とアルカリ性の洗剤が合わさると、中和されて効果がなくなるからです。有毒ガスが発生する可能性もあります。タオルが汚れている場合は、クエン酸を使ったあとで洗剤を入れて洗います。クエン酸は繊維をやわらかくする作用があるので、柔軟剤のように洗濯物をふんわりと仕上げる効果があります。

洗濯のときに酢や蒸留竹酢水を入れてタオルを洗い、臭いを取る方法もあります。

乾燥機の熱風でカビを吹き飛ばす?

乾燥機の中は80度以上とたいへん高温ですが、カビの除去に最適な100度に至りません。

ドラム式の洗濯乾燥機は洗いからすすぎまですべて1台で行うので、カビの発生源になりやすいです。重曹、酢、酸素系漂白剤、市販のカビ取り剤で除去します。

タオルの臭いを防ぐ洗剤ってあるの?

消臭効果のある洗剤や柔軟剤が販売されています。汚れや菌・ウイルスを落とし消臭します。消臭スプレーとの共同研究、臭いの成分と化学変化を起こして臭わなくするなど、研究開発が進んでいます。香りがたいへん良く、臭いの元となる皮脂や油、泥の汚れを落とし真っ白に洗い上げる力があります。防カビ効果のある洗剤もあります。

除菌・消臭スプレーを干した洗濯物に噴射することも、カビや臭い対策です。

薬品の力でカビ退治

タオルの臭い取りは漂白剤などの薬品で行うのがいちばんてっとり早く、簡単で強力にできます。時間がない、急速にタオルの臭いを取りたいときは、薬品の力を借りましょう。ネット、スーパー、ホームセンターや量販店で、さまざまな種類と用途の洗剤が販売されています。使用方法をよく確かめて、ライフスタイルに合う製品を購入してください。

洗濯用の薬品の中には劇薬も含まれています。取り扱いにはじゅうぶん気をつけて、決められた用法や分量を守ってください。注意書きをよく読むことが大切です。小さなお子さんがいる場合は誤飲に気をつけ、こどもの手の届かない場所へ置いてください。薬品は直射日光が当たらない場所に保管してください。

酸素系漂白剤っていったいなに?

タオルの臭いが熱湯や重曹で取れたとしても、カビの色がついて黒ずんだり、ピンク色になってしまったタオルはなかなかまっ白には戻りません。白くするには酸素系漂白剤を利用します。

弱アルカリ性の過炭酸ナトリウムである粉末の酸素系漂白剤は、その名のとおり酸素で汚れを落とします。アルカリ液でやわらかくなった汚れを、漂白剤から発生した活性酸素が分解します。除菌・消臭効果に優れ、非塩素と表示されることもあります。アルミはアルカリに弱いので、アルミの鍋は使用しないでください。液体の酸素系漂白剤は過酸化水素で酸性です。

酸素系漂白剤はカビを分解して取り去り、洗濯槽もキレイにしてくれます。もしも洗濯槽がカビていた場合、酸素系漂白剤で除去されたカビが一緒に洗った洗濯物に付着する恐れがあります。洗濯槽のカビは事前に落としてから、酸素系漂白剤で洗濯物を洗いましょう。

酸素系漂白剤の使い方は?

酸素系漂白剤は40度以上の湯でつけ置き洗いをします。つけ置く時間は30分から2時間程度です。その前に1度、洗濯機でタオルを洗っておきます。漂白剤は決められた分量を使用します。洗い終わったらすばやく紫外線に当て、タオルの乾燥に努めます。ツンとした嫌な臭いがありません。

酸素系漂白剤の「粉末製品」はアルカリ性です。脱脂作用があります。手荒れが気になる方は、酸素系漂白剤の粉末製品を使用するときは、ゴム手袋を着用してください。酸素系漂白剤の粉末製品は毛や絹、デリケートな繊維には使えませんが、綿や麻、化学繊維には使用できます。通常の洗濯のときに、アルカリ洗剤と一緒に使用できます。消臭・抗菌効果はもちろん、洗浄力が高いので、すっきりさっぱりとした洗い上がりです。

酸素系漂白剤の「液体製品」は酸性で、どの繊維にも使えます。酸素系漂白剤は、粉末・液体ともに色柄物に使えます。

飲むと危険です。こどもには絶対に触らせないでください。

塩素系漂白剤はパワーも威力も最強!

