人望がある人の特徴・ない人との違い・診断チェック項目

「色々な人に好感を持たれ、他の人から悪い評判を聞かない人」そんな人があなたの周りにもいるのではないでしょうか。このような人は周りから「人望がある」「人望が厚い」と評され、多くの人にその存在を認められています。

あなたが考える人望に厚い人物像とはどのような人でしょうか。また、あなた自身が人望のある人物を目指したい場合、どのような行動を心掛けることでそのような人物像に近づいていけるでしょう。

今回は、人望があると言われる人達の特徴を踏まえて、人望がない人達と何が違うか、あなた自身が人望を得たい場合、どのように振る舞えば良いのかなどを追っていきましょう。

周囲から人望があると評価される人には、性格や普段の行動などにどのような特徴が見られるのでしょうか。人望がある人に見受けられる特徴をいくつか挙げていきましょう。

自分の目標のみならず、他の人や社会のために努力を惜しまない人は魅力的です。一筋縄ではいかないことや時間がかかることに敢えて取り組み努力する姿は、周囲からの人望を集めることに繋がります。

このような行動を自分の損得を考えて行うのではなく、とりたてて意識をすることなくスムーズに行える人ほど人望に厚い人物と評されることでしょう。

大なり小なり自分のやり方で成功を収めた人は、行動に実績を伴うことで立ち居振る舞いに自信が生まれます。成功実績と自信がある立ち居振る舞いで周囲の人々を納得させ、人望を培っていくことができます。

いきなり大きな成功を収めることは難しいですが、大きな成功に向けて小さい目標を設定し、努力を積み重ねていくことでより厚い人望を得ることに繋がるでしょう。

成功を多く収めて一定の自信を得ても、それにおごらずに自分のスタイルや初心を忘れない姿勢は人々の尊敬と人望を集めます。大きな成功を経験したり、良い成果が重なっていくと達成感から天狗になったり驕慢な態度を取ることも少なくないでしょう。

「勝って兜の緒を締めよ」と言いますが、成功経験や周りの評判の声に踊らされず、常に自分のペースを乱さず、自分の行動を反省できる人こそ人望に厚い人物と言えるでしょう。

目標や物事に対して一貫性がある人は、「常に初心である」「ずっとその姿勢を崩さない」という気持ちで行動しています。言うことが聞くたびに変わったり、最初の頃と方針がズレていたりする人に深く信頼を寄せることはないでしょう。

物事を始めた頃と常に同じ気持ちやモチベーションを保ち続けるということは、実はかなり難しい行いのため、そのような人には自然に信頼と人望が集まります。

「周囲の誰に尋ねても悪い印象がなく、有事の際には頼りになるというイメージ」が強いのが人望のある人ですが、その逆の人となりの人もいます。それが「人望がない」「人望が薄い」と言われる人です。人望が薄いと言われる人たちは、人望がある人たちに比べてどのような行動や振る舞いをしているのでしょうか。

また、人望がある人が常に心掛けていることで、人望がない人には欠けていることなど、その違いは何なのでしょうか。いくつか例を挙げていきましょう。

人望が厚いと言われる人は、常に努力する姿勢を持ち、物事を前向きにとらえようとしています。成功経験があっても決して威張らず、謙虚な姿勢を崩しません。周囲との和を大切にし、自分のことばかり考えて行動しないよう常に気配りをしており、約束事や決まり事を守ることを心掛けています。

人望が厚い人は、このように他者や周囲を優先し、自分は惜しまず努力をしつつも、それを自慢しないというスタンスを保ち続けています。

人望が薄いという評価の人は、人望が厚い人とほぼ逆の行いを繰り返す傾向にあります。また責任感が薄いため、自分で自分のそういった行動に自覚がなかったりします。基本的に自己中心的に考えるため、良かれ悪しかれ自分の考えを他人に押し付けたりしがちです。

自分の気分で物事に取り組み、成果が思い通りでなければ感情を爆発させたりと不安定な部分が多く見受けられます。周囲の人は、実績も乏しく不安定な人を頼りにはしないため、そのような行動を繰り返すことで人望を失っていきます。

人望が厚い人の特徴についていくつか例を挙げてきましたが、現在のあなたの行動や普段の立ち居振る舞いは人望がある人の行動に当てはまっているでしょうか。ここでは人望があると言われる人の考え方や実際気をつけている行動について挙げていきます。

普段のあなたの行動パターンに照らし合わせて、考えていきましょう。

人望がある人は、常にポジティブ思考で物事を前向きに考えており、普段の発言も「次があるから大丈夫」「これも経験だから」などとポジティブなものが多く見受けられます。周りからみて、ポジティブで自信があり、マイナス的な発言をほとんどしない人は、大変頼りがいがあり人望に厚い人物と言えます。

ネガティブな考え方にとらわれマイナスな発言を繰り返しがちな人は、とりあえず「否定的な意見を声に出さない」ということから始めて、周囲に不安をまき散らさない努力を心掛けましょう。

