ドギマギとは?使い方は?
ドギマギとは?
「ドギマギ」とは、不意をつかれたりして、とっさに適切な判断ができずにうろたえ、慌てふためく事です。
例えば、きっと誰もが学生の頃一度は経験のある急に発言を求められた場合です。
ふいに突然先生に当てられた場合には当然慌てふためきます。社会人になってからは、上司や取引先の相手から威圧感を出されたりしたら圧倒されてしまい、うろたえてしまいます。これらはまさにドギマギすると言えます。
他にも急に外国の方から道を聞かれ焦ったり、初対面の人とあまり会話が続かなくてどうしようもない場合にもドギマギするといえます。
恋愛におけるドギマギとは?
例えば、好きな人や気になっている相手に急に見つめられたり、不意に嬉しい言葉をかけられたりした場合、照れくさかったりときめいたりして平常心ではいれません。
そういった状態がまさにドギマギすると言えます。
また逆にメールやLINEで「こんなこと言ってしまってよかったかな」とか「ああしたらよかったかな」と思い込んでしまったり、返事がない場合など、とにかく不安要素が多く、どうしていいか分からずにあたふたしてしまう場合にも使われます。
相手別「ドギマギ」
憧れの先輩や上司の場合もあれば、後ろめたさのある相手の場合もあります。もちろん好きな芸能人やアーティストの場合もあります。どんな相手にもドギマギする状態は起こりうる事といえます。
恋愛の相手の場合は、前にも説明したようにトキメキと通ずるものがあります。後ろめたさのある相手の場合は、例えば嘘がバレてしまい問い詰められた時などにも使います。
また、急に威圧的な態度を相手にとられた場合にも、焦ってパニックになってしまい、冷静に判断はできなくなることがほとんどです。
好きな芸能人やアーティストに奇跡的にバッタリ会ったり、ふれあう機会があると尋常ではない緊張のあまり冷静に行動はできません。このような場合にもドギマギは使われます。
「ドギマギ」の類義語って?
「ドギマギ」とは慌てふためく事を意味するので、「あたふた」「どまどま」「周章狼狽」があります。「あたふた」はよく使ったり耳にする言葉なのでイメージしやすいです。
次に、「ドギマギする」の言い換えを紹介していきます。
一番イメージしやすいのが、「パニクる」です。「パニクる」や「パニックになる」は、いろんなシーンでよく使われる言葉ですが、これは「ドギマギする」と同じ意味を持ち、言い換えになります。
他にも「頭が真っ白になる」「思考が止まる」「しどろもどろになる」「ドキッとする」「心臓が縮み上がる」「動揺する」「気が動転する」など色々な言い換えがあります。
ことわざ「鳩が豆鉄砲を食ったよう」
このことわざの由来は、豆鉄砲を打たれても大した衝撃は受けないが、とても驚いて好物の豆が転がっていても気が動転してしまい、どうしていいかわからずにあっけに取られてしまうことです。
まさにこの状態が「ドギマギしている」状態と言えるので、言い換えることができます。
「ドギマギ」と「そわそわ」
「そわそわ」は浮かれるなどして落ち着かない事を言います。何か楽しみな事があったり、ワクワクしたりウキウキしたりと、いい意味で使われることが多いです。
「ドギマギ」はいい意味でもあまりよくない意味でも使うことがあるので、そこが違うと言えます。
「ドギマギ」を使った例
宮本輝/錦繍より
彼女は何か考えごとをしている顔つきでそのままぶらぶら歩きつづけて来て、行く手に立っている私に突き当たりそうになり、驚いて歩を停めました。 そして突然の出来事にどぎまぎしている私をまっすぐに睨にらみつけてきました。 同じクラスにいても、私たちは一度も口をきいたことがありませんでした。http://yourei.jp/%E3%81%A9%E3%81%8E%E3%81%BE%E3%81%8E%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B
皆さんもこのような体験は一度は経験あるのではないでしょうか。
「ドギマギ」は死語?
まず、死語というのはどのようなことを言うのでしょうか。
死語とは「すでに使われなくなった言葉である」とあります。
その時代ごとによく使われる言葉や、流行語がありますが、いつしか使われなくなった、または誰も使わなくなった言葉が死語にあたります。
「ドギマギ」はよく使われた言葉や流行語ではなく、日常的にはあまり使うことはなくても、聞いたら何となくその意味や状況は伝わります。既に使われたくなった言葉でもなく、最近の若者でも意味が伝わるのであれば、死語とは言えないのではないでしょうか。
「ドギマギ」は方言?
「ドギマギ」とは、焦り、うろたえる様子を表現した擬態語になります。辞書にもきちんと掲載されており、どこどこの方言とは掲載されておらず、さまざまな書籍などでも引用されていることから考えても、全国共通の言葉にあたると言えます。
ここ最近では「パニクる」という名刺を動詞化した言葉が使われていますが、こちらも状況的には「ドギマギ」と似ており、全国共通の言葉にあたります。
「ドギマギ」の由来って?
前項でも書いたように、「ドギマギ」とは、焦りうろたえる様子を表現した擬態語です。擬態語や擬音語の総称を「オノマトペ」と言いますが、「ドギマギ」もこのオノマトペの一種といえます。
擬音語というのは、物や声などを描写した言葉を意味します。そして擬態語というのは、状態や心情、本来音のしないものを音として表現したものを意味します。
「ドギマギ」も擬態語となり、本来なら音のないものを表現した言葉になるので、明確な由来はありません。
この「オノマトペ」ですが、外国語に比べて日本語はかなり多いと言われています。
またかなり古くからあり、「万葉集」などの書物の中にも見られます。
英語で何ていう?
英語では、embarrassed、disconcert、upsetなど、さまざまな言い方があります。
直訳すると、「恥ずかしい」や「狼狽する」となります。
例えば、恥ずかしさからのドギマギする場合には、「恥ずかしい」という意味を持つ「embarrassed」を使います。逆に、周章狼狽の場合には、「うろたえる」という意味を持つ「disconcert」を使います。
ドギマギを楽しんで
あまり頻繁に使う言葉でもないので、聞いたことはあっても明確な意味や状態を説明できる方は少ないのではないでしょうか。今回は色々な角度から深く掘り下げて考えてみました。今までよく分からなかったという方も理解していただけたのではないでしょうか。
ドギマギすることは決して悪いことではないので、万が一その状況に直面してしまっても落ち着いて、また楽しんでその状況を乗り切っていきましょう。