人前式の誓いの言葉の文例紹介｜ユーモア・感動・オリジナル

人前式では、従来の既成概念にとらわれることなく、自由な式を挙げることができるため、結婚式の中でも重要である誓いの言葉はオリジナルで考えることができます。誓いの言葉を作る際には一切の制約がなく、自分たちで好きな語句を使用して気の利いた演出をすることができるので、一生の思い出に残る誓いの言葉を残すことができるでしょう。

しかし、自由に作ることができる反面、決まった形式や使うべき言葉などがなく、どのような文章が良いのか悩んでしまう場合もあるでしょう。この記事では、人前式で使われる定型や言葉を紹介すると共に、例文も紹介していますので、これから誓いの言葉を考える方はぜひ参考にして下さい。

人前式における誓いの言葉には、制約等はありません。ただ結婚式を挙げる以上、結婚する相手やその親族、参列者がいるわけですから、その人たちに対して宣誓となる言葉が、人前式での誓いの言葉となります。当然、それらの方の前で読み上げる、または読み上げられる文章となるので、他人が聞いてもおかしくない言葉にすることが必要となってきます。

一口に誓いの言葉とは言っても、そのスタイルには様々な言葉があります。二人一緒に宣誓文を読み上げるパターンや、一部は二人揃って述べ上げ、もう一部は新郎新婦別々で述べ上げるパターン、また箇条書きで決めた約束事を誓いの言葉として宣誓するというパターンのものもあります。

教会式や神前式、仏前式と、人前式の違いは宗教による制約がないことです。そして、誓いの言葉に関して言えば、誓う対象が自分たちが決めることができるというのが、大きく違う点でしょう。例えば教会式では二人の愛を神に誓いますが、人前式では神ではなく両親や親族、または大切な人に誓いを立てても良いのです。

誓いの言葉を自分たちで考える場合は、まず誓いを立てる相手を誰にするかを決めてから作るとイメージが湧きやすいでしょう。誰に誓うかによって式の雰囲気は大きく変わってきます。両親に誓うのであれば、親族に対する配慮のこもった式となるでしょうし、また友人たちに誓うのであれば、賑やかな雰囲気の式となるでしょう。

まずは人前式で誓う対象として選ばれることの多い、新郎新婦お互いがお互いに対して誓う言葉を考えてきましょう。ポイントとなるのは、「結婚することを決めた理由」や「結婚してからも守って欲しいこと」、「相手に宣言したいこと」です。これらのポイントを意識して、誓いの言葉の例文を見ていきましょう。

新郎「私、（新郎）は（新婦）と出会い、その優しさと温かさに惹かれました。これからも二人で末永く歩んでいきたいと思い、愛し続けることを誓います」
新婦「私、（新婦）は（新郎）の真摯な姿に心打たれ、そのひたむきさに感動し、これからも一緒に過ごすことを決めました。一生、（新郎）だけを夫とし愛し続けることを誓います」
二人「私たちはこれからも愛し続けることを皆様の前で誓います」

別々にお互いのことを言う例文です。もっと砕けた口調で出会ったエピソードを盛り込むと、ロマンティックな雰囲気となるでしょう。個人的な思いを述べる誓いの言葉となるので、プロポーズをイメージすると思いが伝わりやすい言葉となります。

『私たちは皆様の立会いの下、ここに結婚の誓いを宣言します。一つ、お互いを愛し合うことをいつまでも忘れることなく、変わらぬ愛を誓います。一つ、お互いがお互いを尊重する気持ちを持ち続けます。一つ、いついかなる時も思いやり円満な家庭を築きます。この誓いを決して忘れることなく、これから二人で共に歩んでいくことを誓います』

二人で決めた約束事を宣誓する例文です。二人で読み上げることで、二人だけの誓いとなり心に刻まれることでしょう。例文では普遍的な誓いでしたが、フランクな人前式にしたいと考えるなら、ジョークなどを交えた細かな守りごとを誓いの言葉に入れても良いでしょう。二人で宣言することなので、よく話し合う必要があります。

ユーモアを交えた誓いの言葉を述べることで、リラックスした雰囲気や明るい雰囲気の人前式を作ることが可能です。また、誓いの言葉を述べるプログラムにユーモラスな演出を入れることで、参列者をも巻き込んだ思い出となる宣言をすることができるでしょう。

ポイントとしては、「ドラマティックな思い出」や「お互いの尊重するところ」を意識することです。相手と真正面に向き合い、歩んできた道のりを思い返して語られる言葉には笑いも涙も、多くのことがあるでしょう。それを人前式の誓いの言葉として述べることで多くの人と分かち合え、幸せな結婚の誓いとなります。華やかな場にふさわしい思い出や相手の良い点をピックアップしましょう。

新郎「（新婦）さんとの出会いは、会社の飲み会で私が潰れていたのを介抱してくれたことがきっかけでした。今になって思えば、あの時、飲みすぎなければ私は結婚することができずじまいだったのです。私はあの時から（新婦）さんに惹かれていました」

新婦「私はあの時潰れていた（新郎）さんと結婚するなんて夢にも思っていませんでした。今こうしてあなたの隣にいることが本当に信じられません。あの時、介抱してよかったと思っています。でも、もう結婚するのでこれからはお酒を控えてくださいね」

新郎「私はお酒を飲みすぎないよう誓います」

堅苦しくない人前式では、こういった新郎と新婦の掛け合いのような誓いの言葉も可能です。どうしても語りたい二人の思い出があれば、誓いの言葉に入れることを検討してはいかかでしょう。

新郎「私は（新婦）さんと出会い、一緒に過ごした数年間、とても幸せな気持ちでいることができました。時には私が意地を張って喧嘩してしまうこともありましたが、そのたびに（新婦）さんは笑って許してくれました。こんな私と一緒にいてくれてありがとう。もう一度言わせてください。私と結婚してください」

新婦に内緒でもう一度プロポーズをするといった、サプライズな誓いの言葉もあります。しかし、この後進行に影響してしまうかもしれないので、新婦以外の司会進行役などの方に協力してもらって行うようにしましょう。また、新婦がサプライズを好まない女性であれば、結婚式を壊しかねないので、例え人前式でも形式を大事にする場合は避けるようにしましょう。

誓う相手を長い時間一緒に過ごしてきた両親や親族の方に頼むことで、誓いと共に感謝を伝える感動する誓いの言葉となります。誓うということは相手に対する信頼を表しますので、これから家族となる方に対して誓いの言葉を述べ、より信頼関係を強くすることができるでしょう。

お互いの両親に誓う場合は、誓いの言葉を述べる旨を両親も交えて話しておかなくてはなりません。人前式に形式はないとはなっていますが、これから家族になる方たちを前に誓いの言葉を宣誓することとなるので、ある程度の礼節と定式は必要となるでしょう。

二人「私たち二人は、本日互いの両親を前に結婚を誓います。これからは私たちを育ててくれた両親に負けないほど幸せいっぱいの家庭を築き、共に歩んでいきます。お父さん、お母さん、今まで育てて下さってありがとうございました。今日からは二人、手を取り合って進んでいきますので、これからもよろしくお願いします。生涯、二人は一緒にいることをここに誓います」

両親を前にした誓いの言葉です。二人一緒での宣言でなくとも、別々に感謝の言葉を述べるという宣誓もあり、両親へ気持ちを表したいのであれば誓いの言葉で表すのも人前式ならではのオリジナリティでしょう。無宗教だけど人前式でも形式を大事にしたいという場合は、教会式や神前式の誓いの言葉をアレンジして人前式で誓うのも可能です。