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忍者は実在したのか・身体能力|無門/海外/名前/しない

Author nopic iconばいおる
文化 / 2018年01月10日
忍者は実在したのか・身体能力|無門/海外/名前/しない

忍者とは何者か

忍者は大名などに仕えて諜報活動や奇襲、暗殺などに特化して活動していたと言われる、現代で言うところのスパイのような役割を持った人たちのことです。その起源は飛鳥時代にまで遡り、「日本書紀」に初めて忍術を使用したという記述が登場します。

「忍者」という言葉自体は小説に登場したことが起源とされ、比較的近代の言葉です。実際に忍者が活躍していた時代では「乱破(らっぱ、乱派とも)」などという呼び方をされており、リアル志向のゲームや漫画ではそのように表記されていたものも存在します。

無門忍者は実在したのか

「のぼうの城」の作者でも知られる和田竜氏の小説、「忍びの国」という小説をご存知でしょうか。2017年7月に映画化され、嵐の大野智氏が主人公の「無門」を演じたこともあり、忍者にさほど興味のなかった若い方でも見に行った方もいることでしょう。

この「忍びの国」は有名な忍者集団である伊賀忍者たちの物語であり、時代でいえば「天正伊賀の乱」というできごとを描いた物語です。映画の中には、織田信雄や伊賀忍者の頭である、百地三太夫という実在の人物もいましたが、主人公の「無門」という人物も実在したのでしょうか。

残念ながら実在していません。彼は「忍びの国」の中の創作の人物です。このように、日本には名前は有名でありながら、本当は実在していない忍者も数多く存在しています。有名エピソードも、小説の設定が独り歩きしていたり、情報不足で実在した確証が持てない忍者が多くいます。

実在しない空想上の忍者

2016年のNHK大河ドラマ「真田丸」にも登場していますが、真田幸村に仕えていた猿飛佐助という忍者は日本人の中でも圧倒的に知名度の高い忍者ですが、残念ながら彼も架空の人物の1人です。

真田十勇士という真田家のスペシャリスト集団も、モデルはいるとはいえ、架空の存在とされえいます。同じく忍者である霧隠才蔵や鎖鎌の名人の由利鎌之助も実在しません。真田十勇士意外の忍者では、日本一有名なくノ一である望月千代女も実在しない可能性があると囁かれています。

もちろん、あらゆる妖術や幻術と言った類を使い、大名たちを震え上がらせたという伝説が残っている果心居士(かしんこじ)も、架空の人物であり、伝説だけが独り歩きしている存在です。

実在した忍者の身体能力

忍者といえば、分身の術が使えたり、大きなガマに乗って呪文を唱えるというイメージが強い存在ですが、実際の忍者の使う忍術はもちろん、そのようなことはできませんでした。忍術というものは存在していましたが、それはあくまで諜報活動などを円滑にこなすためのものでした。

実在する忍者の心得のようなものが書かれた忍術書である「萬川集海(まんせんしゅうかい)」には、「忍術は一種の盗術と同じである」と書かれています。敵の城へ潜入する時や、撹乱や奇襲を仕掛ける時に役立つ行動や、道具について詳しく記されている指南物のようなもので、昭和の戦時中に陸軍が参考にしていたほどに実用的です。

結果的に忍者は並の人とは違う身体能力を持った存在であることは間違いありません。また、萬川集海には、忍術は正義の心を持って使わなければ、結果は悪党と変わらないということも書かれていて、そこが忍者と盗人の違いと考えられます。

男女別実在した忍者の名前

それでは実在した忍者ではどのような人物がいたのか、数人ばかりですが紹介しましょう。どの忍者も、実在忍者の中では有名なエピソードを持つ忍者ばかりです。

服部半蔵

服部半蔵と聞いてどのような姿を思い浮かべますか。多くの方が徳川家康に仕えた凄腕忍者の姿を思い浮かべたのではないでしょうか。実際にそれは正解ではありますが、実は「服部半蔵」という名前は個人の名前ではありません。

服部家の当主は代々「半蔵」という名前を受け継いで行ったことでも有名で、実際に「服部半蔵」は12代目まで受け継がれていきました。そして、徳川家康に仕えた「服部半蔵」は2代目の当主の正成で、「徳川十六神将」の1人とされています。

織田信長が本能寺の変で自害した時に、徳川家康を200人もの伊賀忍者の護衛隊を組織し、無事に和泉国から三河国へ送り届けたというエピソードがあります。

石川五右衛門

伝説の大泥棒である石川五右衛門も実在の人物であると言われ、また泥棒ではなく伊賀忍者の1人ではないかとも伝えられている人物です。有名なエピソードといえば「五右衛門風呂」のルーツになった釜茹での公開処刑です。

実際に釜に入れられた液体は水ではなく、油であったと言われており、豊臣秀吉の石川五右衛門への怒りが計り知れないことを感じさせます。しかし、盗みを働いたとしても、油を注いだ釜へ一族を根絶やしにする勢いで、子供まで投げ入れるほどの怒りになるでしょうか。

一部では五右衛門が伊賀忍者であったがゆえ、五右衛門が秀吉の暗殺任務を請け負っていたという説などといった説も出ています。

また、石川五右衛門が実在する根拠は、当時日本にいたイエズス会の宣教師の日記に「Ixicava goyemon」という人物が、油の入った釜で処刑されていることが記されているためです。

