楽観的な人の特徴/性格/長所/短所｜「楽観的」の意味と類語

通常「楽観的」という単語は、良い言葉や褒め言葉として使われる事が多いです。しかし、具体的にはどのような意味なのかを聞かれるとすぐさま答えられる人は案外少ないのではないでしょうか。

この項目では、楽観的という単語の意味と楽観的の類語についてご説明いたします。

楽観的とは、様々な物事が全て上手くいくもの、今よりも更に良くなると思っている状態を指しています。他には、これから起こる出来事も上手くいくと考えて心配しない事、いつも物事を良い方に考えて先行きに明るい見通しを持っている事、物事を明るく考えて安心している状態などがあります。

このように楽観的は総じてプラス思考であり、前向きという意味合いが強いです。大抵の場合はその人が持つ特徴を指して使われています。全てを都合の良いように考えたり、気楽に構えているさまからのんきであるという意味合いで使用している人も多いです。

楽観的の類語としては、ポジティブシンキング、プラス思考、楽天的、前向きなどの言葉を挙げる事が出来ます。

こちらは心配事や問題などがないさまを表している意味合いの強い類語です。
屈託のない、のんき、のほほんと、気散じ、心安い、安気、安楽、気楽などが挙げられます。

こちらは物事を深刻に捉えていないさまを表している意味合いの強い類語です。
お気楽、あっけらかんとした、能天気、安直、安穏、ゆるい、ケセラセラ、いい気なものなどが挙げられます。

一口に楽観的な人といっても、別々の家庭で育った赤の他人なので一から十まで全く同じ性格をしている訳ではありません。しかし、部分的に似通っている点が楽観的な人たち同士でよく見受けられる事もたしかです。では、その人たちの特徴や性格には一体どのようなものがあるのでしょうか。

この項目では、楽観的な人が共通して持っている特徴や性格をご説明いたします。

人が何かを始める際、できる事なら失敗をしたくないと思うものです。その物事が初めてであったり、慣れていない事柄であったりするならばなおさらでしょう。失敗を恐れるあまり力が入りすぎてしまい、返って失敗しやすい状況に自分を追い込んでしまったという経験がある人は意外と多いのではないでしょうか。

楽観的な人の場合、これからの事に対して不安になったり、ネガティブな未来予測をして恐怖を覚えるといった事が少ないです。まだ実際には何も起こっていない状態で先の事を考えてくよくよ悩むのは意味がないと考えます。何かを考えるとしたらそれは何かが起こった時に初めて悩んだり、考えたりするのです。

そのため自分が失敗をしてしまったらという悪い方への予測は楽観的な人たちにとって、必要のない対策といえるでしょう。

子供の頃は些細な出来事で落ち込んだとしても、すぐに立ち直れる人は多かったと思います。しかし、大人になるにつれ様々な経験をすると子供の頃のような立ち直りの速さがなくなっていくのです。一度、仕事や人間関係などでつまずいてしまうと、いつまでもその事を引きずってしまい、いつの間にか自分の力ではどうしても立ち上がれないほどの状態になる人もいます。

楽観的な人の場合、困難な事や落ち込む事に直面したとしてもそれらをずっと引きずる事はしません。何故なら、そういった行為はいつまでたっても物事を解決する糸口にはならない事を知っているからです。

ずっと記憶の中に留めたままにしておくよりも、まずは今の自分に出来る限りの事を精一杯やるのです。それでも解決出来なければ、それは今の自分にとって手の届かない事だったんだとすっぱり諦めます。そうする事で自分の気持ちに整理がつきやすく、立ち直りが早くなるのです。

家事や仕事など忙しい毎日を送っていると、いつの間にか生活リズムが狂っているという事が当たり前になっていませんか。例えば中途半端な時間に食事をしたり、深夜に目が覚めてしまったりするなど、不規則な生活が続けば徐々に体調を崩しやすくなります。体調に乱れが生じると気持ちに余裕がなくなっていき、ちょっとした事でイライラするようになります。

