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あのねと切り出す人の心理・あのねが口癖の人の心理

「あのね」「うんとね」を使う人の印象はどう?

「あのね」という言葉から話し始める人には、どのような印象を覚えますか。話し始めだけに「あのね」を使用する人もいますが、会話の中で頻繁に「あのね」を使う人もいます。そうなると単なる言葉遣いというよりは口癖と言う方が正しいのですが、わざと「あのね」を使用している人もいるため結果的に「あのね」を使う時の言い方によって印象が違ってきます。

では、口癖や言葉遣いとして「あのね」を使う人に対しての印象はどうなっているのでしょうか。「あのね」ではなく「うんとね」と言う人もいますが、今回は「うんとね」も含めてご紹介していきます。

「あのね」は可愛い?そう感じる理由とは

「あのね」という言葉は、可愛いという印象を与えます。その理由は「あのね」を成り立たせている3文字の全てが柔らかい印象を与える言葉だからです。

「あ」は子音と母音が同じく「あ」ですが、名前の中に「あ」の言葉が入ると可愛く聞こえるという説があります。これは女性の名前で言われる説ですが、例えば「あや」「あい」「〇〇あ」といった名前は、可愛い印象か柔らかい印象を与える響きになります。猫の鳴き声として表される「にゃあ」も、響きの影響で可愛く聞こえると考えられています。

「の」は子音が「お」になりますが、丁寧な言葉遣いをする時に「お米」などと言うように「お」の響きには緩み過ぎない柔らかさがあります。名前で見ると「の」を含む「しの」「のぶ」などは古風ながらも柔らかさがある響きになります。方言や御老体の喋り方という印象がある「じゃのう」という言い方が堅く聞こえないのも響きが関係しています。

「ね」は子音が「え」になりますが、この子音の響きは脱力的に聞こえるという特徴があります。同じく子音が「え」になる「け・せ・て・へ・め・れ」で「え」を強調してみると「けぇ・せぇ・てぇ・へぇ・めぇ・れぇ」となり、言い方によってはきつくなりますが堅い感じはありません。「ねぇ」という言葉からも分かりますが、響きとしては柔らかいのです。

「あのね」の3文字は、総じて強い言い切り型ではない言葉とされます。強い印象の言葉と柔らかい印象の言葉を比較するとすれば、ひらがなの「だ」でしょう。「そうだ」と言い切られると強い印象を与えますが「そうだぁ」「そうだのぅ」「そうだね」にすることで、途端に柔らかい印象になります。

「あ」は息が漏れるような声「ああ」のように、自然と簡単に出せる音です。その証拠として、赤ちゃんも「あ」という言葉を発します。「の」は「太陽の」といったように接続詩としても使用されることがあり、「ね」は実際に口に出してみると分かりやすいのですが言葉の響きとして強い印象はありません。

いずれにしても言い方が最も大事であり、可愛く・優しく・控えめに・緊張感ない感じなどを意識することで「あのね」は可愛く聞こえる言葉となります。すなわち「あのね」を不機嫌そうに語尾下がりで使用すれば、可愛い印象より緊張感を与えます。言葉は語尾上がりの方が明るく聞こえるため「あのね」も語尾上がりにした方が可愛く、または優しく聞こえます。

子どもっぽいと感じる?それは言い方の問題かも

「あのね」は言い方によって、子どもっぽい印象を与えることがあります。また、子どもがよく使う言葉でもあります。子どもが「あのね」をよく使う理由は、子どもに話しかける大人が「あのね」をよく使っているからです。「あのね」で会話を始めることにより、子どもの集中力を引くことができます。優しい口調を意識することで、よりちゃんと聞いてくれることでしょう。

子どもは「あのね」だけでなく「うんとね」と言うことも多いです。大人になるにつれて「うんとね」を使う頻度は減ってきますが、時には大人になっても「うんとね」を使う時もあります。ニュアンス的には「あのね」も「うんとね」も同じですが「あのね」は頭の中で言いたいことがまとまっている時であり、頭の中がまとまっていない時に「うんとね」が用いられます。

「あのね」の次に来るのは、伝えたい内容です。一方の「うんとね」は承認や相槌を示す「うん」と「あのね」が重なったような言葉で、一旦何かを認めてから何かを伝えようとしている状態です。「うんとね」が使用された時にその人が認めるものは相手の言葉や話をしている状況であり、質問をされて考えてから返答する際に「うんとねー」と言う人は少なくありません。

「うーん」と考える言葉を使用してから返答する場合もありますが「うーん」だけでは、質問者側からの別の言葉が加えられることがあります。「うんとね」と言うことで、相手の言葉を聞き受けて考えて返答しようとしている意思が伝わります。子どもは成長のために人の話をよく聞き、思考力が芽生えてきているタイプの子どもは分からない部分について質問をして学ぼうとします。

子どもで「うんとね」をよく使うことは、しっかりと考えて自分の思いを伝えようとしている表れです。成長の証でもあります。「うんとね」が子どもっぽい印象を与えるのは、子どもがよく使うからというイメージの他に「あのね」と同様で大人が子どもによく使うからということもあります。

ただ、よくよく考えると「うんとね」を会話の中で使用する大人はいます。可愛く(子どもっぽく)みせようとしているのではなく、柔らかい物言いになるように使用されることの方が圧倒的に多いです。しかし「うんとね」には、子どもと大人で違いがみられます。子どもの場合は「うんとね」ですが、大人の場合は「うんとねー」と語尾が延びることが多い傾向にあります。

口癖が「あのね」の人にはどのような特徴がある?

