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「さぞかし」の意味と使い方・類語・敬語での使い方・失礼か

Author nopic iconゆうこ
カテゴリ:言葉の意味

初回公開日:2018年05月10日

更新日:2020年03月12日

記載されている内容は2018年05月10日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

「さぞかし」の意味と使い方・類語・敬語での使い方・失礼か

「さぞかし」という日本語

「さぞかし」という言葉を日常的に使いますか。聞いたことはあっても、具体的にどういった場面で使う言葉なのか、また敬語で使うときにはどのように使ったらいいのかなどについては知らない方が多いのではないでしょうか。

本記事では「さぞかし」という言葉について具体的に解説しています。「さぞかし」は日常的にはあまり使う言葉とは言えません。しかし、日本人が古くから使ってきた言葉で、自分の感情を表現するときや、相手の気持ちに思いをはせるときに使うととても便利な言葉です。

特に近年は、対面して言葉を交わし合うコミュニケーションが昔よりも減ってきていることから、言葉に工夫をしていくことが必要な時代となりました。まれにビジネスシーンや、フォーマルな場面において使うことがあるとも考えられます。
ぜひ参考にしていただくといいでしょう。

「さぞかし」の意味と使い方

まずは、「さぞかし」という言葉の基本的な意味や使い方について解説します。また「さぞかし」の漢字表記についてもご紹介しましょう。

「さぞかし」の意味

「さぞかし」という言葉は、「さぞ」と「かし」にわけられます。「かし」は「さぞ」を強調している助詞であるため、「さぞかし」の意味は「さぞ」の部分が重要となります。

「さぞ」とは、他人が経験したことに思いをはせて表現するときに使う言葉です。自分にとってはまったくわからない経験についてを表現するときよりも、相手の心情をかなり深く理解しているときに使う言葉と言えます。

「さぞかし」の使い方

「さぞかし」は日常のさまざまなシーンで使うことができます。日常的な会話の中で、相手の感情や心情に共感して使うこともありますし、ニュースや動画を見て共感的な感想を述べる場合にも用いることができます。また、なにかに対して皮肉や嫌味を表現する場合にも使うことがあります。

<他人の状態に思いをはせる>
・2時間も外で待っていたなんて、さぞかし寒かったことだろう。

<他人の心境に思いをはせる>
・かわいがっていた猫がいなくなって、おばあちゃんはさぞかしつらい思いをしているだろう。

<経験のないことに思いをはせる>
・話題のジェットコースターは、さぞかし恐ろしいことだろう。

<過去のことに思いをはせる>
・子どものころはさぞかしかわいかったことだろう。

<嫌味的に使う>
・仕事を押し付けて遊びに行くなんて、さぞかし楽しかったことだろう。

「さぞかし」の漢字

また、あまり広く知られていませんが、「さぞかし」は漢字で表記することもできます。「嘸かし」と書きます。口へんに「無」という字を書きます。

「さぞかし」の古文での使い方

ところで「さぞかし」はもともとは古語として使われていた言葉です。古語としての使い方がわかると、現代での使われ方についても容易に理解できることがわかります。

古語

「さぞかし」は「さぞ」と「かし」にわけられるということと、「かし」が「さぞ」を強調するということはご紹介しました。

「さぞ」についてはもっと具体的には、副詞である「さ」と係助詞である「ぞ」にわけられます。このふたつが組み合わされることにより「そのように」や「このように」という意味として使われます。それが「かし」により強調されることによって、より相手の状況や経験に共感するという意味合いが強くなります。

今も昔も同じ意味

このことから、「さぞかし」が昔と同じ使い方がなされていて、かつ昔と同じ意味合いで使われていることが分かります。そのため、「さぞかし」は少しかしこまったフォーマルな場や、ビジネスにおける場では使われるものの、日常的には使われないという理由もわかります。

「さぞかし」の類語

「さぞかし」には似た意味を持つ言葉がいくつかあります。しかし、使う状況や意味合いが少し異なることもわかります。

「おそらく」

「さぞかし」が自分が経験していないことを推測するときに使う言葉であるということはご説明しました。それであれば、「おそらく」という推量の意味合いで用いる言葉とも類語であると考えることができます。

しかし、「おそらく」が今後や未来のことを示して用いられることが多い一方で、「さぞかし」や時間軸に関係のない他人の経験にフォーカスしていたり、もしくは過去のことを推察するときに使われる言葉であるのが特徴です。そういった意味で「さぞかし」と「おそらく」は使われ方が異なることが分かります。

「さだめし」

「さだめし」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「さぞかし」以上に、認知度の低い言葉であると言えるでしょう。「さだめし」も「さぞかし」の類義語であると考えることができます。

「さだめし」はほとんど「さぞかし」と同じ意味を持つ言葉と言っていいでしょう。自分が経験していないことに対する推察の思いを述べたり、過去のことに対しての推察をするときにも用いられる言葉です。

<例文>
・さだめし沖縄は暑いことだろう
・子どものころはさだめしいい子だったことだろう

このように、「さぞかし」と同じ使い方をします。しかし、「さぞかし」以上に現代では使われなくなっている言葉であり、ビジネスやフォーマルの場面においても、意味を理解されないことと考えられます。使うときには、相手や場面を考える必要があります。

