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「謹啓」と「謹白」の書く位置・類語・例文・読み方|敬白

Author nopic icon礼亜奈
ビジネス用語 / 2018年05月16日
「謹啓」と「謹白」の書く位置・類語・例文・読み方|敬白

「謹啓」と「謹白」の読み方と意味

「謹啓」と「謹白」の書く位置・類語・例文・読み方|敬白

ビジネスシーンなど、フォーマルな場での手紙に「謹啓」や「謹白」という言葉を使うことがあります。ビジネスパーソンであれば一度は耳にしたことがあるでしょう。しかし、その読み方や意味をきちんと理解していますか。

今の時代、メールが主流になっていますが、やはり手紙で伝えるべきこともたくさんあるはずです。今回は「謹啓」「謹白」とその使い方をマスターしていきましょう。

「謹啓」「謹白」の読み方

「謹啓」「謹白」はそれぞれ「きんけい」「きんぱく」と読みます。特に「きんぱく」に関しては、「きんはく」と間違って読む人が多いです。

残念ながらネットでも「きんはく」と間違って読んでいる記事も見受けられます。どの辞書を引いても「謹白」は「きんぱく」であって「きんはく」ではないので注意しましょう。

「謹啓」「謹白」の意味

「謹」は「つつしむ」「うやうやしくかしこまる」という意味があり、「啓」「白」は両者ともに「申し上げる」という意味があります。ここから、「謹啓」も「謹白」も、意味は「謹んで申し上げます」という意味です。

目にすることはあっても、「謹啓」や「謹白」の意味を知る機会はなかなかありません。ビジネスで手紙を書く時の型として、事務的に書いている人も多いでしょう。しかし、意味を知らなければ思わぬ誤用を招いてしまうことも多いです。一度はきちんと理解しておくようにしましょう。

「謹啓」と「謹白」の正しい使い方は?

「謹啓」と「謹白」の書く位置・類語・例文・読み方|敬白

「謹啓」と「謹白」は同じ意味の言葉ですが、「謹啓」は頭語、つまりは最初に述べる挨拶のような言葉で、「謹白」は結語、つまり結びの言葉です。

使い方として何より大事なのは、「謹啓」と「謹白」をセットで使うことです。「謹啓」で始めた文章は「謹白」で終わるようにしましょう。手紙には頭語や結語がさまざまにありますが、どの頭語にどの結語で終わらせるのかは決まっています。対応する結語は複数ありますが、「謹啓」には「謹白」を用いると覚えておけば間違いありません。

「謹啓」と「謹白」の書く位置

フォーマルな手紙の形式として一般的な型は、前文、本文、末文、日付、発信者名、宛名という順に書きます。前文は頭語、時候の挨拶、感謝(または謝罪)の慣用句で構成されているので、頭語である「謹啓」は書き出しの一番最初に書きます。

縦書きの場合は最初の行に一文字空けずに「謹啓」と書き、次の行から一文字空けて時候の挨拶から書き出します。横書きの場合にも同様に、最初の行に字下げせずに「謹啓」と書き、次の行から字下げして時候の挨拶を書き始めましょう。

結語である「謹白」は末文の最後に書きます。縦書きの場合、末文を書き終えたら次の行の下から1、2文字空けて書きましょう。横書きの場合も、末文が終わったら次の行に右寄せで「謹白」と書きます。

型と慣用句さえ覚えてしまえば、ビジネスでの手紙も難しくありません。今の時代、手紙を書く機会も少ないですが、力みすぎずにトライしてみましょう。

「謹啓」「謹白」を使った例文

ここまで言葉の意味や使い方を確認してきましたが、次に「謹啓」「謹白」を実際に使っている例文を確認していきましょう。今回は結婚式の招待状とビジネスでのやり取りを例にあげます。自分が「謹啓」「謹白」を使いたい用途に合わせて参考にしてみてください。

招待状

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謹啓
若葉の萌え立つ今日このごろ 皆様いかがお過ごしでしょうか
このたび 私たちは結婚することになりました
つきましては 日頃お世話になっている方々にお集まりいただき
ささやかな披露宴を催したいと存じます
ご多忙のなか 誠に恐縮ではございますが ぜひご出席賜りたくここに案内申し上げます
謹白(実際には右寄せで書きましょう)

この後、日時や場所、いつまでにどのような形で返信してほしいのかを書きます。結婚式の招待状では句読点を使わないなどの制約がさまざまにありますが、「謹啓」「謹白」の使い方は特に変わりません。

見積もりの依頼

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謹啓 
貴社におかれましては時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のお引立てを賜り誠に有り難く厚くお礼申し上げます。

さてこの度、弊社にて貴社製品の○○を取り扱いたい旨を検討しております。つきましては、下記の条件でお見積りしていただきたくお願い申し上げます。

記(実際には「記」と、提示する条件は中央寄せで書くと良いでしょう)
1.□□□
2.○○○
3.△△△

以上、何卒よろしくお願い申し上げます。
謹白

このようにビジネスでのやり取りにも「謹啓」「謹白」を使うことができます。他にも、移転のお知らせや退職の挨拶などにも、「謹啓」「謹白」を用いると良いでしょう。

「謹啓」「謹白」とそれ以外の頭語・結語の違い

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手紙の頭語には「謹啓」「謹白」以外にもさまざまな表現があります。そもそも、頭語として一番最初に思い出されるのが「謹啓」ではなく「拝啓」である人も多いはずです。

では、「拝啓」と「謹啓」にはどのような違いがあるのでしょうか。また、その他の頭語と結語も知っておけば、使い分けも簡単です。さっそく類語表現を確認していきましょう。

