仲間外れにされやすい子・大人の特徴や性格
仲間外れは、されたことがある人や、いつもみんなの輪の中に入れなくてさみしい思いをしている人にとっては、聞くだけで悲しくなるような言葉ではないでしょうか。仲間はずれにされても、「人を仲間外れにするような奴らの人間性に問題があるんだ」「自分は自分らしく生きよう」と割り切ることもできるでしょう。しかし、もしみんなと仲良くしたいのであれば、どうすれば仲間外れにされないのか、を考えることが必要です。
ここではまず、仲間外れにされやすい人の特徴や性格について、子供の場合と大人の場合の両方の面から見ていきましょう。
子供の仲間外れとは
仲間外れの対象になりやすい子供とは、どんな子なのでしょうか。小学生から高校生に至るまで、仲間外れにされる子というのは、共通して持っている特徴や性格がいくつかあります。
暴力的でルールを守らない子
腹が立ったら人を叩いたり蹴ったりする子や、些細なことですぐに手が出る子と遊びたいと思う子供はいません。ほとんどの子供たちは、社会のルールのみならず、子供たち自身が作り出した、子供たちだけの暗黙のルールに従って行動しています。そのルールを守らず、自分たちの世界を壊そうとする者が現れたら、排除しようとするのは自然なことと言えます。
他の子と同じことができない子
例えば、みんなでサッカーをやろう、野球をやろう、となったとします。極端に運動が苦手で、もたもたしてうまくできずチームの足を引っ張ってしまう子は、本人に責任はないとはいうものの、みんなが誘いたがらなくなります。
文句を言う子
いつも誘われるのを待っているだけで、自分から人を誘うことがない子や、何をして遊びたいのか、どうしたいのかをはっきり言わない子、それなのに思い通りにいかないと文句を言ったり、すねたりする子は、仲間外れにされやすくなります。
自己中心的な子
自分の意思をはっきり伝えないのも仲間外れの原因となりますが、逆に、自分の意思ばかり通そうとしたり、自慢話ばかりするのも、同じく仲間外れの原因となります。要はバランスが大切で、はきはきしつつも他の人の気持ちを尊重できる人は、仲間外れになることはありません。
不潔な子
年齢が低いほど、人間は他人を見かけで判断します。年齢とともに、容姿や体型で仲間外れにされることは少なくなっていきますが、不潔な人を避けようとするのは、いわば人間の本能で、年齢に関係なく仲間外れの原因になります。
低学年では、親の放任もあり、お風呂に入っていないから臭う子、同じ服を何日も着ている子は、周囲から避けられてしまいます。高校生くらいになっても、髪がぼさぼさだったり、身なりに構わない子は、特に女子の場合、仲間外れの原因となります。
空気が読めない子
本音と建前が存在し、常に周囲の雰囲気を察知することが求められる日本社会では、空気を読むことができない子供は、仲間外れにされることが多く、辛い思いをすることがあるでしょう。
大人の仲間外れとは
職場
職場で起きる仲間外れの、最も多い原因の1つは、仕事ができないことです。職場において仕事ができないということは、他人に迷惑をかける行為に直結するため、周囲は極力かかわりたくないと思うようになります。そして、ランチに誘われない、飲み会にも誘われない、というあからさまな仲間外れを受けることがあります。
また、お局さんなど、陰の力のある人に嫌われると、誰しも自分の身が1番可愛いので、仲間外れの対象になりやすくなります。
ママ友
夫が同じ会社に務めているママ友の世界では、夫の会社での地位によって、ママ友同士の地位も決まることがあります。この場合、夫の地位が高いと、本人に性格的な難があっても仲間外れになることはありません。逆に本人の性格に問題がなくても、夫が平のぺーぺーだったり、職場で仕事ができない人というレッテルを貼られると、仲間外れになることがあります。
また、家庭内の問題をすぐにママ友に頼る人は、仲間外れにされやすくなります。例えば、子供のお迎えに行けない時や、子供を預かってもらう必要のある時など、まずは実家の両親や夫に頼んで何とかしようと試みず、すぐにママ友に頼ってしまう人です。1度や2度ならママ友たちも快く引き受けてくれるでしょうが、これが頻繁になると、常識が疑われ、仲間外れにされる原因となります。
仲間外れされたときの対処法
誰かを仲間外れにしたり、されたりするのは、誰にでも起こり得ることです。する側であれば、自分がしないように気をつければよいだけです。では、もしも自分が仲間外れにされてしまったら、どうしたらいいでしょうか?
別の仲間を見つける
どちらが悪い、悪くないという話ではなく、あなたを仲間外れにした集団は、あなたには合わないということは確実です。あなたに合う仲間はきっといるはずです。本当の仲間と思える人たちを探しましょう。
自分の悪いところを直そうと努力する
他人をどうにかするより、自分を変えたほうが早いとはよく言われることですが、全くその通りです。自分自身のそれまでの行動や性格を省みて、仲間外れにされた原因を考えてみましょう。原因がわかったら、直すよう努力すると自分自身の成長にも繋がります。どこまで自分を主張してよいか、どこで妥協点を見つけるか、というさじ加減のできる人は、仲間外れにされにくくなります。
一人でいることを選択する
相手が意地悪なだけだったり、外見など理不尽なことで仲間外れにされているならば、そんな人たちの仲間に入る必要はありません。そんな人たちと無理やり仲間になっても楽しくないし、ご自身も成長することができません。敢えて一人でいたほうがいいと考えましょう。でも、ずっとひとりでいるのは寂しいので、これはできれば一時的な対策にしましょう。
根本的な原因を解消する
やってもあまり効果が望めないこと、むしろ逆効果になり得ることは、誰かに言いつけて仲間外れにした人たちを叱ってもらい、無理やり仲間に入れてもらうことです。一時的に仲間に入れたとしても、仲間外れにされた根本的な原因を解消しないと、いずれまた同じことが起きます。
仲間はずれにする人の心理
寛容性に欠ける
好き嫌いが激しく、嫌いなものはとことん嫌いになる人がいます。そういう人は、仲間外れをしやすいタイプの人と言えます。このような人は、人の良いところを探そうとはしません。自分が好きになれないものや、自分とは違ったものを受け入れる力がないため、非常に排他的です。他人を排除することで、自分の思い通りの人間関係を築こうとします。
自分を守りたい
誰かを仲間外れにするということは、言い換えれば、自分は仲間の一員でありたいと願っているということです。弱くて自分に自信がないので、常に集団で群れることを好み、自分を守っているのです。もっと悪いのは、誰かを仲間外れにしなければ、自分が仲間外れになるという恐れを持っている人です。
いじわるをしたい
年齢が低いほど、単純にいじわるをしたいという理由で仲間外れをすることがあります。ところが、年齢が高くなっても精神的に未熟だと、同じ理由で仲間外れをすることがあります。
生きるための道はたくさんある
昨今、人間関係がうまくいかなかったり、仲間外れやいじめを受けて、自ら命を絶ってしまう未成年がたくさんいます。これは、「仲間外れになったくらいで」とは決して言っていられない状況です。自分が仲間外れをする側になることもあるし、ある日突然仲間外れにされることもあります。
仲間外れを受けた時、悲しくて絶望感に打ちひしがれて、「死にたい」という結論に飛びつかなくて済むように、日ごろから人間の心理について考えたり、自分はどういう人間になりたいのか、どう生きていくべきかを考えることが、とても大事になってきます。生きるための道はたくさんあることを知ることが大事です。