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天涯孤独の生き方・老後・天涯孤独の芸能人・保証人はどうするか

天涯孤独の生き方

天涯孤独とは、身寄りがなくひとりぼっちであるさまのことです。また、故郷を遠く離れてひとりぼっちで暮らす様を言います。特殊な境遇ではあるものの、誰にも起こりえることです。

親戚づき合いが皆無の両親が急死して、あなたが一人っ子の未成年だったり未婚であれば、突然「天涯孤独」の身になることもあります。また、生涯独身貴族で独り身を謳歌していた人も、親が亡くなり兄弟もおらず、親戚縁者との関りがなければ「天涯孤独」いうことになるでしょう。

「天涯孤独」は連帯保証人が必要な結婚、就職、結婚、入院で苦労することになるでしょう。連帯保証人も若いうちは友人が引き受けてくれるますが、友人が家庭を持ち自らも年老いた時は、連帯保証人を断るケースも増えてきます。

ケースワーカーに相談し、信頼できる保証人を立ててもらうことも可能です。ただ、残念ながら天涯孤独を狙った詐欺まがいの会社も存在するので、慎重に利用しましょう。

天涯孤独の老後

老人ホームに入るのも、一般的には身元引受人や保証人が必要です。天涯孤独の人は若くて判断能力が正常な時から、自ら選んだ後見人と公証役場で契約しておくと安心です。

さまざまな事ができなくなった時に、後見人としての役目を果してもらうのが「任意後見」、判断能力が低下してきたら「法廷後見」になり、判断能力の程度によって「補助、保佐、後見」の3種類から家庭裁判所で決められます。

老後の後見人の役目は、資産管理、生活、医療、介護などに関する契約や手続きを代理で行うことです。「死後事務委任契約」を契約していると、施設で亡くなった時も一切を依頼できます。また、「公正証書遺言」で遺産の最終的な行方や処分方法を指示しておきましょう。

後見人は親族や知人でもなれますが、法的手続きや銀行手続きで手間どることが多いでしょう。独居や身寄りのない老人の増加から、保証人不要の施設も増えてきています。

天涯孤独の芸能人

天涯孤独の芸能人で、立派に活動されている方をご紹介します。

川嶋あい

川嶋あいさんの出生時に実父は行方不明になり、実母は三歳で他界します。その後、乳児院に預けられた川嶋さんは、建設会社を経営する義父母のもとに養子として迎えられますが、この義父母も、川嶋さんが10歳、16歳の時に病死しています。幼くして二度も両親を亡くすという経験はなかなかありません。

しかし積極的に路上ライブを行い、「I WISH」や「明日への扉」など今も歌い継がれる曲を生み出します。自身の体験からチャリティー活動にも積極的に参加しており、エチオピアやアフリカ、カンボジアの学校建設を支援しました。

2度も天涯孤独になるという想像を絶する悲しみを乗り越えて、前向きな活動を続ける川嶋あいさんに勇気づけられる天涯孤独の人も多いのではないでしょうか。

天涯孤独の保証人

天涯孤独の人の保証人について紹介します。結婚・入院と就職に分けて記載しています。

結婚・入院

天涯孤独で困るのが、就職・結婚・入院の保証人です。結婚に関しては、金銭が発生するわけではないので、上司、恩師、友人が保証人に頼めば、婚姻届けの保証人の欄を簡単に書いてもらえるでしょう。よほど家同士の結びつきが必要な結婚でなければ、あなたの人となりに問題がないと分かれば、天涯孤独という境遇に理解を示してくれるケースが多いでしょう。

天涯孤独に人の入院も、厚生労働省より連帯保証人・身元引受人の欄が埋まらない人を治療拒否してはいけないという通達が出ており、症状が重篤な場合は、代理を引き受ける団体も存在します。詳しくは、「天涯孤独の人が入院した場合」において紹介していますので、参考にしてください。

