不安・緊張・イライラの原因とは?
「焦りや疎外感を感じる」「なんとなく気持ちが晴れない」「すぐに怒ってしまう」などがずっと続いている場合は、自律神経の働きが悪くなっている疑いがあります。
自律神経には交感神経と副交感神経があります。交感神経が優位な時は活動・緊張・ストレスなどの状態に陥っています。逆に、副交感神経が優位な時は回復・休息・リラックスなどの休憩モードに入っています。交感神経も副交感神経はどちらも必要で、この2つがシーソーのようにバランスを取り合っていることで心と体を正常に働かせることができます。
しかし、現代人は活動や緊張モードの交感神経が優位になりやすい生活をしています。プレッシャーやノルマ、人間関係、長時間労働、不規則な生活などはどれもストレスを感じさせて交感神経を優位にしてしまいます。すると筋肉が緊張して硬くなり、体に負担がかかって心だけではなく体にも肩こりや頭痛などの症状が現れてしまいます。
逆に言えば、交感神経ではなく副交感神経を優位にできるリラックス方法を身につければ、不安・緊張・イライラから解消されるということです。リラックス方法は色々あるので、自分が一番やりやすい方法を実行していくといいでしょう。
副交感神経を働かせるための8つのリラックス方法
腹式呼吸でお腹をギュッ
すると消化器官位ある神経叢(しんけいそう:神経の集まり)が刺激されて副交感神経が活発になります。これで緊張やイライラを鎮めることができます。
全身に新鮮な空気を送り込むので、血流が良くなって血圧の上昇が抑えられたり、脳が活性化します。脳波がリラックスした状態であるα波やθ派の状態にすることができるリラックス方法です。
消化器官を刺激するので、消化機能が改善して便秘が解消してスッキリした毎日を送るのにも役立つリラックス方法となります。
息を吐くときには、嫌なことを全て体から出すようなイメージで吐き出すといいです。
瞑想で思考をス有数
具体的には、考えるのをス有数させるようにします。不安や怒りの原因を考え続けている限り、脳は休むことができません。なので、何も考えずに頭の中を空っぽの状態にします。
瞑想のリラックス方法は、リラックス効果があるα波がコントロールできるようになったり、情報処理能力が高くなると言われています。常に考えていた方が頭が良くなりそうですが、パフォーマンスを上げるためには生活に瞑想を取り入れた方がいいということです。
座禅で雑念を捨てる
座禅は姿勢を正して精神統一を行います。瞑想のように余計なことを考えずに頭を空っぽにして行うのがポイントです。禅の修行では、我欲を無くして煩悩を少なくするようにします。
座禅は集中力を高めたり忍耐力を高めたり、気持ちを落ち着かせるのにも効果的と言われています。そのため、企業研修などで取り入れているところもあります。
静かな場所でやるのが理想ですが、どんな場所でも座れば精神統一できる状態まで高められるようになるとリラックス方法として大活躍します。
入浴によるリラックス方法
熱いお湯ではなく、少しぬるめの37度くらいのお湯にゆっくり浸かると副交感神経を刺激することができます。脈拍がゆっくりになって眠りにつきやすい状態に導く効果もあります。
時間がある時ならば、自宅のお風呂ではなく大浴場に行ってのんびり体を伸ばすといいです。するとリラックスの脳波であるα波が活発になります。
お風呂に浸かるとお湯の圧力で全身がマッサージされ、むくみなどを解消することもできます。浮力で浮くので、筋肉の緊張を緩めることもできるリラックス方法です。
音楽の1/fによるリラックス方法
1/fの揺らぎを感じられるのは、クラシックやヒーリングミュージックです。クラシック音楽には小川のせせらぎに近い周波数が含まれていて、リラックス方法として最適です。
動画サイトでクラシック音楽を聴くことができますし、アプリにはヒーリング音がいろいろ聴けるようになっているものがあるので、リラックス方法の一つとして取り入れてみるといいです。
ヘビーな音楽やポップな音楽が好きな人もいるかもしれませんが、リラックス方法として使うなら、たまにはクラシックやヒーリングミュージックも聴いてみるといいでしょう。
食事をゆっくり楽しむ
早食いしてしまうという人は、クラシック音楽をBGMとしてかけて食べてみるといいです。これだけでも気持ちがゆったりして早食いを予防できます。テレビやスマートフォンを見ながら食事を済ませる生活では、常に刺激を受けつづているので気持ちが休まりません。
