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コンクリートの強度の基準・単位・曲げた時の強度・付着の強度

Author nopic iconりおれ
カテゴリ:雑学

初回公開日:2018年04月14日

更新日:2020年05月21日

記載されている内容は2018年04月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

コンクリートの強度の基準・単位・曲げた時の強度・付着の強度

コンクリートの強度の基準

コンクリートは我々の生活の中でなくてはならない物です。私たちが生活を送る家や、マンションにも必要です。私たちが屋内にいる多くの場合、コンクリートで作られた建築物の中に居ることが多いのではないでしょうか。また、私たちは今では電気がなくては暮らしてくことが困難でありますが、その電気を送るためには電柱が必要不可欠です。

私たちはコンクリートでできた建物の中で暮らしていますが、この建物が崩れてしまっては一大事です。コンクリートは実際どのくらいの強度で製造されているのかが、気になったことはないでしょうか。以降では基準となるコンクリートの強度を紹介していきます。

Fc

まず、Fcで表される設計基準強度というものがあります。設定基準強度とは、建築物の構造計算(固定荷重や積載荷重などに対して、構造物がどのように変形し、構造物にどのような応力が発生するのかを計算すること)において基準とするコンクリートの圧縮強度のことを言います。

設計基準強度は、18、21、24、27、30、33、36N/mm²を標準とし、設計者がこの中から構造体コンクリートに要求する強度です。

Fd

次にFdと表記される、耐久設計基準強度というものがあります。耐久設計基準強度とは構造物および、建造物の骨組みを構成する材料である部材の供用期間に応じる耐久性を確保するために、必要とされるコンクリートの圧縮強度を言います。

耐久設計基準強度は構造物および部材の供用期間に応じて、特記または特記のない場合は定められた級で設定されます。定められた級は下の表のようになります。

供用期間の級 耐久設計基準強度(N/mm²)
一般(供用限界期間65年) 18
標準(供用限界期間100年) 24
長期(供用限界期間200年) 30

Fq

最後にFqと表記される、品質基準強度というものを紹介しましょう。品質基準強度とは、構造物および部材の要求される品質を満たすために、必要とされるコンクリートの圧縮強度のことを言います。通常は設定基準強度と、耐久設計基準強度を確保するために、コンクリートの品質の基準として定めた強度を言います。

コンクリートの強度の単位

コンクリートの強度は、N/mm²(ニュートン毎平方ミリメートル)という単位で表されます。N/mm²はSI(エスアイ)単位と呼ばれる、国際単位系で表現されます。設定基準強度や耐久設計基準強度の説明でも、N/mm²という単位が登場しました。

30N/mm²というのは1mm²に対して、約3kgの重さに耐えられる強度ということを表しています。単位換算すると10Nは約1kgとなります。

コンクリートの曲げた時の強度

コンクリートの強度にはいくつか種類が存在するのですが、その中に曲げた時の強度を表す曲げ強度と呼ばれるものがあります。今まで説明してきたコンクリートの強度とは圧迫強度というものだったのですが、曲げ強度はこの圧迫強度との関係から表されます。

曲げ強度は圧縮強度の1/5~1/7程度の強度になります。もし圧迫強度が21N/mm²だとすると、曲げ強度は3N/mm²~4.2N/mm²と変化します。

コンクリートの付着の強度

たしかにコンクリートは頑丈ではありますが、最近ではより強固なものとするために鉄筋と組み合わせて使用されることが多くなっています。いわゆる鉄筋コンクリート呼ばれる物です。鉄筋とコンクリートはどのようにして付着するのか、また付着することでどうしてより強固なものになるのかを確認していきましょう。

鉄筋コンクリート

そもそも鉄筋とコンクリートは、どのようにしてくっついているのでしょうか。鉄筋とコンクリートは、その間に働く科学的接着作用により互いに付着していると考えられています。さらに、鉄筋とコンクリートの間には摩擦力も働いてます。摩擦力は鉄筋の製造方法や、さびの状態により大きく変化してしまいます。

コンクリートには付着強度というものがあります。

コンクリートは圧縮に対して強いですが、引張力には弱いです。対して鉄筋は引張力に対して強いですが、圧縮に対しては弱く曲がってしまいます。両者の長所を活かし短所を互いに補完しあうため、鉄筋コンクリートはより強度の増した部材となりえます。

コンクリートの強度の推定式

コンクリートの強度を推定するための計算式というものがあるにはあるのですが、コンクリートを作る工場によって計算式が異なるため決まった式というものはありません。

コンクリートは複数打設され、打設日から7日と28日に打設したものを圧縮して、どのくらいの強度があるのかを調べます。σ28=σ7×〇+□のように28日後の推定強度を、7日目の強度に〇で表したある係数をかけ合わせるなどして、工場ごとに目的や受注内容に合わせて強度推定式を成立させています。

コンクリートの柱の強度

皆さんはコンクリートの柱と言われて、真っ先に思い浮かぶものはなんでしょうか。それは電柱ではないでしょうか。道路に沿って設置されているので我々が外を歩いているときや、車を運転しているときなどによく目につきます。その電柱は屋外に設置されているので雨風にさらされていますが、どの程度の強度で製造されているのでしょうか。確認していきましょう。

電柱の構造

屋外で雨風にさらされても崩れることのない電柱ですが、中もがっちりとした造りになっていると思っている人は多いでしょう。しかし意外にも電柱の中は空洞になっています。

「中身が空洞で大丈夫なの?」と思ったのではないでしょうか。電柱は骨組みが先ほどご紹介した鉄筋が埋め込まれており、強度は問題ありません。中身が空洞の構造を中空構造といいます。この中空構造は、耐久性をアップさせる構造となっています。内部の空洞部分が、外部からの衝撃を吸収する役割を持っています。

それだけではなく内部を空洞にすることで、電柱を製造するのに必要なコンクリートの量を、減らすこともできるのでとても合理的です。また重さも軽くなるので運搬も楽になります。

電柱の強度

中を空洞にすることでより強固な構造になり、必要なコンクリートの量も減らせて合理的であるということは、皆さんにも理解していただけたのではないでしょうか。では次に具体的にどれくらいの力まで、耐えることができるのかを紹介していきましょう。

電柱は風速60m程度の風圧にも、耐えうる強度で設計されています。気象庁の表す台風の勢力の階級分けを確認してみますと、以下の表のように級分けされています。強い勢力の台風や、非常に強い勢力の台風にはもちろんのこと、猛烈な勢力の台風にも十分に耐えられる設計になっていることがわかります。

階級最大風速
強い33m/s以上~44m/s未満
非常に強い44m/s以上~54m/s未満
猛烈な54m/s以上

私たちの生活を支えるコンクリート

いかがだったでしょうか。今回は、コンクリートの強度をメインに、鉄筋コンクリートや電柱についてもご紹介しました。私たちはコンクリートで建てられた建物の中で暮らし、外部からの衝撃を断っています。しかしほとんどの人はコンクリートにどのくらいの強度があり、どのような方法で製造されているのか知らなかったのではないでしょうか。

普段私たちはあまり気にせずに暮らしていますが、コンクリートは専門家による研究や複雑な計算を経て、世に送り出され私たちの暮らしを支えてくれています。私たちは感謝しなくてはなりません。最後にこの記事を読んだことを機に、コンクリートについて少しでも興味を持ってくれたら幸いです。