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及びの句読点の位置・複数になるのか|公文書/法律/2つ/3つ

Author nopic iconみさちゅー
ビジネススキル / 2018年05月08日
及びの句読点の位置・複数になるのか|公文書/法律/2つ/3つ

及びの句読点の位置

あなたは、「及び」と句読点の正しい使い方をご存知ですか。ビジネスの場でよく聞きますし、ワードとワードをつなぎたいときに便利な言葉でもありますが、正しく理解していないと文書を作成するときや法律の条文解釈などに苦労します。また、句読点の位置についても文章を作成するときに迷うことが多いところです。

今回は、公用文を作成するときのルールをもとに、この「及び」を使うときの句読点の打ち方についてまとめました。「及び」と句読点の正しい使用方法を理解することで、さらにご自身のコミュニケーション能力などの向上を図りたいという方はぜひ読んでみてください。

そもそも「及び」ってなに?

「及び」は、名詞のワード同士をつなぐ接続詞です。ワードとワードをつなぐ接続詞ですから、「〜と」や「そして」という意味を表していると考えると良いでしょう。

また、法令用語でもあります。法令用語は、どんな人にも理解できるように作られている法律に使用されている言葉ですので、ビジネスの場で正確に使えることができれば、コミュニケーション能力の向上にもつながるでしょう。

具体的にはどういうときに使うの?

「及び」は、具体的には2種類の文書において使い分けをすることができます。基本的な部分になりますので、しっかりと理解しておきましょう。

パターン1:名詞と名詞をつなげたい場合

1つ目は、同じレベルや種類の名詞と名詞をつなげた文章を作成する場合です。

例えば、「条例」と「規則」を施行したというの文章を作成したい場合について考えてみましょう。この場合は、「条例及び規則の施行した」という記載になります。この場合、「条例」も「規則」も法律という同じ種類の名詞です。よって、この2つの言葉をつなげたいときは「及び」を使用することができるということになります。

続いて、「消しゴム」と「 USBメモリ」を買い忘れたという文章を作成した場合について考えてみましょう。この場合は、「消しゴムとUSBメモリを買い忘れた」という記載になります。この場合、「消しゴム」と「USBメモリ」は異なる種類の名詞になりますので、この場合は「及び」は使用できないということになります。

パターン2:1つの文に別の要素を加えたい場合

2つ目は、1つの文に別の物や事柄を付け加えるような文章を作成する場合です。

例えば、「ボールペン及びシャープペンシルを持参の上ご来場ください。」という例文の場合です。この場合、シャープペンシルの他に持参しなければならない物である「ボールペン」を「シャープペンシルを持参の上ご来場ください」という1つの文章に追加しています。

この例文は、もともとの文書に別の要素を加えたにも関わらず、句読点を使用せずに「ボールペン」と「シャープペンシル」はどちらも持参しなければならないものであることを伝えることができています。

「及び」を使うとき句読点はどこにつけるの?

「及び」を使うとき句読点を付ける場所について紹介します。

公文書ではどうなっているの?

公文書では、「及び」を使ってつなげたワードは、それぞれがより独立したワードとして読み手に伝わらなければならないことになっています。これにより、使い方が先ほどの「具体的にはどういうときに使うの?」項目で使用した「及び」と句読点の使い方に加えて、さらに2つに分かれています。

「及び」のみを使って句読点を使わない場合

2つのワードや前後のワードをつなぐ場合は句読点を使わず、「及び」のみでつなぐことになります。

例えば、「国の職員」と「地方公共団体の職員」が出席したことを文書にしたい場合は、「国及び地方公共団体の職員が出席した」という記載になります。句読点を使用して「国の職員、地方公共団体の職員が出席した」とはなりませんのでご注意ください。

「及び」と句読点を使う場合

3つのワードをつなぐ場合は、句読点と「及び」のどちらも使用します。この場合は、つなぎたい名詞の途中はすべて句読点でつなぎ、最後の名詞にのみ「及び」を使用しますので、3つのワードをつなげた文書を作成したい場合は注意が必要です。

例えば、出席者が「国の代表者」「市の代表者」「町の代表者」であることを文書にしたい場合は、「出席者は、国、市及び町の代表者です」という記載になります。

法律はどうなってる?

法律においても、「及び」や句読点は公文書と同じ使い方をします。ここで、実際に「及び」や句読点が使われた民事訴訟法の条文を見てみましょう。

「及び」のみを使って句読点を使わない場合

公文書のルールに基づくと、句読点をつけずに、2つのワードや前後のワードをつなげて作成された条文が該当することになります。

(即時抗告)
第二十一条 移送の決定及び移送の申立てを却下した決定に対しては、即時抗告をすることができる。

この条文では、「及び」を使用して、「移送の決定」と「移送の申立て」をつなげています。もし句読点を利用して、「移送の決定、移送の申し立てを却下した決定に対しては、即時抗告をすることができる」という文書にした場合よりも、それぞれ2つの項目がそれぞれはっきりと独立して伝わります。

「及び」と句読点を使う場合

公文書のルールに基づくと、句読点と「及び」を使用して3つのワードをつなげた文書で作成された条文が該当することになります。

(担保提供命令)
第七十五条 原告が日本国内に住所、事務所及び営業所を有しないときは、裁判所は、被告の申立てにより、決定で、訴訟費用の担保を立てるべきことを原告に命じなければならない。その担保に不足を生じたときも、同様とする。

この条文は、裁判所が訴訟費用の担保を立てるべきことを原告に命じなければならないための条件として、住所・事業所・営業所を有しない場合を挙げた条文になります。

つなぎたい名詞の途中はすべて句読点でつなぎ、最後の名詞のみ「及び」でつなぐという公文書のルールに基づいて作成された文書で作られていますので、「住所」と「事務所」同士を句読点でつないだ上で、最後に及びを用いて「営業所」とつなげられています。

「及び」の句読点っていくつ使うの?

