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判断力を鍛える方法と判断力・思考力・表現力・決断力の違い

判断力・思考力・表現力の違い

判断力・思考力・表現力という、これらの三つの言葉は一見似ているようですが、実はそれぞれ意味が異なります。違いをご紹介します。

判断力:状況を理解し、多数ある選択肢の中から最善案がなにか見極め決定する力。
思考力:求めたい解がある際に、問題を把握へ向け本質を見極める力。
表現力:自分から発信したい事柄を、受け取り手に伝わりやすく伝える力。

それぞれのつながりは?

ではこの三つ、実際にどのように影響しあっているのでしょうか。突然なにか身の回りに起こる問題を解決したいとき、次のような流れが想像されます。

まずは、判断力を元に問題を認識、焦点が定まったら解決策構築のために、思考力による掘下げで根本から原因を突き止めをします。そして最後に、解決案を実行するためには自分以外の他者に自身の考えを伝える、といった流れになるでしょう。

そう考えると、どれも大事な一部であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。では、それらを自身の強みとして身につけられたら、それは心強いとは思いませんか。今回はそれらの能力を高める方法について、ご紹介します。

判断力を高める方法

判断力が必要とされる状況って?

皆さんも、日々を過ごしていく中で、ふと振り返ったとき、『ああ、あのときこうしていたらもっと〇〇だったんじゃ』など、自身の判断力に基づいた決断を後悔をしてしまうことが誰にでもあるのではないでしょうか。学校選び、就職転職、恋愛から結婚、引っ越しや住居購入など、誰にでも今後数年、あるいは一生の大事な決断を迫られることは定期的に起こります。

例えば買い物においていくつかある選択肢の中から、一つを選ぶ際に価格、質、度、アフターケアなど、どの商品も異なった良さがあり、簡単に決める事が難しいという経験をした方も多いのではないでしょうか。瞬間的に浮かぶメリット・デメリットが頭の中を周り、冷静に物事を判断するには、それなりの判断力・精神力も必要でしょう。

判断が必要な状況への備えは出来る?

一見果てしないようにも思えてしまう判断力の鍛え方ですが、掘り下げて考えてみてください。もし最善案を導きだせるための情報を自分で持ち合わせていたら、自然と選択肢が浮かび上がってきて、質の良い思考回路の構築に時間を当てられるでしょう。

それは、自身の判断力の質の向上へと繋がります。そうではなく、判断が迫られたときから情報収集をすると、それだけでも疲れてしまいます。また、時間に追われてしまうため、その情報に対して自身の意見を持つ事が容易ではありません。

日ごろから多方面の情報への関心を持ち、それに対し自身は賛成か反対か、またそれはなぜなのかなど、考えを深める習慣があると瞬発力のある判断力が身につくでしょう。

判断力があるか診断するチェック項目

以下が判断力が求められる場面となります。皆さんはいくつ、ご自身に当てはまりますか。三つ以上当てはまる方は、判断力に十分自身を持って良いと言えるでしょう。

・困っている人がいることに気づき、その原因が予想がつく。
・ニュースを見聞きし、その話が真実かどうか察しが付く。(さらには理由まで明確だと◎)
・長めの話を聞いた際、要点がどこか具体的に示せる。
・やらねばならないことが複数あるうち、効率よくこなすプランが思い浮かぶ。
・物を購入するとき、感情に流されず後悔のない選択ができる。

日常にあふれる些細な判断力が問われる場面とは

・どこかへ出かける時身に着ける服装を場に合わせる。
・子どもに注意をするときに用いる言葉の組み合わせに気をかける。
・周りからの誘いを相手に失礼のないように断る断り方に気を配る。
・部下に頼みごとをするときに、やる気が出るような頼み方をする。
・家族旅行の計画をたてる際、全員が楽しめるようバランスのとれたものにする。

これらも、実は私達の判断力に基づいて決定され実行されているものになります。こうしてみてみるとどうですか。判断力というと大げさですが、毎日の行動、言動の一つ一つは、私たち各々に基づいて、決定がなされていることが見てとれます。自身の判断力向上のためにも、些細な行いにも気を配って、日々過ごしていきましょう。

判断力の低下原因

・迷ったらすぐ人に聞く。
・言われたことに対し疑問をもつことが少なく、すぐに信じてしまう。
・人と一緒に行動をし、自身の行動を省みる機会が少ない。
・社会時事問題に自身は関係がないと感じ、興味が薄い。

では、判断力に正直自身がないという方々へ、もしかすると、これらのことが低下の原因としてあげられるでしょう。思い当たるものがある方は、少しずつでもご自身の意識の持ち方を変えられると視野が広がっていくはずです。

なにが原因の本質なの?