加藤段蔵

また、実在の根拠を示す資料は少ないものの、生存していたであろう時代と、死亡した年齢がはっきりとしている忍者に「加藤段蔵」という人物がいます。とても優れた幻術を扱う腕を持ったとされている人物で、戦国武将をも震え上がらせたと言われています。

段蔵は上杉謙信に仕えたいがために春日山城を訪れ、牛を飲み込むなどのさまざまな術を披露し、謙信と面会することができました。しかし、謙信の命令どおりに彼の家臣の薙刀を盗むついでに、その家臣の娘を起こさずに一緒に連れてきてしまったことで謙信に恐れられ、暗殺されそうになっています。

越後から逃げてきた段蔵は後に武田家へ仕えようとやってきますが、結果的に自分の凄腕の盗術が仇となり、首をはねられる結果となりました。

また、人気漫画「落第忍者乱太郎」に「加藤団蔵」という名前の忍たまが登場しますが、彼のモデルは言うまでもなく、加藤段蔵です。

大原数馬

実在する忍者では最も時代が新しく、大原数馬は幕末の時代に生きた甲賀五十三家の大原家の末裔です。江戸時代になり、平和に近付いてきた日本では忍者はもはや存在する理由がほとんどなくなってしまいました。

忍者衰退の危機を恐れた数馬は「萬川集海」などの忍術秘伝書の写しを持ち、江戸へ行き幕府へ忍術衰退について訴えたものの、聞き入れられることはありませんでした。

以降数馬は後の子孫たちに医術を教え、大原家は代々薬の知識で人々を助ける道を選び、生きて行きました。

くノ一はほとんど文献に登場していない

忍者は実在しているものも含め、多く名前が記されているのですが、くノ一に関しては情報が非常に少ないのも事実です。

その中でも武田家に仕え、くノ一集団の育成をしたと言われる日本一有名なくノ一に、望月千代女という女性がいます、甲賀忍者の甲賀五十三家のひとつである望月家の出身ともいわれています。

孤児などの少女たちを集め、女という利点を活かした諜報活動の術や、諸国を自由に行き来できる巫女になりすます方法を身につけさせるなど、甲賀の里の出身であるノウハウを活かしていたとも言われていますが、近年では実在していないのではないかという説も出ています。

海外では忍者は実在していると思われているのか

結論から言ってしまうと、いると信じている外国人は意外に多いです。侍は今の御時世流石にもういないことはわかっている方も多いのですが、謎が多く闇に隠れて行動をする忍者ならまだどこかにいるのかもしれないという、一種のUMAやUFOに近いロマンを抱いている人もいます。

それは一時期、忍者が映画などの題材にされたことで海外に知れ渡り、ニンジャブームが起こったことで超人的存在であるニンジャのイメージが植え付けられた結果であるともいえます。

しかし、日本人自身も一般的には漫画などの影響で、黒い装束を身に着け、超人的な身体能力を駆使して活躍する、スーパーマンのようなイメージを持っている人も少なからずいます。この現代社会に忍者が実在するとは信じていなくとも、イメージ的なものは国を問わず共通していると言っても良いでしょう。

リアルな忍者の実態がわかる?漫画「落第忍者乱太郎」

落第忍者乱太郎

さて、難しい資料を読んだところで専門家ならともかく、一般の方が読んでもなかなか頭に入ってこないでしょう。そこで忍者の「リアル」を少しでも知りたいという方は、尼子騒兵衛先生の漫画「落第忍者乱太郎」を読んでみましょう。

NHK教育番組でも「忍たま乱太郎」というタイトルで放送されていますが、ただの子供向けのギャグアニメとは侮れないほどに、背景の時代考証はしっかりとしており、忍者が実際にどのような道具を使っていたのかや、きり丸が戦災孤児であるなど、漫画の舞台である室町時代がどのような世界だったかを分かりやすく描いています。

これは騒兵衛氏が事細かに時代背景などをを調べ上げた上で描いている作品であるからこそのクオリティと言っても良いでしょう。上級生がバレーボールをしているなど、時代的にありえない部分は、子供にも楽しんで貰うためのエッセンスであり、原作では「嘘やで」と堂々と明記しています。

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室町の庶民文化の勉強にはうってつけ
投稿者犬養2008年2月10日
形式: コミック
初期の絵柄は40巻を超えた現在とは大分違いますが、落乱特有のギャグの調子は一貫して面白いです。落乱を読めば、尼子先生がとことん勉強した上でこの漫画を手掛けていらっしゃると言うことがわかるはずです。
室町時代の忍者の歴史のみならず、その時代背景や文化の描写は素晴らしく細かく書き込んであります。多少現代の物が出てくる場面はありますが、それは飽くまで現代の子供達の理解を手助けするためのものなのでしょう。とにかく私は落乱の歴史的要素のレベルの高さを高く評価したいです。

某週間雑誌で連載している忍者漫画を読んでも忍者のことはまったくわかりませんが、この漫画は本当の忍者を教えてくれます。
人生の教訓も、沢山書いてありますよ。

忍者は実在したがスーパーマンではない

忍者そのもの実在してはいるものの、やはり謎の包まれた部分が多く、個人の範囲で見てみると、伝説止まりでその存在が謎とされている人物が多いのも事実です。

実在した忍者とは分身の術も、大きなガマを呼び寄せたりもできませんが、現実的に見てみると、その潜在的能力は凄まじいものであったということを思い知らせてくれます。

本物の忍者とはどのようなものだったのか、どのような忍具を持っていたのか、少しでも興味を持ってみれば、より一層忍者がどのような存在であったかを理解することができるでしょう。

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