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手続き記憶とは何か・記憶の種類|意味記憶/エピソード記憶

Author nopic iconrikaco
学習 / 2018年04月22日
手続き記憶とは何か・記憶の種類|意味記憶/エピソード記憶

手続き記憶とは何か?

手続き記憶とは何か・記憶の種類|意味記憶/エピソード記憶

手続き記憶とは、人が普段何気なく行っている記憶という脳の働きによって行われる記憶方法の一種のことです。記憶には短期記憶と長期記憶があるのですが、手続き記憶は、長期記憶に分類することができます。

長期記憶とは人間の永久的な記憶に関する記憶過程であり、時間特性を持った記憶であり、過去の経験や知識の貯蔵に関わる記憶過程であり、私たちが生活する日常生活における知識や経験を利用した活動を支えています。長期記憶は貯蔵容量が無限大であり、貯蔵された情報は呼び起こすのに時間はかかっても、かなりの時間失われずに記憶されているといわれています。

では、手続き記憶を含めた長期記憶には、どのような記憶方法があるのかご紹介していきます。記憶される方法を知って記憶力を高めることもできますし、日常生活にも多いに役立つことでしょう。

意味記憶

意味記憶とは、いつどこで何をしたというように、文脈情報を持たない一般的な知識に関わる情報のことをいいます。いろいろな研修結果から、この意味記憶に関することにおいて、私たちの知識はどのような構造で貯蔵されているのかという点に焦点を当て研究されてきました。

そして研究結果として、この意味記憶にはネットワーク構造があるということがわかりました。代表的なモデルとして、コリンズとキリアンによる階層的ネットワークモデルがあります。これは個々の知識は概念ごとに分類されており、そこからまた関係性によって他の言葉たちがリンクづけされています。

また、そこから言葉と言葉が矢印によって関連付けられてもいます。例えば動物を上位概念とし、そこから鳥や魚と関連付けられて、矢印によってカナリアやアヒルというように階層的に関連付けられています。

エピソード記憶

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エピソード記憶とは、言葉のとおりエピソードとして心に残っている記憶のことです。例えば、去年の春は好きな人とお花見に行った、というような過去の個人による記憶のことです。エピソード記憶は個人の記憶であるため、いつどこで誰とというような文脈を伴います。

エピソード記憶は、不思議なもので普段は思いださないようなことでも、その時と場所時間、季節、その時に感じた感情などがその時と同じになることで、ふと思い出してしまうことがあります。例えば、大好きな人と一緒に行った場所で一緒に食べた美味しかったお団子など、また違う日にそのお団子を食べたら、その時のことを思い出すことがあります。

そのようなエピソードに基づいた記憶をエピソード記憶といい、またこの想起される形はこのエピソード記憶の特性といえます。

宣言記憶

認知心理学では、学習は知識構造の変化または獲得として捉えており、知識がどのように表現できるかという知識表現の問題と、その知識の分類わけが重要となります。その分類分けにおいて知識を宣言的知識、手続き的知識としています。宣言的知識とは、事実や概念に関する知識で言語的に表現できるものを言います。

例えば、「日本の首都は東京です」や「手続き記憶とは心理学のお話です」といったようなことです。簡単に言うと、言葉にして相手に伝えられる知識のことを言います。

運動学習

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宣言的知識とは違って、すでにやり方を知っている技能のことであり、その技能学習における運動のことをいいます。この運動学習には3段階があり、技能は表現できるものと考えます。まずは認知段階において手続きの記述を学習する、そして連合段階において技能の達成法が実行される。最後に自動段階において技能は次第に早く自動的になる。

教習所で車の運転を習うことを想像してもらうと分かりますが、それを運動学習の3段階に当てはめると、まず教習所で講師から、アクセルやブレーキの位置ややり方を教わる、この時点で教えられた知識は宣言的知識といえます。次に受講者は、教えられたようにアクセルやブレーキを踏んでみる。

これを繰り返しできるまで練習する。この段階で、宣言的情報は手続き的情報へ変換されています。最後は体がアクセルやブレーキを使いこなすことができるようになり、この時点で手続きは自動的になっているということです。

学習における条件づけ

知識を付けるには、学習が必要になってきます。学習とは、行動心理学においては練習や経験の結果として生じる、比較的永続的な行動の変容過程であると定義されています。これは学習が生得的なものでなく、後天的なものであることを意味しています。そして学習は、心身機能のあらゆるとこで生じているのですが、これもまた分類されています。

学習分野を並列的に分類すると上記の運動学習、条件付け、言語学習、高次の学習、社会的学習があります。今回は、条件付けが明らかとなった研究をご紹介します。

古典的条件づけ

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古典的条件付けは、レスポンデント条件付けともいい、ロシアのパヴロフという研究者によって条件反射の研究です。

まず犬にある音を聞かせて、犬が音を聞いているのを確認します。そして、犬に肉粉を与えます。そうすると犬は唾液を分泌します。この手続き記憶を何回も繰り返し学習させます。やがて犬は、この音を聞くだけで唾液を分泌させるようになります。これは中性刺激が条件刺激として条件反応を起こした結果です。

オペラント条件づけ

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オペラント条件付けはスキナーによって提唱された概念で、道具を使った条件付けです。これは個体が環境によって自発的に行う反応をオペラント行動といい、このオペラント行動に基づく条件付けがオペラント条件づけです。

1つのボックス内の壁に水平のレバーとエサ皿がついていて、このレバーを押すとエサが出てくる仕組みになっています。ここに空腹のネズミを入れるとそうなるか研究した結果、ネズミはいろいろ探索行動をし、レバーを押すとエサが出てくることを学習します。このエサを与える手続き記憶が条件反応となっています。

