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トラブルメーカーの特徴や対処法|職場/友人/ママ友

トラブルメーカーとは

ある特定の人と関わると、なぜかトラブルに巻き込まれたり、いつも物事がスムーズに進まなかったりすることはありませんか。意図的にごたごたを起こしたり、いつも揉め事の中心にいる人物のことを「トラブルメーカー(troublemaker)」といいます。

ひと口にトラブルメーカーといっても、周囲に迷惑をかけることに罪悪感を持たない、自分の過失を認めないタイプや、なんとなくアピールが多くて鬱陶しいタイプ、取るに足らないことをトラブルに仕立てあげてしまう隠れトラブルメーカーなど、いくつかのタイプがあります。

トラブルメーカーの特徴

自分の周りにはトラブルメーカーはいない、トラブルメーカーと聞いても今ひとつピンとこないと考えていても、その具体的な特徴を聞くと心当たりがある場合があります。まずはトラブルメーカーといわれる人の性格や、具体的な特徴を説明します。

トラブルメーカーとは「性格」なのか

一度失敗したからといってトラブルメーカー判定を受けることはありません。では、ある人物がコミュニティに波風を立て「トラブルメーカー」と呼ばれるのは何故でしょうか。ひとつには、ものごとの認知の仕方が他者から共感されにくいことが挙げられます。たとえば、通常なら謝るような場面でキレたり、泣いたりする場合です。

私たちの性格は、生まれ持った個人的な「気質」だけでなく、家庭教育や生活環境によって培われた「倫理観」、そして考え方や経験の積み重ねから育まれた「知性」のレベルによって構築されるといわれています。

人格に病的な偏りがある場合は別として、日常的な対人関係においてはこれらの要素から生じる格差やすれ違いがトラブルの原因になると考えられることから、相手に歩み寄ることができない、協調性のない人はトラブルメーカーとして認識されやすいのです。

自分がイチバンの「自信家」

トラブルメーカーとしてもっとも分かりやすいのは、スタンドプレーに走って周囲に迷惑をかけてしまうタイプです。

自信家といえば少しは聞こえも良いですが、周囲には傲慢で自己中心的な印象を与えていることもあります。目立ちたがり屋で世話好きなので、善きリーダーとして人の役にたつことが多いのも特徴で、しっかり者と評価されたりするのです。

このタイプの人は、そうした評価を糧に技量以上のことをして周囲に迷惑をかけたり、難しい問題に直面したときも自分だけのお手柄にしようと考えて他者に相談しなかったり、自分よりも優れた意見を素直に受け入れないことがあります。

常に自分の判断が正しいと自信を持っているので失敗しても謝りませんが、「謝らない人」と言われないために必要のないところで謝罪の言葉を繰り返したり、お礼を言う場面で言えなかったり、会話の初めになぜか「ごめんね」と前置きを付けるのが癖の人もいます。

高圧的な態度に出れば相手が雰囲気に負けて引くと考えているので、過失を周りのせいにすることさえあります。周囲の人にしてみれば負担を強いられただけでも不愉快なのに、お礼も謝罪もないためトラブルメーカーに認定されるのです。

ひとこと多い「おしゃべり好き」

「口は災いの門」といわれるように、おしゃべり好きな人はトラブルメーカーになりやすい傾向があり、自覚のない隠れトラブルメーカーの筆頭でもあります。噂話に首を突っ込まずにはいられない社交的なタイプで、人当たりがよく陽気な性格な人が多いため周囲に人が集まりやすいのが特徴です。

一般的に面倒見がよく、とくに同じコミュニティの仲間には献身的に尽くしたりします。一方でそれ以外の人を悪気もなく批判して笑い飛ばしたり、自己主張しない人を弱者とみなして高圧的な態度をとるなど、人としての品位に欠けるところがあります。

このタイプは意識的に仮想敵を作ってコミュニティの結束を強めようとする傾向があり、攻撃性が強くなければトラブルメーカーとして認識されることは少ないものの、ひとたびエスカレートするといじめ問題の加害者としてもっとも陰湿なトラブルメーカーになる可能性も秘めています。

すぐ泣く「ナルシスト」

「ナルシスト(自己陶酔)」といえば、自撮りが多くていつも鏡を見ている「自分大好きな人」というイメージがありますが、本来ナルシストとは自分自身を一人の人間として愛し、きれいに飾り立てることに喜びを感じる人たちのことで、一時期流行した「ほめ育て」が原因になっているともいわれています。