一人の時間を持たないことがもたらすデメリット

誰かとともに時間を過ごす、共有するのはとても有意義なことですし、誰の人生においても大事な一部なのはもちろんの事ですが、ただ、それだけだとなにがいけないのか。それは自立する力を養いそびってしまう事が大きな欠点と言えます。

なぜかというと、自分で物事を考え解決策を導き出すのは一人だと自ら自然とできるものの、誰かがそばにいるだけで、過度な安心や他力本願になってしまうことが起こり得るからです。また判断材料が身近の人からの意見のみで形成されしまうと、視野も偏ったものになる傾向があります。

社会時事に関心を持つ必要性

また社会時事問題に関心を持つことがどうして大事なのか。判断と時事をつなげて考えてみると、政治におけるあの大事な私たちが持っている権利がおもいあがってきませんか。そうです、選挙権です。

選挙の際、候補者をどのように選んでいますか。とりあえず聞いたことある名前だから、この間選挙運動頑張っていたから、テレビによく出ているから、そのような理由で候補者を選んでしまう事も多いのではないでしょうか。選挙に行く前に候補者の紹介ページを見てみると、どの人が行っていることもまともに見え、区別がつかないという事もあるでしょう。

しかし、選挙は一日ですが、選ばれた候補者は数年間社会構築への大きな役割をもちます。中心となる人物の考え方、理想とする社会が自分の思い描くものと違う、こんなもの望んでいなかったと後から言っても、それを覆すことはほぼ不可能です。

私達の社会をより良くするためにも

自分たちが生きる環境において、それぞれが関心を持つことで良い意味での緊張感が生まれ、必要とされるときに質の高い討論ができ、計画がたち、そして実生活に影響をもたらす還元を受け取ることができます。

だからこそ、日ごろから社会時事に関心をもつことの必要性、また自分一人の時間を持ち、物事を冷静に考える習慣をつけることが大事な一歩であることをここで強調させていただきたいです。各々の判断力に基づいて、私達の社会ができているといっても過言ではありません。

判断力と決断力をつける方法

瞬時に判断力、決断力が求められるゲームって?

皆さんは中国を起源とした、世界中で親しまれているあのテーブルゲーム、ご存知ですか?そうですね、『麻雀』です。お子さんと一緒に、あるいはご自身が子どものころにポケモンでおなじみの『ポンジャン』、あるいはドラえもんバージョンの『ドンジャラ』でよく遊んだ、という方も多いのではないでしょうか。

なぜ麻雀で鍛えられるの?

判断力と麻雀って関係あるのでしょうか。麻雀ってそもそもどんなゲームなのでしょうか。パイをたくさん使って遊ぶのは知ってるけどルールまでは、という方のために、簡単にルールをご紹介いたします。麻雀とは、自分の手元のパイ14個を役と呼ばれる組み合わせを含んだ形でそろえて、他のメンバーより先に上がれば勝ちです。

ただ、そろえるまでにはどの役ができるか、そのためにはどのパイが不要かなど自分にとっての都合への配慮、それと同時に他のメンバーに利益を与えないよう、相手が何を欲しがっているかの察知能力も求められます。

考えることが多い中、10秒も20秒も考えていては周りを待たせてしまうことになるので、なるべく早く、最善案を決定すること、つまり判断力が常に求められます。これはゲームといっても楽には勝てない、臨機応変に頭を使うことが求められる環境にあることに気づくでしょう。

他にもゲームってある?