楽観的な人の場合は朝早くに起きて、食事をきちんと3食とり、運動をして、仕事をして、就寝するといったように時間を決めて毎日やらなければいけない事を実行していることが多いです。このように日々の生活リズムを整える事で体調管理が容易になりますし、気持ちに余裕が生まれやすくなるのです。

ちょっとした事がどうしても気になるという人は一定数いらっしゃいます。自分自身の事ならば本人が気にかけて納得するまで行動に移すだけなので気になりませんが、友人や同僚にまで些細な事を指摘するようになると、人間関係においてトラブルが起きやすくなる事でしょう。

他にも毎日やらなければいけない事に忙殺されていたり、人間関係で嫌な事があったりするといつもなら気にしない些細な部分まで目についてイライラしてくるものです。

楽観的な人の場合、些細な事はあまり気にしません。それは自分が気にしてもしょうがない場合が多いからです。自分自身の事にしても他人に関する事であったとしても、気になっているのは自分だけです。それならば気にしなくてもどうにかなるさの精神で受け流してしまいます。

職場の同僚や友人、ご近所付き合いや親戚など人間関係で疲れる事はよくあります。その上、普段から必要な仕事や健康の為に通っているトレーニングジムなどやらなければいけない事を大量にこなしていると、しらずしらずのうちに疲れがたまっていきます。

精神的にも肉体的にも疲れがたまると心の余裕がなくなり、ネガティブな考えが生まれやすくなっていきます。しかし毎日のスケジュールをやるべきことで埋めていると、疲れを癒やす為の時間すらとれないのではないでしょうか。

楽観的な人の場合、そういった日々の疲れをそのまま放っておくような事はしません。精神的な疲れなら気心の知れた友人と満足いくまでおしゃべりをしたり、音楽を聴きながらのんびり過ごすなど好きな事をします。肉体的な疲れならお風呂に長時間入る、心ゆくまでぐっすり眠るなどして休みます。

このように、日々の疲れをため込まないようにする為の時間をきっちりとっておく事でいつも心にゆとりを持っているのです。

人は誰しも良い所があれば、悪い所もあります。そしてその人の性格によっては、長所だと思われていたものが意外なところで短所となったり、短所と思い込んでいたものが予想外の所で長所として活かす事が出来るでしょう。それでは楽観的な性格をしている人の場合、どんな良い所と悪い所を抱えているのでしょうか。

この項目では、楽観的な人が持っている長所と短所をそれぞれ挙げ、それらを履歴書へ書く方法をご説明いたします。

楽観的な人は失敗したとしてもその事についてずっと考え、自分を責め続けたりはしません。いつまでも1つのミスにこだわってばかりいては失敗してしまった原因が分からず、分からないまま次に行こうとして同じ失敗を繰り返してしまいます。

むしろその失敗を自分が成長するチャンスととらえて、何故今回は失敗してしまったのかという原因を冷静に分析しようとします。そして、分かったことを元に「じゃあ次からはこうしよう」「次はこれをしないでおこう」と思う事が出来ます。失敗の原因を把握しておけば、次の行動をする際の判断基準がはっきりして動きやすくなるからです。

楽観的な人は基本的にプラス思考で前向きである為、職場などでいつの間にかムードメーカーとなっている事が多いです。例えば誰かが落ち込んでいたとしても、楽観的な人が周りいればその前向きな明るさにより、落ち込んでいるヒトもつられて気持ちが明るくなりいつの間にか一緒に笑っているといったような事が度々あるのではないでしょうか。

これは楽観的な人が気分の落ち込んでいる人と話していても、いなくても関係ありません。ムードメーカーはいるだけでその場や周囲を明るくしてくれる存在なので自然と周囲の人たちは笑顔になり、雰囲気の良い場所でみんなが快適に過ごせることでしょう。

楽観的な人はどのような物事に対してもフットワークが軽いので、様々な事にどんどんチャレンジしていく精神を持っています。失敗しても「さぁ、次に行こうか」と上手くいかなかった自分を責めず、その視線は常に未来を見ているのです。