ナルシストはいつも自分が話題の中心でないと気が済まないため、他者が自分より少しでも優位だと感じると批判的になったり、周囲からチヤホヤされているだけで冷たくして場の空気を悪くします。また、自分のコンプレックスを刺激するというだけで他者を嫌ったりするため、円滑な人間関係を妨げ二次災害を引き起こしてしまうトラブルメーカーです。

子供が自分の欲求を通すために演技で泣くのはよくあることですが、ナルシストなトラブルメーカーは何歳になっても泣くのが特徴で、その多くは「私ひとりが大変」というのが理由です。青春時代は部活動や恋愛で泣き、親となっては育児や子供のPTA活動で泣き、嫁姑問題で泣くのがナルシスト型のトラブルメーカーです。

文字通りのトラブルメーカー「虚言癖」

「虚言癖」とは、つまり嘘つきのことです。自分ではちょっと話を盛ったつもりでも、聞いた相手に事実とは違う印象を与えてしまうため、何でもないことが思わぬトラブルになったりするでしょう。被害妄想が激しいタイプになると、敢えて誤解を与えるような表現で相手を悪者に仕立てあげ、周囲の同情を買おうとします。

「聞いた話だけど」といい加減な噂を流すのもこのタイプで、自分の立場を優位にするために他者の立場を悪くするような嘘を言うこともあります。相談相手を変えながらいろいろな人の悪口を吹聴してまわるなど、もっとも典型的なトラブルメーカーです。

虚言の原因はさまざまですが、攻撃されたくないという恐怖心が強い場合、自分の立場を守ろうとしてクドクドと状況を説明したり、自分と相手の会話の内容を微に入り細にわたって再現し、自分の正しさを証明するのですが、そこに勝手な解釈による創作が混ざっていることがあります。

人懐こい「情報通」

トラブルメーカーは見栄っ張りでさみしがり屋なので、いろいろなコミュニティに属していることがあり、情報通が多いのも特徴です。知ってしまうと誰かに話さずにはいられないもので、余計なことを言って他者に不快な思いをさせてしまいます。「あちらを立てればこちらが立たず」というように、他者に配慮できる情報量には限度があるのです。

基本的にいい人で、相手のことを思いやる気持ちが強いのですが、自分の行為が無碍にされたと感じると攻撃的になることがあります。いらぬ粗探しをされないために、お節介だなと感じても親切心を感じたら感謝の言葉を忘れないようにしましょう。

普通に生活していれば人の悪口を聞く機会は結構あるものですが、驚くことにこのタイプの人は「○○さんがあなたの悪口を言ってたよ」などと恥ずかしげもなく言ってしまいます。下世話トークが好きな人はいくつになってもやめられないようですが、こういうタイプに感化されて無責任な噂を流すことのないように注意したいものです。

職場にいるトラブルメーカー

トラブルの原因の多くが人間関係のすれ違いである以上、職場においてもトラブルメーカーから逃れることはできません。仕事とプライベートを分けて考えている人は少なくありませんが、一緒にいる時間が長く、好き嫌いを言っていられない環境なだけに、簡単にいかないのが職場関係のつらいところです。

こんな上司は嫌だ

業務上の困難を相談するべき上司がトラブルメーカーだった場合は最悪です。仕事ができる人のつもりで行動する結果、その尻拭いが部下の仕事になります。自分のことは棚に上げて人の陰口や愚痴をこぼすことも多いので、部下はますますモチベーション維持が大変です。お酒の席に誘われても上手に断りましょう。

同僚がトラブルメーカーになるとき

独自のコミュニティや趣味をもたない同僚は、職場が世界のすべてなので距離感がうまく掴めずトラブルメーカーになることがあります。休憩時間のたびに前職で酷いいじめに遭ったことを延々と話して場の空気を悪くしたり、妻子ある取引先の噂話に余念がない恋愛体質など、職場を何かの「はけ口」にしているタイプです。

反対に別のコミュニティで流行している怪しげな儲け話を持ちかけてきたり、特殊な宗教観を押し付けてくるのも職場の同僚が多かったりします。能力以上の仕事をひとりで抱え込んでテンパって見せたり、存在意義をアピールするために何でもないことを問題視して、自分で解決してみせるマッチポンプ型のトラブルメーカーも存在します。