ボードゲームといえば、最近『天才中学生の登場』で話題の将棋、または一時期アニメ『ヒカルの碁』でおなじみの囲碁も判断力を鍛えるゲームだといえるでしょう。

両ゲームとも先の手を配慮に入れながら最善の手を選択、相手の思考を読み取り、自分が有利に回るよう戦略を立て替えつづけていく、さらにそれを定められた時間の中で決定を求められるので、緊張感の中、自分の決定に覚悟を持つメンタル面もとともに判断力も鍛えられるでしょう。最近では、小学生の間でこれらの習い事がになってきているそうです。

判断力をつけるトレーニング

ではどのように判断力を磨くことができるのでしょうか。まずは、判断力のもととなる考える力を鍛えるため頭を使う場面が必要となります。ではその場面を練習問題のように捉え、話題探しをしてみましょう。テレビ、本などでも良いですが、ネットが繋がる今、日本の中の情報だけでなく、世界に発信されているツールを用いてみるのも面白いでしょう。

提供される話題を理解し、自分なりの感想をもち、それに対する疑問点があれば調べる、そうすることで自己理解だけでなく、知識量もr自然と増えていき判断力の向上へとつながるでしょう。以下の動画からは、自身の判断力に基づいてが物事を決断するとき、何をもとにそれを行っているのか、それを知ることで自分にかかっているバイアスを知ることができるでしょう。

また、こちらはプロフェッショナルな話者から多岐な話題に富む事で有名なTEDからの引用です。お時間のある方はぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。想像していたよりも判断力ってあいまいだと、またそれはどういうことなのかについて教えてくれます。

「予想通りに不合理」の著者である、行動経済学者ダン・アリエリーは昔ながらの視覚的錯覚や彼独自の思いもよらぬ(時にショッキングな)研究結果を用い、人が何かを決断する際、自分で思っているほど合理的ではないことを証明します。
TEDより引用、話者:Dan Ariely

http://www.ted.com/talks/lang/ja/dan_ariely_asks_are_we_in_control_of_our_own_decisions.html

判断力を鍛える方法

さて、では実際に私たちが判断力を自ら鍛えるには、何が必要とされるのでしょうか。ここまでの記述にもあるように重要な点は以下の二点に絞れるでしょう。この二つが習慣となることで、今までよりも格段に視野が広がり、自身の判断力に自信を持てるようになるでしょう。

①状況判断材料になる情報収集を日ごろから意識的に行う。
②集まった情報をもとに、自身独自の意見を掘り下げ自己理解へとつなげる。

判断力をつける本

超予測力:不確実な時代の先を読む10カ条 (ハヤカワ・ノンフィクション)

こちらの本は、未来が予測するのが可能だと言えるのか、またもし可能なのであれば準備材用として何に基づかれて行われているのかについて書かれている一冊です。詳しい内容説明は以下にあるbookvinegerからの引用です。

不確実な先を読むための方法
優れた予測をするためには何が必要なのか。優れた予測を行う人の特徴をまとめ、予測の精度を高めるための考え方を紹介している一冊。

■予測は有効なのか
平均的な専門家の予測の正確さは、チンパンジーが投げるダーツと大体同じぐらいである。政治的、経済的問いに対して平均的な専門家が寄せた予測の多くは当てずっぽうとほとんど変わらない。ただ「多く」というのは「すべて」ではない。1年先といった時間軸が短い質問では、当てずっぽうより高い成果を出すのは容易で、3〜5年先のこととなると専門家の予測の正確性は落ちる、つまりチンパンジーがダーツを投げるのと変わらないレベルになっていく。

予測可能性は何を、どれくらい先まで、どのような条件で予測しようとしているかによって変わってくる。政治、経済、金融、ビジネス、テクノロジー、日常生活など、我々が予測しようとする大方の分野において、一定の状況下ではある程度の予測可能性があることはわかっている。

予測力は生まれつき備わった神秘的な才能ではない。特定のモノの考え方、情報の集め方、自らの考え方を更新していく方法の産物である。知的で思慮深く意志の強い人なら、誰でもこの思考法を身につけ、伸ばしていくことができる。

http://www.bookvinegar.jp/book/13224/

日ごろの過ごし方がカギ!

判断力、決断力、これらの力はただ受け身になって過ごしているだけでは身に付きません。他の人からは、私たちが何を考えているか、どんな習慣を持っているか、気にされることも、口にされることも多くありません。ですが、一回しかない人生。必要な時に最善の判断をするためには日ごろからの意識が重要になります。

自制心を持ち継続することで、理想は習慣に変わります。好奇心を大事にすることで、手元の情報が増え、判断材料を身に着けられるでしょう。疲れない程度でもに、定期的に時間の過ごし方や考え方を見直す時間が持つようにしましょう。

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