一緒に食べる人がいないのであれば、せめてゆったりした音楽を聴きながら食べるようにしてみるとリラックス方法として使えるようになります。
動物と触れ合ってオキシトシンを出す
アニマルセラピーは介護や福祉の現場でも活用されていて、動物と触れ合うことで抱え込んでいるストレスを軽減させたり、自信を持たせることができるリラックス方法です。
もしペットを飼っている人は、不安・緊張・イライラしたときには積極的にペットと触れ合うようにしてみるとリラックス方法として活用できます。ペットと一緒に遊んだり、スキンシップを取るだけでも癒し効果を与えてもらえます。
短時間でもいいからスポーツをする
スポーツをすると血流が良くなり、体に良い影響を与えるホルモンの分泌が活発になります。思い切り動くことでそれまでクヨクヨ悩んでいたことがちっぽけなことに思えてきて、問題が解消することもあります。
本格的なスポーツをしなくても、自己流のストレッチをするだけでも心がリフレッシュされるので、リラックス方法としてです。
アロマの香りで心を癒す
オレンジ・スイート
不安や緊張、ストレス状態から解放されて気分を前向きにしてくれる香りです。安眠を促してくれるので、寝る前に香らせるのもです。
グレープフルーツ
ゼラニウム
副腎からはストレスに対抗しようとするホルモン(副腎皮質ホルモン)が分泌されますが、これを緩和して心を落ち着けてくれます。情緒不安定な人や更年期障害に悩んでいる人に香りです。
ラベンダー
ストレスや怒りを感じている心を落ち着かせてくれたり、不安を感じている心を癒してくれます。オレンジ・スイートと同じく安眠効果があるので、就寝前に使うのがなアロマです。
ジャスミン
リラックス効果もあるので、不安なときや無気力なときにも香りです。リラックス方法だけではなく、産後のマタニティブルーにも効果が期待できる香りと言われています。
ストレッチで体と心の緊張をほぐす
ストレッチは、身体をほぐすことで自律神経の緊張モードを解除する方法です。ポイントは激しい運動ではなく気持ちよさや爽快感が感じられる軽い運動をすることです。運動が苦手な人でも続けやすいのがストレッチです。
運動は「腕振り運動」です。まっすぐに立って膝を軽く曲げて、その状態から腕を前後にブラブラ振ります。3〜5分程度行い、肩の力を抜いてみましょう。慣れたら10〜15分と長めに続けていくといいです。
ヨガもいいですが、習う時間がないという人は太極拳の基本運動である「スワイショウ」がです。まっすぐに立って膝を軽く曲げて、大きく身体をひねって腕を回転させます。回した腕が反対側の腰の骨盤に軽く当たるようにして、デンデン太鼓の要領で身体をほぐしていきます。これも疲れない程度に10分ほど行うといいです。
ストレッチの動きはリズミカルに、深い呼吸を組み合わせて行うのがポイントです。すると自律神経をコントロールしてくれるセロトニンの分泌が活性化されます。
ストレスやイライラを解消する2つのリラックス方法
人に話す
気持ちを書き出してみる
パソコンで言いたいことを打ち込んで発散するというリラックス方法でもいいですが、それよりも紙に感情のままに力を込めて書き出して、あとはゴミ箱に捨てる方が後味がスッキリします。パソコンに書くと保存してしまい、それを見直してあとで嫌な気持ちになる可能性もあるので、紙に書いて捨てるというのがです。
寝る前にやりやすいリラックス方法
あまり香りが強すぎるとかえって眠りの妨げになることがあるので、ほどよく香らせるようにするのがリラックス方法のコツです。
他に有効なリラックス方法として、自律神経訓練法というのがあります。「気持ちが落ち着いている」と自分の心の中で唱えながら、気持ちを落ち着けていくリラックス方法です。寝入りばなにやれば、唱えることで余計なことを考えずに済みますし、そのうちに心が本当に落ち着いてきて眠りやすくなります。
自分に合うリラックス方法で心をコントロールしよう
不安対策には、アロマとストレッチのリラックス方法が効果的です。アロマは単なる香りがする物質ではなく、精油を選ぶのがポイントです。化粧品などに入っている香りだと、アロマのような心への効果は落ちてしまいます。脳にダイレクトに効かせるには、アロマを使うリラックス方法が最適です。
ストレッチや運動なども上手に取り入れていけば、心をコントロールして不安・緊張・イライラに負けない身体と心を手に入れることができます。