世の中口のうまい人もいれば、下手な人もいる
わたくしナオティも、実はとてつもなく口下手です。
それこそ、プレゼンをしようものなら、自分の考えや思いをうまく伝えるのが大してうまくありませんし、営業に関していえば自信すらありません。
さて、この口下手という性質ですが、一般的なイメージとしては「営業やプレゼンが下手」とか「根が暗い」とか「人付き合いが苦手」などネガティブなものばかりが目立ちます。
しかし、果たして口下手というのはそんなに短所に見えることばかりなのでしょうか。
この記事では、口下手な人の特徴やその人たちに向いている仕事、そして口下手な人との付き合い方や口下手で悩んでいる人のための口下手克服法を紹介していきます。
口下手ってどういうこと?
国語辞典では次のような意味になります。
口下手な人の特徴
一見あまりよくないイメージの付きまとう口下手という性質も、実は良い点もたくさんあるので、それも織り交ぜながら見ていきます。
会話があまり得意ではない
話すことが不得手であるために、会話の中でも地味な存在になりがちです。
そのため、なおさら積極的に会話に入っていくことに対して苦手意識を持つ傾向にあるのです。
とても人見知り
この場合、実は他人からの評価を気にしていているのです。
本当のところは自分も他者との会話を楽しみたいという気持ちがあるけれど、一方で「自分が嫌われるのではないか」とか「うまく話せなかったらどうしよう」などとコミュニケーション面の失敗を恐れる気持ちを強く持ってしまいがちです。
そのため、自分の考えや思いを自分から伝えたりすることに慣れる機会を持てないまま、話が不得手になっていくのです。
会話や行動が受動的になりがち
会話の中でも話の得意な人が会話のボールを投げてくれるのを待っている状態であることが多いのです。
そのため、行動面においても受動的で、自分の慣れていることや他人の指示を受けてからの行動であれば動くことができますが、自分の考えに基づいた積極的な行動については慎重になる傾向にあります。
実はものすごく聞き上手
口下手な人というのは、もともとあまり自分から無理して話そうとはしません。
だからこそ寡黙にもなりがちなのですが、同時に相手の話をよく聞こうと努める傾向にあります。
会話の中で話をすることに慎重である分、他人の話をよく聞き理解しようとするのです。そのため、口下手な人の前ならば自分の本当の考えや思いを言ってもいいという人が多いのです。
そのため、口下手な人は相手の気持ちや思いを理解できる優しい人であることが多いのです。
嘘をつかない
それは嘘をつくのが苦手、とも言えます。良かれ悪しかれ人をだます手段である嘘にはある程度高度な会話のテクニックが要求されます。口下手な人は会話のテクニックもあまり高いとはいえないため、嘘をついて人をだますことも苦手なのです。
また後述するように、口下手な人は話の内容を盛ることも苦手であるため、内容に尾びれが付くことが多くなりがちな嘘をつく、ということはしません。逆に言えば、口下手な人はこの上なく誠実な話し相手であるともいえるのです。
話の内容を余計に飾らない
同時にそれは口下手な人の、会話の時間を最低限のものにしようという思いの裏打ちなのかもしれません。しかし、そのためか、特に重要な話し合いをするときなどは、話があちこちに飛ぶことがなく、かつ最短の時間で意思疎通できるということでもあるのです。
簡単に言えば、話が無駄なく進む際の重要な役回りともいえます。
口下手な人に向いている仕事
具体例を挙げていきますと、工場のラインや倉庫内作業、自動車の整備、警備員などの肉体労働や、IT関係のプログラマーや設計といったパソコンを使う作業などです。
肉体労働関係ならば口下手の人でも体力には自信があるという人ならおススメですが、そうでない人はパソコンを使った業務がおススメといえます。
また近年、クラウドソーシングに従事する人が増えてきていますが、こちらもほとんどの場合、クライアントとはメールでのやり取りをすることも多く、一般企業の中での人間関係で悩むこともほとんどありませんので、受注する案件にもよりますがこちらもおススメといえます。ただし、フリーランスの場合は仕事を探すにしても受注するにしても自分から動くことが大切ですので、そこは心に留めておく必要があります。
口下手の克服法
そこで、ここでは口下手を克服する方法を書いていきます。
自分の思いや考えをきちんと伝えよう
もちろん、その際の言葉は最小限でも構いませんし、伝える相手も1人、それも話しやすい相手でも大丈夫です。
そして、たとえうまく伝わらなくても落ち込まないことです。口のうまい下手に関係なく誰だって会話の中で失敗することはあります。だから失敗を恐れないで自分の思いや考えを伝えるようにしましょう。
周りにサポートしてもらおう
特に自分の家族や友人(特に気持ちを打ち明けられるような親友)の力を借りるのがいいでしょう。そういう人たちにサポートしてもらいながら、ちょっとずつでいいので会話の場数を踏んでいくのです。もちろん、慣れるまでは短い時間の中でのたいしたことのない受け答えでもかまいません。
もし、「そうは言っても友人がいないよ」という人がいたら、親や兄弟姉妹など親族の方のサポートで会話の場数を増やしていくといいでしょう。
ちなみに、初めて会う人と話をするときに、最初に思い切って「実は私は話すのがうまくないんです」と言ってしまうのも手だと思います。相手の理解を最初に得たうえで会話をすると結構いい人間関係を築いていけます。
聞き役に徹しつつ、たまに機会を見つけては自分も発言する
口下手な人が聞き上手であることはすでに書いた通りですが、この時重要なのは聞いている間でも相槌を打ったりしてリアクションしておくことです。もちろん、「うんうん」という必要があるわけではありません。
話している側としてはリアクションがないと、「この人、ちゃんと聞いているのかな」といったあまりよくない気持ちを持つようになり、最悪の場合、その後の会話の機会や人間関係を失いかねません。だからこそ相槌などのリアクションは重要なのです。
そして、会話の中で機会があれば自分から発言してみましょう。もちろん、慣れないうちは内容や時間は短くても構いません。重要なのは会話に慣れることなのですから。
口下手な人との上手な付き合い方
まずは、その人が口下手であっても偏見を持たないで、理解することです。「口下手だから話してもつまらない」とか「口下手だから盛り上がらない」とかではなく、まず口下手な人があまり話が得意じゃないことを理解するのです。
そのうえで、口下手な人でも話がしやすいように配慮しましょう。例えば、口下手な人でも話すことができそうな話題を振るか、こちらからいろいろ聞いてみるといった方法があります。口下手な人が積極的に話しかけてくるのが苦手だからこそ、こちらから会話のボールを投げるのです。
もちろん、口下手な人が話し出したら、真剣かつ誠実に聞くようにしましょう。口下手な人にとっては、会話がうまく伝わっていないように見えることは、余計に会話への苦手意識を持たせてしまうことなのです。口下手な人の話を途中でさえぎるのも避けるべきことです。
あと、会話の中でも口下手な人が話す機会を設けるようにするといいでしょう。自分がしゃべりっぱなしというのはなるべく避けると良いです。
口下手を気にしすぎないで
口下手という性質については長所もたくさんありますので、口下手そのもののことで落ち込む必要はないといえるでしょう。
仕事についても、あまりコミュニケーションを必要としないものであれば、十分にやっていけると思います。
口下手を克服したい場合は、ちょっとずつ知り合いの人と会話を積み重ねていくなど無理することなくできるところから手を付けるといいです。
周りの口下手の人とうまく付き合いたいという時は、その人が話をしやすいように配慮してあげてくださいね。
口下手であることは引け目を感じることではありません。