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音楽の長調と短調の意味と違い・種類一覧と印象|明るい/暗い

Author nopic iconいろり
趣味 / 2018年01月20日
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音楽の長調と短調って何?

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クラシック音楽には「長調」「短調」という用語があります。これらはクラシック音楽の題名にもよく使われている用語で、曲の雰囲気を決める重要なものです。しかし、音楽に深い関わりがない人はもちろん音楽に関わっている人でも、この「長調」と「短調」の違いをきちんと理解していない人は少なからずいます。

長調とは、誰でも馴染みのある「ドレミファソラシド」の長音階のことを言います。長音階の「ミ」「ラ」「シ」の鍵盤が1つ左にずれている(半音下げる)音階のことを短音階と言い、これが短調と呼ばれます。

長調と短調でイメージはどう変わる?

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長調と短調では、曲のイメージが大きく変わります。一般的に長調は明るく力強い印象、短調は悲しく暗い印象を与えるために使われています。同じ曲でも、長調か短調かによって曲の印象は全く違うものになります。クラシック音楽においては、調の違いが特定の情景や曲の印象の表現に使われてきたと言われています。

調性とは?

調性は「主音」という中心になる音があり、その並びの音階によって決められています。元々は教会旋法や民族独自の旋法(琉球音階など)が用いられていました。

それらは主音も各音の間隔もバラバラだったため、16世紀頃からヨーロッパでオクターヴを12音に分けた「12平均律」が発明され、これが一般的となりました。この発明によって、曲の調性が途中で変わる「転調」も違和感なく行うことができるようになりました。

長調と短調の種類一覧

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調は曲の雰囲気を決めるという役割だけでなく、楽譜の読み書きや作曲などの作業においても重要な役割があります。実際に調を完璧に理解し覚えている人というのは少ないですが、調は音楽に関わる人ならきちんと理解しておくべきものです。ここでは、長調と短調の種類をそれぞれご説明します。

長調の種類~嬰種長音階~

#(シャープ)のある長音階を「嬰種長音階」と言い、これは以下の6音階あります。

①ハ長調(C major)…通常の「ドレミファソラシド」
②ト長調(G major)…「ファ」が#
③ニ長調(D major)…「ファ」「ド」が#
④イ長調(A major)…「ド」「ファ」「ソ」が#
⑤ホ長調(E major)…「ファ」「ソ」「ド」「レ」が#
⑥ロ長調(B major)…「ド」「レ」「ファ」「ソ」「ラ」が#

長調の種類~変種長音階~

♭(フラット、変音)のある長音階を「変種長音階」と言い、これは以下の6音階あります。

①ヘ長調(F major)…「シ」が♭
②変ロ長調(B-flat major)…「シ」「ミ」が♭
③変ホ長調(E-flat major)…「ミ」「ラ」「シ」が♭
④変イ長調(A-flat major)…「ラ」「シ」「レ」「ミ」が♭
⑤変ニ長調(D-flat major)…「レ」「ミ」「ソ」「ラ」「シ」が♭
⑥変ト長調(G-flat major)…「ソ」「ラ」「シ」「ド」「レ」「ミ」が♭

異名同音とは?

「変ト長調」と「嬰へ長調」の2音階のような同じ音でも名前や譜面上の表し方が違う音階のことを、異名同音と言います。

異名同音はオクターヴを12音に均等に分ける「12平均律」の調律法の場合で、純正律では少し異なるとされています。

同じ音でも#の場合は明るく、♭の場合は暗い印象になるため、全く同じ音を演奏者が弾き分けることで微妙な違いが演出されます。全ては演奏者の表現次第です。

このような異名同音を用いることで、今までとは違う異なった音の領域(調)に変えていく手助けができます。

短調の種類

短音階は3種類に分けられ、それぞれ「自然的短音階」「和声的短音階」「旋律的短音階」と言います。

自然的短音階

自然的短音階とは、第2~3音の間と第5~6音の間が半音で、その他は全音の隔たりを持つ音階のことを言います。

和声的短音階

和声的短音階とは、第7音を半音下げることで自然的短音階にはない「導音」を得ている音階のことを言います。第2~3音の間と第5~6音の間と第7~1音の間が半音で、第6~7音の間が増2度(全音+半音)、その他は全音の隔たりを持つ音階になっています。和声的短音階の第7音を半音高く書く場合には、臨時記号を書かなければなりません。

旋律的短音階

和声的短音階をメロディー(旋律)にした音階のことを、旋律的短音階と言います。上行する場合は第6音を半音上げて、下行する場合は第7音を導音にする必要がないため自然的短音階を使います。

長調と短調はどうやって覚えればいいの?

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調をきちんと理解し覚えるのは、種類一覧を見ても分かるようにかなり大変です。長調と短調の全てとなると種類もたくさんありますし、複雑になっていくとなかなか覚えることはできません。

だから、音楽に関わっている人でもきちんと理解している人が少ないのでしょう。では、どうすればこの複雑な音階を覚えることができるのでしょうか。ここでは、調の覚え方をご紹介します。

調の覚え方

調を覚えると言っても、全てを丸暗記というわけにはいきません。そこで、基本的な部分を簡潔に覚える方法をご紹介します。

①音の名前を覚える

一般的な「ドレミファソラシド」はイタリア語です。日本語では「ハニホヘトイロ」、英語では「CDEFGAB」となります。また、#が付くと「嬰」、♭が付くと「変」が付きます。