「実に」

「実に」という言葉も「さぞかし」と類義語であると考えることができます。これは、推量の意味で用いる場面で使う意味合いではなく、皮肉や嫌味の意味合いで使うときの類義語ととらえることができます。

<例文>
・仕事を押し付けて遊びに行くとは、実に楽しかったことだろう。
・わたしの失態を見ることができて、実に愉快だったことだろう

このように、皮肉の表現で用いるのが「実に」の意味の「さぞかし」です。「実に」のほかにも、「まことに」「現に」「まったく」なども、同じ意味合いでの類義語と考えることがでいます。

「さぞかし」の敬語での使い方

「さぞかし」という言葉を敬語で使うことはできるのでしょうか。また、敬語として使うときにはどのように使うことができるのでしょうか。

「さぞかし」を尊敬語で使う

尊敬語は、目上の人や上司の行動や言動を表現するときに使う言葉です。そのため、目上の人の行動や言動を推察して表現するときに使うことができます。「さぞかし」を目上の人に対する尊敬語として使うときには、以下のような使い方ができるといいでしょう。

<例>
・社長の御子息も、さぞかし大きくなられたことでしょう。
・彼の奥さまは、昔はさぞかしお美しかったことでしょう。

「さぞかし」を謙譲語で使う

謙譲語は、目上の人に対して自分の行動をへりくだって表現するときに使う言葉です。そのため、謙譲語を使うときはその主語は必ず自分になります。「さぞかし」は他人の経験や状態を推察して使う言葉であるため、謙譲語で「さぞかし」を使うには矛盾があります。しかし、尊敬語と組み合わせることで使うことができるのが、以下の例文です。

<例>
・社長の御子息も、さぞかし大きくなられたことと存じます。
・彼の奥さまは、昔はさぞかしお美しかったことと存じます。

「さぞかし」は失礼なのか

「さぞかし」という言葉は一見失礼な言葉とは感じられませんが、実は失礼にとらえられることもあります。一体どんなときに失礼に受け取られる可能性があるのでしょうか。

「さぞかし」が失礼にとらえられるとき

「さぞかし」の使い方が失礼にとらえられることがあります。それは、「さぞかし」の意味と使い方の項目でご紹介した、嫌味や皮肉を表現するときに使う使い方をするときです。

しかしながら、嫌味や皮肉を表現するのは、その前に何か嫌味や皮肉を表現したくなるようなことをされたからであって、そうではない場合には「さぞかし」は失礼に当たる言葉として使う言葉ではありません。

「さぞかし」を上司に使うとき

疲れている上司にねぎらいの言葉をかけるときに、「さぞかしお疲れになったことでしょう」という言葉を使うことがあります。「疲れる」という言葉を尊敬の表現である「お〇〇になる」という言葉に変換していることもあり、適切な尊敬の表現になっていると言えます。

しかし、「さぞかし苦労されたことでしょう」というのは、失礼に当たってしまう場合があるので注意が必要です。「お疲れさまです」は上司に使っても問題ありませんが、「ご苦労さまです」は上司に使うと失礼に当たってしまう言葉であるためです。特に上司に使う場合には、注意が必要な言葉であると言えるでしょう。

「さぞかし」の形容詞での使い方

「さぞかし」という言葉の意味である推量や、思いをはせるときの使い方は、副詞としての使い方となります。一方で、「さぞ」という言葉は、形容詞と合わせて使うことができます。

形容詞の使い方

形容詞は、名詞を修飾する言葉として使うのが一般的です。「美しい(形容詞)+人(名詞)」、「おいしい(形容詞)+コーヒー(名詞)」などです。これに推量の意味を加えて、形容詞を動詞のように活用するときに、「さぞ」を使うことができます。

「さぞ」を使った形容詞の使い方

「さぞ」を使った形容詞の使い方をご紹介しましょう。

<例>
・あの喫茶店のコーヒーは、さぞおいしかろう。
・彼の奥さんは、さぞ美しかろう。

このように、「さぞ」をつけて形容詞を変形させ「かろう」を付けることで、形容詞を推量の動詞へと変形させることができます。現代で、口語として使う人は非常にまれでしょうが、覚えておくといいでしょう。

「さぞかし」をコミュニケーションに取り入れよう!

「さぞかし」という言葉の意味や使い方、そして敬語表現する際の注意点などについてご紹介してまいりました。いかがでしたでしょうか。

「さぞかし」は日常的にはあまり使う言葉ではありませんが、フォーマルな場やビジネスのシーンではまれに使われることがあります。また「さぞかし」の使い方を知っていることで、言葉により感情をのせて表現することができたり、相手の気持ちに思いをはせる使い方をすることができるため、対人関係におけるコミュニケーション力を高める効果もあります。

日常的にメールでのやりとりや、表情をみない電話でのやり取りが多くなりました。そのため、人と深い関係を築くためには、使う言葉に工夫をすることがより大切になります。ぜひ「さぞかし」という言葉だけではなく、昔からの日本語を多くとりいれることで、コミュニケーションを円滑にされることをおすすめします。ぜひ参考にされるといいでしょう。