弦楽器別ビブラートのコツ
チェロのビブラート
そして、チェロの演奏にはビブラートが欠かせません。ビブラートをかけずに演奏することの方が珍しいとも言えます。その分、ビブラートをかけるコツをつかむことや、テクニックを磨くことがチェロ上達の鍵ともいえます。
チェロでビブラートをかけるコツは、指板に置いた指先だけを固定し、指の第二関節から腕全体にかけては力を抜くことです。イメージは、ドレッシングのボトルを振り混ぜるように、腕を上下に振ってみてください。左手の指先だけはチェロの指板に固定して、腕全体を上下に揺さぶるようにします。力の抜き方がわかり、ビブラートのコツがつかめます。
ギターでのビブラート
他には、手首から手のひらを揺らすようにしてビブラートをかける方法もあります。この時のイメージは、玄関の鍵穴に鍵を差し込んで、開け閉めをくり返すようにして手首を揺らすとコツをつかみやすいでしょう。
また、指で弦を押し上げるようにして音程を上げる、チョーキングという演奏方法があります。このチョーキングを細かく繰り返すことでも、ビブラートをかけることができます。チョーキングは、指を2~3本添えて安定させながら演奏ができるので、コツをつかむと比較的楽に演奏できます。これらの方法はエレキギターでも使えます。
エレキギターは多種多様
また、エフェクターなどを駆使して、機械的にビブラートをかけることもできます。音程を上下させることによって、音を揺らすのが「ビブラート」ですが、これに類似した効果として、音量を上下させることで効果を出す「トレモロ」、音質を変化させることで効果を出す「ワウ」などがあります。
これには、足元に並べたエフェクターのフットスイッチを切り替えるコツが必要だったり、さらにその効果のかかり具合を調節するために、フットボリュームという無段階スイッチのようなもので踏み込み具合を調節したりと、多種多様な効果や調整のコツをつかむことで、非常に幅広く表現が広がります。
バイオリンなど
揺らし方には3種類のコツがあり、手首から揺らす方法と、腕全体を使う方法に加え、指で弦をなでるように移動させる方法があります。そして、指板に置いた指の第二関節から腕にかけて力を抜くことが最大のコツです。また、指が斜めに寝てしまっているとビブラートがかかりにくくなります。指をしっかり立てた状態で練習しましょう。
ロングトーンとビブラートの違いとコツ
弦楽器で弓を使う場合のコツは、弓を押す時や引く時の切り替わりのタイミングで、音が切れないようにすることです。アコースティックギターやグランドピアノなど、音が減衰していく楽器はロングトーンは出せないので、ペダルや連打などを組み合わせ、ビブラートの代わりになる演奏法を工夫して表現します。
ビブラートは、音程を上下させて音に変化をつける演奏法です。ロングトーンの中でもよく使われますが、短い音やメロディの中など、ひとくくりのフレーズの中でビブラートをかける使い方もします。
管楽器別のビブラートとのコツ
フルートのビブラート
始めは、ビブラートといえないほどにゆっくりしたスピードから練習し、少しずつテンポを上げていきます。これが、速いテンポで自然にできるようになると、口や顎の余計な力が抜けていくので、今度は鼻の奥や喉の奥のあたりが、響いて震えるようなビブラートもできるようになります。
サックスのビブラート
下唇を噛むような形になるので、初めのうちは唇が痛くなりますが、コツをつかむと力の加減もわかり、比較的簡単にビブラートをかけることができます。
カラオケでビブラートを出すコツ
最終的に自然なビブラートの揺れになるよう練習しましょう。ゆっくりじっくりやっていくことがコツです。
横隔膜などを意識するには?
息を長くフーと吐いていき、肺がどんどん小さくなって、肺からお腹全体まで絞りきるようにして吐ききります。もうこれ以上息は出てこない、というところまで吐ききったら、全身の力を抜いて自然に口を開け、体の中に空気を送り込みます。これを繰り返すことで、息の吐き方、吸い方が深く大きくなっていきます。
これにより、横隔膜が上下する動きも大きくなっていくことがわかります。