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緊張しない方法・ほぐす方法・和らげる方法・眠れない時の対処法

緊張はどうやって起こる?

大勢の人の前で何かを披露する時や、何か大きなことに挑戦する時などに、全く緊張しないという人は少数でしょう。緊張が高まると、冷や汗が出たり手や声が震えてしまったりします。

緊張は、自律神経が乱れることによって起こります。人間の生命を維持するための大切な機能の1つが自律神経です。循環器・消化器・呼吸器などの活動を調整するために、24時間自分の意思とは関係なく働き続けています。

自律神経には、体が活動する時や昼間に活発になる交感神経と、安静にしている時や夜間に活発になる副交感神経があります。

交感神経が活発になりすぎると、意欲・不安・恐怖と深い関係のあるノルアドレナリンの分泌が過剰になり、アドレナリンが生成されます。「攻撃ホルモン」と呼ばれる神経伝達物質の1つであるアドレナリンは、心拍数や血圧を上げ緊張状態を引き起こします。

緊張しない方法とは?

緊張は、自律神経のバランスが崩れ交感神経が優位に立っている状態です。直接自分でコントロールすることはできません。しかし、間接的にならコントロールすることが可能です。

相手の日常生活を考える

例えば、会社で大勢の前でプレゼンをしなければならない時、上司をはじめ皆が自分を注目していると考えるととても緊張します。そのような時は、頭の中で相手を必要以上に大きな存在と考えてしまっていることが多いです。

人間は99%同じです。1%は見た目や肩書きの違いなどで、そこを見れば自分との差を感じてしまいますが、残りの99%を見れば自分と何も変わりません。

緊張しそうだと感じたら、相手の日常生活を想像してみましょう。特に、1人で家にいる時の状況を想像します。偉そうな上司も自分と同じことをやっていると考えると、緊張は薄れるでしょう。

失敗した場合を考える

失敗したらどうしようという考えばかりが頭の中を駆け巡っている時、人は緊張します。

一度、失敗したらどうなるのかを徹底的に考えてみましょう。失敗したらどうなるのかを実際に考えている人は少なく、先が見えていないために必要以上に失敗を恐れて不安が強くなってしまっていることがほとんどです。

冷静に考えてみると、少しくらい失敗してもそれほどダメージを受けることはなく、悪影響が出ないことに気づきます。対処法がたくさんあることにも気づき、緊張することが少なくなるでしょう。

トレーニングをする

ボイストレーニングや筋力トレーニングで緊張するのを防ぐことができます。

緊張すると、声が震えてしまうことがあります。声が震えたらどうしようと考えると、その分心配が増えて余計に緊張してしまうことになります。その心配は、ボイストレーニングで払拭することが可能です。

プロの歌手は、どんなに緊張してもステージ上で声が増えることはありません。それは、安定した発声を身につけているためです。一般の人ならば、初歩的なボイストレーニングで十分な効果が得られるでしょう。

同じように、スポーツ選手も競技中に手が震えることはありません。それはフォームや姿勢をキープする筋力があるからで、筋力トレーニングで身につけることができます。

1日5分間でも、起立の姿勢や背筋を伸ばして座った状態を保つ訓練を行いましょう。緊張からくる手の震えを改善できるでしょう。

緊張をほぐす方法とは?

意識して気分を変えたり、騙されやすい脳の仕組みなどを利用して、緊張をほぐす方法があります。

気分を盛り上げる

本番の前にハイテンションな音楽を聴いたり、友人とハイタッチなどをしたりして気分を盛り上げましょう。気分が盛り上げると気合いが入ります。

交感神経が活発になり、心拍数や体温が上がった状態という身体的特徴は、緊張と気合いは同じです。これは、交感神経が活発になると放出されるアドレナリンが、闘争や迷走するための脳内ホルモンだからです。闘争を選べば気合いが入り、迷走を選べば緊張します。

緊張を気合いに変換するためには、気分を盛り上げることが有効です。脳内に巣くっていた不安が減少し、期待が膨らみます。

手を握ってもらう

手を握ってもらうことは、緊張をほぐすのに即効性が高い方法です。特に、両手を包み込むようにして握ってもらうと高い効果を発揮します。ただし、心から信頼できる相手や尊敬できる相手に握ってもらうのでなければ効果はあまりありません。

自己暗示を変える

人は緊張する時、無意識に「やばい」「どうしよう」などのマイナスな言葉をつぶやいたり、頭の中で繰り返したりしてしまっています。それを「最高だ」「いい感じ」などのプラスの言葉に切り替え、脳を高揚モードに切り替えましょう。

「緊張しない」「緊張するな」などの言葉も「今は緊張している」という自己暗示になってしまい、逆効果になります。「だんだん落ち着いてくる」「大丈夫」などのリラックス状態へと導く良い自己暗示をかけるようにしましょう。

鏡の前で笑顔を作る

本番の前に、トイレの鏡の前などで笑顔を作ってみましょう。リラックスした表情を先に作ることで、自然と幸せな気分になり緊張がほぐれます。これは、表情を先に作るだけで気分がそのように変わるというフェイスフィードバックを利用した方法です。

緊張を和らげる方法とは?

