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「有能な怠け者」と「無能な働き者」の特徴と違い|有能な人の条件

有能感・有能性とは?

有能性と無能性の違い

有能というと「できる」イメージがあります。有能感というのは「できると感じていること」ですし、有能性というのは「できる性質」です。

「有能感」を感じる人は、自分で考えているより人から評価されていない可能性があります。ただし、あくまで自分で「自分は有能だ」と感じているだけであって、仕事ができているとは限りません。

一方、「有能性」があれば実際に有能だということなので仕事で活躍することができます。有能感だけ持っている人は実際には無能な場合が多いですが、有能性を持っている人は実際に業績をあげていきます。

有能感が足を引っ張る

自分はできると思い込むことは自信をつけたい人にはいいのですが、中途半端に有能感を持っているとそれが自分の人生の足を引っ張る危険性があります。「自分はできる」という状態は、周りが見えていない状態です。自分はこんなに頑張っている、だから周りはもっと自分を褒めるべきだ、感謝すべきだという考えになってしまうこともあります。

こうなると、単なる傲慢な人です。こういうタイプは学歴が高い人に多いです。「自分はあんなにレベルの高い学校を卒業したのだから周りよりできる」と思い込んでいるため、たとえ自分が無能だと思われていてもきづきません。

実力が伴っていればいいのですが、学歴が高いタイプは周りとのコミュニケーション能力が低いため、人間関係で上手くいかなくて仕事に行き詰ることもあります。

「有能な怠け者」と「無能な働き者」は何が違う?

「有能な怠け者」と「無能な働き者」

ドイツ陸軍の再建者であるハンス・フォン・ゼークトが行った言葉をご紹介します。有能で怠けられる人は、他人に仕事を任せることができます。一方、無能な働き者は全て自分でやらなければ気が済まないので、作業効率が悪くなります。

有能な怠け者の例

学校の試験前に効率よく勉強して点数を取ってしまうようなタイプは、有能な怠け者です。こういうタイプの人は、必要な部分だけに力を注ぐことができるので無駄なことはしません。例えば板書を写すという作業はテスト前に誰かにノートを貸してもらって、自分はそのノートの内容を覚えて暗記します。残りの時間は問題を解くための練習として問題集を解くなどの作業に力を注ぎます。

無能な働き者の例

学校の試験の例でいえば、有能な怠け者と正反対のタイプがせっせと板書を写しているタイプです。常に真面目に授業を受けて先生の話を聞く良い子タイプです。このタイプは教師からは褒められることが多いですが、テストではあまり良い点を取れません。

むしろ試験前に詰め込み勉強をした有能な怠け者に負けてしまうことが多いです。試験前はノートをきれいにまとめなおすことに力を注ぎ、問題集を解く時間もなく準備ができないままテストになってしまうこともあります。

有能な怠け者の特徴

有能な怠け者は、費用対効果を知っています。いま何に力を注げば欲しいものが手に入るのかがわかっているので、それ以外の余計なことには手を出しません。面倒な作業は人に任せて、自分は必要なところだけ得るコツを知っています。

ただ、学校の試験の例でもわかるように、有能な怠け者はやるときはやります。力を発揮しなければいけないときは100%の力を注ぐので効率が良いです。

無能な働き者の特徴

有能な怠け者と反対に、無能な働き者は全て自分でやらなければいけないと思っています。有能な怠け者は無能な働き者をうまく利用して、おいしいところだけ持っていきます。

無能な働き者は効率の良い方法を知らないので、常に回り道をしながら作業をこなしていきます。時間が十分にあればいいのですが、時間が限られていると作業が遅いため仕事が終わらなくなってしまいます。

有能な人の定義とは?

頑張り=成果ではないことを知っている

「日本では頑張ることはいいことだ」というイメージが強いですが、頑張ったからと行って必ずしもそれが成果とイコールになるわけではないことを有能な人は知っています。成果が出せなければ失敗と同じだとシビアに考えている人もいます。

なので、失敗しないようにうまく時間と人を使って成功までのプロセスを立てます。無能な人は「時間がない」「全部自分で頑張らなければ」と焦りますが、有能な人は自分ができる上限を知っています。上限を超える仕事はできないから、それ以上は他人に任せるということを上手く行うことができます。

その結果自分がやる仕事がはっきりしますし、他人に任せられるので使える時間を増やすことができます。

他人を使うことを知っている

他人を使うというと言葉のイメージが悪いですが、ビジネスではお互いにウィンウィンの関係で仕事を進めていくことも必要です。有能な人は、仕事を任せる代わりに奢ったり、人を褒めていい気分にさせたり、など他人の使い方が上手いです。

会社の社長であれば、社員の給料を上げたり職場環境をよくすることで社員のやる気を高めて社員を使うでしょう。できる社長は一人で頑張り続けるのではなく、人を使う力を身につけています。

本当に出来る社長は、威張って自分のおかげで会社が大きくなったとは言いません。「社員の頑張りがあったからここまでこれた」など他人の頑張りを褒めます。他人を使うことを知っていて、さらに他人を褒めることも知っているので人から嫌われることもありません。

有能な部下の条件とは?

コミュニケーション能力が高い

最近では若者は飲み会に誘っても付いてこないなどと言われることが多いですが、有能な人は上手く上司や同僚と仲良くして人脈作りをする術を心得ています。もともと気さくで会話が上手な人が多く、誰とでもすぐに仲良くなって可愛がられるようになります。

仕事以外のシーンで仲良くなっておけば、もし自分がやりきれない仕事は他の人に代わってもらい、効率よく作業できるようになります。

臨機応変に行動できる

有能な部下は、頭の柔らかい人が多いです。頭が硬いと「こうでなくてはならない」と自分の考えを変えることができません。しかし、仕事をする上では「こうでなくてはならない」という固定観念は邪魔になります。

特にクリエイターのような仕事は、固定観念は創造する力を削いでしまいます。「こういう風にも考えられる、行動できる」という臨機応変に対応できる人は、何かトラブルがあったときにも対処できます。

「こうすればもっとよくなる」と考えられる部下は、仮に失敗したとしてもすぐに対応策を持ってきます。ダメな部分を分析して改善する力を持っているので、対応力が高いです。

トラブル対処能力が高い

仕事で一番困るのが、トラブルが起きたときです。普段は穏やかな人でも、トラブルが起きたときにはパニックになります。しかし、有能な部下はトラブルに対して客観的に観察して対応する力を備えています。上司がパニックになって怒っていたとしても、その人だけは冷静さを失いません。周りに流されることがないので、万が一何か起きたときに感情に振り回されないのです。

一方、無能な部下は何か起きたときに自分に被害が及ばないかどうかを真っ先に考えます。トラブルを解消しようと考えるのではなく、まず自分が安全かどうかを考えるので何も対処ができません。自分のことを優先して考えてしまうので、感情的になって慌てふためいてパニックになってしまいます。

有能な怠け者になった方が勝ち

働き者の方が言葉のイメージとしてはもてはやされますが、仕事の世界では出来るか出来ないかが重要なポイントです。たとえ怠け者であっても、人に任せて時間をうまく作るなど賢い怠け方の方法を知っていれば有能と言えます。

必死に頑張って働いているのに仕事が終わらない、評価されない、というようなタイプの人は、もしかしたら無能な働き者になっているのかもしれません。もっと効率よく生きるためには、有能な怠け者の生き方を参考にしてみるといいでしょう。

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