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喪中のおせち料理は食べるのか・代わりの料理|初詣/雑煮/鏡餅

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カテゴリ:文化

初回公開日:2018年01月14日

更新日:2020年03月12日

記載されている内容は2018年01月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

喪中のおせち料理は食べるのか・代わりの料理|初詣/雑煮/鏡餅

喪中に迎えたお正月、お節料理やお雑煮くらいは楽しめる?

お正月は「おめでたい」年中行事の筆頭として考えられますが、身内の不幸で喪中としてお正月を迎える場合、どのようにしたら良いのかをご存知でしょうか?

こちらの記事では、喪中お正月の迎え方や過ごし方について詳しくご紹介してまいりますが、それらについてご紹介する前に、混乱しやすい「喪中」と「忌中」について整理していきます。

喪中と忌中の違い

「喪中」も「忌中」もどちらも大切な家族が亡くなり「喪に服している」状態を表していますが、この2つの違いを簡単に言うと、喪中と忌中ではその「期間」が異なります。次項ではこの2つの詳細についてご紹介します。

●忌中(きちゅう)

故人が亡くなった日から忌明けまでの期間を「忌中」といい、一般的に50日(または49日)を過ぎるまでとされ、昔は外出をせずに身を慎む期間とされていました。現在は外出を控える風習はほとんど残っていませんが、お祝いごとや晴れがましいことを控えるのが一般的だとされています。

「忌中」は厳密には「誰が亡くなったか」によりその期間が異なりますが、最も長い忌中が50日です。四十九日法要が終わると「忌明け」となるのが一般的です。また、故人を偲ぶことに専念する期間であることから、忌中は神社などへの参拝は控えましょう。

●喪中(もちゅう)

喪中は亡くなった人を偲ぶ期間のことを「喪中」といい、故人が亡くなってから1年間と考えるのが一般的です。かつては喪服を着用し身を慎んでいたとされています。

喪中のお正月はどう過ごすべき?

厳密には「喪中」か「忌中」かによりお正月の過ごし方は異なります。忌中の場合はお祝い料理であるおせち料理を避けますが、喪中の場合は控えた方が良いとされてはいるものの、忌が明けていれば、おせち料理を食べても問題ないという風習も確かに存在しています。

これは各家庭の考え方や、地域の慣習、風習もありますので、一概に言い切ることができませんが、故人を偲んで喪中におせち料理を作らないという方もいる一方で、お正月にはおせち料理を食べるのが基本だとして作る方もいらしたり、例年通りのおせち料理ではなく、食材などに配慮して作る方もいらっしゃいます。

まずは、どのような考えに基づいているのかを確認することが大切だと言えます。

喪中の年末に年越しそばは食べてもいい?

大晦日に食べる年越しそばには「切れやすいそばのように一年の災厄を断ち切る」という意味や「そばのように細く長く長寿を願う」という願いが込められているので、喪中に食べても問題はないようです。

喪中に正月飾りは飾ってもいいもの?

門松、しめ縄(注連縄)、鏡餅などの正月飾りを飾ることは、おめでたく晴れがましい事に該当するので、飾るのを控えることが一般的だと言えます。特に、玄関のお飾りのように家の外に飾る場合、周囲の視線だけでなく「非常識」だと思われる可能性がありますので、お正月飾りを飾るのを控えるのが賢明だと言えます。

喪中に鏡餅を飾るのはいい?

鏡餅に関しては、忌明け後であれば飾っても良いとしている地域もあります。鏡餅は、歳神様を迎えるお供物で、お正月の期間は鏡餅に歳神様が宿るとされており、そのお餅を食べることで神様から祝福や恩恵を受けられると考えられています。

お正月は歳神様をお迎えする大切な行事なので、歳神様へのお供え物である鏡餅は飾っても良いとされています。ただし、忌中の間は鏡餅も飾るのは慎しむことをお勧めします。

喪中に初詣には行ってもいい?

喪中の初詣は、神社と寺院で考え方が異なります。神社への初詣を考えている場合は、死を穢れと考えるので忌中は初詣を控えます。ただし、忌が明ければ神社への参拝も問題ないとされています。しかし、神社や地域によっては風習などが異なるので、初詣に行く神社に事前に問い合わせをしておくと安心です。

また、寺院の場合は死を穢れとは捉えないので、喪中に関係なく参拝することが可能です。

喪中のお正月におせち料理はNG?

