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慰留されて退職できない場合の対処法・慰留される原因と対処法

Author nopic iconフルキ
転職・就職 / 2018年05月08日
慰留されて退職できない場合の対処法・慰留される原因と対処法

「慰留」の読み方とは?

「慰留」は「いりゅう」と読みます。

この読み方は、「慰」と「留」とに文字を分けていただくと覚えやすいです。「慰」は心を休ませる「慰安」(いあん)という言葉にも使われ、「留」は一時的にとどめておく「留意」や「保留」という言葉に使われます。それらの読み方の「慰」(い)と「留」(りゅう)を合わせて、そのまま「いりゅう」と読めます。

「慰留」の意味と使い方とは?

「慰留」の意味と使い方について、下記に紹介します。

意味

「慰留」は「退こうという意志を持つ人に対して、なだめて思いとどめらせること」という意味を表す言葉です。

「慰」は「慰める」という意味を表す文字であり、相手の苦しさや寂しさなどをまぎらせて心を和ませるという意味が含まれています。「留」は「留める」という意味を表す文字でありますが、「慰留」には使役の用法で「留まらせる」という意味として含まれています。

その2つの文字の意味を合わせて、上記の意味を表します。このことから、「慰留」は退くのをやめさせる行為と言えますが、その中には相手に対する思いやりの含まれていることが不可欠な要素です。

使い方

「慰留」は主に会社などの組織の一員から外れようとする際に使われる言葉です。組織の一員から外れた後では使われず、外れる前に使われます。

具体的な使い方については、次に例文で紹介します。

「慰留」の例文とは?

「慰留」については、慰留する立場とされる立場とで少し使い方が異なります。

そこで、立場別に分けて「慰留」を使った例文を紹介します。

慰留する立場の例文

例文「部下が退職する旨を打ち明けてきたが、慰留した。」

この例文では、慰留する立場を上司に設定しています。部下が退職の希望について上司に打ち明け、それに対して上司が部下に思いとどまらせ、退職しないように促す場合で、この例文のように使われます。

なお、組織から退くのを引き留める立場が主語であれば、それに対する述語として「慰留する」と表現します。

慰留される立場の例文

例文「上司に退職を希望する旨を打ち明けたら、慰留された。」

この例文では、上記と同様に慰留する立場を上司に設定していますが、慰留される立場で使う場合はこのように表現します。組織から退こうとする立場が主語であれば、それに対する述語として「慰留される」と表現します。

なお、例文のように、引き留められた後の事実を述べる場合には過去形で「慰留された」と表現し、引き留められる前の状況の場合には「慰留される」と表現します。

慰留されて退職できない場合の対処法とは?

退職の希望の旨を上司に話すと、慰留されて退職できない場合があります。固い決心による退職の意志があるにもかかわらず、慰留により退職できないと困るものです。

そこで、慰留されて退職できない場合の対処法について下記に紹介します。

人事権のある立場の人へ書面で意思表示をする

慰留されて退職できない場合の対処法の一つとして、人事権のある立場の人へ書面(退職する旨の届出)で意志表示をする方法が挙げられます。退職の意思表示の法的効力は口頭でも発生しますが、書面であることにより記録を残すことができます。

もし、直属の上司が書面を受け取らない場合は、その上の上司または人事権のある立場の人へ渡すという方法が有効です。

退職届を内容証明郵便で送る

上記の意思表示が不可能である場合には、退職届を内容証明郵便で組織に送ることにより、退職の意思表示が有効となります。たとえ組織が受領拒否したとしても、郵便局が組織に届けた時点で退職の意思表示の効力が発生するため、効力を失うことはありません。

慰留されても退職できる法律とは?

上記のように、退職を希望する旨を上司に打ち明けて慰留される場合が少なくないものでありますが、憲法や法律では退職の意思は保障されます。

そこで、慰留されても退職できる法律などについて下記に紹介します。

日本国憲法

就職や転職、退職はそれぞれ、日本国憲法の「職業選択の自由」の一つの権利として認められるものであるため、「就職した後に退職してはならない」とは誰も主張できるものではありません。

そのため、慰留して退職を禁ずる権利は誰にもないと言え、退職希望者が慰留されたとしても、退職するか否かの判断は本人の意思が優先されます。

その中で、意思表示の期間の問題もあります。そのことについては次に述べます。

民法

雇用期間の有無により、退職の告知の期間の扱いが異なります。

雇用期間の定めのない正社員などには、民法第627条の規定により退職(雇用契約の解約の申し入れ)の意思表示をした日より2週間経過後、自動的に雇用契約を終了させることができるというルールがあります。つまり、退職届を組織に提出して2週間経過すれば、慰留の余地がなくなります。

雇用期間の定めのある場合であっても、やむを得ない事由があれば民法第628条の規定により途中で退職することができます。やむを得ない事由とは、例えば、病気やケガ、天変地異、親族の介護などです。

慰留される原因と対処法とは?

