太陽の寿命の計算方法・求め方・症状|式/人類/膨張/黒点

Small 36c80735 a9a9 468c 86b2 fcc1ced17f0a樽瀬川
重大事件 / 2018年01月13日
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太陽に寿命が来るとどうなるか

星の種類

生きとし生けるもの全てには「寿命」があります。生物ではなくとも活動にはエネルギーが必要で、そのエネルギーが尽きたり、壊れて動かなくなるまでの「寿命」があります。それは地球上だけでなく、宇宙空間にある星々も例外ではありません。

星にはいくつか種類があり、夜空に輝く小さな星々は、太陽のように輝く「恒星」です。そしてその恒星の周りを回っているのが惑星で、地球もその一つです。火星、金星、土星、木星は太陽の光を反射しているので、肉眼でも見る事ができる惑星です。水星も見えますが太陽に近すぎるため、日の入り直後と日の出直前の一瞬しか見る事ができません。

そして惑星の周りを回っているものが「衛星」です。月が明るいのは地球に一番近く、太陽の光を反射しているからです。実は人工衛星も肉眼で見る事ができます。飛行機との区別は「夕方か朝方に点滅せずにゆっくり動いていること」です。

星の誕生

星の一生については、いまだに研究段階です。寿命があるにしても途方もない時間がかかるので、その一生を人間が見守る事はほぼ不可能に近いでしょう。しかし広大な宇宙空間ではその痕跡を観測する事ができます。

まず宇宙には空気がないと言われていますが、「真空」というわけではなく、非常に薄く水素やヘリウムや細かいチリなどが漂っています。それらが集まって雲のようになっているものが「星間分子雲」です。

その中でチリとチリが結びつき、水素やヘリウムを引き寄せて大きくなっていきます。大きくなればなるほど引力が生まれて、チリや周辺の空気をさらに取り込んでどんどん大きくなって行きます。中心部は超高温となり、1,000万℃に達すると原始核反応が起こり太陽のような恒星の誕生です。ここまで約5000万年かかると言われています。

核融合で輝く太陽

生まれた恒星は、質量によって輝きが変わります。恒星には大きさによって「巨星」「矮星」に分けられ、さらに明るさによって「白色」「赤色」「褐色」に分けられます。太陽は「矮星」にあたり、恒星としては小さな星です。質量が高い星ほど貯めこんでいるガスが多いので白く輝きます。

誕生した星は、ため込んだ水素やヘリウムを使い、核融合を起こして輝きますが、太陽よりもっと小さな恒星は、核融合の元である水素やヘリウムを貯めこめずに明るく輝けず、茶色っぽく見えます。これを「褐色矮星」と言い、そのまま冷えて暗くなって行きます。恒星にも惑星にも当たらず、誰にも看取られずに静かに見えなくなって行きます。

うまく水素やヘリウムをため込んだ恒星は、「主系列星」と言われ、そのままエネルギーが尽きるまで輝き続けます。太陽と同じ大きさの恒星がエネルギーを使い切るには約100憶年かかると言われています。

寿命が近づくと膨張しはじめる

エネルギーを使い続けると、恒星はどんどん高温になっていき、膨張して真っ赤になります。この状態を「赤色巨星」と言います。太陽より大きな恒星はやがて自分の重さで潰れてしまい、「超新星爆発」と言われる大爆発を起こします。

この超新星爆発の瞬間を、望遠鏡のない時代に記録されたのは、わずか7件です。そのうち3件は日本の平安・鎌倉時代の歌人藤原定家が、陰陽師から聞いた「明るい星」の話として、自分の日記「明月記」で紹介しています。

太陽と同程度の大きさの恒星の場合は大爆発は起こしません。寿命が尽きた瞬間、外側のガスを放出し、どんどん小さくなって行って、やがて「白色矮星」と呼ばれる小さな小さな星になり、20億年かけてゆっくりと冷えていきます。