②調号を覚える

曲の調性を示す記号のことを「調号」と言います。これは、曲の中でどの音が主役になるかを決めるものです。

③#の調号を覚える

基本中の基本は「ハ長調」です。記号は何も付かないので、「ド」の音が主役になります。#が1つ付くのは「ト長調」のみです。「ファ」に#が付きます。ここから「ファドソレラミシ」の順に、5度上に#が付いていきます。

④♭の調号を覚える

♭の調号で最初に付くのは「シ」です。ここから「シミラレソドファ」の順に、4度上に♭が付いていきます。

⑤短調について

ひとつの調号につき、長調と短調がワンセットになっています。長調の6度上の音が、短調の名前になります。例えば「ハ長調」の場合、主役の「ド」の6度上(ドレミファソラ)の音である「ラ」=イが短調の主役の音になるので、短調の名前は「イ短調」になります。

楽譜上で長調と短調は見分けられるの?

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長調と短調は、楽譜を見ただけでは見分けが付きません。例えば#も♭も付かない「ハ長調」と「イ短調」は、記号の数では区別が付かない「平行調」という調になります。しかし、このような場合でも楽譜の最初と最後の音符を見ることで、「ハ長調」なのか「イ短調」なのかの区別を付けることができます。

長調と短調は聞き分けられる?

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長調と短調を完璧に聞き分けるというのは難しいです。しかしそれぞれの特徴として、長調は明るく楽しい印象、短調は暗く悲しい印象に聞こえるということがあります。平行調の場合は、楽譜を見ないと長調と短調の区別は付きません。

平行調とは?

平行調とは、調号の一致する長調と短調の関係のことを言います。

長調と短調の対応一覧

平行調となる長調と短調には、以下のものがあります。
ハ長調↔イ短調
ヘ長調↔ニ短調
ニ長調↔ロ短調
ト長調↔ホ短調

変ロ長調↔ト短調
変ホ長調↔ハ短調
変イ長調↔へ短調
変ニ長調↔ロ短調
変ト長調↔変ホ短調

嬰ハ長調↔嬰イ短調
嬰へ長調↔嬰ニ短調

ロ長調↔嬰ト短調
ホ長調↔嬰ハ短調
イ長調↔嬰へ短調

移調って何?

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移調とは、楽曲全体の旋律などはそのままに音階の高さを変えることを言います。ひとつひとつの音は変化しますが、曲全体の構成は全く変わりません。例えば、「ヘ長調」の曲を3度高くすることで「イ長調」に、「変ホ長調」の曲を2度低くすることで「ニ短調」になります。

移調は、原曲のキーを歌手の声域に適した高さに調整するため、または器楽曲を演奏する際に楽器に合わせた高さにするために行われます。

移調と転調は何が違うの?

楽曲の途中で調性を変えることを、転調と言います。これは名前が似ていても移調とは違うもので、機能和声の音楽において曲想に変化を与えることで、楽曲内容の充実と聞き手が飽きないようにするために用いられる技巧です。

転調は調性を前提条件としており、17~19世紀の音楽においては最も重要な意味を持ちます。このような手法は、フーガやソナタなどの楽曲を構成する基礎となっています。

転調の手法

①全音階的転調
2つの調に共通する和音を利用して別の調に移る方法です。和音は変化音を含まず、音階固有音のみから成ります。

②半音階的転調
和音内のいくつかの音を、半音階的進行によってなめらかに次の和音に繋げて次の調に移していく方法です。

③エンハーモニック転調
和音全体または一部の音を異名同音的に読み替え、それを新しい調の和音とみなして転調する方法です。

長調と短調以外にも調はあるの?

音階の取り方は主に長調と短調の2つですが、それ以外の音階の取り方も存在します。琉球音階やアラビア音階などがあり、特にアラビア音階は地域性の違いで種類がかなりたくさんあります。どちらもその地域や民族独特の音階です。

琉球音階

琉球音階は、その名のとおり沖縄の音楽で用いられる5音音階です。ペンタトニックと呼ばれる「ドミファソシ」の5つの音からなります。このペンタトニックの音階は沖縄だけでなく、インドネシアや中国(雲南省)、ブータンなどにも存在しています。

大きな特徴として、「ファ」「シ」の使い方がポイントとなっており、独特のリズムを刻みます。伴奏は3連系のリズムで、メロディーは長い音と短い音の連続になっています。琉球音階には「ラ」と「シ」の音が抜けていますが、細かく説明すると「ラは抜いてシは少なめ」という音階です。

アラビア音階

アラビア語では、アラビア音階のことを「マカーム」と言います。地域などによって種類がたくさんあり、その数はなんと150種類以上だとも言われています。そのたくさんのマカームを使って多彩な旋律を作るのが、アラビア音階の特徴です。アラビア音階にはクラシック音楽のような機能和声は存在しないため、メロディーだけ聴いているような感覚になる人も多いです。

知識を得ることで分かる音楽の奥深さ

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クラシック音楽の曲名だけ見ても、堅苦しい印象を受けたりメロディーをイメージしにくいといった印象があります。長調と短調の2恩愛だけとはいえ、その種類も多く難しいと思われがちです。

しかし、長調と短調の違いは簡単に言えば「音階の違い」だけです。この音階ひとつで、曲の雰囲気は明るくなったり暗くなったりかなり大きく変わります。これらを意識して曲を聴くと、知識がない状態で聴くのとはまた違った印象になるでしょう。琉球音階やアラビア音階など、独特の音階も存在します。知識を得ることで、音楽をより深く楽しみましょう。

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