部下はトラブルメーカーになりやすい

職場のトラブルメーカーの多くは部下ではないでしょうか。ネット上のあるアンケートでは、回答者の半数が「職場にトラブルメーカーがいる」と答え、その半数が「部下がトラブルメーカー」と答えたとのデータもあります。

いつまでも学生気分が抜けきれず仕事の詰めが甘い、派閥活動に熱をいれるなど職場にふさわしくない自己表現をする、自意識が高すぎていちいち面倒くさい、学歴や資格を鼻にかけて関わりにくいなど、業務を円滑に進めるための人間関係が構築しにくい部下はトラブルメーカーに認定されやすいでしょう。

トラブルメーカーの心理

スタンドプレーで失敗してしまうタイプは、「自分の周りはバカばっかり」「どいつもこいつも当てにならない」「自分が助けてあげなければ」といった妄想があり、基本的に周囲を信用していません。物事が上手くいくのはすべて自分が一人で頑張った結果なのでほめられるのは当然です。感極まってひとりだけ泣き出し、周囲がドン引きすることもあります。

自分が責任以上のことをやっているという思い込みがあるため、迷惑をかけても謝る必要を感じていません。自分以外の人が褒められると不機嫌になるのは、相手が不当に賞賛を受けていると考えるからで、自分が否定されたような気がするためです。

同じトラブルを何度も蒸し返して愚痴を言う人の場合、そのトラブルがその人のアイデンティティーに関わる内容を含んでいることが多いようです。他者に共感を求めたり、承認してほしいという欲求が強いタイプといえるでしょう。

トラブルメーカーの対処法

身の回りに目に余るトラブルメーカーがいる場合はできるだけ距離を置き、割り切った関係を維持しましょう。とくに仕事上で関わるときは、相手のペースに巻き込まれて思わぬミスをしたり、重大な損害を被ることのないように、自分自身も普段から責任の領域や所在をきっちり認識しておくことが大切です。

謂れのない責任を押し付けられたり、無駄なことで時間をとらされそうなときは、とりあえず一呼吸おいてから返答するなど、振り回されないように気を付けます。理不尽と思えるときでも最低限のコミュニケーションは大切です。はっきり意思表示をしてその都度問題の解決を図りましょう。

トラブルメーカーな友人との付き合い方

友人がトラブルメーカーだと思う場合がどうすれば良いでしょうか。ここでは、年代によって違うトラブルメーカーとの付き合い方についてまとめます。

中高生の場合

中学生や高校生のようなローティーン世代は、一般に友達との関係が人生時間の多くを占めるようになるためトラブルメーカーと距離を置くことは難しいでしょう。しかも、思春期には恋愛トラブル、金銭トラブル、時間の使い方など、さまざまなことが問題になり得ます。

この時期のトラブルメーカーが起こす問題は、時間管理さえしっかりできていれば防げる場合が多いのもポイントです。時間を決めておつきあいしましょう。スケジュールを立てて計画的に生活することで、トラブルメーカーに振り回されずに済みます。

この時期のトラブルメーカーに関しては、悩みを友人に相談すると話がこじれてしまうこともありますので、終結を望むのであれば自分より上層の人たち、つまり信頼できる教師や先輩や兄姉に相談するのが上策です。ちなみに、学校行事に積極的な父兄を巻き込むと逆効果になることがあります。

社会人の場合

縛りの多い中高生の場合とは違い、大学生や社会人ともなって行動範囲が広がれば友達はある程度選ぶことができます。友達がトラブルメーカーだという場合、相手のそういう性質を受け入れたうえで長所を認め、友人関係を継続しているわけですが、大切なのはトラブルメーカーの友達に感化されないことです。

トラブルメーカーの中には行動力があって影響力の強いタイプもいますので、これに同調してしまうと非常識なトラブルメーカーの集団ができてしまいます。また、心理を理解してあげようとか、大きく間違ったら自分が修正してあげようと考えるのも危険です。トラブルメーカーに対して友達として付き合うなら、あくまでも対等な立場で接することが基本です。

新しくコミュニティに参加する場合、自分が所属するグループのメンバーをよく観察しましょう。相手に対してトラブルメーカーのレッテルを張っているのであれば、基本的に真の友人関係を結ぶのは難しいと考え、割り切ってオトナの対応を心がけるようにしましょう。