何かを深く考えているとその分だけ時間がかかり、いつも以上に頭を使うので疲れやすくなります。そうすると例え次にやらなければいけない事ややりたい事があったとしても、時間が足りなかったり、疲れて次の行動に踏み出すほどの力が出ない可能性は高くなります。

それゆえ楽観的な人は他の事を考えず、次の行動だけを頭の中に思い描きながら動くのです。

長所と短所は表裏一体と申します。楽観的な人は失敗を次に活かせると長所の項目に書きました。しかし、楽観的な面が強く出過ぎるとそういった長所が出ずに、深く考えず次の物事に向かってしまうという短所を持っている人もいらっしゃいます。

失敗して上手くいかなかった事に対し落ち込むだけなのはよくありませんが、自分の失敗を振り返って反省する時間はとても重要です。熟考せずに進んでしまうと大事なことを見過ごしてしまい、次は以前よりも更に大きな失敗をするという悲惨な結果が待ち受けているか事もあります。

前向きなのは良いのですが、時には石橋を叩いて渡る事も大事なのだと自分に言い聞かせる必要があります。

楽観的な人は自身の失敗をくよくよ考えない反面、失敗に対して真剣に向き合えないという短所を持っています。自分の失敗に向き合ってどこで間違えたか、次はどうすれば良いかなど、真剣に考える必要のある場面においてもそうなのです。「失敗しても別に問題ない」「次があるさ」と気楽にとらえてしまいます。

最初は自分なりの考えや緊張をほぐす意味合いで始めた気の抜き方だったのかもしれません。例えそうだったとしても、常に真剣にならない状態が当たり前になってしまうのです。

その為あまり楽観的になりすぎるのも良くないので、少しでも自分が真剣であるかどうかを確認する事は大事です。

履歴書の長所と短所を書く際にやってはいけない事は、説明もなく結論をただ簡潔に書いて終わらせてしまう事です。確かにその方が読みやすくはあるのですが、長所を仕事にどう活かすのか、短所をどう直していくのかといった点を書かないと仕事に対してやる気がないように見えてしまいます。どちらも仕事内容と絡めて具体的な説明をしましょう。

書き方としては先に短所を書いて具体的な改善方法を提示し、短所を直そうとする意欲をアピールします。そして次に長所を書き、それによりどういった事が得意なのかを説明します。短所を先に書く事で長所に意識が向きやすくなります。

他にも、短所と長所をはっきりと分けずに混ぜて書く方法もあります。自分の短所を説明する際に、自分の長所である部分が時に行き過ぎて短所につながる行動をとってしまう、といった具合に両方をつなげて書くのです。このように書くと、長所の部分を上手くコントロールできれば短所の部分は出ないという説明がしやすくなります。

皆さんの誰もが生まれつき楽観的という訳ではないでしょう。中には楽観的になりたくてもなれないと悩んでいたりする人もいらっしゃるのではないでしょうか。

この項目では、自分を楽観的にさせる方法を5つご説明いたします。

楽観的な人は何事も結論を急ごうとせず、いつか結論が出るだろうと気楽に構えています。今はどうしようもない事だったとしても、時間が解決してくれる場合もあると思っているからです。

しかし、時間に追われているとついつい結論や結果を早く出したい、あれを早く終わらせたいなどと自分で自分を急かすような心境になっていきます。そんな時は自分で納得して急かしているはずなのに、不思議と息苦しい気持ちになっていきます。そうして段々と余裕がなくなっていき、更に息苦しくなっていく事でしょう。

仕事など時間が決まっている事に対して急がないようにするというのは、なかなか難しい事だと思います。楽観的になりたければまずプライベートで時間を気にする事なく、のんびり過ごすというのを意識してみるのはどうでしょうか。例えば、時計を目に見えない所にしまっておく、休日に予定を一切入れないといった工夫をして自分を急かす行為をすっぱり止めてみましょう。

自分の中から生まれてくる悲観的な考えやネガティブな言葉、いつもグルグル考えている事などを別の言葉に置き換えてみるのです。そうする事により、他の新しい考え方や異なる視点が見えてきて視野が広がり、楽観的になる為の道筋を作りやすくなります。

