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拝見させていただくは二重敬語?正しい使い方|履歴書

Author nopic iconバジルセージ
言葉の意味 / 2017年12月29日
拝見させていただくは二重敬語?正しい使い方|履歴書

拝見させていただくは二重敬語?

「拝見させていただく」はよく使う言葉です。しかし、敬語の使い方に対して敏感な人は違和感を覚えることもあるのではないでしょうか。

「拝見」は「見る」の謙譲語です。「させていただく」は「させてもらう」の謙譲語です。謙譲語+謙譲語、と敬語を二つ重ねています。

丁寧語は「です」「ます」などですので、重ねても問題ないです。しかし「尊敬語+尊敬語」や「謙譲語+謙譲語」など、敬う表現やへりくだる表現を重ねるのは好ましくないとされています。

二重敬語とは何か

二重敬語とは同じ種類の敬語を二回重ねた表現のことです。敬語には「丁寧語」「尊敬語」「謙譲語」があります。「丁寧語」に関しては何度重ねても問題ありません。二重敬語が問題になるのは「尊敬語」と「謙譲語」です。

「お出でになられた」「お越しになられた」「ご覧になられた」「お読みになられた」などが尊敬語を二度重ねた二重敬語になります。「お出で」「お越し」「ご覧」「お読み」はすべて尊敬語です。「なられた」も「した」の尊敬語です。敬う表現を重ねることによって嫌味な雰囲気が出てしまうために避けるべきだとされています。

「参上させていただいた」「申し上げさせていただく」「拝見させていただく」「伺わせていただく」などは謙譲語を二度重ねた二重敬語になります。へりくだりすぎている印象を与えるために避けるべきだとされています。

「させていただく」の意味

「拝見させていただく」は「拝見」が謙譲語で、「させていただく」も謙譲語ですので二重敬語です。避けるべきと言われていますが、それだけでは間違いと言う訳ではないです。「お召し上がりください」「お出で下さい」も二重敬語ですが定着しています。「拝見させていただく」の違和感の原因はもうひとつあります。

「させていただく」は「させてもらう」の謙譲語です。「させてもらう」は相手に利益を与えることをする、という意味です。「させていただく」は「相手に利益を与えることをする」をへりくだって表現する時に使います。相手にとって利益にならないような場面で使うと意味が通らないです。

「昨日、貴方の書類を拝見させてもらった」と上司が部下に言う分には、見てもらう事が部下の利益になると予測できるので問題ありません。しかし、「昨日、部長のレポートを拝見させてもらいました」と部下が言う場合は不自然です。

「拝見」の意味

「拝見」は「見る」の謙譲語です。「拝」は「おがむ」とも読みます。目上の人への手紙の末尾に「拝」と書き添えて敬意を表すこともあります。相手への尊敬の念を伝えたいときに使う漢字です。「見」はそのまま「見る」です。敬意を持ちながら見た、という意味の言葉です。

「拝見させていただく」は間違いなのか

二重敬語は避けるべきとされていますが、間違いという訳ではありません。二重敬語であっても広く使われているものは一般的な言い方として定着しています。

「お召し上がりください」などは尊敬語を重ねた二重敬語ですが、定着しています。「拝見いたします」も、「拝見」と「いたす」の二重敬語です。

「拝見させていただく」は、二重敬語であるという点も問題ではありますが、それ以上に「させていただく」が「させてもらう」の謙譲語であることも意識する必要があります。
「させてもらう」は自分が相手に利益をあたえることをへりくだって言う時に使う言葉です。

「拝見させていただく」は敬語なのか?

「拝見させていただく」は「拝見」という「見る」の謙譲語と「させていただく」という「させてもらう」の謙譲語を重ねた表現です。二重敬語と呼ばれる形の敬語になります。

二重敬語は表現が過剰すぎるということから避けるべきだとされています。しかし、あくまでも「避けた方が良い」であって、間違いという訳ではありません。二重敬語であっても広く一般に使われているものもあります。

丁寧語

「拝見させていただく」を丁寧語で言うと、「見させてもらう」になります。「見ます」ではないという点に注意が必要です。

「見ます」をへりくだって言うと「拝見いたします」です。「拝見いたします」はよく使う表現ですので気にする人は少ないですが、これも「拝見」と「いたす」と謙譲語が重なっています。二重敬語になるのが気になる、という場合は「拝見します」と言っても良いです。