この状態で最も有名な星は、一番明るい星として知られる「シリウス」のそばに発見された「シリウスB」です。

太陽の寿命の計算方法・求め方

高校生クイズの問題

高校生クイズで、太陽の寿命を計算しなさいという問題が出ました。条件は「太陽が1秒間に放出するエネルギーを4×10^ 26(J)とする」「燃料となる水素は太陽の全質量(2×10^30(kg))の10%で、さらにその0.7%だけの質量がエネルギーに変換される」「現在、太陽が誕生してから46億年とする」というものでした。

これだけで数学が苦手だった人は匙を投げてしまいますが、考え方としては、まず太陽全体でどれくらいエネルギーが出るかを計算し、それが何年で尽きるかを計算し、そこから46億年を引くだけです。100億年で寿命が尽きるという計算になるので、残りの寿命はは54憶年ですが、それを数学的に考えると以下のようになります。

高校生クイズの計算式

太陽の寿命は光と熱のエネルギーの計算ですので、アインシュタインが導き出した数式、「E=mc²」になります。「エネルギー(E)=質量(m)×光速度(c)の2乗」です。

一秒間でできるエネルギー量(e)は「4×10^28(J/s)」で、エネルギー全体の質量(M)は2×10^30(kg))の10%のうち0.7%が使われるので「2×10^30(㎏)×0.1×0.007」となり、そこに光の速さの2乗(c²)「(3.0×10^8(m/s))^2」をかけます。するとエネルギー(E)は「1.26×10^46(J)」という事になります

太陽の寿命までの時間(T)は、Eをeで割って何秒で尽きるかを計算して年単位に直すので、「1.26×10^46(J)/4×10^28(J/s)=3.15×10^17(s)」=100億年となります。太陽の残りの寿命はそこから46億年を引いて54憶年となります。

太陽のパーツごとの寿命

黒点の寿命

太陽には「黒点」と呼ばれる部分があります。表面にポツンと見えるホクロのような点です。実際は黒点の部分も光を放っていますが、周囲より弱い光なので黒く見えます。

黒点の寿命は短く、すぐに消えてしまうものもあれば、1ヶ月以上もつ物もあります。大きなものはその分寿命も長く、肉眼でも観測できる事があります。史上最大級の黒点は、1989年3月に観測された物で、100億km2もあり、4ヶ月も残りました。

プロミネンスの寿命

プロミネンスは「紅炎」とも呼ばれ、太陽から噴き出る火柱です。皆既日食の時には肉眼でも見える事があります。

プロミネンスには、黒点と共に移動し、激しく形を変える「活動型紅炎」と、数か月に渡って形を変えずに安定して存在する「静穏型紅炎」があります。

太陽と地球の寿命

惑星の一生

恒星の一生とは違い、惑星の一生はわかっていません。惑星がどのように誕生するか、現在もさまざまな議論がなされています。現在主流となっている意見は恒星が誕生したばかりの頃、ガスとチリが円盤状に取り巻きます。これは「原始惑星系円盤」と呼ばれ、おうし座T型星が有名です。これがゆっくりと膨大な時間をかけて固まって惑星となると言われています。

地球を始め、太陽系の惑星も、太陽の誕生と共に生まれた時にできた、原始惑星系円盤の中で生まれました。そして惑星の寿命が尽きる時、どうなるかはわかりません。というのも、太陽系の他の惑星を見ればわかるように、地球のように緑あふれる星もあれば、火星のように砂漠の星もあり、木星のようにガスが集まっただけのぼんやりした星もあります。

「恒星」とは違い「惑星」というものに決まった形はないため、「惑星の一生」という概念も存在しません。

太陽の寿命が尽きたら、地球はどうなるか

太陽の寿命が尽きる時、太陽は一気に膨張し始めます。そしてまず、太陽に一番近い水星が飲み込まれ、金星を飲み込み、地球も飲み込んでしまうと言われています。飲み込まれなくても、太陽が膨張して近づいた熱で、地球上の全ての生命が死滅するでしょう。

