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三本締めの挨拶の方法・掛け声・やり方|結婚式/会社/一本締め

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マナー / 2018年04月26日
三本締めの挨拶の方法・掛け声・やり方|結婚式/会社/一本締め

手締め(手打ち)とは

三本締めの挨拶の方法・掛け声・やり方|結婚式/会社/一本締め

手締め、あるいは手打ちという言葉を聞いたことはないでしょうか。祝いの席や宴会の締めの際、代表者が「お手を拝借」との言葉のあとに皆で合わせて手を打ちます。それを手締め、または手打ちと言います。語源は「手打ちによって締める」から来ており、関西では「手締め」のことを「手打ち」と表しています。

手打ちとは、売買契約や問題解決の和解などが成立した証に、関係者一同が柏手を打つ事を言います。柏手には契約、和解、祝儀などの意味があり、神前の柏手同様に神霊に託して行う形とされます。

なお、手締めは地方によってリズムや回数などが異なり、大きく分けて江戸締めと大阪締めとに分けられます。なかでも江戸締めが最も基本的な形となり、全国的に広く行われています。

手打ちの起源

手打ちの起源は古く、日本最初の歴史書とされる古事記に国譲りの神話にあります。国譲りの神話で、天照大神から出雲の国を譲るように言われた大国主命(おおくにぬしのみこと)が、長男の事大主命(ことしろのみこと)に返答を委ねた際、柏手を打って了承したとあります。

これが手締め・手打ちの起源となり、「柏手を打つ=手を打つ(手締め)」に変化し、物事が上手くまとまったという意味合いで使われるようになりました。

音頭は誰が取るのか

手締めを行う際、音頭を取る人が必要になります。通常は主催者側の幹事や役職員などが掛け声をするべきもので、来賓の手締めはマナー違反です。本来手締めの意味は「行事を取り仕切ったものが、行事が無事に終了したことを協力者に感謝する事」なので、来賓者が仮に音頭を取る事を依頼されたとしても、断るのが礼儀です。

とはいえ、会社内の内々で行う宴会などの手締めの場合、楽しかった宴会を気持ちよく終わらせるためにも、指名されたら断らずに受けるべきでしょう。「私ではなく○○さんに」などともたもたして、せっかく盛り上がっている宴席の空気が悪くなってしまうよりは、潔く受けてしまいましょう。

手締めの種類

手締めとは物事が無事終わったことを祝い、皆で手を打って締めるために行うものと説明しました。ここでは、その手締めについてご紹介します。地域によって呼び方ややり方が変わるので、成り立ちやそのやり方などをご説明しましょう。

江戸締め

江戸締めには一本締めと三本締めなどがあり、江戸締めは全国的に広く行われ、最も基本の手締めの形とも言えます。

拍数は「3拍手・3拍手・3拍手・1拍手」というリズムとし、3拍手が3回で9(=九)となり、これは「九=苦」と言う意味もあります。そこに最後の1回を重ねることで、九に点を打ち「丸」になります。つまりは苦労して頑張った結果、すべてが「丸く収まる」という意味に繋がるとされます。

古事記においても手打ちと表すにもかかわらず、江戸では「手締め」と呼ばれるようになったのかは、当時の武家文化が関係しています。大名や武士が家臣や町人などの位の低い人たちを手討ちにしても咎められなかった時代、手打ち=手討ちに通じるとして縁起が悪いため、「手締め」が使われるようになったとされています。

江戸締めのやり方については後程ご説明します。

大阪締め

西日本では大阪を中心に大阪締めが広く行われており、また大阪では手締めの事を「手打ち」と言います。大阪締めは生国魂神社の天神祭で用いられた、囃太鼓に合わせた手締めの簡略化されたものが、現在の大阪締めになったと言われています。

大阪締めの一般的な流れはこうです。
1.「打ーちまひょ(打-ちましょ)」パンパン
2.「もうひとつせ」パンパン
3.「祝うて(いおうて)三度」パパン・パン

博多手一本

福岡県の博多では、「博多手一本」または「博多一本締め」という独自の手締めがあります。博多祇園山笠で行われるほか、福岡証券取引所の大発会や大納会、式典や商談の成立などで行われます。手一本には、「後日異議を唱えない」という含みがあります。

博多手一本の一般的な流れはこうです。
1.「よー」パンパン
2.「もひとつ」パンパン
3.「祝うて三度」パパン・パン
3.の「祝うて三度」を「よーさん」と省略されることもあるそうです。

