やりたくないことをやるデメリットってなに?
しかしながらわたしたちは「やりたくないこと」をやって生きています。「やりたくないことでもやらなければならない」という、一種の義務感のような心境を抱え、歯をくいしばって何とかやり抜こうともがき闘っています。
やりたくないことをやらないと「甘ったれている」「ワガママ」だというイメージを周囲から持たれます。また子供っぽく弱い人間だと自分を責めてしまうこともあるでしょう。だから必死にやりたくないことをやります。
けれどもそれは果たして正しいことなのでしょうか。やりたくないことをやることは立派で素晴らしいことなのでしょうか。答えはNOです。
やりたくないことをやるデメリットをご紹介します。
ストレス
ストレスは心身に不調をもたらす
やりたくないことをやることによってストレスがたまり、それを発散するためにお酒を飲んだり友人と遊んでも、やりたくないことを我慢してやり続けている以上、またストレスがたまってしまいます。それはエンドレスです。
どうしてもやりたくないことはやらなくても良い、そういう選択肢もありなのではないでしょうか。
イライラ
人間関係の崩壊
いつもならスル―できるような言葉、気にもとめないような言葉がひっかかるのはイライラが原因でしょう。そしてストレスを発散するかのごとく家族にわめき散らせば、夫婦関係、家族関係は次第にギクシャクしていきます。
本来味方であるはずの妻や夫、また家族をまるで敵のように扱ってしまうのは、やりたくないことをやることによって生じたイライラのせいです。イライラは人間関係を壊してしまう原因になりかねません。
エネルギー消耗
やりたくないことをやるのには、莫大なエネルギーが必要です。やりたくないことにエネルギーを使い込んでしまうとガス欠状態になり、いざという時に動けなくなってまう可能性が高くなるでしょう。
ミュージシャン志望の憐れな男の話
ある日突然彼に朗報が入ります。有名な音楽プロデューサーが彼に会ってみたいと言っているという話です。彼はその話を断りました。これほどまでのチャンスをみすみす逃すことに、周りは首をかしげました。
男性は疲弊しきっていて、冷静に考える力さえも残っていなかったのでしょう。彼は今日もまた営業先で頭を下げ、接待で酒を飲み、くたくたになって風呂にも入らず、倒れ込むように眠りにつきました。音楽のことは既に忘れてしまっているのでしょう。
やりたくないことをやり続けるのは間違っている証拠です。
やりたくないことリストを作る効果って?
やりたくないことリストを作ることによって得られる効果を確認しておきましょう。
書き出す
やりたくないことリストの一例
・行列に並ぶ
・人の意見に合わせる
・早寝早起き
・満員電車で通勤
・合コン
・寒すぎる場所に行くこと
・偉そうな人に媚びること
・病気
など、このようにどんどん書き出してみましょう。実現可能、不可能も問題ではありません。
共通点を見つける
やりたくないことの傾向が分かれば、実際にやりたくないことが目の前に現れたとき早い段階で回避することが可能です。着手してから「あぁ、これやりたくないやつだった」と気づいて「どうしよう」と悩むではなく最初から「これはやりたくないことだ」と分かっていれば、不要に近づいたり、受け入れたりすることは激減するでしょう。
現状を確認
また、やりたくないことリストがあれば「やりたくないことをしないためにはどうすれば良いか」を改めて冷静に考えることができます。やりたくないことを知ることで、本当にやりたいことが自然と見えてきます。やりたくないというネガティブな感情を原動力にして理想の自分に近づいていきましょう。
やりたくないことから逃げることは悪いことなの?
やりたくないことから逃げるのは果たして本当に悪なのでしょうか。答えはNOです。やりたくないことを極力やらないのは正しい生き方だとも言えます。
やらなくていい
やりたくないことはやらなくても良いです。ただし「やりたくないからただやらない」だけでは周囲から「逃げ」だと責められても仕方ないでしょう。ダメ人間のレッテルを貼られたとしても文句は言えません。
ではどうすれば良いのでしょうか。「やりたくない」と感じたら「だったらこうしよう」と他の選択肢を考え出してください。代替案を思い浮かべそれを実行すれば、逃げではなく別の方法を試したことになります。
やりたくないことから逃げずにやり続けていると、いつの日か確実に心身に不調をきたします。そうなっては後の祭りです。今からやりたくないことは極力しない術を身につけましょう。
転職
しかしながらただ「面倒くさい」などの理由だけで仕事を変えようとするのは危険です。例えば「早起きするのが嫌だ」と新しい職場に変わったところで、その人は今度は「夜遅くなるのが嫌だ」などとまた別のことに対していちゃもんをつけ始めるでしょう。
結局何度も転職を繰り返し、社会的な信用を失うことになりかねません。転職は慎重に行ってください。
仕事でやりたくないことを断る方法
やりたくない仕事は断りましょう。その方が自分のためにも、また会社のためにもなります。やりたくない仕事を上手に断る方法をご紹介します。
理由を明確にして断る
「よく考えた末、今回の仕事はお受けできません」という形に持っていけば、相手が納得してくれる確率も高くなるでしょう。
代替案を提示
ただし事前に本人に必ず確認をとることが重要です。勝手に推薦されたと分かると「嫌な仕事を回された」と気分を害す人もいるでしょう。「わたしよりあなたの方が適任だと思うんだど、推薦してもいいかな」と相手の意志を確認してください。
やりたくないことってどんなこと?
やりたくないことは個人によってさまざまです。「人の意見に左右されたくない」「敷かれたレールの上を歩きたくない」など精神的なことから「早寝早起きしたくない」「満員電車に乗りたくない」など日常生活のこと、「野菜を食べたくない」「髪を切りたくない」など細かいことまで多岐に渡ります。
一度家族や友人と「やりたくないこと」を言い合ってみましょう。「え、そんなことやりたくないの」「それはわたしもやりたくない」「わたしはそれはやりたい」などと多くの気づきがあるでしょう。やりたくないことを知ることで、やりたいことを認識することが可能です。