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傾聴力がある人の特徴(長所/短所)・傾聴力向上のコツ・自己PR例

傾聴力のある人の特徴

「傾聴力のある人」。わかりやすく言えば「聞き上手の人」のことと同じ意味です。この傾聴力を持つ人たちの特徴はいくつかあります。それらの特徴が、いつも固定している人もいれば、話し手の内容に応じて聞き方を変えているなど、変化を持たせている場合もあります。ここでは、傾聴力を高めていくことについて、様々な視点から捉えて述べていきます。

人の話しを最後まで聞くことができる

「傾聴力のある人」の特徴で誰でも知っているのは、人の話しを最後まで聞くことができる人です。「黙って聞けばよい」のは簡単のように見えますが、実はそうでもありません。時には忍耐力が求められます。話し手がダラダラとよどみなく話す場合があります。或いは、話し手が夢中になってしまうこともあります。そういうことも含めて、じっくり聞ける人は稀有な人です。

しかし、この「最後まで話しを聞ける人」というのは、組織の中で信頼感を得るためには重要なスキルです。裏を返して言うならば、人の話しを最後まで聞けない人の中には、信頼感を勝ち取れないこともあります。なぜなら、仮に最後まで人の話しを聞いても、実は「早く終わらないかな」という態度が現れているからです。

ロジカルな傾聴力がある。

「ロジカルな傾聴力」って何だろうと思われたかもしれません。これは、話し手が脈略無く話しをしたり、きちっと現象を把握しないで話した内容を、整理して聞き取れる傾聴力の持ち主のことを言います。このスキルを持っている人も、なかなかいません。階層で言うならば、管理職以上にはこのスキルを持っている人の割合が一般社員と比べて高いです。

しかし、管理職でもロジカルな傾聴力のある人は多いというわけではありません。厳密にいうと、思考・言動はロジカルであっても、それが邪魔をして人の話しを遮ったり、或いは指導したりするのです。それが欠点と言われると、時間と勝負している管理職には気の毒です。「タイム・イズ・マネー」であり、要領を得ない部下の話しを悠長に聞いていられないのでしょう。

包容力ある傾聴力をもっている。

傾聴力の真骨頂というのは、まそさしく包容力です。相手を受け入れる度量。この気持ちが聞き手にはとても大切です。そんなことは今さら言われなくてもわかる。そう思っている人はいるでしょうが、「知っている」と「できること」は別物です。仮に、「自分はできている」と思っても、聞き手がそう思っていないとしたら、「できていない」のです。

傾聴力における包容力とは何か。これが案外難しいです。聞く態度が、つまらない顔して聞いていはいけません。話し手の内容を、真剣に聞かなければなりません。これは、聞いてる人の動作にその心の姿=態度となって現れます。簡単に申し上げますと、「うなづき」「相手の目を見て聞いている」「朗らかな表情で聞いている」がキーになります。

話し手の内容を整理できる傾聴力を持っている

今まで、聞き手をターゲットにした内容をお話してきましたが、話し手の視点から申し上げたいと思います。コミュニケーション能力が乏しい人の発言というのは、聞き手側からは「何を言っているのかわからない」という発言になりがちです。一般に、話し手が迷走しているときには、必要に応じて、都度会話の途中で助け舟を出さないと、話が続きません。

「失敗をしてしまった部下」が上司に報告する際、勇気がいるものです。また、気が動転していると、現象を整理して話すことは難しいものです。その際、部下が話していることを助け船を出すように、整理したり、質問できる整理する力がある人は傾聴力があります。

傾聴力ある人の長所と短所

「傾聴力ある」ということが有する長所は、今まで書いてきた特徴を見ていただければ一目瞭然です。これが習慣化されると、「すべての人に傾聴力を発揮する=他人の話しを色々聞けること」で聞き手の視野も広がります。

これによって、部下のみならず、他部門からの信頼感も増します。多角的な視点が広がり、より大局的な視点から聞くことができるようになります。当然、情報収集も上手になります。傾聴力がある人というのは、情報収集においても、高い成果を挙げことがことができます。