自律神経の乱れを間接的に整えることにより、起きてしまった緊張を和らげる方法があります。

首を冷やす

緊張は、交感神経が活発になっている状態です。ですので、首を冷やしブレーキとなる副交感神経を活発にさせることで緊張を和らげることができます。冷たいおしぼりを使ったり、冷感スプレーを吹きかけるなどして首を冷やしましょう。

足を温める

上半身は温かいのに手足の先が冷たいと、温度差を埋めようとして自律神経が乱れ、体が緊張してしまうことがあります。

足は第2の心臓と呼ばれています。足首を温めると、全身に温かい血流が回り体内の温度が一定化します。それにより緊張が和らぎます。足湯や足用の毛布などで温めるのがです。

緊張して眠れない時の対処法は?

通常、夜になると副交感神経が優位になるため脳と体が睡眠モードに入ります。しかし、翌日に大事な予定などを控え緊張していると、交感神経が優位になりいつまでもリラックスできない状態になってしまいます。寝不足にならないためには、どのように対処したら良いのでしょうか。

部屋の照明を暗くする

部屋の照明は、早いうちから暗めにしておきましょう。明るいと、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌が抑えられてしまいます。

強い光や音の刺激なども交感神経を優位に立たせる原因になりますので、テレビ、パソコン、スマートフォンの照度や音量などもできるだけ最低レベルまで下げることをします。

体温をコントロールする

人は、眠りに入る前に手足から熱を放出します。睡眠中に効率的に脳と体を休めるために、体温を急激に下げる必要があるからです。この仕組みを利用し、体温の上げ下げを意図的に行うことで緊張を和らげて眠りに入りやすくします。

体が火照っている場合は、ぬるま湯もしくは冷ためのお風呂の入りましょう。エアコンや扇風機、冷感枕、氷枕などを使用しても眠りやすくなります。

体が冷えている場合は、就寝の2時間ほど前に熱めのお風呂に入りましょう。就寝の1時間ほど前に足湯に浸かるのも効果的です。眠る前に温かい飲み物を飲むと、より効果が増すでしょう。

難しい本を読む

緊張して眠れない時には、難しくて退屈に感じてしまう本を読むのもです。

脳はストレスを感じるとβエンドルフィンという神経伝達物質を分泌し、ストレスを排除しようとします。βエンドルフィンは脳内麻薬と呼ばれており、鎮痛効果があると共に高揚感や幸福感などももたらします。

緊張する時にツボは?

ツボ押しは、体中に通っているさまざまな神経を刺激することによって、自律神経や心の乱れをコントロールする方法です。緊張する時に刺激すると効果を発揮するツボは「合谷」と「神門」というツボです。

合谷(ごうこく)

手の甲を上にした時に、親指と人差し指の骨の付け根に位置するツボです。ちょうど骨が親指と人差し指に分かれる点です。逆側の手の親指を合谷のツボに当て強めに押しましょう。左右の手で30回ほど行うと、緊張を和らげる効果が現れるでしょう。

神門(しんもん)

手のひらを上にした時に、手首の小指側に位置するツボです。小指の付け根からまっすぐ下りてきて、手首のいちばん端にあります。手首を掴むようにして、逆の手の親指でちょっと痛いくらいの力で押しましょう。30回ほど行うと効果が現れるでしょう。

緊張してあくびが出る時の対処法は?

あくびは、脳の働きのオンとオフが切り替わる時に起きることが分かっています。特に、覚醒状態から眠くなった時、退屈な気分になった時に起きます。しかし、すぐに眠ることが可能な状況では、あくびは出ることなくすんなりと眠ってしまうことが多いです。

あくびは、授業中や会議中など眠いけれど寝てはいけない、退屈だけど耐えなければいけないという場合に出ることが多く、リラックスしたので元に戻ろう、覚醒しようと脳が頑張るサインであると考えられています。

緊張した時にもあくびが出ます。この場合は、あまりにも緊張してしまったので、脳が通常の状態に戻ろうとしていると考えられます。このような時「あくびをしないように」と考えるのは逆効果です。「笑顔で話そう」など具体的な行動のイメージをすると、あくびを抑えられるでしょう。

緊張してトイレに行きたい時の対処法は?

緊張してトイレが近くなった経験は、誰でもが持っているのではないでしょうか。

緊張すると、脳に強いストレスがかかります。そのせいで、排尿の指示を行う排尿中枢が麻痺してしまったり、過敏になってしまうのが原因です。この場合、水分をあまり取らないようにしても効果は低いです。緊張をほぐす方法や和らげる方法などを実践し、脳を落ち着かせるのが良いでしょう。

緊張しておならが出そうになる原因とは?

会議中におならが出そうになって、なぜだろうと不思議に感じた人もいるでしょう。緊張して脳がストレスを感じますと、ダイレクトに腸に伝わります。その結果、腸の働きが弱くなり便秘や下痢が起きてしまいます。

また、ストレスが多い人は無意識に空気をたくさん飲み込んでしまう傾向にあります。おならは成分の7割が口から入った空気であるため、緊張をしやすい人ほどおならが出やすいです。

プレッシャーから上手に開放されよう

緊張は自律神経の乱れで起こりますが、間接的でならコントロールすることが可能であることが分かりました。いくつかのコントロールの方法をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。

緊張は、誰にでも当たり前に備わっています。特に、物事を完璧に成し遂げようとする人に多く見られます。少しくらいの失敗は仕方ないと考える癖をつけて、プレッシャーから上手に解放されましょう。

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