方法としてお勧めなのがノートに書き出す事です。箇条書きで思った事をひたすら書いていきましょう。そして言葉や考えを1つ1つじっくりと読み、別の言い方や言い回し、類語に対義語など様々な切り口から他の言葉に置き換えていきます。

ポイントは無理して前向きな言葉にしようとしない事です。まだ楽観的な性格になっていない人が無理やり楽観的な言葉を出そうとすれば、途中でやる気がなくなりかねません。今とは違う言葉を使おうとするだけで、徐々に気持ちが変わっていきますのでお試し下さい。

楽観的な人の多くは同じ場所でじっとしている事が少ないです。動かないでいると嫌でも考える時間が増えてしまいますし、変化がないので状況によっては徐々に悲観的な考えにとらわれてしまう可能性も出てきます。

そうならない為には外に出てジョギングや散歩をしてみるとか、友達と遊びに行ったり、ショッピングを楽しんだりするという風に自分を動かす必要があります。雨が降っていたり、外へ行く気分になれなかったりする時は、食器洗いや掃除、軽い体操、たまに部屋の端から端まで歩いてみるといった行動をするだけでもいいです。

いきなり楽観的になろうとしても流石に普段していないような急激な運動をこなすと続かないでしょう。ですから、例えばいつもデスクワークをしているなら足を動かすような運動をするといったように普段動かしていない部分を使うような動きをするだけでも違ってきます。

楽観的な人は誰かに頼る事で無理せず、疲れをため込まないようにしています。

しかし、誰かに頼るという行為をマイナスの意味にとらえている方は意外と多くいらっしゃいます。例えば人に何かを頼る事で自分の力が及ばなかったと認め、同時に自分よりも相手の方が優れていると示す事につながると考えてしまうのです。他にも誰かに自分の重荷を背負わせる行為だと考え、人に迷惑をかけたくないという気持ちになってしまうのです。

人に頼る事は自分の弱さの証明とはなりません。何故なら自身の能力のなさではなく、物理的に1人では不可能な事であったり、誰かと協力し合った方がより良い結果を生み出せたりするという場合もよくある事だからです。

いずれの場合も自身の弱さからくるものではなく、相手の能力が必要になったから頼るのです。そして迷惑かどうかを決めるのは相手の方なので、頼る前からこちらで勝手に迷惑と判断してはいけません。時には誰かを頼る事も楽観的になる近道となりえます。

他人と自分を比べる行為は諸刃の剣です。自分にとって尊敬できる人や憧れている人がいれば、あんな風になりたいと思って仕事に対するモチベーションも上がります。しかし、それは自分の能力が今はあの人に届かない未熟な状態だと素直に認めているという事です。その状態でこれから追いつこうという気持ちがあるならそれで良いでしょう。

問題は相手の能力を認めているが故に、自分の能力の未熟さが際立つ事でやる気をなくしたり、慕う気持ちよりも嫉妬する気持ちが強くなったりする場合です。競争心を持つ事は大事ですが、相手と自分を比較して相手の能力を強く意識するあまり、劣等感を持ってしまっては意味がありません。

したがって、誰かと自分を比べて悲観的な気持ちになったり卑屈になったりするより、過去の自分と比べて今の自分は何が出来るのかを考えてみる事をお勧めします。

いかがでしょうか。この記事では「楽観的」に関する事を色々な切り口でご説明いたしました。

頑張る事は大切ですが、行き過ぎては体力に限界がきたり、精神的に参ってしまったりするなど良くない事が増えて行きます。楽観的というのは、そういった頑張りすぎてしまう自分を抑えて、必要以上のストレスや疲れをため込まなくて済む考え方となっています。

しかし楽観的も行き過ぎると真剣になれなかったり、深く考えない事で同じ失敗を繰り返したりするなど、自分の為にならない状況に陥ってしまいます。したがって以前より楽観的な性格になれたとしても「何も考えない」という事だけは避け、あくまでも気持ちが楽になる考え方としてとらえるのが良いでしょう。