ママ友関係でトラブルメーカーになりやすい人

ママ友のコミュにティは子供のための情報交換の場として大切ですが、立場をわきまえた付き合いができないママ友も確かに存在します。妊娠・出産という人生最大のイベント体験を共有しているとの認識があるため、中には中高生のように濃厚なつながりを求めたり、カーストの上部に君臨しようと早い段階から布陣を張ったりします。

「クレーマー」「モンペ(モンスターペアレント)」と呼ばれるタイプは、先生や学校を目の敵にして愚痴をぶちまけて来たり、長文メールを送りつけてくるため距離を置かないと無駄な時間を費やして疲れることになるので注意が必要です。

トラブルメーカーと呼ばれないために

近年では、スマホ普及率の向上とともにネットを中心として人格障害への言及が増えています。差別的な用法が批判される中で、正しい情報が多くの人の目に留まり、社会全体の認識が向上することでより暮らしやすい世の中になるとの声もあります。

障害も一つの個性といわれますが、そうした心の在り方が原因で日常生活に支障が生じたり、反社会的な問題を起こすことはないまでも、自分もどこかでトラブルメーカーになっているのではないか、とわが身を反省したいところです。次に、自分自身がトラブルメーカーと呼ばれないために気を付けるべきことをまとめます。

時間にゆとりを持つ

時間に少しゆとりをもたせるだけで、無駄なトラブルを避けることができることもあります。タイトなスケジュールで自分に負荷をかけていたり、義理を重んじて付き合いが増えすぎているせいで些細なことにイライラしているなと感じたら、時間の使い方を見直してみるのも一つの方法です。

「思考が言葉となり、言葉が行動を生み、行動が習慣となり、習慣が性格を形成し、性格が運命を決める」と語ったのはマザー・テレサですが、自分の運命や性格を変えたいと思ったとき、そこからさかのぼって習慣や行動、その先を変えてみると効果的でしょう。

ストイックな生活を続けるためには何事も自分のペースで進める必要があり、それが周囲の負担になっているでしょう。愚痴を言いたくなるほど無理をしないことが大切です。

まずは自分を受け入れる

自信たっぷりに見える人ほど、実は自信がないともいわれます。一説によれば、人がトラブルメーカーになってしまう陰には根強い自己否定感があり、ナルシストほどその傾向が強いのだそうです。そうした人格のねじれは自分の性格を嫌い、それを隠そうとするところから始まっています。

「性格は変えられる」とも「変わらない」ともいわれますが、突き詰めてみれば「性格」とはその人が他者に与える印象のことで、印象は外見や選ぶ言葉などでいくらでも変えることができるのです。一方で、「これが自分の性格」という信念を変えることは難しいとされます。イメチェンしても自分の信念に負けて「元の性格」に戻ってしまうのです。

私たちは自分を客観視しようとして第三者的な目線でジャッジしていますが、自分へのダメ出しがきついと本来の自分を否定して理想の自分像を作り込んでしまうようです。対人面で不安や孤独を感じるときは、まずは自分を受け入れてみることから始めてみてはいかがでしょうか。

トラブルメーカーは悪なのか

さまざまな理由から相手の心の動きを感じることができず、場の空気を読めないときなど、私たちは誰でもトラブルメーカーになっている可能性があります。では、自分の所属するグループが特定の人の陰口で盛り上がってしまうようなとき、あなたならどうしますか。

戦時中は、非戦を訴える人がトラブルメーカーとして「非国民」「国賊」と批判されました。私たちはだれもが弱い人間なので、大きな流れに流されてしまうことは責められるべきではありませんが、空気を読まず、全体の流れに逆らう人が必ずしも間違っているとも言えないものです。

一部の「困った人」は何か大切な問題を提起しているのでしょう。トラブルメーカーを迷惑な人として排斥すれば、最後は自分ひとりになってしまうでしょう。私たちは自分が幸せになろうと思ったとき、誰もが平和に生きられる世の中を目指すほかないのです。

「厄介者」のいない未来を

いかがでしたか。今回は、私たちの平穏な毎日を脅かす「トラブルメーカー」についてまとめてみました。

トラブルメーカーと呼ばれる人は確かに厄介なものですが、自分自身も時には誰かにとってのトラブルメーカーになり得るのではという謙虚な気持ちは大切でしょう。相手から何らかのネガティブを受け取ってしまったときも、自分は平穏に返せるように心がけたいものですね。

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