「これは面倒な仕事」「絶対時間がかかる問題」という物事ほど、人が必要であり周囲に影響が大きい問題であったりします。そのような「厄介だけれど、誰かがやらなければならないもの」に敢えて積極的に取り組む、またその姿勢を見せる人には大きく人望が集まります。

面倒なことや厄介な問題に見て見ぬふりをせず、率先して取り組むことで周囲の羨望を集め、人望を高めていくことに繋がります。

約束を守るという行いは、約束を交わした相手を尊重する行為です。どんなに小さな約束でも必ず守ることで、相手の信頼を深め、「あの人は必ず約束を守る人だ」という周囲の評価に繋がり厚い人望へと続いていきます。

反対に、どんなに日頃努力を重ね、周囲への気配りを忘れないようにしていても、約束を守れない人には信頼は生まれず、人望も集まらないでしょう。相手が約束したこと自体忘れてしまったような些細な約束でも、忘れず果たそうとするあなたの姿に、周りの人は魅力を感じ信頼を覚えます。

頼りがいのある先輩や上司、人当たりの良い同僚や友人などを見ていて「自分も人望を集めて、頼られる人間になりたい」などと考えたことはありませんか。あなたの周りの人望がある人たちはどのようなことに気を付けているのでしょうか。

人望がある人物像に近づくために、あなたが普段の行動でどのような工夫をすれば良いかを考えていきましょう。

人望がある人は、常に周囲に気を配っています。もちろん「人が喜ぶことを率先してやろう」と意識していますが、それと同じくらい「人の嫌がることをしないように気をつけよう」という行動を心掛けています。

そのため、周囲とコミュニケーションを図ることに時間を費やし、人の意見を柔軟に取り入れ、努力を認めてもらいたい人の努力を認め、苦労を労ってほしい人の苦労を労うよう努めます。

コミュニケーション能力を鍛えることで、他の人や周囲の状況へ理解を深められるようになり、周りもあなたへの理解を深めてくれるようになります。「自分の話を聞いてくれる人」「理解してくれる人」と評価を受けることで、「信頼できる人」としてのあなたへ人望が集まっていきます。

「本当はやりたい仕事ではなかった」
「実際にやってみたら思っていたよりうまくできなかった」

などと、物事が自分の思惑から大きく外れると、感情が表に出てしまうことがあります。感情があまりに表情や行動に現れてしまうと、周囲に迷惑がかかります。

「すぐ感情を出す＝自分で自分のコントロールがうまくいっていない＝仕事をきちんとコントロールできているのだろうか」という周囲の不安に繋がり、人望を大きく損なう事態にも繋がります。

上手に気分転換を取り入れたり、周囲と相談できる環境を作って、必要以上に感情を挟むことなく仕事や作業に取り組めるよう工夫を図ることも大切です。

あなたが人望が厚い人と評価されるには、普段の行動や振る舞いでいくつか気をつけるポイントが存在します。与えられた仕事や自分で決めた目標に向けて努力することはもちろんですが、対人関係において特に気をつけたいことが「相手に誠実であること」です。

誠実とは「人や物事に真心を持って接すること」です。人望が厚い人は、どんなに小さな約束も守り、相手の身になって話を聞き、自分の悪いところを認めて反省できる人です。人望がない人は、常に物事を自分中心に考えるため、人に対して誠実な姿勢を取れず、小さい嘘を重ねたり約束したことが守れなかったりします。

人望が欲しいから、というだけではなく、常に相手の身を自分に置き換えて考え、「自分だったらこうしてもらえたらありがたい」という気持ちで行動することの積み重ねが大切です。

「人望とは何か」「人望を得るとはどのようなことをいうのか」という点について書かれている書籍を紹介します。

アメリカで半世紀に渡り読み継がれている「人望が集まる人の考え方」という本には、「より良い人間関係を築くためにはどのような態度で人と関わっていけばいいのか」というテーマにしぼって、心理カウンセラーである著者、レス・ギブリンが人間の深層心理をもとに人間関係を構築するコツを書いています。

「人望を集めている人は物事をどのようにとらえて行動しているか」が、詳しく書かれており、この本を読むことによって人間の考えるパターンや習性を知り、それらを活用することであなたがより人望を得るための足掛かりを得ることができるでしょう。

「人望に厚い人物になりたい」と急に思い立っても、人望とは毎日のあなたの態度や行動の積み重ねで集まるもので、すぐに評価として現れるものではないでしょう。仕事の目標など、自分で決めたことに対して前向きな姿勢を崩さず、努力し続けることも大切ですが、それと並行して周囲の人間関係に意識を向けることが重要です。

自分がやりたいことばかりではなく、相手や周囲がしてほしいこと、自分がしてもらったらありがたいことなどを自分の身に置き換えて考え、実現に向けて行動することが大切です。自分がしたいこと、相手や周囲がしてほしいと考えていることのバランスを常に念頭に置き、お互いが良い形で関わり合える関係を模索していくことが、周囲からの人望を集める第一歩と言えるでしょう。