博多手一本は、大阪文化を取り入れて独自に発展したため、大阪手締めに似ているのもそのためだそうです。

また、博多では手一本で締める際に「手一本で締めます」と言わずに「手ば入れます」と言います。これは「締める」と言う表現が「閉める」と同じに縁起が悪いと嫌われたため、いつでもお客を招き入れますという事で「入れる」に統一されたとの事です。

伊達の一本締め

伊達正宗ゆかりの手締めです。この手締めは三国一の武将たらんとする正宗の夢の実現の祈願をこめ、家臣たちが会席においてこの手締めを行っていたと伝えられています。「三国一」の3と1の調子で手拍子を打つ手締めで、「三国一」の三国とは、日本、唐土(中国)、天竺(インド)を指しています。

伊達一本締めの流れ
1.「よーお」パパパン
2.「よーお」パン

この伊達一本締めは、正宗の長女である五郎八姫の婚礼や、慶長遣欧使節のローマ出帆の際にもこの手締めで送り出されたと言われています。江戸時代以降は幕府に遠慮して、公には行われなくなったそうです。

三本締めほか手締めのやり方

上記では各地の手締めについてご紹介しました。ここでは、一般的に広く用いられている手締めについて、そのやり方をご紹介します。

一般的に最も有名なのが、「一本締め」「三本締め」「一丁締め」の3つではないでしょうか。これは江戸締めと呼ばれる、全国的にも広く行われる手締めになります。

なお、いざ手締めをと言う時に気が付けば「三三七拍子」になっており、何とも言えない空気になったという事はないでしょうか。お酒も入っているせいか分からなくなってしまい、稀に間違えてしまう人がいるようなのですが、これは手締めではなく応援団でお馴染みのリズムなので、手締めの際は注意しましょう。

三本締め

手締めの基本である「3・3・3・1」を3回繰り返し行うのが三本締めで、正式な手締めの形となります。一般的には祝いの席やおめでたい席、または公式行事などで行われる形です。

三本締め流れ
1.「いよーお」パパパン、パパパン、パパパン、パン
2.「合いの手」パパパン、パパパン、パパパン、パン
3.「もう一丁」パパパン、パパパン、パパパン、パン
4.「ありがとうございました」と唱和し、拍手で終わる

3回それぞれに意味があり、1回目はその会の主催者、2回目は来賓来客、3回目はその会自体、または出席できなかった人に向けたものとされています。

一本締め

一本締めと聞くと、「よぉ~」の掛け声の後にパンと1回だけ手を打つものと勘違いしている人が多いのですが、一本締めは「3・3・3・1」の基本のリズムを1回行います。

一本締めの流れ
1.「いよーお」パパパン、パパパン、パパパン、パン
2.「ありがとうございました」と唱和し、拍手で終わる

一丁締め

一本締めと間違われるのが一丁締めでしょう。これは、短気な江戸っ子が三本締めの略式である一本締めから、さらに最後だけを取ったものと言われています。何回も手を打つと周囲に迷惑をかけてしまうような場所などに向いており、自分たちだけではない部外者もそばにいる場合には、1回手を打つだけの一丁締めを行う場合があります。

手締めの省略したバージョンなので、披露宴や式典などの正式な場で一丁締めは非常識となるので行いません。

一丁締め流れ
1.「いよーお」パン
他の締めのように、最後の「ありがとうございました」の後の拍手は行いません。

ただし、一部の地域では一丁締めを一本締めと呼ぶ場所もあるので、「関東一本締め」と呼ばれることもあります。そのため、本来の一本締めか一丁締めなのか皆が混同しないためにも、音頭を取る人は「よーお、パンの一丁締めでお願いします」と言うように告げておくと、間違いはないでしょう。

三本締めと一本締めの違い

このように、基本のリズムを1回だけ行うのが一本締めで、これは正式な三本締めを簡略化したものになります。

一般的に、忘年会などの1年の締めくくりと新年の繁栄を願って行うのが一本締め、新年会など新年の始まりを願って行うのが三本締めです。

各手締めの使い分け

三本締めや一本締めなど、どんな場所どの場面で使うのがよいか、その使い分けについてご紹介します。

1.三本締め→公式・正式な行事、また主催者のみならず内外の関係者が多く集まるパーティーなど

2.一本締め→会社の新年会や忘年会、または歓送迎会などの単一組織内で行うような宴会、または中締めなど

3.一丁締め→居酒屋など、騒ぐことで部外者に迷惑をかけるような場面

なお、「万歳三唱」と言うものがありますが、これは祝い事おめでたい席、繁栄発展を祈る式典などで行われることがあります。

三本締めの由来

三本締めの由来はいくつかあります。

1.集団行事である祭りで協議がまとまると手打ちをします。手打ちは後日異議を唱えないという暗黙のルールがあり、揉め事が起こった場合でも両成敗となります。手を打つのは揉め事をおさめ双方の約束が成立した時であり、神様に証人になって貰うために神前で行う拍手の一種でした。これが転じて、自分と約束の相手、神様の分で三本締めと言う形となり、普及したという説があります。