上記で、慰留されて退職できない場合の対処法や慰留されても退職できる法律などについて紹介してきましたが、そもそも「慰留される原因が何か」ということについて気になるところです。

そこで、慰留される原因と対処法について下記に紹介します。

慰留される原因

慰留される原因には、次のものが考えられます。

人員不足にならないようにするため

退職者が生じると組織内の人員が減り、人員不足により組織の活動に悪影響を及ぼすリスクが生じます。

そうならないようにするため、退職の申出について慰留されるものと考えられます。

組織の能力を失うため

組織内では適材適所で各部門で人的配置が行われるものでありますが、退職者が生じるとその人の能力を失うことになるため、そのことが組織への悪影響に関係します。

また、退職の申出者の代役を探すには相当の時間を要し、不在の期間分、職場に穴を開けることになります。

そのような事態に陥らないためにも、慰留が入るものと考えられます。

対処法

慰留された場合の対処法には、次のものが挙げられます。

組織の不満を言わないこと

慰留された場合の対処法の一つとして、組織に関する不満を言わないことが挙げられます。

退職の希望の旨を話す際に組織に関する不満について触れると、上司はその不満を解消するための対処法を検討し始めます。すると、退職を希望しているにもかかわらず、必然的に退職しない方向に話が流れていきます。

そのため、組織に関する不満については内心に止めておき、退職の希望の話には含めないようにすることが望ましいです。

やむを得ない理由を用意する

やむを得ない理由を用意しておくという方法でも、慰留された場合に対処できます。

やむを得ない理由とは、例えば、家庭や親族などの事情に関することが代表的に挙げられます。「親の介護をする必要があること」や「実家の仕事を受け継ぐことになった」などの理由であれば、慰留の余地がなくなります。

それも、口頭で話すことで承諾されるため、実際に行うものである必要がありません。ただし、「行うかもしれません」という曖昧な言い方にならないようにすることに注意が必要です。

慰留する方法とは?

ここまで慰留される側の立場の視点で慰留について紹介してきましたが、慰留する側の立場ではどのように慰留すべきものか気になるところです。

そこで、慰留する方法について下記に紹介します。

退職申出者の存在価値を主張する

慰留するには、退職申出者の存在価値を主張する必要があります。なぜなら、退職申出者には「今の組織で自身の能力を活かしきれない」と意識している部分があるからです。

慰留者は、その意識を打ち消して「あなたは〇〇の能力があり、これまでもその能力を組織に発揮して貢献してきました。これからも引き続き、お願いしたい。」と懇願することが望ましいです。

なお、「〇〇を行うことができるのはあなたしかいない」という一言を添えるとより効果的です。すると、退職申出者は自身の組織における存在価値を確認することができ、退職の希望をとりやめる可能性が生じます。

退職の代替案を提示する

退職申出者の話を聞いて組織の力になれる点を抽出することができれば、退職の代替案を提示することが望ましいです。代替案を提示することによって、退職申出者がその案に納得して退職の意思を撤回する可能性が生じます。

「慰留」の断り方とは?

「慰留」の断り方について、場合別で下記に紹介します。

他にやりがいのあることのある場合

他にやりがいのあることのある場合による退職申出ですと、慰留されるものです。

慰留された場合には、退職する目的について「どうしてもその目的を達成するには退職しなければならない」ということを主張すれば、慰留を断ることができます。なぜなら、本人の退職の目的については、他者には踏み込めない領域であるからです。

その目的は実現可能性の低いことであっても支障はなく、「あなたの目指すものは無理ではないか」と言われたとしても、「その点は構わないでください。もし失敗したとしても、それは自己責任です。」と主張すれば済みます。

ただし、その退職する目的については、ある程度明確に説明する必要があります。なぜなら、その目的が現在所属している組織で実現できないことでなければならないからです。

慰留がしつこい場合

上記の慰留された場合の「やむを得ない事情を用意する」という対処法の箇所で述べたものと同様でありますが、慰留がしつこい場合は、家庭の事情による理由を加えると効果的です。

家庭の事情には、組織が入り込む余地がほぼありません。そのため、退職の申出をする際には最初から家庭の事情による理由を述べておけば、慰留される可能性もなく、スムーズに退職の手続きを進めることができます。

退職には慰留を想定して準備し、決心を貫こう

ここまで「慰留」の意味や使い方などについて紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

「慰留」は「いりゅう」と読み、「退こうという意志を持つ人に対して、なだめて思いとどめらせること」という意味を表すことについてご理解いただけたことでしょう。

慰留は組織を退こうとする人に対して行われるものでありますが、退こうとする人の意思は憲法や法律で保障されています。慰留する人はそれを理解した上で、退こうとする人の意思を尊重しつつ、組織における損失を考慮して行っているものと考えられます。

そのため、退職しようとする場合には慰留する人に諦めてもらう理由を用意するなどの準備が必要です。

これから退職をしようと考えている方は、慰留する人の立場を想定して準備しながら、決心を貫いてみてはいかがでしょうか。

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