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親の死に目にあえなかったときの対処法・乗り越え方|後悔

親の死に目にあえなかったときの対処法

親の死に目にあえなかった経験のある人は、なんでもっと早く病院に行かれなかったんだろうとしばらく後悔の念に駆られてしまっている人も多いでしょう。元々病気があり、余命を宣告されていた人、ある日突然親を亡くしてしまった人、それぞれ状況は違っていても、最後に立ち会えなかったという思いは、いつまでも後悔してしまうことがあります。

では、もし親の死に目にあえなかったときに後悔の念に駆られてしまい、心の整理がいつまでもできなかった場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか。

連絡がきてすぐに行動しても間に合わないことが多い

まず、親の死に目にあえなくて後悔している人にお伝えしたいのは、病院などから連絡があってすぐに行動しても間に合わないということは良くあるということです。

すでに病気などで入院されていた場合もそうなのですが、事故などにあった場合や、入院中に急変した場合も、それまではいつもと変わりがなかったとしても、急変してしまうと一気に病状が悪化してしまうことが多いです。

そのため、病院から連絡を受けすぐに行動したとしても、間に合わないということが良くあります。「急変」とは、まさに字のごとく急に病状が変化してしまうことを言います。30分前までは普通に会話をして食事もしていたのに、急変の原因によっては一気に命にかかわる状態になってしまうことがあります。

このような状態は、たとえ医師でも予測がつかないことも多いため、連絡が来てすぐに行動しても間に合わないことがあるということを把握しておきましょう。

子どもの知らないところで終活をしていることがある

子どもの立場から考えると、親の死に目にあえなかったことは親に対して申し訳ないという気持ちになってしまう人も多いでしょう。しかし、現在は「終活」という言葉がメジャーになってきましたが、子どもにできるだけ迷惑をかけないように元気なうちに終活をしておこうと考えている人が増えてきました。

「終活」とは、最期のときを悔いなく、そして家族に伝えるべきことをきちんと伝えるために、前向きな気持ちで最期の準備を行うことを言います。

つまり、元気なうちに「終活」を始めている人は、自分の最期をしっかり覚悟をして家族に迷惑をかけないように、そして自分の人生に悔いが残らないように行動をしていたということになります。

親の死は子どもにとってはつらいものですが、親が自分の最期と向き合っていたのであれば、それを受け入れる努力をしてみましょう。

親はできる限り子どもに迷惑をかけたくない

親は、できる限り子どもに迷惑をかけたくないと望みます。親の死に目にあえなかったことは、つらいことですが、親はそのことで自分の大切な子どもをいつまでも苦しめたくないと考えているのではないでしょうか。

悲しんでももらえないのは寂しいですが、苦しむ姿も見たくないというのが親心でしょう。

親の死を後悔しても伝える手段はありません

親の死に目にあえなかった後悔は、その経験をした人でなければわかりませんし、後悔しないようにしましょうと言われても納得できるものではないでしょう。

しかし、亡くなってしまったあとにどんなに後悔しても直接本人に伝える手段はありません。亡くなって荼毘に付されてしまう前に、しっかり自分の思いを伝えておきましょう。返事はありませんが、きっとあなたの思いは届いているはずです。

親の死のストレスの解消方法

親の死に限らず、人の死を経験してまったく何のストレスも感じないという人はほとんどいないのではないでしょうか。

頭の中では、人は生まれたあとは必ず死が訪れることはわかっていますが、その一方で今の生活が突然終わってしまうと考えながら生きている人はほとんどいないからです。親の死を経験してから、なかなか立ち直れないという人もたくさんいます。

そういう場合は、無理に元気になろうとしないことが大切です。悲しみをしっかり受け止め、自分が納得できるまで悲しむことも時には必要です。親の死を経験した直後は、このまま立ち直れないのではないかという不安になってしまう人も多いでしょう。

しかし、必ず時間が解決してくれます。自分の心が癒されるまでゆっくり時間をかけましょう。

親の死の乗り越え方

親の死のストレス解消法の項目でもご紹介しましたが、まずはすぐに元気になろうとしないことも時には大切です。同居ではなく親と離れて暮らしていた場合は、親の死が実感できないということもあります。実家に帰ると元気な声が聞こえてくる錯覚になってしまうこともあります。

思い出して涙が溢れてきてしまったら、その感情を閉じ込めずに悲しみを感じることも必要です。親の死に目にあえなかった人は、後悔の念に駆られてしまうこともあるでしょう。そういった悲しみも後悔も我慢せずに自分の気持ちを素直に表すことで、時間が経つと少しずつ日常が戻るようになります。

平穏な日常がよけいにつらく感じてしまうこともありますが、それは普通のことなので罪悪感を感じないようにしましょう。悲しみが癒えたら家族が元気で暮らしていくことを、親も望んでいるはずです。

悲しみは家族で分かち合う

親の死を迎え、悲しくつらい思いは一人で抱え込んでしまうことは止めましょう。あなたには、きっと家族がいるのではないでしょうか。悲しさは家族で分かち合いましょう。

もし、家族がいない場合は、信頼している友人などにそばにいてもらうことで、気持ちが少し楽になれるのではないでしょうか。

親の死で後悔していること

親の死を迎えてしまうと、ちょっとしたことで「あのとき、言われたことをやってあげてなかった。なんであのときやってあげなかったんだろう」とか「もっと○○をしてあげればよかった」という後悔が、時間とともにどんどん気持ちの中に溢れてくることがあります。