2.歌舞伎や舞台終演の際に、出演者が左正面、右正面、中央正面の三方のお客に一礼ずつ行う「三方礼」と言う挨拶形式に倣い、お客様に1本、舞台関係者に1本、劇場経営者に1本と、関係したすべての人たちに感謝や敬意の意を表したという説があります。

3.鳶職人の行事で、開始する際に1本、その行事がひととおり終了した時に1本、さらに打ち上げの最後に1本の計3回、一本締めを行うという風習がありました。

本来は一本締め

本来、神事においては一本締めが正しいとされています。また、「九に点で丸く収まる」と言うのが手締めの基本なので、本来は一本締めが正式と言えるでしょう。

ところが、全国的に使われる公式な席では三本締めが正式とされています。これは、浅草三社祭から来ていると言われ、浅草神社では土師中知、檜前浜成、檜前竹成の3柱の神様を祀っており、それぞれの神に対して1本(合計3本)打ちます。そのため、浅草の三社祭では三本締めを行います。

また鳶職人の行事のように、行事の始まりに1本、ひととおり行事が終わったところで1本、懇親会などに入りめでたく全てが終了したところで1本、それぞれのタイミングで一本締めをしていました。それをすべて1回にまとめ、三方礼のように諸方を示し「皆々様ありがとうございました」と言う意味合いを含め、最後に1回だけ三本締めを行うようになったとも言われています。

三本締めの挨拶の方法

めでたい席などで三本締めを行う場合、挨拶をしてから実際に三本締めに入ります。挨拶は式の流れによって適度な長さで挨拶をしましょう。

挨拶の基本
「ただ今ご指名にあずかりました(1)の(2)と申します。皆様の益々のご発展と、ご健康を祈念いたしまして、(3)締めを行います。(皆様ご起立お願い申し上げます)ご唱和ください」

(1)会社名や肩書(親しい仲間内での挨拶なら省略)
(2)自分の名前
(3)三本締めおよび一本締めなど、手締めの種類

基本を踏まえて、ここでは各シーン別での三本締めの際の挨拶についてご紹介しましょう。

結婚式

三本締めの挨拶の方法・掛け声・やり方|結婚式/会社/一本締め

結婚式などのお祝いの席では、正式な手締めである三本締めを行うのが正しい形です。

【例1】
「本日はお日柄もよく、大変めでたい式を迎えることができました。僭越ながら、私○○が音頭を取らせていただきます。新郎○○さんと新婦○○さんの末永いお幸せと、ご両家の益々のご繁栄、そして本日参会の皆様のご健勝をご祈念申し上げ、三本締めを執り行います」

【例2】
「○○君、○○さん、ご結婚おめでとうございます。ふたりの末永い幸せと、○○家○○家ご両家の皆様、ご参列の皆様方のご健康、ますますの発展を祈念いたしまして三本締めをさせていただきますので、皆様ご唱和お願いいたします」

結婚式の場合、三本締めが終わったら「本日は誠におめでとうございました」という言葉で締めます。

会社

三本締めの挨拶の方法・掛け声・やり方|結婚式/会社/一本締め

会社の新年会などの宴席では三本締めを行います。歓送迎会の場合も正式には三本締めを行う場合が多いですが、最近は同じ組織内で行わうような宴会の場合、三本締めを省略した一本締めを行うようになってきました。

また、会社で多いのが「中締め」です。全体の締めではなく、店のコース時間の終了や一次会終了時などのタイミングに一区切りつけるのが目的です。宴会の途中でいったん区切りをつけるためもありますが、主に退席したい人たちへの配慮として行うケースがほとんどです。

新年会

締めの基本的な構成は、宴席を中断するお詫び、自己紹介、新年にあたっての抱負や目標を述べます。長めの挨拶であれば、その年の干支にちなんだことわざなどのフレーズを織り込むのもよいでしょう。

【例1】
「宴もたけなわではございますが、ここでいったんお開きにしたいと思います。本日はご多忙の中、○○会社の新年会に多数お集まりいただき、誠にありがとうございました。昨年よりわが業界も景気が上向きになってまいりました。このまま社員一丸となって邁進いたしましょう。○○会社の前途を祝しまして、三本締めを行いたいと思います」