就職

身元保証人についての対応は、会社によって全く違います。業種によっても全く違います。「就職位の身元保証人に関する法律」というのがあります。

これによると身元保証人の責任は、原則3年です。責任の内容は、あなたが会社に損害賠償責任を負う場合に、身元保証人が連帯して責任を負う制度です。

しかし、会社があなたを雇用するにあたり、あなたの人格等を検討して会社にふさわしいとして採用したということです。従業員の採用は、会社独自の判断に基づいて行うものなので、形式的な場合も多いでしょう。いずれにしても、会社に直接聞いてみることをします。

ただし、金融関係の場合は万が一の場合、損害を回収する財力のある血縁がいることを重視する場合があります。

天涯孤独は寂しいのか?

天涯孤独でも経済的に余裕のある若い人は、「お金も時間も自由に使えて自由」「寂しいと思わない」という考えの人もいます。

「人との関わりは最小限で良く、テレビや本、ネットがあれば娯楽も問題ない」「お一人様用の弁当や、ひとりでも気軽に入れる定食屋があるので一人で食事も苦ではない」「死んだら遺体や遺骨は福祉課が処理してくれて、無縁仏になればいい」と割り切っている人もいます。

しかし若い時は、身体も動き無理も効きます。パソコンやスマホがあればそれなりに楽しく暮らせますが、年を取るとやはり直に人に会って「お喋りがしたい」という気持ちが芽生えてきます。会話をすることが脳の活性化にも必要です。

生涯未婚率も高く、将来確実に独居老人が増えることが予想されます。今よりは色々なサービスや制度が充実しそうですが、独居老人の増加に追い付くかどうかは不透明なままです。ふだんから最低限の人付き合いはしておきましょう。

天涯孤独の人が入院した場合

天涯孤独の人が入院した時に困るのが保証人です。入院した時の保証人はどうしたら良いのかを中心に紹介します。

必ずしも埋める必要はない

天涯孤独の人がまず抱える難題に、入院時の書類に「保証人」を2名書かなければならないことが挙げられます。しかし、表向き書く場所があるというだけで、実は必ずしも埋める必要はありません。

病院には医師法19条1項の応召義務というものがあり、「診察に従事する医師は、診察治療の求めがあった場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。」と明記されています。この条項は、主に貧困で死亡時に支払いができないという人も当てはまります。

これに違反した場合は、最悪の場合は訴訟を起こされて医師免許はく奪ということにもなりかねないので、一般的な病院は、保証人が2名揃わないからといって入院や手術を拒むことはできません。公立病院で拒否されることはまずありません。

健康であることに越したことはありませんが、おひとり様の入院・手術は、基本的に可能なので、いざという時に慌てないようにしましょう。

病気やケガの具合が重篤な場合

病気の症状が重く命に関わるときは、どうしても連帯保証人が必要になってきます。病院側は「インホームド・コンセント」といって、患者が治療について納得いくまで説明する義務があります。患者の容体がによって医療行為の説明が不可能な場合は、その役割の代理を保証人に求められます。

そしてもしも死亡した場合、身元引受人が必要になります。支払いも本人死亡時は代理で行わなければならないので、連帯保証人は十分な支払い能力がある人が求められます。

どうしても見つからない場合は病院の相談員に話し、それでも解決できない場合は、法人の保証人サービスを探してみる必要があります。

心も体も弱っている時や重篤な状態では辛いので、元気なうちに行政書士などに相談しておくのも良いでしょう。遺言書作成や手術立ち合いなど、法的なことを除けば身元保証・身元引受人にかかる費用は一般的に6万円からとなっています。

天涯孤独の人はなぜ結婚しないのか?

