縁談の場面に登場する釣書
お見合いをする際に必要になるのが釣書です。しかしお見合いでなく恋愛結婚をする場合にも釣書が必要になることがあります。いずれにせよ人生の大切な場面で使用されるものですので、釣書がどういうものか知っておくといざと言う時に慌てることがありません。
釣書の正式なマナーを学ぼう
釣書は時に人生を左右する大事なものですので、正式なマナーを学んでおく必要があります。また自分が書く時だけでなく、相手に頂いた釣書を見る時にもどういう点を見るべきか役立ちますので、きちんとした知識を理解しておきましょう。
釣書とは
そもそも釣書とは何でしょうか。普段あまり耳にすることのない言葉ですので初めて知った、という方もいらっしゃるでしょう。釣書の読み方や意味、釣書が必要になる場面についてご紹介します。
「釣書」の読み方
釣書は「つりがき」または「つりしょ」と読みます。古くは関西から西の地域で用いられた言葉であり、関東では「身上書(しんじょうしょ)」と言っていました。しかし最近では関東でも「釣書」と言うこともあり、「釣書」と「身上書」のどちらを使っても意味は通じます。
「釣書」の意味
釣書は元々お見合いの仲介をする仲人(世話人)に渡すものであり、仲人が「お見合いをする二人の釣り合いが取れているか」を見定めるための書類です。結婚の形態がいろいろ出てきた現代では仲人に渡すとは限らず、両家が直接交換する場合もあります。
釣書が必要な場面
釣書はお見合いをお願いする時だけでなく、結婚が決まりお互いの情報を相手家族に知っていただく時などにも必要になることがあります。釣書きが必要になる時についてご紹介します。
お見合いをするとき
仲人を立ててお見合いをする場合、お見合いをする二人が仲人を仲介して相手の家族に釣書を渡します。古来日本では婚姻の際は仲人を立てる習慣があり、仲人は釣書だけでなく結納や結婚式の相談に乗ったり結婚の証人となる重要な役割を果たしていました。
結婚の挨拶
恋愛結婚であっても、結婚が正式に決まると釣書を交換することがあります。結婚は個人同士の結びつきだけでなく、それまで他人だった相手の家族や親族と親戚になるということです。婚姻の際どういう人物が親戚になるのかお互いに知ってもらうために、釣書が用いられます。
釣書の基本の書き方
釣書は身上書と家族書で構成され、これから結婚生活を送る上で重要だと思われることも記載します。釣書(身上書)と家族書(親族書とも言います)に書くべき基本事項、そしてその他どのようなことを記載しておくべきか、ご紹介します。
身上書
身上書は本人についての情報を書きます。
一行目に身上書(または釣書)と書き、行を変えて氏名、生年月日、年齢、本籍と現住所、学歴と職業、資格・趣味・特技、身長と体重を書きます。
学歴は中学以降の学歴を書く場合や最終学歴のみを書く場合がありますし、職業は現在の勤務先のみを書く場合や入社日、役職まで記載する場合があります。相手と同じ記載方法になるよう打ち合わせておくと良いでしょう。
家族について
身上書(本人の情報)が終わったら次に家族の情報である家族書(親族書)を書きます。身上書とわけて「家族書」と書く場合もありますし、身上書の項目の続きとして「家族」を続ける場合もあります。一枚目に身上書を書き、二枚目に家族書を書く場合もあります。
家族書には家族の氏名、生年月日、現住所、最終学歴、職業を書きます。順番は父、母、兄弟の順になります。兄弟が結婚している場合は兄弟の配偶者、子も記載します。
その他
結婚すれば、日常生活が始まります。
日常生活を送る上で支障が出る可能性がある懸案事項や相手に知っておいてほしいことがあれば、身上書に書いておいた方がよいでしょう。
たとえば既往症、借金などがある場合は書いておくのがマナーです。また生活する際配慮が必要になる宗教を信仰している場合も身上書に書いておきましょう。
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知っておきたい「釣書」3つのマナー
釣書(身上書)や家族書に書く項目をご紹介しましたが、書く際に知っておくべきマナーがあります。釣書を書く際の筆記用具、同封する写真と封筒についてのマナーをご紹介します。
マナー1:自筆が基本
履歴書などはパソコンで作成する場合もありますが釣書は基本的に自筆(手書き)です。パソコンで作ったものは綺麗ですが、何枚でもコピーできることから不誠実に映ることがあります。文字からその人の人となりは伝わりますので、字の上手い下手よりも丁寧に書くことが大切です。
また釣書は横書きではなく、縦書きで書くのが正式ですので注意してください。また釣書を書く用紙は白紙でも罫線入りでも大丈夫ですが、白紙に縦書で書くのがより正式とされています。
用紙・筆記道具はよいものを使う
釣書を書く用紙や筆記用具も上質な物を使うようにしましょう。
用紙は上質紙か和紙または縦書き用の便箋、筆記用具は筆ペンや万年筆、もしくはボールペンを使用します。
便箋など罫線があるものを使う場合は、文字の邪魔にならないよう印刷の薄いものを選びます。筆記用具は鉛筆など「消せる」ものを避け、もし間違ったりしたら修正ペンなどを使わず書き直しましょう。
毛筆はさらに好印象
釣書の正式な書き方は「和紙に毛筆で、縦書きに書く」ことです。現代日本人にはなかなかハードルが高いですが、心得のある方は毛筆で書くと相手により好印象を与えることができます。
マナー2:写真はフォーマルかスナップか
釣書には本人の写真を同封します。
一枚はフォトスタジオでプロのフォトグラファーに撮ってもらったお見合い用の写真で、その他に2~3枚のスナップ写真です。
お見合い用の写真はフォーマルな服装で撮ります。男性ならばスーツにネクタイを締めたもの、女性ならスーツかワンピース、または振袖です。スナップ写真は本人のみ、または本人と家族が映っている写真で笑顔の写真を選びます。友人たちと撮った写真は避けた方がいいです。
マナー3:封筒の表書き
釣書が完成したら釣書を三つ折りにして封筒に入れ「釣書(身上書)」と封筒に表書きを書きます。封筒は茶封筒や郵便番号を記入する枠のあるものは避け、上質なものを選びます。
釣書は開封した際に書面の書き出し部分が上になるように入れます。写真を入れたら封はせず、さらに大きな封筒に入れて渡します。仲人などの世話人に渡す場合は大きな封筒に世話人の名前を書きます。
釣書のポイントを抑えよう
釣書を作成する時は、相手に良い印象を持ってもらえるように誠意をもって準備することを心がけます。
釣書は上質の用紙や封筒、筆記用具を用意して、縦書きで自分に関する基本的な項目と相手に知っておいてもらいたい項目を丁寧に書きます。
人生を左右する書類だと思うと緊張したり、あるいは決まりがいろいろあって面倒くさいと思われる方もいらっしゃるでしょうが、基本的なポイントを押さえてけば大丈夫です。
マナーをもっとよく知ろう
社会人になるとさまざまなマナーが必要になる場面が出てきます。
マナーは社会生活を送る上でお互いになるべく迷惑をかけず、気持ちよく過ごすために考え出された物です。つまりマナーを守ることは相手を気遣うことだと言えます。
またマナーは、その人物を判断する時の大きな判断材料にもなります。「マナーがなっていない」と思われると相手にマイナスのイメージを持たれてしまいます。釣書だけでなく、社会人として必要なマナーをもっとよく学ぶ機会を持ちましょう。