「及び」はつなぐワードが同じ種類や同じレベル同士の時に使用する言葉です。このことを念頭において、「及び」を使うときの句読点の使い分けについて見ていきましょう。

つなぐワードが2つのとき

つなぐワードが2つの場合は、つなぎたい名詞と名詞の間に「及び」を入れるのみになります。よって、つなぐワードが2つのときは、句読点は不要です。

例えば、文書中で「鉛筆」と「万年筆」をつなげたいときについて考えてみましょう。この場合は、「文房具」という同じ種類のもの同士をつなげることになりますので、「及び」でつなげて良いことになります。

続いて、文書中で「鉛筆」と「パソコン」をつなげたいときについて考えてみると、それぞれ文房具と OA機器となり、別の種類のものをつなげることになります。この場合は、「及び」でつなげることはできないということになります。

前後をつなぐだけのとき

「及び」を使って前後の名詞をつなぎたい場合も、つなぐワードが2つのときと同じです。よって、つなぎたい名詞と名詞の間に「及び」を入れるだけで足りますので、前後のワードをつなぎたいときも句読点は不要ということになります。

つなぐワードが3つのとき

つなぐワードが3つの場合で「及び」を使いたい時は、それぞれの名詞を句読点でつなぎ、最後の名詞の前にだけ「及び」をつけなければなりません。このルールを元に文章を作成すると、「及び」を使って3つのワードをつなげる時の句読点は2つということになります。

実際に、「手続きに来られる際には、事前にお送りした文書、鉛筆及び印鑑を持参してください。」という例文について考えてみましょう。この例文は、手続きに来てもらう時に持参していただく物を伝えるための文章です。

それぞれの名詞を句読点でつなぎ、最後の名詞にだけ「及び」をつけることで、事前にお送りした文書・鉛筆・印鑑が、「手続きに来てもらう時に持参していただく物」という1つのグループであることをはっきりと読み手に伝えることができています。

名詞の途中で「及び」を入れてしまうとどうなるの?

先ほどの例文で、名詞の途中で「及び」を入れた場合どうなるでしょうか。例えば、「事前にお送りした文書」と「鉛筆」を及びでつなげた場合、「手続きに来られる際には、事前にお送りした文書及び鉛筆、印鑑を持参してください。」という文書になります。

こうすると、「事前にお送りした文書」と「鉛筆」が別の1つのグループに受け取られてしまいます。「及び」を使うときには、それぞれの名詞が独立した1つのものとして読み手に捉えてもらわなければなりません。よって、名詞の途中で「及び」を入れることはできないことになっています。

「及び」を並列で使いたいときの句読点の用法って?

「及び」を並列で使いたいときの句読点の用法について紹介します。

「及び」を並列で使う場合とその時の句読点の有無

大まかにつなげたいワード同士の種類やレベルが違う場合で、その中でレベルや種類が同じもの同士のワードがある場合は、「及び」を並列で使うことができます。この場合は、句読点は不要です。文書の中で補足的な部分のワードには「及び」、及びを使ってつなげたワード同士をさらにつなげる場合には「並びに」を使わなければならないことになっています。

「及び」を並列で使う場合を例文で確認してみよう

実際に、「小学校及び中学校の先生並びに市役所の管理職及び専門職員に立ち会っていただきます。」という例文について考えてみましょう。この例文を分解すると、次のようになります。

「{ (小学校)及び(中学校)の先生}並びに{市役所の(幹部職員)及び(専門職員)} に立ち会っていただきます。」

これによると、「及び」を使用して(小学校)と(中学校)は「先生」というワード、(幹部職員)と(専門職員)は「市役所」というワードを補足しています。「及び」を使って補足した「先生」と「市役所」というワード同士をさらに「並びに」でつなげることで、句読点を使わなくても立ち会っていただく人を詳しく伝えることができています。

「及び」と句読点を正しく使って伝え上手になろう!

今回は、「及び」の句読点の使い方について紹介しました。「及び」と句読点はつなげたいワードの数で使い方が異なります。どちらも、ワードとワードをつなぐ役割をもつ接続詞や記号ですので、正確な使い方をマスターすることで、伝えたいことをより分かりやすく伝えることができます。

本来の「及び」や句読点の使い方をすることで、ビジネスの場においては、文書作成を行うときをはじめ、上司や同僚との会話、プレゼンテーションの場でも役立ちます。ぜひ取り入れて、あなたも「伝え上手」になりましょう。

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