謙譲語

「拝見させていただく」は「拝見」と「させていただく」という二つの謙譲語を重ねた表現です。このような表現は二重敬語と呼ばれ、一般的には避けるべきだと言われています。

「拝見させていただく」は、二重敬語を避けて表現すると「拝見させてもらう」、あるいは謙譲語ではなく丁寧語をつなげる形にして「拝見させてもらいます」になります。

「させていただく」は「する」の謙譲語ではなく「させてもらう」の謙譲語であるという点で注意が必要です。「させてもらう」は相手へ利益を与えるような行為をするときに使う言葉です。

尊敬語

「拝見させていただく」は、「謙譲語+謙譲語」と言う形の敬語です。

「見る」の尊敬語は「ご覧」です。「させてもらう」はこちらがする表現なので尊敬語はありません。「してもらう」の尊敬語は「してくださる」「なってくださる」です。「見てもらう」の尊敬語は「ご覧になってくださる」になります。

しかし「ご覧になってくださる」は尊敬語を二つ重ねた二重敬語ですので、「見て下さる」と言うのが良いです。「ご覧いただく」というような表現をする人が稀にいますが、これは間違いです。「いただく」は謙譲語なので相手には使いません。

「拝見させていただく」の言い換え

「拝見させていただく」は「見させてもらう」をへりくだって丁寧に表現した言葉です。「見させてもらう」の色々な言い換えをご紹介いたします。また、「見させてもらう」と同じくらいよく使う「見る」の言い換えもご紹介いたします。

拝見する

「拝見させていただく」は「見させてもらう」をへりくだって表現した言葉です。「させてもらう」には「相手の利益になるように動く」というニュアンスがあります。

単に「見る」をへりくだって伝えたいという場合は「拝見させていただく」ではなく「拝見する」と言った方が「見ることが相手の利益になる」というニュアンスが無いために丁寧です。

見せてもらう

「拝見させていただく」を「見たいものを見せてもらう」という意味で使うと意味がずれるので気を付けなくてはいけません。

「見せてもらう」は、「こちらの利益のために見た」というニュアンスがあります。「見させてもらう」には「相手の利益のために見た」というニュアンスがあります。「拝見させていただく」は「見させてもらう」をへりくだって表現しています。

「見せてもらう」を丁寧に言いたい場合は「見せていただく」と言うようにしましょう。

拝見いたしました

「拝見させていただく」は「見させていただく」をへりくだって表現しています。「見た」をへりくだって表現したい場合には「拝見いたしました」と言います。

しかし「拝見いたしました」は「拝見」と「する」の謙譲語である「いたす」が重なっているので二重敬語です。この点が気にかかる場合は「拝見した」「拝見しました」という形で言うといいです。

見ました

「拝見させていただく」には相手の利益になるだろうから見た、というようなニュアンスがあります。単に見たということを伝えたいだけであれば「拝見させていただく」「拝見させていただいた」というよりも「見ます」「見ました」と言った方が丁寧な場合もあります。

「見ます」「見ました」には「それが相手の利益になるだろうから」というニュアンスが無いためです。

「見る」の「拝見」以外の丁寧な表現は?

敬語には、尊敬語、丁寧語、謙譲語の三パターンがあります。「拝見させていただく」を尊敬語、丁寧語、謙譲語の三パターンに言い換える方法を解説いたします。

尊敬語

「拝見させていただく」を丁寧語に言い換えると「見させてもらう」です。これを相手に対して使う言葉に言い換えると「見てもらう」になります。「見てもらう」を丁寧語に言い換えると「見てもらいます」になります。「見てもらいます」の「見る」尊敬語に換えると、「ご覧になってもらいます」になります。

「もらう」のはこちらであるために此処を謙譲語の「いただく」に言い換えて「ご覧いただきます」と言っても良いです。尊敬語と謙譲語が重なるのは問題ありません。

丁寧語

「拝見させていただく」は「見る」の謙譲語「拝見する」と「させてもらう」の謙譲語である「させていただく」を組み合わせた敬語です。

「見る」の丁寧語は「見ます」になります。「させていただく」の丁寧語は「させてもらいます」です。「拝見させていただく」を丁寧語で言うと「見させてもらいます」になります。