子育てをしているお母さんに向けた言葉に「子どもは3歳までに一生分の親孝行をする」という言葉があります。これは、生まれてから3歳までは手もかかるし大変だけど、3歳までの可愛さを経験させてもらうだけで、子どもは一生分の親孝行しているという意味の言葉です。

つまりあなたはもうすでに一生分の親孝行をしてきたということになります。親の死と向き合ってしまうと、後悔の念に駆られてしまうこともありますが、そんな時は「子どもは3歳までに一生分の親孝行をする」という言葉を思い出してみてください。

親の死で無気力になっているときの対処法

親との関係が密であった人は親の死を経験したあとに無気力になってしまうことがあります。父親または母親の喜ぶ姿を見たくて、大変なことを頑張って乗り越えてきた人は、大きな支えを失ってしまったので、気力がなくなってしまってもそれは当たり前のことです。

しかし、長い間無気力になってしまいますとあなたの生活に悪影響が出てきてしまう可能性があります。あまり、長い間無気力になってしまっている場合は、あなたの平常の生活を取り戻す必要があります。

いきなり今までとまったく同じ生活に戻す必要はありませんが、日常生活に支障が出ないように、人として必要なことは意識的に行うようにしましょう。しっかり寝る、少しでもいいので食事を取る、必要であれば仕事をするなど、できることから自ら動こうという気持ちを持つことが大切です。

親の死で立ち直れない人の対処法

親の死から立ち直れなくなってしまうという人は少なくありません。特に親との密接な関係があった親子の場合は、その傾向が多くあります。

あなたに家族がいるのであれば、いつまでも立ち直れないあなたの姿を見て心配しています。あなたにお子さんがいるのであれば、悲しそうな姿を見ているお子さんもつらい思いをしているでしょう。

今すぐ元気になる必要はありませんが、あなたを支えてくれている家族のために少しだけ努力をするように心がけてみましょう。無条件で楽しめるものがある人は、そのときだけすべてを忘れて打ち込んでみるのもいいでしょう。

それでも立ち直れない時は、亡くなった父親や母親にしてもらってうれしかったことなどをできるだけたくさん思い出してみましょう。たくさん思い出しているうちに悲しみではなく、感謝の思いが満たされてくるはずです。

親の死の覚悟をする方法

病気などで余命を宣告されてしまった場合は、いずれ訪れる親の死を覚悟しなければならないことがあります。親の死に限らず「死」は、身を持って体験することはできませんので、覚悟をしなければならないことはわかっていたも、どのように気持ちの整理をしたら良いかわからないという人も多いのではないでしょうか。

親の死を覚悟しなければならなくなってしまった場合、死んでしまうことを覚悟するのではなく、生きている間に後悔を残さない覚悟をするようにしましょう。今、できることを先に延ばさずに、できることをできるときに行うようにしていきましょう。

親の死を覚悟するというのは、子どもにとってはつらいことです。しかし、親が生きている間に、親に対して後悔を残さない覚悟をするのであればできる気がしませんか。

怖い

親の死だけではなく「死」に対する恐怖心があるという人は多いでしょう。しかし、後悔をしない生き方をするだけでも「死」に対する恐怖は少し和らぐのではないでしょうか。

親の死を覚悟するのではなく、親に対しても親自身も後悔のない毎日を生きることを心がけて生きましょう。親の希望があれば、可能な限り叶えてあげるというのも良いでしょう。親の死にフォーカスするのではなく、今を楽しむことにフォーカスして親にとっても子どもにとっても後悔のない日々を過ごすようにしてみましょう。

親の立場で考えてみましょう

もし、あなたが結婚をしてお子さんがいる場合は、子どもの立場ではなく親の立場で親の死を考えてみましょう。自分が最期を迎えた時に、残された子どもがいつまでも悲しみから立ち直れずに、つらい顔で毎日を暮らしているところを想像してみましょう。

毎日毎日泣いてばかりいる我が子を見るのは、親としてはつらくありませんか。それよりも、元気に立ち直って幸せな毎日を送ってほしいと願うのではないでしょうか。

それと同じように親の死をいつまでも悲しんでいるよりも、1日も早く笑顔に戻ることが何よりの供養になるのではないでしょうか。

親の死を迎えた友人に対してどう接すればよいか

自分の親ではなく、友人が親の死を迎えてしまい、悲しみからなかなか立ち直れない場合は、どのように接すれば良いのでしょうか。

友人が悲しみの真っただ中にいる場合は、誰かそばにいて欲しいと願う人と、誰にも会いたくなくなってしまう人がいます。誰かそばにいてほしいと願う人なのであれば、多くの言葉をかけずに黙って寄り添ってあげましょう。

誰にも会いたくなくなってしまっている友人の場合は、メールやLINEなどで「大丈夫?私にできることがあったらいつでも声をかけてね」と連絡だけをして落ち着くまで見守ってあげましょう。気持ちが落ち着いたら、きっと連絡をしてきてくれるでしょう。

自分を責めることは止めましょう

親の死に目にあえなかったり、後悔していることがある場合、ついつい自分を責めてしまうことがあります。しかし、ご紹介のように連絡が来てからすぐに行動しても、臨終に間に合わないことは良くあります。そして、何かやり残したことがあったとしても今からそれを叶えることもできません。

それよりも1日も早く平常の生活を取り戻し、元気で暮らすことがないよりの供養になるのではないでしょうか。

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