太陽の寿命はあと56憶年ですが、その膨張は17億5,000万年後~23億年後に起きると言われています。その時が地球の寿命と言えるでしょう。

例え太陽の膨張から逃れられたとしても、今度は太陽がどんどん小さくなっていき、白色矮星となって死を迎えます。そうすると地球から光が消えて闇に覆われます。太陽がないので、月も見えません。どんどん冷えてしまい絶対零度の世界となるでしょう。

そして太陽の引力もなくなってしまうので、太陽系はバラバラになってどこかに飛んで行ってしまい、地球は宇宙をさまよう星となるでしょう。

太陽と人類の種としての寿命

人類はどこまで生きるのか

人類の「種」としての寿命を測る方法は、ありません。人類の文明が発達して、野生動物のように天敵に怯えるような事はなくなりましたが、自然の驚異や未知のウィルス、大量破壊兵器など新たな危機に晒されています。

人類の滅亡は10年後とも言えますし、今この次の瞬間にいきなり死に絶える事もあり得るでしょう。もしかしたらそれらを克服してもっと何千万年、何億年も存在しつづける可能性もあります。

しかし「生物」として一つの「種」の寿命が尽きる、つまり絶滅するのはどのくらいかというと、化石を見て予測する事ができます。絶滅する要因はさまざまですが、100万~1000万年と言われています。人類の誕生は現在は700万年前と言われているので、あと300万年後ぐらいまで「人類」として存在できると言えます。

太陽の寿命が尽きたら、人類はどうなるか

太陽の寿命が来たら、膨張するのは、何度も述べたとおですが、人類を始め地球上の生物・植物は全て、太陽の熱で死滅するでしょう。万が一、灼熱地獄を生き延びたとしても、後に続くのは絶対零度の極寒地獄です。

太陽の寿命が尽きる前に、人類は他の恒星系に地球と同じような星を見つけて、移住するための大きなロケットも開発しなければいけません。タイムリミットは17億年です。これだけ膨大な時間があれば、なんとかなるでしょう。

しかし、この地球を捨てるのは忍びない。何十億年の思い出の詰まった星を離れるのは寂しい物です。そこで地球ごと、太陽の膨張に飲み込まれない位置まで移動する方法や、寿命の尽きた太陽を交換する方法も議論されています。

太陽の寿命まで17憶年もあります。それまでに人類も寿命を迎え、新たな人類へと進化している事も考えられます。遠い未来に人類はどのような選択をするのか、非常に興味深い議論です。

宇宙の寿命

太陽の寿命が尽きると「白色矮星」となりますが、太陽より大きな恒星が寿命を迎えると「超新星爆発」が起きます。爆発が起こったら、チリとなって宇宙を漂うのですが、もっと大きな恒星が爆発を起こすと、「ブラックホール」になります。

ブラックホールは太陽の10倍ほどの重さの物が圧縮されたもので、とてつもない引力が発生し、周囲の星々を吸い込みます。その引力は光すら抜け出す事ができません。現在ある大きな恒星がすべて寿命迎えて、ブラックホールだけになってしまい、星の元も吸い込まれてしまうので、新しい星が誕生しなくなる、それが宇宙の寿命となると言われています。

そうなるのは10の100乗年後と言われています。英語では1グーゴル(googol)年ですが、日本語ではもはや表す単位がありません。日本語で最大の単位「無量大数」ですら10の68乗です。

太陽の恩恵を感じよう

太陽は、人類だけでなく地球上のすべての生命にとって、なくてはならない存在です。しかし太陽の恩恵を受けるのは生命だけではありません。海の満ち引きも太陽の引力のおかげですし、地球になかなか隕石が落ちてこないのも、太陽風が吹き飛ばしてくれるおかげです。

また、太陽の光は、一人一人のメンタル面にも影響を及ぼす事が明らかにもなっています。なにかと忙しい現代人ですが、ストレスで憂鬱になりそうな時は、太陽の光の下、太陽の寿命の事を思い出してみましょう。太陽の寿命に比べたら、人の一生のうち苦痛を感じる時間など一瞬の事と、少しは楽になれるでしょう。

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