【例2】
「皆様、本日はお忙しいなかをお集まりいただき、誠にありがとうございました。宴もたけなわではございますが、お時間が迫っておりますのでいったんここでお開きとさせていただきたく存じます。○○会社のますますの発展と、皆様のご活躍をお祈りいたしまして、三本締めを行いたいと思います」

忘年会

忘年会の挨拶の場合のポイントは、来年も頑張ろうという気持ちにさせるような、参加者が前向きな気持ちになれるような挨拶が望ましいです。基本は、忘年会の感想、来年に向けての抱負などを織り込むとよいでしょう。

【例1】
「皆様、本日はご参加いただきありがとうございました。普段会社内でなかなかコミュニケーションがとれないですが、本日の会でお話しすることができ、非常に良い時間を過ごすことができました。来年もまたこのメンバーで1年頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。それでは、三本締めで締めさせていただきます」

【例2】
「今日は目一杯楽しんでいただけましたでしょうか。ゆっくり休み、また来年も皆で力を合わせて会社を盛り上げていきましょう。当社のますますの発展を祈念して、締めの挨拶とさせていただきます。それでは、三本締めで締めさせていただきます」

歓送迎会

ポイントは、集まった人への感謝の言葉と、送りだす人への感謝の言葉、または入社した人への今後の激励やいっしょに頑張ろうという内容の言葉を盛り込みます。

【例1】
「ご指名にあずかりました◇◇と申します。本日は歓送迎会に参加頂き、誠にありがとうございました。○○部長、本当にお世話になりました。入社された○○さんも、一緒に頑張っていきましょう。本日はありがとうございました。それでは、皆さんの今後のご多幸をお祈りして、三本締めを執り行います」

【例2】
「宴もたけなわではありますが、これより中締めの音頭を取らせていただきます。今まで一緒に過ごしてきた○○さんの新たな門出の日となりました。はなはだ僭越ではありますが、○○さんの今後ますますのご活躍と、ご列席の皆様のご健勝を祈念して、三本締めを行います。それではご唱和ください」

三本締めの掛け声

本来は手締めの音頭を取るのはトップの勤めです。ところが、最近では来賓者に音頭を取る事を依頼することが通例となっています。

三本締めを行う際、「お手を拝借」の後の掛け声は「いよーお」という言葉を使用し、三本締めを始めます。これは、「祝おう」から転じた言葉なので、「よーお」ではなく「いよーお」と言う言葉を選びましょう。

ここで注意すべき点が、一本締めの場合は一丁締めと混同されがちなので、音頭を取る際にはそのことも踏まえた掛け声を心がけます。始まりのこのタイミングで「1回だけの一本締めでお願いします」や、「いよぉーパン、の一丁締めでお願いします」と言って音頭を取るとよいでしょう。

三本締めの合いの手

三本締めは手締めの中でも最も正式なものとされており、また祝いの席や正式な場などで行われるものです。そのため、結婚式や新年会などの祝いの席で行うのに向いています。

なお、三本締めは「3・3・3・1」の手拍子を3回繰り返すことになるので、合いの手を入れることで手が打ちやすくなります。また、三本締めは祝いの席で行うのに向いているという事から、皆で合わせて手を打つことで大いに盛り上がります。

一般的な流れはこうなります。
「いよーお」パパパン、パパパン、パパパン、パン
「よっ」「いよーっ」パパパン、パパパン、パパパン、パン
「もう一丁」「もう一本」パパパン、パパパン、パパパン、パン
最後に音頭を取っている人の「ありがとうございました」と言う言葉と共に拍手をして終わります。

きれいな手締めでキリッと締める三本締め

三本締めの挨拶の方法・掛け声・やり方|結婚式/会社/一本締め

以上の事から、三本締めは関係者などに物事が無事終わったことを感謝するために行われています。また、海外では手締めのようなものを行う習慣はなく、古くから日本にある風習であり、日本固有の文化でもある手締め。皆で威勢よく手を打つため、手締めの後は清々しい達成感もあります。

また、場面によっては単なる終わりだけではなく、「皆の心をひとつに気持ちも新たに次へと進もう」という気持ちも込められてもいるので、皆の手がきれいに揃えば気持ちもキリッと引き締まる効果があります。

皆で一斉に手を打つことの心地よさ、また祭りや宴席での楽しかった時間の余韻も含め、心に残る手締めを行いましょう。

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