お正月の食事と言えばおせち料理が挙げられますが、喪中の期間は基本的におせち料理も控えます。おせち料理を食べることがダメという考え方ではなく、「日常を取り戻す期間」と捉えることをお勧めします。つまり「特別なことをせず、いつもの生活ができるように」という意味で、おせち料理を控えるとされています。

しかし、内々でひっそりとお正月を過ごすという事であれば、好きなおせち料理だけを作ったり、故人が好きだったおせち料理を準備して、故人を偲びながら食べるというのは良いことだと言えます。

つまり、お祝いごとはせず「生きている自分たちが元気を取り戻す」という意味で、年に一度のおせち料理を食す、と捉えると良いでしょう。

喪中のお雑煮はNG?

お餅は、昔からお祝いごとや特別な日にいただく食べ物で、お雑煮は1年の無事を祈ってお正月に食べる料理だとされています。おせち料理と同じく、お雑煮もお正月の祝い膳ではありますが、お祝い料理として食べるのではなく、いつもの食事の1つとしてお雑煮を食べる分には差し支えないと言えます。

お年玉はあげる?あげない?どちらが正しい?

お年玉の「玉」は「魂」に通じ、昔はお金ではなく歳神様へのお供えである「お餅」をあげていたので、お年玉そのものがお祝い事の一環とされています。

昔から日本に伝わる風習では、お正月には正月飾りを飾り、鏡餅をお供えし、家に恵みを与えてくれる歳神様をおもてなしし、お供え後の鏡餅を家族全員で食し、お年玉に宿った歳神様の魂(力)をいただくことがお正月とされていました。

そのため、喪中の場合はお祝いに通じているお年玉を渡すことは控えた方が良いでしょう。
ただし、子どもたちが楽しみにしているお正月行事の1つでもあるので、ポチ袋の表書きを「お小遣い」や「文房具代」などとして渡すのが良いとされています。

おせち料理の重箱に込められた意味は「めでたさを重ねる」

おせち料理やお雑煮も本来はお年玉と同じく、歳神様へのお供えした食べ物のことで、お供え後に一緒にいただく神聖な物とされていました。

特におせち料理は、元来は中国から伝えられた五節句(人日、上巳、端午、七夕、重陽)全ての日にお供えする料理で、1つ1つの料理や素材には家族繁栄や無病息災などの願いが込められています。

そのため、基本的にお祝い料理なので喪中の料理としては相応しくなく、おせち料理を重箱に詰めて重ねるのも「めでたさを重ねる」という縁起をかつぐ意味があるので、お祝い事を控える期間におせち料理を食べることも、重箱に詰めることも控えた方が良いでしょう。

喪中のおせちの代わりになる料理

自分たちの好きな料理だけを作るのも1つですが、 以下にご紹介する「おめでたい」という意味を示す食材を使わないという配慮をするのも良いでしょう。

鯛:「めでたい」の語呂合わせ
海老:「腰が曲がるまで丈夫」の長寿の縁起物
紅白蒲鉾:紅は魔除け、白は清浄の意味
昆布:「よろこぶ」の語呂合わせ
伊達巻き:学問などの成就を願う縁起物
錦卵:白と黄色の2色(にしき)の語呂合わせ
栗金団:「金団」が財産を意味する縁起物
紅白なます:お祝いの水引を意味する平安を願う縁起物
多福豆:多くの福

浄土真宗であれば喪中でもおせちを食べてもいい?

神社神道は儒教の考え方と異なるので、基本的に喪の扱い方も異なります。神社神道の場合、実の親が亡くなってから50日を忌服期間としています(仏教では49日)。

「喪中の間は鳥居をくぐってはいけない」とされていますが、鳥居をくぐらなければ神社境内入っても良いということではなく、神様の領域に入る行為そのものを控えるべきとされています。しかし、実の親が亡くなってから50日以上経過している場合には、神社へのお参りをしても構わないとされています。

また、仏教の場合でも浄土真宗には「忌」という概念がないので、喪に服することも忌服することもありません。そのため、おせち料理を作ることも、おせち料理をいただくことも問題がありません。

故人を偲び、新しい年の訪れを感じるために

喪中の場合、お正月はひっそりと慎んで過ごすべきだと考えがちですが、対外的な飾りなどを控え「おめでとう」さえ言わなければ、また、お祝いの意味を外せば例年と同じようにお正月を過ごすことができることをご理解いただけたでしょうか?

喪中は「〇〇してはいけない」と考えるよりも「お祝いする気持ちになれない」という心の問題なので、おせち料理をいただくことも大きな問題ではないと言えます。

ただし、喪中の考え方は地域の慣習や各家庭で考えの違いもありますので、周囲の意見を聞きながら合わせることがトラブルは回避になると言えます。