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いつの時代も「最近の若者は」と言う理由・老害との関係性

Author nopic icon昆布
趣味 / 2017年12月02日
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「最近の若者は」は古代エジプトからある言葉?

年長者が若者に対してため息交じりに言う「最近の若者は」という言葉、みなさんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。歳を重ねた人が若者を批判するとき、「だからだめなんだ」「なっていない」の枕詞のような言葉です。

若い人であれば、「最近の若者は」と聞くと「ああ、また始まった」と嫌気がさすこともあるでしょう。その後に続くのは批判の言葉であることが圧倒的に多いからです。

ところで、この「最近の若者は」とはいつの時代から言われていた言葉なのでしょうか。最古の例からたどってみましょう。

最古の例は?

「最近の若者は」の最古の例は、諸説ありますが古代エジプトではないかとされています。人類史が始まり、文明が起こった頃からすでにあった言葉であるということです。

壁画に書かれていた?

古代エジプトでの例として確認できる「最近の若者は」という言葉は、約5000年前の古代エジプトの遺跡の壁画から見つかった、または遺跡にあった粘土板の書簡に見られたとされています。

「最近の若者はなっていない。自分が若い頃はもっと」と続く言葉が、ヒエログリフによって記されていたということです。

しかしこの例はさまざまな説が混ざり合い、曖昧になっているところがあります。古代エジプト人が記したのではなく、アッシリアからエジプトへ贈られてきた碑文に記してあったものがそれであるとか、実はアメリカの作家であるアシモフの創作であったとか、不明な点が多い説です。

古代ギリシアでも

古代の例はエジプトだけではありません。古代ギリシア、哲学者として有名なプラトンも「最近の若者は」と言って嘆いていたと伝えられています。

これは、プラトンの対話篇「国家」に記されていた彼の言葉が元であるといいます。しかし、他の例もそうであるように、現在に伝わるまでに婉曲され曲解されている部分が多いです。

今プラトンが言った言葉として広く知られているのは、「最近の若者は年長者を敬うこともせず、(中略)これでは今後どうなっていってしまうのか」といった意味の内容です。若者への批判、不満がにじみ出ているものです。

しかし、実際はそのような文脈ではなく、どうやら長文の中の一節がそのように解釈されてしまったと考えられます。実際は、対話のなかでプラトンが年少者に対して教え説く内容でした。

日本の古典文学に見られる「最近の若者は」

「最近の若者は」という言葉は、古くから各地で言われていたことを確認してきました。それでは、日本での例を紹介します。日本でも古くから例があり、有名な書物にそれを確認することができます。

枕草子

平安時代中期の有名な清少納言の随筆「枕草子」にも、「最近の若者は」に通じる言葉が見られます。

「ふと心劣りとかするものは」の段にその例があります。「ふと心劣りとかするものは、男も女も、言葉の文字のいやしう使ひたるこそ、よろづのことよりまさりて、わろけれ」ですが、現代語訳すると「幻滅を感じるのは、男でも女でも、会話に下品な言葉遣いのあるものは何にもまさってみっともない」となります。

確認してみると、実は若者に対して感じたものではないということがわかります。しかも、この後に続く文では下品な言葉遣いをする老人にも言及しています。「言葉遣いがなっていない」という言葉は、現代でも年長者から若者に対して言われることの多いものなので、同じような文脈である枕草子の例もそのように捉えられてしまったのでしょう。

徒然草

続いては、鎌倉時代末期から南北朝まで活躍した歌人・随筆家として知られる吉田兼好です。兼好法師の名でも知られる吉田兼好は、随筆「徒然草」を執筆しています。中学の教科書にも載っていることが多いので、ご存知の方も多いでしょう。

「徒然草」に見られる「最近の若者は」の例は、116段にあります。

「寺院の号、さらぬ万の物にも、名を付くること、昔の人は少しも求めず、ただありのままに、やすく付けけるなり。この比は深く案じ、才覚をあらはさんとしたるやうに聞こゆる、いとむつかし。人の名も、目なれぬ文字を付かんとする、益なきことなり。何事もめづらしきことをもとめ、異説を好むは、浅才の人の必ずあることなりとぞ」

これを解釈すると、「寺の名をはじめとし、何にでも名前を付けることに関しては、昔の人はただありのままにわかりやすく付けたものだ。しかし、最近では知識をひけらかすように見馴れない名を付けるような者が多いのはよくないことだ。教養のない人がすることだ」となります。