手続き記憶の記憶の種類

手続き的記憶には、いくつかの段階または種類があります。上記でご紹介したように、手続き的記憶とは長期記憶の一種で、時間的にも永久的に覚えているような記憶です。その中で手続き記憶は、いわゆる技能に関しての記憶といえ技能と関連して記憶されるといえます。

4段階に分類された手続き記憶があり、意識的にアクセスしなくても自動的にアクセスでき利用することが可能であり、言語化することが困難であるという特徴もあります。

第1段階は、発音の聞き分けや単語の読みといった感覚的知覚過程における記憶、第2段階は記憶術や算数問題の解決法の技能といった記憶思考過程における記憶、第3段階はパソコンの操作や自転車の乗り方といいった動作運動過程における記憶、第4過程は会議での議論の仕方や結婚式の進め方など日常生活行動過程における記憶という段階があります。

これらは繰り返し練習において記憶され、半永久的に忘れることはありません。

手続き記憶の例

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手続き記憶の例として、車の運転やお箸の使い方、自転車の乗り方、語学学習、算数問題の解き方、料理の調理方法、洗濯のやり方、手紙の書き方、パソコンのやり方などたくさんあります。普段何気なくやっているやり方は、手続き記憶に基づいたやり方であるといえます。

自然と覚えているような記憶が作業的、または技能的である場合、それは手続き記憶といえるでしょう。体が覚えてしまっている、脳が覚えてしまっているということは、半永久的に忘れることはないということです。これは記憶力向上にも使えることですので、体に覚えてもらうのは良い方法といえます。

手続き記憶の活用方法

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上記でもご紹介してきましたが、手続き記憶を活用することをおすすめします。手続き記憶を活用して、技能習得や記憶力向上を目指すことが可能となります。段階はあるものの、日常生活におけることは、ほぼ手続き記憶を活用することができるのではないでしょうか。

第1段階の発音の聞き分けや、単語の読みといった手続き記憶の方法には、語学学習が向いているでしょう。これは年齢も関係なく実践できることですので、体で覚えて耳で覚えてしまうというやり方で語学力アップができるでしょう。

第2段階の記憶術や算数問題や俳句の作り方なども、一度覚えてしまえば忘れることはないのですから、解決方法を覚えてしまうというのが問題解決に早くたどり着く方法でしょう。このように手続き記憶を利用してうまく活用することができれば、記憶力で悩むこともなくなります。

介護

今の社会状況は超高齢化社会に向かいつつありますが、高齢者が増える一方で心配になるのが、記憶力の低下ではないでしょうか。

では、上記でご紹介してきました手続き記憶は、半永久的に忘れることはないとされていました。それは高齢者も同じなのでしょうか。この研究も、心理学界において高齢者の特性、心の行動や感情といった側面から研究されています。

では、加齢がどのような影響をあたえるのかというと、加齢による記憶力の低下は良く知られていますが、必ずしもすべての領域において低下するわけではありません。短期記憶は加齢の影響を受けにくいが、作動記憶は加齢の影響を受けやすいということが分かっています。

また、エピソード記憶も加齢の影響を受けやすく、最近過去の記憶がないとか、忘れっぽくなったというのは加齢の影響といえるでしょう。さらに、包丁の使い方やスポーツの技能などの手続き記憶は、加齢の影響を受けにくいとされています。

高齢者による事故

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例えば、高齢者による加齢からくる記憶力の低下として、ニュースでも良く取り上げられている車の運転事故があります。車の運転は手続き記憶として技能習得の分類には入るのですが、加齢によって記憶力の低下からブレーキとアクセルを間違えたとか、判断ミスなどがあります。

いくら技能習得で体が覚えているとはいえ、気を付けてても高齢になるとこういうことがあります。いつまで運転するのか家族で話し合いましょう。

看護

看護分野では、心理学における感情の変化や、認知心理学が扱うその他の機能などの研究も行われており、さまざまな認知機能の特性が明らかになってきています。その結果、高齢者の記憶力低下を理解する必要がある領域に応用されています。看護における高齢者の特性把握や、患者の記憶にまつわる病状の把握など記憶に関する領域はさまざまです。

手続き記憶の鍛え方

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手続き記憶は、作業的・技能的記憶に関連しているので、繰り返し練習が必要です。車の運転やスポーツにおいても繰り返し練習し、体に覚えさせるくらいまで練習しましょう。発音や語学においても、何度も繰り返し聞くことが大切です。そして、一つ習得したらそれに関連する言葉や技能を関連付けて、覚えるということも必要になってきます。

手続き記憶は、繰り返し学習と関連付けが重要になってきますので、それを利用していろいろなことを覚えることができますので、活用してみてください。小さい子どもがピアノをひくのも手続き記憶といえるのでしょう。小さい頃から手続き記憶を活用するのも良いでしょう。

手続き記憶をマスターして記憶力アップを

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今回は、手続き記憶についてと、手続き記憶に関連した認知心理学の条件付けなどをご紹介してきました。人は生まれてから学習を主にして知識の構築や、記憶を活かしながら日常生活を送っていることが分かりました。記憶にもいろいろな種類があり、年齢を重ねても記憶力を保持していく方法なども分かりました。

手続き記憶を利用しながら、生活に役立ててみてはいかがでしょうか。人間が持つ機能を存分に活用していきましょう。また、手続き記憶に関する研究はまだまだ行われているところです。今回ご紹介した手続き記憶に関しては、手続き記憶するやり方について学びました。

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