「あのね」が口癖の人には、何か特徴があるのでしょうか。いくつか言われている特徴があるので、ご紹介します。

素直

「あのね」を口癖としている人が素直と言われる理由は、「あのね」が自分を伝える時の前置きとして使う言葉だからです。「あのね」は「うんとね」と違って、自分の伝えたいことが頭の中でしっかりと纏まっており「さあ、伝えるぞ」といった気持ちが込められている言葉です。率直に伝えるという印象が強い言葉のため「あのね」から始まる言葉には素直さが感じられます。

「あのね」が口癖な人全員が素直というわけではありませんが、素直・無邪気・感情の表現が偽りなく豊か・コミュニケーションにおいて恐れがないといった特徴を持つ人もいます。しかし「あのね」は仕事などの社会的なシーンでは不適切な言葉遣いになるため、素直や無邪気だから仕方ないと済ませることができない状況で「あのね」を使用しないように気を付けましょう。

子どもっぽさがある

「あのね」や「うんとね」の言い方によりますが、子どもっぽく(または可愛く見せようとする感じで)「あのね」と言う場合は大人になっても精神的な子どもっぽさが抜けていない可能性があります。子どものように素直で無邪気な心は忘れない方が良いとされますが、大人になるにつれて子どもっぽさを上手く扱わないと社会に出た時に他者に迷惑をかけます。

人は成長の中で、本質に基づく性格を身に付けていきます。その性格はいつどこで生まれるか分からないものであり、大人になるまでにいくつもの性格を心に宿します。すなわち人は、誰しも多面性があるのです。全ての自分を認め、善悪に基づいて改善や向上を図ります。

子どもっぽさは子どもから大人になった存在として、多面性の1つに残っている人は多いとされます。しかし、他者に迷惑をかけては良い面ともなり得る子どもっぽさが悪い面になってしまいます。子どもっぽさを出しても良い状況、たとえば甘えられる人の前などでは子供心を発揮しても良いでしょう。言い方を問わず「あのね」に関しては、気が知れた仲で使用すると良いです。

裏表がない

素直さと似た特徴ですが、素直だから裏表がないわけではありません。素直の意味は、心や態度が真っ直ぐ・逆らわない・純真さが失われていない・クセがないことです。裏表は表向きと内実(本当のところ)という意味を持ち、表向きが素直でも内実には別のものがあることもあります。すなわち、状況によって根が素直でも時に裏が生じることもあり得るということです。

優しい

「あのね」は、自分を伝える時の前置きとなる言葉です。今から伝える前に「あのね」を使用することで、相手も聞く態勢を取ります。いきなり伝えたいことを伝えると、聞く準備が整っていない人はペースを乱されるため反発心を抱きやすくなります。話し始める前に「あのね」と言うことで、相手が態勢を整える配慮につながります。相手に気配りをしている、優しさの証拠です。

また、語尾に「ね」が付く言葉遣いは物柔らかに聞こえやすいとされます。言い方にもよりますが「あのね」は響きとして柔らかい印象を与えるため、そのことを感じている人は相手に圧迫感を与えないように意識して「あのね」を使う場合もあります。

自分の可愛さに自信を持っている

このタイプは女性が多く、「あのね」を使う時に意識的に可愛く言う特徴があります。ぶりっ子とも捉えられる喋り方で「あのね」と言うため、女性受けは悪いようです。男性受けは良いようですが、ぶりっ子系やわざとらしさを嫌う男性には避けられるでしょう。自分を可愛く見せる方法を熟知しているため、わざと可愛く「あのね」と言っても似合う人が多いとされます。

しかしながら、他者を不快にさせないようには気を付けたいところです。人の気を引くために可愛く見せようとした「あのね」を使用するのではなく、親しい関係性の相手に使用すると良いでしょう。

「あのね」と切り出す人の心理とは?

どのような心理の時に「あのね」は使用されるのでしょうか。「あのね」と言う時の心理状態についてお伝えします。

自分を認めてほしい

「あのね」は、自分のことを話す前置きの言葉です。すなわち「あのね」が使用されるということは、主張する表れが示されているということです。「今から伝えるから聞いて」という思いが込められているため、「自分を認めてほしい=主張の気持ちがある」と考えられます。人が「あのね」と言った時には、耳を傾けてあげると良いでしょう。

可愛く見せたい

可愛く見えるように「あのね」と言っている場合、客観的に見た印象通り可愛く見せたい心理が働いている可能性があります。可愛く見せたいと思っている相手がパートナーであれば問題ありませんが、男性相手であれば誰でもそうなる女性は問題があります。可愛く見せたいと思うことは悪いことではありませんが、相手に勘違いさせるような言動は避けましょう。