塩素系漂白剤には他の洗剤や漂白剤とはちがい、除菌ではなく殺菌効果があります。臭いがあるタオルを30分~最高2時間、塩素系漂白剤を混ぜた水につけます。その後、洗濯します。塩素系漂白剤は洗剤と一緒に使うこともできます。決められた分量を守ってください。

次亜塩素酸ナトリウムである塩素系漂白剤は、アルカリ性です。タオルの臭いを取り、真っ白によみがえらせます。ツンとした強い臭いがあり、肌に刺激がある液体です。使用時は手袋で肌を保護してください。洗濯物に塩素が残留すると繊維を傷めるので、すすぎは十分にしてください。塩素系漂白剤は色柄物には使えません。布を傷める作用があるので、使える対象の繊維が決められています。

塩素系漂白剤には劇薬が含まれています。酸性の液体と混ざると有毒な塩素ガスが発生します。取り扱いにはじゅうぶん注意してください。

臭いが気になるなら香りをつければいいんじゃない?

匂いの強い柔軟剤や香りを付ける効果のある製品を使用して、よい香りでタオルの臭いをごまかす方法もあります。

カビが根絶やしにされない限り、タオルの奥に臭いが残ります。

カビをアルコール消毒する?

エタノールなどのアルコールはタンパク質を分解します。薬局で売られているエタノールは、無水エタノールと、これを80%に薄めた消毒用エタノールと2種類あります。消毒用エタノールを購入して使用するほうが水で薄める手間が省けて便利です。

薬局で売られている界面活性剤「逆性せっけん液」もあります。成分は塩化ベンザルコニウムで、カビの殺菌ができます。水で薄めて使用するのでお得です。エタノールのような消毒の臭いがありません。

これらを布に湿らせてカビの部分をたたき出す、スプレーする、拭いて除去します。カビを除去しますが漂白効果はないので、黒い汚れは白くなりません。

マイクロファイバータオルの臭いの原因と対策は?

マイクロファイバータオルとは、極細(8マイクロメートル以下)の化学繊維が複雑に織られた製品です。軽くて吸収性に優れているため、持ち運ぶときもたいへんに便利なすぐれものです。強い力を加えなくても水分を吸収させることができます。繊維の間に汚れが残りやすいのが難点です。

綿に比べて熱に弱いため乾燥機やアイロンは使えません。傷みやすいので、洗濯機で洗うときはネットに入れて中性洗剤を使います。繊維から細かいホコリが出やすく、直射日光に弱いので陰干しをします。

乾きやすく使うには便利ですが、消臭対策が難しい製品です。マイクロファイバータオルを使用する場合は、小まめに取りかえて臭いを発生させないことがポイントです。繊維がもろいので漂白剤が使えません。

陰干しは、風通しがよく日光が当たらない乾燥した場所を選びます。室内ではクーラーや扇風機を利用して、すばやくマイクロファイバータオルを乾かしましょう。

タオルの臭いは取れる!

タオルの臭いの原因はいろいろですが、主になっているのが「カビ」です。カビはタオルの繊維の奥にしっかりと根を広げ、悪臭を放ちます。ここまでくると、通常の洗濯方法ではタオルの臭いは落ちません。この記事で紹介している方法を試してみてください。

この記事には昔ながらのオーソドックスなものから薬品を使った方法まで、さまざまなカビ退治のやり方が記載してあります。ご自分のライフスタイルにぴったりなタオルの臭い対策をして、爽やかな毎日を送ってください。

初回公開日:2017年08月20日

記載されている内容は2017年08月20日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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