「拝啓」と「敬具」

「拝啓」と「敬具」は頭語と結語としてもっともポピュラーな表現です。「拝啓」も「敬具」も「謹啓」「敬具」と同様に「つつしんで申し上げます」という意味があります。

意味は同じですが、「謹啓」「謹白」は「拝啓」「敬具」に比べてより敬意が高い表現です。目上の人への手紙では、やはり「謹啓」「謹白」を使うのが無難でしょう。一方で、友達などへの手紙などでは「拝啓」「敬具」を使うと親しい仲でも丁寧なやり取りができます。

「拝啓」と同様の表現として、「拝呈」「啓上」などがあり、結語としては「敬具」のほかに「敬白」「拝具」などがあります。また、女性が書く場合には結語として「かしこ」を使うこともできます。

「前略」と「草々」

「拝啓」以外の頭語としてよく用いられるのは「前略」でしょう。しかし、この言葉はこれまで紹介してきた頭語とは意味が大きく異なります。

「前略」は手紙の構成の中の前文を省略する時に使う頭語で、「前文失礼いたします」といった意味合いを持ちます。要は、前文を省略することに断りを入れる表現です。前文を省略するので、「前略」の後はいきなり本文を書き出して問題ありません。

「前略」に対応する結語としては「草々」「不一」などがありますが、よく使われるのは「草々」なので、とりあえず「前略」「草々」のペアで覚えておきましょう。

「前略」を用いる際の注意

「前略」を用いるときにありがちな間違いとして、「前略」の意味をきちんと確認せず、時候の挨拶をいれてしまうことがあります。「前略」を用いる際には前文にあたる時候の挨拶と感謝の慣用句をきちんと省略するようにしましょう。

また、最も重要なポイントは「前略」を用いる場を間違えないことです。やはり、前文を省略してしまう手紙は、相手が目上である場合には不向きです。「謹啓」や「拝啓」を使うようにしましょう。

「前略」という書き出しは急ぎの用のときに有効です。用件のみを伝えたいときにも使えます。急ぎ安否を確認しなければならない災害見舞の時などは、むしろ「前略」を使ったほうが良い場面です。その場によって使い分けるようにしましょう。

「謹啓」「謹白」の同意表現

「謹啓」と「謹白」の書く位置・類語・例文・読み方|敬白

紹介してきた通り、「拝啓」と「敬具」、「前略」と「草々」はどちらも「謹啓」「謹白」とは少しニュアンスが違い、「謹啓」「謹白」を使いたい状況で使える表現とは限りません。では、どのような頭語・結語が「謹啓」「謹白」の言い換えとして適切なのでしょうか。

「謹啓」と同じように使える頭語としては「謹呈」「粛啓」「恭啓」などがあります。また、熟語にまとめず、「謹んで申し上げます」というフレーズを頭語とすることもできます。

これらに対応する結語は「謹言」「頓首」などがあります。「拝啓」とセットになる「敬具」や「敬白」も、実は敬意の高い結語として使える表現です。女性なら「かしこ」を使っても構いません。

さらに、結語として用いられる「謹白」は、頭語としても使うことができます。これらの頭語・結語の組み合わせは自由ですが、「謹白」を頭語とするなら結語は別のものを選んだほうが良いでしょう。

「謹啓」「謹白」の手紙に返信する時は

ここまで「謹啓」「謹白」をこちらが手紙に書く時のことを考えてきましたが、「謹啓」ではじまり「謹白」で終わる手紙を受け取ったとき、どのように返信すればよいのでしょうか。

そもそも、返信にもマナーがあることを知っている人は少ないでしょう。じつは、改まった手紙の場合、返信する時の頭語・結語にはマナーがあります。相手が自分にとってどのような立場にあるのかによって、返信で使うべき頭語・結語は変わってきます。

どの状況でどのように返信すればよいのか、きちんとポイントを押さえていきましょう。

目上の相手に返信するとき

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返信すべき相手が目上の場合、もちろんこちらも丁寧に返信する必要があります。その場合の頭語としては、「謹復」「謹答」などが適切です。もらった手紙を謹んで拝見いたしました、といった意味があります。これに対応する結語は「謹言」「敬答」などです。

また、頭語にあたるフレーズとして「お手紙(御状、貴簡、ご書状)拝見(拝読)いたしました」という表現もあります。

書き方などは他の頭語・結語と同じです。フォーマルな場でのやり取りでは、使いこなせると丁寧な対応ができるでしょう。こちらから発信する時に「謹啓」「謹白」を使うような相手に返信する時にはこれらの表現を使うようにしましょう。

一般的な返信のとき

対等な相手とのやり取りでは、返信には「拝復」「復啓」「敬復」などの頭語が使えます。これらの表現には「お手紙ありがとう」というような意味合いがあります。そのまま「お手紙ありがとうございました」と書いても、頭語として十分なものとなります。

そして、これらに対応する結語は「拝答」「敬具」「敬答」などがあります。こちらから発信するときに「拝啓」「敬具」を使うような相手への返信にはこれらの頭語・結語が有効です。

マナーを守って丁寧に伝える

「謹啓」と「謹白」の書く位置・類語・例文・読み方|敬白

手紙で何かを伝えることは、やはり利便性の点ではメールに劣ります。しかし、メールは新しいからこそマナーが曖昧な点が多く、思わぬところで失礼だと思われかねません。

メールは古くからあるもので、現代においてはすでにマナーが確立されています。たしかに、メールに慣れているとそのマナーこそが面倒だと感じることも多いですが、それさえ覚えていれば、お互いに伝えたいことを丁寧に伝えられます。

マナーは決して煩わしいものでなく、むしろ決まっているからこそビジネスなどでは失礼に当たることを避けやすいのです。改まった手紙を書く機会があれば、ぜひ「謹啓」「謹白」を正しく用いて、丁寧に用件を綴ってみてください。

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