天涯孤独の人は結婚に消極的な人が多いです。本人同士が良くても、相手の親から親がいないことを理由に信頼を得られず、反対されて別れるカップルも少なくありません。また天涯孤独の人の中には、児童施設で育って家庭を知らないという人もいます。家庭を持つことに憧れない上にマイナスのイメージを持つ人もいます。

しかし、あなたの人生と親の人生は別物です。また、良い伴侶に巡り合えたのに反対をされた場合は、できるだけ祝福されるよう認めてもらうための話し合いましょう。

勢いで結婚しても、その結婚生活が順調のうちは良いのですが、うまくいかない場合に帰る家もなく、離婚した場合は一人暮らしになります。

若いうちは自由で親の介護の心配もなく、独り身でも苦労は感じない場合もありますが、年をとってからのことも視野に入れたライフプランを考えることも必要です。

天涯孤独の人にサークル

天涯孤独な人向けの掲示板はネットでいくつかヒットします。そこで、気持ちを語り合ったりすることは良いでしょう。その中でサークルを見つける方法もありますが、顔の見えないやり取りに落とし穴があることは多々あります。

役所で置いているチラシの興味あるものに参加したり、習い事をしてみるのも良いでしょう。リアルな人間関係を避けていると、老後は寂しい物になりがちです。

既存の人間関係を大切にするのも重要です。定期的に連絡できる友人などは、離れていても誕生日にメッセージを送る、年賀状を出すなど最低限の付き合いは続けましょう。

定年後は、地域の役所の老人福祉課でサークルを紹介してくれます。月額千円~二千円なので複数入ると金銭的には安くはないですが、安心した仲間と出会える可能性が高いです。シルバーセンターに登録して働くのも、ボランティア活動することもできます。自分に合ったものを探しましょう。

天涯孤独の相談所

天涯孤独の人が、相談する電話相談所や団体について調べてみました。おひとり様を狙った悪質な相談機関などもありあります。残念ながら監督システムが発展途上なので、個人個人が見る目を落ちましょう。

よりそいホットライン

よりそいホットラインは、社会的に孤立してる人が増加している現状を踏まえて、悩みを聞き具体的な解決策を図ることを目的に、平成23年から実施されている電話相談事業です。24時間、365日、さまざまな悩みに個別対応した相談員が悩みに傾聴するだけでなく、情報提供や他機関への同行支援など、問題解決に向けた支援を行ってくれます。

若年層が利用しやすい「Moyatter」や、チャットルーム「もやもやルーム」などSNSを利用した相談も実施しています。

公益法人・NPO法人

おひとり様からお金を受け取って身元保証を請け負う団体があります。しかし業界大手の「日本ライフ協会」が、預かった金を職員の人件費などに流用して破産するという事件が起きました。病院や施設に入る際保証人になる他、緊急時の家財の処分、死亡後の葬儀などのサービスを156万円で提供するというものでした。

良い団体もありますが、身元保証サービス団体の監督するシステムが不十分な実態が引き起こした事件でした。

突然、配偶者をなくしてパニックになった人が慌てて契約を結ぶのは危険です。まずは、役所の老人福祉課などに出向いてみるのも良いでしょう。役所は金銭的に困っている場合、しつこく具体手的に訴えなければいけませんが、動かないことには始まりません。

天涯孤独は皆に起こりえる未来!その時に備えよう!

日本人の生涯未婚率は上昇の一途をたどっています。現在、男性の5人に1人が未婚ですが、このままいけば3人に1人が未婚と言われています。このままでは少子化はますます進み、独居老人の数は逆に増える一方です。

現在の日本では、結婚しなくても自由に過ごしたいという人と、結婚したくても収入が少ないので踏み込めないという人に分かれますが、これは深刻な問題です。

これからは、誰がいつ天涯孤独になっても不思議ではない時代がやってきます。その時に、今が良ければなんとかなるだろうと思っている人は危険です。自分の思うように動けなくなり、若い頃のように頭の回転や行動力が衰えた時に、どう暮らしていくのかライフプランを立てておく必要があります。

天涯孤独でも積極的に社会に関わり、若いうちから勉強して厳選する目が肥えていれば、有意義に過ごすことはできます。天涯孤独になっても困らないように、準備は怠らないようにしましょう。

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