モテたい

可愛く見せたいことと似ていますが、「可愛く見せたい=モテたい」とは違います。もちろん、イコール化している人もいますが全員がそうというわけではありません。モテたい気持ちが強い場合、女性的な可愛さを見せて男性をドキドキさせる心理的アプローチを仕掛けます。この1つの手段として、わざと可愛く言った「あのね」が用いられます。

控え目な気持ち

言いたいことを言って良いのか、という迷いがある時にも「あのね」が使用されることがあります。控え目な気持ちがあるかどうかは、その人の様子を見ることで分かります。目を合わせなかったり・声色が落ち込んでいるようであったり・次の言葉が出てくるまでに躊躇いがみられるなどの場合は、主張や発言に対して迷いがある可能性が考えられます。

人間関係においての上下意識が薄い

目上の人やビジネスシーンでは、基本的に敬語が用いられます。「あのね」は敬語からかけ離れた言葉遣いであり、親しい間柄で用いる言葉遣いです。すなわち、誰にでも「あのね」を使用する人は人間関係において軽い傾向があります。ただし、ある程度お年を召した人が誰にでも使用する場合は穏やかに過ごしたい気持ちの表れでしょう。

子どもが「あのね」と言ってくる時の心理から答え方を考える

「あのね」は子どもがよく使う言葉と言いましたが、そう言う時にはどのように対応したら良いのでしょうか。参考程度にご紹介します。

1歳児の場合

1歳児は、喋ることができるようになってからの時の経過がまだ浅い時期です。喋ることができない言葉もあり、理解できない言葉もたくさんあります。そのため、大人の言葉をオウム返しにして理解しようと試みる子どももいます。この時期の子どもが「あのね」を使用した時、伝えたいことがすぐに出てこないでしょう。

また、意味もなく「あのね」を連呼することもあるでしょう。結果的に意味があるのかないのかは本人の様子を観察しないと分からないため、「あのね」と言った時にはとりあえず聞き耳を立てましょう。子どもは会話によって、喋ることを学びます。意思や感性を伝え合う会話は、コミュニケーション能力や思考力を養うことにもつながります。

2歳児の場合

2歳児は、1歳児の時よりも喋ること・理解することができる言葉が増えてきます。大人としては、使う言葉に気を付ける意識を持つと良いでしょう。子どもの言葉遣いは、その子どもに接している人の言葉遣いであったりします。アニメの影響を受けている場合もありますが、最もな影響を与えると考えられるのは実物の人が発した言葉遣いです。

また、人は3歳までの記憶を失いやすいと言われていますが、コミュニケーション能力などは3歳までに決まるという説があります。すなわち、喋ることや言葉を理解することに未熟でも、コミュニケーションとして会話をすることで人間関係における知性が身に付きます。

かける言葉の遣い方や子どもが聞く言葉への配慮があると、成長において良い影響があると考えられています。2歳児の子どもが「あのね」から次の言葉に詰まっている様子でも、伝えたいことを言えるまで寛大な気持ちで見守り・聞いて・適切に答えると良いでしょう。

3歳児の場合

3歳にもなると、喋る能力も理解する力も十分に見に付いてきます。各子どもの個性によって喋る頻度は違ってきますが、そのあたりで控え目なタイプなのか主張が強いタイプなのかが明確になります。3歳からは記憶が残りやすいとされるため、生育環境における感情を察する力も出てきます。周囲の大人や歳の離れた兄弟などは、2歳児までと同様に言動に気を付けましょう。

伝える能力がある程度備わってきている年頃なので、「あのね」という言葉には耳を傾けてあげましょう。子どもによっては幼い喋り方が抜けないこともありますが、子どもながらに伝えようとする意思は尊重してあげると良いです。もし何か要求の主張であれば、人の道を基に判断をします。甘えても良いこと、厳しく言われても仕方のないことはきちんと教えましょう。

「あのね」は言い方によって印象が変わる言葉!

人が「あのね」と言う時には、様々な理由がありました。話し始める前に使う言葉であることから自分を認めてほしい気持ちがあるとか、可愛く聞こえる言葉だから自分を可愛く見せるために使用していることがあるなど、人それぞれの使いようがあります。また、物柔らかな姿勢を心がけて「あのね」を使用する人もいます。

言い方によっては子どもっぽく聞こえる「あのね」ですが、大人になっても落ち着いた口調で用いる人は多いです。子どもが「あのね」をよく用いるのは自分中心の世界で生きているからであり、物事を知ったり理解しようとしている成長の表れです。正常な歩みとも言えますが、いつまでも子どもっぽい可愛さがある口調で「あのね」と言う場合は精神的な成長が心配です。

ただ、子どもの成長速度には個人差があります。「あのね」が続いて会話が進まなくなることもありますが、伝えたいことを必死に頭でまとめている証拠なのでちゃんと聞いてあげると良いでしょう。

10代にさしかかっても、または大人になっても「あのね」を子どもっぽく言う場合は可愛く見せようとしています。可愛く見せることは努力の1つですが、状況と使用する相手を考えましょう。

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