確かに現代で使われる「最近の若者は」と同じ文脈で使われていることもわかりますが、おもしろいのは「名付け」について言及していることです。「最近の若者は妙な名前を付ける」とは、現代のキラキラネームと同じようで、時代は変わってもこういう部分は同じだと感じさせる内容です。

「最近の若者はなっていない」と言われる理由

ここまで「最近の若者は」について最古の例からたどってきましたが、なぜ年長者はこう言って若者を批判するのでしょうか。

それは、人は長く生きれば生きるほど自分の経験をもとに物事を解釈するからです。例えば、「残業が多いからつらい」と言う若者に対して、高度経済成長期にバリバリ働いてきた年長者が「俺が若いころはもっと残業していた」というのもそれにあたります。

休みも関係なく働くことが美徳とされてきた旧時代の働き方がすでに古いとされ、働き方が見直されているにもかかわらず、その時代に働いてきた世代は変化についていくことができないからです。

そういったことがあるために、「最近の若者は」とつながってしまいます。人類史が始まったころから言われ続けている言葉なので、きっと今の若い世代が年を重ねても同じことを若者に言ってしまうのでしょう。

「最近の若者は」に対する反論

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「最近の若者は」と言われる若者も、ただ黙って批判を受け入れるのは嫌でしょう。そんなときは反論したってかまいません。

今の若者に「最近の若者は」と批判し説教する世代も、若いころに同じことをさらに年長者から言われ続けていたはずです。

「あなたが若いころはどうだったのか」とこちらから聞いてみるのもいいでしょう。「あなたが若いころはそれを年長者にたしなめられなかったのか」と尋ねてみてください。同じ言葉で批判された経験のある相手は、自分が同じことを言われ嫌な思いをしたことを思い出すでしょう。

自分が言われて嫌な思いをしたことを、今自分が他者にしているということがわかるはずです。

最近の若者は仕事をすぐ辞める?

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近年の問題として、新入社員がすぐに会社を辞めてしまう、ということが挙げられます。実際、入社3年以内に辞める人は3割程度と多いです。

しかし、入社3年以内に3割が辞めるのは昔からあることです。会社に合う合わないがあるのは当然なので、一定数が辞めてしまうのも仕方ないことです。

また、現代では「終身雇用」は崩れ去ってしまいました。海外では以前からそうでしたが、スキルアップのために転職するのは当たり前の時代です。現代の若者も、そういったことを念頭に置いて人生計画を立てている人は多いです。

これもまた、時代の流れによるものです。

「最近の若者は」と老害の関係性

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年長者から若者に対する「最近の若者は」という批判は大昔からありますが、最近の問題としてよく話題にのぼるのは「老害」の問題です。これは高齢者の蔑称ですが、「害」と言われても仕方ないと思えるような高齢者が多いことも事実です。

まるで自分がルールであるかのように傍若無人に振る舞う高齢者は多く、嫌われる存在です。なぜ「老害」が存在するのか、それは「最近の若者は」という言葉とも関わりがあるといえるでしょう。

老害は、他者を顧みず自分が正しいと信じて疑いません。その思想は、「最近の若者は」と発生元は同じです。老害と「最近の若者は」という言葉は密接な関わりを持っています。

いつの時代も「最近の若者は」と言う理由とは?

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いつの時代も「最近の若者は」と批判する者がいるのは、すでに述べましたがやはり時代が移り変わっている証拠といえるでしょう。

例えば、日本にも「古語」と「現代語」があるように、言葉でさえも変化していくものです。「古語」と「現代語」は大きく違い隔絶しているように感じるでしょうが、緩やかな変化を続けた結果現代語へとつながっています。

現代でも、「若者言葉」や「流行語」が生まれ、「ら抜き言葉」など正しくないとされる言葉もあります。しかし、それこそ時代が流れている証拠です。「ら抜き言葉」も実は正しくないというわけではなく、より効率的に言葉が「進化」した結果とも言われます。

時代が移り変わっている証拠!前向きに今を生きよう

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現代に生きる若者は、「過去がそうだったからこれは間違いだ」と決めつけ凝り固まることなく、常に変化していることを肌で感じながら柔軟に対応していきましょう。

「最近の若者は」と批判されたことがある方は、そう言われて嫌な思いをしたことを思い出し、自分は他者に同じ思いはさせまいと反面教師にしていきましょう。

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