人に頼れない人の心理と性格
一方、人には頼れない人もいます。人には頼れないというタイプには、いろいろな面で能力の高い人が多く見受けられます。自分なりの方法で颯爽と物事をやり遂げられる場合はいいのですが、人に頼れないからといって何もかも自分一人でこなす羽目になり、本当は疲れ切っているという場合もあり得ます。
そこで、人に頼れない人の心理状態と性格、頼れなくなってしまう原因について考えてみましょう。
人に「頼れない」のか?人には「頼らない」のか?
相手の手を煩わせることを気にしてしまう人は、人に頼ることに対して臆病になるでしょうし、自分の力でやり遂げたい人は他人の手を借りることを好みません。
男女で違いはある?
そうした美学上での男女の違いは、最近はあまり言われなくなってきています。とはいえその人のキャリアや置かれている立場によっては、ある程度のやせ我慢が正義感や品性を表すと見られる場面もあることから、心理的に他人の目を気にするあまり人に頼れない男性は多いと言えます。
プライドが邪魔をしている?
「一人ではできないと思われたくない」ということは、言い換えると「デキる人間だと思われたい」という自意識の裏返しであり、自分で自分に「デキる人間」というレッテル貼りをしてしまったことによって、身動きできなくなっていると言えます。つまり自分自身のプライドが邪魔をして人に頼れない状況を作り出していると言えるでしょう。
他人に迷惑をかけたくないから?
そうした自分の身を振り返ると、いざ自分が誰かの助けを借りたい時も「相手に迷惑をかけてしまうから人には頼れない」と思い込んでしまうことになります。
一方、すぐ近くに何かと人に頼られるタイプの人がいて、その人の普段の苦労を間近に目にすることによって、「手間をかけては悪いし自分の力で何とかしよう」と思い込み、「人に頼れない」という心理状況に陥っている場合も見られます。
人に頼れない性格と原因
他人に任せられない
そうして自分の能力を過信してしまった結果、誰かに手助けしてほしい場面でも今までの自分と比較してしまい、ますます人に頼れない心理状況に陥ってしまうということはこれまで見てきたとおりです。
内向的な性格で人に頼れない
仕事で人に頼れない人の心理
他人の評価が気になるから
ライバル意識の強い人は、周りに負けないように熱心に自分の技術を磨いたり、業績を伸ばすための努力を惜しみません。向上心の強いタイプでもあるので、能力もあり仕事の評価も高い人が多いと言えます。
ところが、一度周囲から優秀だと思われると、その後の評価をなかなか変えにくいのがビジネスシーンの特徴でもあります。その結果、自尊心もありライバル意識も強いリーダーは、評価が下がってしまうことを恐れるあまり、人に頼れない場合が多くなります。
頼み方がわからないことも
その他経験的に、過去に誰かに頼みごとをしたもののうまくいかなかったり、気まずい思いをしたことがある人は、誰かに頼ることがためらわれ、その結果人に頼れなくなってしまいます。
人に頼れない場合の克服方法と改善方法は?
頼られる強い人と思われたい場合
しかし、そういった人も心理的に弱気になった時や自分一人では大変な時は、思い切って意識を変えてしまうと、現状を打破することができます。つまり、「自分一人の力で何とかする」のではなく、「物事は共同作業で成り立っているから、自分が楽になれば周りも楽になる」という心理に意識的に変えてしまうことです。
自分で自分はこうあるべきだという意識に囚われてしまっている場合が多いので、その意識を変えるだけで気持ちはずいぶん楽になり、人に頼りやすくなるでしょう。
断られることがこわくて言い出せない人の場合
具体的には、「断られたらまた次の機会に」「拒まれたら別の人に」という形で、人に頼ることに必要以上の罪悪感を感じることのないように発想の転換をはかることによって、先回りして思い悩むことがないよう心がけることです。
長女が人に頼れない心理
長子という性格付け
とりわけ、長女の場合は「長女気質」という言葉もあるように家族の中で「お姉さん」として扱われることにより、しっかり者で面倒見が良い、我慢強く頑張り屋というイメージが先行してしまいます。周りのお手本とならなければならないという心理が働き、甘え下手で堅苦しいと思われることもありますが、全体的に人に頼られるような雰囲気を身につけています。
長女だからこそ頼れないという心理
また、異なる意見を持つ者同士を上手に取り持つことができるため、尚更頼られる側に回ってしまい、ますます人には頼れなくなってしまうと言えます。
等身大で生きるということ
人に頼ったり助けてもらうことは、その人自身の弱さを示すものではありません。反対に人には頼らず自分の力で全てを解決しようとする人は一見頼もしく見えますが、周りが助け舟を出しても断られる場合もあり、頭の固い人というマイナスイメージも持っています。
一方、無理をして頑張らなくても、周りの人たちの力を借りることで、自分一人の時よりも何倍もの成果を出せる場合もあります。心理学的にも、誰かに依存できるということは、その人の精神が健康であるということを表すと言われています。
自分が困ったときに誰かに助けてもらうというギブアンドテイクの精神は、相手にも自分にも過度の負担をかけずに済むため、よりよい人間関係を築くことができます。自分一人で頑張らず、ほんの少し肩の力を抜いて毎日を暮らしやすくしていきましょう。