傾聴力のある人の短所:傾聴力のあることの裏目

それでは、傾聴力のある人の短所とは何か。傾聴力のある人に短所なんかあるのかと思うかもしれませんが、「人の話しを最後まで聞くことができる」「ロジカルな傾聴力がある」「包容力ある傾聴力を持っている」「話し手の内容を整理する傾聴力を持っている」という四点をすべて兼ね備えて持っている人は極めて珍しいです。

また、この四点を持っていたとしても、それらをうまく使いこなさなければ、傾聴力のある人ではありません。以下、事例をご紹介します。

傾聴力のある人の短所:決断の遅れ

他人の話しを聞くというとは素晴らしいことですが、スピードが求められる今日、聞いてばかりでは、時間の浪費につながることがございます。つまり、ある程度聞いたらリーダーとして即断すべきタイミングなのに、自信が無くて決められず、また話しを聞くということを繰り返しているとしたら、優柔不断で決断が遅いという見方をされても仕方がありません。

傾聴力がある人の短所:自信の無さの表れ

傾聴力ある人の短所の二番目として、自信の無さの表れという面もあります。しかし、これは、必ずしも聞き手側の問題とは言い難い場合もあります。決断の遅れとも関係しますが、ある出来事の報告を受けても、判断・決断できない難しい問題はあります。この場合、決められないということで、傾聴力はあっても、いろいろな人に聞くという傾向はあります。

実は、これが繰り返されますと、せっかく構築した信頼関係も壊れてしまうことがあります。「なんだ。聞くだけ聞いといて、何も決断しないではないか」と。こうなると、本当に傾聴力があるとは言えないのかもしれません。

傾聴力がある人の短所:懐疑的な聞き方をするケース

傾聴力がある人の短所の三番目としては、親切に話してくれている人の発言を、どこか信用せず聞いているケースです。これは、「拙いこと」として否定することはできません。なぜなら、話し手の内容が曖昧、且つ偏見が含まれている場合、そういう視点で聞かざるを得ないからです。実はこういう聞き手は、傾聴力はあっても信頼感という点でもう一つです。

傾聴力の短所の解決には、「人の話しを最後まで聞くことができる」「ロジカルな傾聴力がある」「包容力ある傾聴力を持っている」「話し手の内容整理する傾聴力を持っている」を持った上で、その他の知識・能力・スキル・心構えで意思決定等のカバーしていくことが重要です。

傾聴力を向上させる方法

傾聴力を向上させる方法について、簡潔にまとめてみます。

1.とにかく相手の話しを聞くという姿勢を堅持する。
2.話し手の内容をロジックや因果関係を考えながら聞く。
3.話し手が情報不足や論理的な説明がされていない場合は、聞き手は傾聴するだけでなく、質問や助言などをして、話し手のアタマの中を整理しながら聞くことも重要。
4.話し手の言葉を聞くときは、基本的には包容力のある態度で聞く。
5.話し手の内容が聞き手にとって理解できない場合は、様々な視点から考えて聞く。当然、聞き手から話し手に対して質問を行うことも可とする。

傾聴力での自己PR例

それでは、傾聴力における自己PR例についてご紹介致します。

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私の長所はアルバイト時に身に着けた傾聴力です。
仕事で失敗した人からの報告を受けたとき、話したがらないその人へ、責任を追求する立場からの質問ではなく、その人の目線に立って「何が置きたのか」「どうしてその判断をしたのか」を自分でも理解するよう、質問をしました。それにより、その人自身の問題点だけでなく、業務全体での仕組みの問題点にも気づけました。
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傾聴力ある質問とは、その人が問題を整理しながら対策を導き出すせるような質問です。その際、その人の整理の仕方が他責にならないことが重要です。もし、他責の場合は、こんな質問が有効です。

「問題の状況を思い浮かべてみよう。皆は貴方をどう見ているだろうか」と。良識ある人ならば、「他責にした私に問題があると思います」と言います。このように、聞くことだけが傾聴力を高めるのではないということを、よくご理解いただければと思います。

傾聴力について

傾聴力は大事です。しかし、話し手がうまく整理して話せるならば、聞くことを主眼にしてよいのですが、話し手の内容がもう一つ分かりにくい場合は、適宜、聞き手からの質問ゃ着眼点を変えた見方を促すなどして、整理することも重要です。それによって、話し手も気付きが得られますし、聞き手も的確な傾聴力が養われていきます。
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