謙譲語

「拝見させていただく」は「拝見」と「させていただく」という二つの謙譲語を重ねた表現です。敬語は尊敬語と尊敬語、謙譲語と謙譲語を重ねるのは避けるべきだとされています。

「拝見させていただく」を謙譲語を重ねない形で表現するには、「拝見」を丁寧語の「見ます」に言い換えるか「させていただく」を「させてもらいます」に言い換えるかになります。

「拝見させてもらいます」「見させていただきます」と言い換えると、「拝見させていただきます」では問題になる二重敬語にならないです。

拝見させていただくの正しい使い方

「拝見させていただく」は二重敬語です。二重敬語は耳障りな事が多いので避けるべきだとされています。しかし使ってしまうと意味が伝わらなくなると言う訳ではありません。謙譲語が重なっていてもへりくだっているという姿勢は伝わりますし、尊敬語が重なっていても相手を敬っているという姿勢は伝わります。

「お召し上がりください」はよく使われますが「召し上がる」と「お~ください」という尊敬語が重なった二重敬語です。よく使われるものは二重敬語であっても例外的に問題視されません。「拝見させていただく」は、二重敬語の中でもよく使われる言葉のため、使っても問題ないと考えられます。

「拝見させていただく」がどのような場面で使われるのか見て行きましょう。

履歴書

「拝見させていただく」は「見させてもらう」をへりくだって表現しています。「させてもらう」は相手にとって利益になることをこちらがする場合に使う言葉です。

履歴書を相手が持って来たという場合、その会社に入るために見てもらいたくて持って来ているため、それを見ることは相手にとって利益になります。このため、面接官や担当者は「履歴書を拝見させていただく」「拝見させていただきます」と言うのは正しい敬語になります。

「見させていただきます」「拝見させてもらいます」と言っても良いです。

資料

資料を見ることが相手にとって利益になる場合は「拝見させていただく」と言っても問題ありません。上司が部下の集めてきた資料を確認するというような場面では「拝見させていただく」が適切です。

しかし、相手がこちらのために集めてくれた資料を見る、というような場面では「拝見させていただく」は使うべきではありません。「させていただく」は「させてもらう」をへりくだって表現する言葉であるためです。

その場合は、「拝見します」、あるいは「見せてもらう」の謙譲語の「見せていただく」というのが正しいです。

メール

メールを見た、ということを丁寧に伝える文面として「拝見させていただく」を使うのはやや不適切です。「拝読させていただく」と書いた方が良いです。

添付されている資料を見たと伝えたい場合は「拝見させていただく」と書いても問題ありません。「添付していただいておりました資料を拝見させていただきました」などの使い方をします。

「拝見させていただく」は目上の人に使っても良い?

「拝見させていただく」は謙譲語です。目上の人に使っても問題ありません。

二重敬語になっていることが気になる、という場合は「見させていただく」「拝見させてもらいます」と言うようにしましょう。

「させてもらう」は相手の利益になることをするときに使う言葉ですので、こちらが勝手に見たという場合には「拝見させていただく」は使いません。

「拝見していただきたい」はNG

「拝見」は謙譲語ですので、相手に対しては使いません。「見てもらいたい」を丁寧に言おうとして「拝見していただきたい」と言うのは間違いです。

「見てもらいたい」を敬語で表すと、丁寧語ならば「見てもらいたいです」になり、謙譲語にすると「見ていただきたい」になります。尊敬語にすると「ご覧いただきたい」になります。

「拝見させていただく」を勝手に見た時に使うとおかしい

「拝見させていただく」はよく使う言葉ですが、二つの問題を持っています。ひとつはこの言葉が「拝見」と「させていただく」の二重敬語であるということです。もう一つは、「させていただく」が「させてもらう」の謙譲語であり、相手の利益になることをするというニュアンスを持っていることです。実際に使う場面では後者が問題になることが多いです。

先輩の発表を見て所感を伝えに行った、というような場面で「拝見させていただきました。素晴らしかったです」などと言うと、こちらが見た事で相手に利益を与えたと感じているようなニュアンスになってしまいます。このような場面では「拝見いたしました」と言うのが良いです。

「拝見させていただく」を使いこなそう!

「拝見させていただく」はよく使う言葉です。二重敬語であるという点と「させてもらう」が相手に利益を与えたというニュアンスを持っているという点に気を付けて、使いこなせるようになりましょう。